JPS6054874B2 - 画像記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は記録面に対向した磁性マルチスタイラス上に、
磁力により磁性流動体トナーを隆起させ、その隆起部分
より画像信号に対応して前記流動体トナーを記録面へ飛
翔あるいは泳動させる画像記録装置に関するものである
。

この種の記録装置は（ｉ）解像力、コントラストがよい
画像が得られる。

（ｉｉ）インク、トナーの補給以外の補修を基本的に必
要としない。（ｉｉ０マルチスタイラスによる高速、高
密度の記録が可能である。（ｌｖ）流動体トナーの磁力
による自己供給が可能であり、必ずしもトナー補給につ
いての可動機械部を必要としない。（り）流動体トナー
が磁性流体等の液体インクの場合、定着工程が不要であ
り、記録後、即時乾燥する・・・・・・・・・・・・・
・・等の優れた特長を有している。本発明は特にこの記
録装置におけるマルチスタイラスヘッド部に関するもの
で、磁性流動体トナーの磁力による隆起形状を改善し、
画像コントラストを大幅に向上させ、さらには流動体ト
ナーのヘッド部への供給を容易にするものであり、高密
度のマルチスタイラスヘッドによる高速かつ高密度の記
録を可能ならしめるものである。

さらに詳しく述べれば本記録法による画像品質および記
録条件は、流動体トナーの隆起形状に非常に大きく依存
し、隆起の起状の大きい形状（すなわち隆起・のＳ／Ｎ
の高い形状）ほどすぐれた画像を得ることができ、本記
録法において、この隆起形状は、最も重要な因子である
。言いかえれば、この流動体トナーの隆起形状をＳ／Ｎ
の高い望ましい形状とすることによつて、はじめて容易
な記録条件でフの鮮明な画像の記録を可能とするもので
ある。本発明はこのように非常に重要な磁性流動体トナ
ーの隆起形状を望ましい形に具現し、かつ流動体トナー
の安定供給を実現する磁気バイアスに関するものである
。５ 従来、記録面に対向する面に磁力により流動体ト
ナーを隆起させ、そこよりトナーを飛翔、あるいは泳動
させ画像を得る試みはなされておらず、本発明者らは、
トナーを隆起させるためには、磁力線を集中すれはよく
、その具体的方法として磁性材料のマルチスタイラスに
磁石を付着して用いればよいことを既に特願昭５２−８
８７丘号、特願昭５３−１４３７（１）号および特願昭
５３−１４３７０１号の明細書によつて明らかにした。
しかしながら、その後、磁性流動体トナーの隆起を詳し
く検討した結果、マルチスタイラスヘッドに磁気バイア
スを加えることにより大きな効果のあることを見い出し
、本発明に至つたものである。第１図は、本発明にもと
ずく画像記録装置の一実施例の要部構成を示すものてあ
るが本発明において磁気バイアス５とは、磁性マルチス
タイラス１の磁極性に反撥する磁極を、記録面４を介し
てスタイラス１と反対側に設けることをいう。

上記磁気バイアス５は、スタイラス先端の磁性流動体ト
ナー２の隆起３に対し、磁気反撥力を及ぼし、トナーの
同一担持量において第２図のように、隆起状態をａから
ｂの状態に変化させる。ここで第２図について詳しく説
明する。同図ａにおいて、３は磁極に鉄粉が鎖状に付着
する如く磁性流動体トナーが隆起したものである。本来
鉄粉のように粒子間に表面張力がない場合は、３で示す
隆起と隆起の間に鉄粉は付着しない。しかしここて用い
るトナーは例えば２０〜４０ダイン／Ｃｍの表面張力を
もつているため実際は図のようになる。

すなわち、隆起と隆起の間の部分は表面張力によるもの
てあり隆起部分に比べて殆んど磁力が作用していない。
この状態に反撥方向の磁力を作用させた場合、隆起部分
は殆んど影響を受けないが、隆起と隆起の間の部分は磁
力によつて隆起と逆方向にに移動し、すなわち第２図ｂ
の２のようになる。

この隆起３は第１図のようなマルチスタイラス構造によ
ｊつて作られたものてある。隆起形状のＳ／Ｎを第２図
ｂのように高くすることによりトナーの飛翔性、および
スタイラス配列方向の記録ドットの分離性を改善するも
のである。また一方、トナーの担持量が可変で、隆起形
状を一定にした場合にクは、この磁気バイアスによりス
タイラス上のトナー担持量を大きく増加させることがで
きる。これによりトナーの飛翔性すなわち隆起のＳ／Ｎ
を一定にしたままで多くのトナーを担持てきるため、連
続記録に対するトナーの補給が容易になり、装置構成上
、非常に大きな利点となる。言いかえれば、記録パター
ンによつてトナーの消費量は大きく異るし、また各スタ
イラスのトナー消費量も様々であるが、このようにマル
チスタイラス上のトナー２の担持量を増すことにより、
このトナーのランダムな消費状態に即時応答して隆起３
を復帰させることができるのである。本発明の記録装置
においては、磁性流動体トナノーのマルチスタイラスヘ
ッドへの供給路、およびマルチスタイラスヘッドにおけ
る磁性流動体トナーの担持量（付着量）は、鮮明な画像
を連続させて得る際に非常に重要な因子である。

トナーの供給路は例えば棒状の磁石にトナーを付着させ
て吸・い上げ、ヘッドに供給することができる。このト
ナー供給路をマルチスタイラス上の隆起用磁石９に接続
することにより磁性流動体トナーをタンクよりヘッドに
供給するのであるが、この際、マルチスタイラス上のト
ナーの担持量が本発明により、大きく増加するため、そ
のインク供給条件が、容易になり、鮮明な画像を連続記
録することを容易に実現せしめるものである。次に本発
明における具体的な磁気バイアスの構成としては、第１
図のように、画像信号に対応してスタイラス１とプラテ
ン６の間にパルス電圧源８からのパルスが与えられる時
、そのプラテン６中に、図のように磁石５を挿入し、本
発明の磁気バイアスとすることができる。

ここで７はバイアス電源であり、９は前記トナー隆起用
磁石である。第３図Ａ，ｂは他の実施例による磁気バイ
アスの形状を示したもので、同図ａでは、記録面４がト
ナーの飛翔方向に対して垂直であり、磁気バイアス５″
はその記録面４を介してスタイラス１と反対側にあり、
かつ磁極はスタイラス上の隆起用磁石と同方向となして
形成されている。

またｂでは、磁気バイアス５″の形状が、前記磁気バイ
アス５″のものに比べて、スタイラス１に近い方が断面
鋭角をなすように構成されたものである。このいずれの
場合でも、第１図のものとほとんど同一の効果を奏する
。ところで本発明における磁性流動体トナーとは、（力
固体磁性粒子と（イ）磁性微粒子と液体分散媒とのコロ
イド液を包含するものである。

（７）の固体磁性粒子とは、マグネタイトやフェライト
などを含む粒子であつて、静電記録用の一成分型マグネ
トナーもこれに属する。この粒子は黒色度や導電性を増
すために、カーボンブラックや他の導電剤（金属粉、高
分子電解質等）が加えられ、結着剤を用いて造粒された
ものが使用できる。（イ）のコロイド液は一般に磁性流
体と呼ばれるもので、マグネタイト（Ｆｅ３Ｏ４）の微
粒子（粒径約１００Ａ）が界面活性剤とともに分散媒中
に懸濁された液体であり、黒色を呈し、長期間安定ても
沈降も凝集も起らない液体である。この磁性流体の分散
媒としてはパラフィン、水、エステルオイル、シリコン
オイル等があり、界面活性剤としてはオレイン酸、リノ
ール酸等のカルボン酸のほか、カチオン系活性剤、ノニ
オン系活性剤等が使用される。（力のトナーが強磁性を
示すのに対し、（イ）の磁性流体は超常磁性を示すと言
われ、磁気ヒステリシスをもたない磁性体である。本発
明においては、上記（イ）の磁性流体を主としてトナー
（インク）として用いる。次に本発明の具体的な構成例
について述べる。マルチスタイラスは６０μの純鉄線（
ウレタン被覆）を２００ｍｍ巾に８本／？で配列してあ
り、さらにその上に隆起用磁石９として底辺（Ｎ極）３
ｗＩｎ厚さ１Ｗ１の第１図に示すような台形磁石を接着
してマルチスタイラスヘッドを構成してある。このヘッ
ドに対し、対極プラテン中にＮ極をヘッドに向けたバイ
アス用の磁石５（５７ｍ×１Ｔｒｕｎ）が設置されてい
る。磁性流動体トナーとして飽和磁化４００ガウスのパ
ラフィン系磁性流体（松本油脂製薬（株）マーポマグナ
ＦＮ−４０）を用いてタンクより供給させると、第２図
ｂに示すようなトナーの隆起がスタイラス先端に形成さ
れた。そして、バイアス１ＫＶ１パルス電圧５００Ｖ（
パルス巾４００μＳ）にてトナーを飛翔させ記録させた
ところ、鮮明な画像が得られ、連続記録が実現された。
試みにバイアス用の磁石５を取りはずすと、トナーが増
えてスタイラスの隆起の高低差が小さくなり、記録画像
が得られなくなつた。さらに、ヘッドのトナー担持量を
へらして調整し、隆起のＳ／Ｎを高めたところ、記録画
像は得られたが、このような磁気バイアスのない状態で
は、トナーがとぎれ、連続記録ができなかつた。以上の
ように本発明によれば、記録面を介してマルチスタイラ
スと反対側に斥力を及ぼす磁気バイアスを設けたことに
より、トナーの隆起のＳ／Ｎを改善し、記録画像を鮮明
にするとともに、連続記録を大変容易に実現するもので
あり、工業的・価値の極めて大きい画像記録装置を提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の画像記録装置の一実施例を示す要部構
成図、第２図はトナーの隆起状態を示す・平面図、第３
図は他の実施例を示す要部構成図てある。 １・・・・・・スタイラス、２・・・・・・磁性流動体
トナー、４・・・・・・記録面、５・・・・・・磁気バ
イアス、６・・・・・・プラテン、８・・・・・・パル
ス電圧源、９・・・・・・隆起用磁石。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 記録面に対向して直線状に配列された磁性マルチス
   タイラス上に磁性流動体トナーを配し、磁力によつて隆
   起させ、画像信号に対応したクーロン力により前記磁性
   流動体トナーを記録面に飛翔あるいは泳動させて画像を
   得る画像記録装置において、前記磁性マルチスタイラス
   の磁極性に反撥する磁極を、前記記録面を介して前記磁
   性スタイラスの反対側に設けたことを特徴とする画像記
   録装置。 ２ 磁性マルチスタイラスの磁極性に反撥する磁極が前
   記記録面の支持体中に設けられているとを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の画像記録装置。