JPS5835870B2 - 画像記録方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁力によって隆起させた流動体トナーを磁力あ
るいはクーロン力により泳動させて画像を得る画像記録
方法に関するものである。

従来、電気泳動現象を用いた記録方法は多くあり、複写
技術、ディスプレイ等の用途を目的としたものが多いが
・・−トコピーを得るというものはなかった。

本発明は上記従来技術にない、電気泳動現象を用いてハ
ードコピーを得る方法に関するものである。

以下本発明の詳細について述べる。

第１図は本発明の一実施例の構成図である。

図において１は透明液体、２は記録体、３は流動体トナ
ー、４は磁力線、５は流動体トナーを支持するエポキシ
樹脂基板、６は記録媒体２の背面に設けた基板である。

第２図は本発明のより具体的な構成図であり、第１図と
共通する素子には同一番号を付している。

第３図は流動体トナーを泳動させる過程の説明図である
。

第１図において流動体トナー３は磁力線４によって隆起
される。

この流動体トナー３は強磁性体を含む流動体であって磁
力線４の集中したところで隆起する。

第１図ａとｂには流動体トナーの泳動状態が異なるもの
を示す。

このような移動状態の差は流動体トナーと透明液体との
界面張力の差より生じるものであり、水のような界面張
力の犬きい液体を用いた流動体トナーの場合には第１図
ａのような球状粒子として泳動し、界面張力の小さい場
合にはｂのような泳動状態をとる。

この流動体トナー３としては固体粒子であっても磁性微
粒子と液体とのコロイド液であってもよい。

固体微粒子としてはマグネタイトやフェライトを含む粒
子であって静電記録に用いられている一成分系マグネト
ナーがこれに相当する。

この粒子は黒色度や導電性を増すためにカーボンブラッ
クや他の導電剤（金属粉や高分子電解質等）を加え、結
着剤を用いて造粒する。

前記コロイド液は磁性流体と呼ばれるものであり、マグ
ネタイト（Ｆｅ３０４）の微粒子（粒径約１００Ａ程度
）が界面活性剤とともに分散媒中に懸濁させた液であり
、黒色を呈し、長時間安定で沈降も凝集も起らない液体
である。

この磁性流体の分散媒としては、すなわち透明液体１は
前記磁性流動体と混和しないものを用いハラフィン、水
、エステルオイル、シリコンオイル等がある。

界面活性剤としてはオレイン酸、リノール酸等のカルボ
ン酸のほが陽イオン活性剤、ノニオン活性剤等を使用で
きる。

この磁性流体の磁気特性は超常磁性であり、磁気によっ
て吸引されるが、磁気ヒステリシスをもたない。

なお前記透明流体中を流動体が泳動して記録を得るので
あるが、クーロン力により泳動させる場合には、この透
明液体の誘電率が大きい程泳動電圧は低くなり記録が容
易になる。

記録体２は紙、プラスチック、静電記録紙、磁気シート
を用いるが、それをマスターしてさらに転写記録するこ
とも可能である。

なお流動体トナーは磁力線の集中したところに供給され
る、つまりトナーの自己供給性があり、この自己供給性
は前記流動体の透磁率が高く飽和磁化が大きい程よい。

また流動体が液体である場合は濡れや界面張力が小さい
程、さらに粘度や比重が小さい程自己補給性が向上する
。

磁力線を集中させるには第２図のように磁石のみ、また
は透磁率の高い強磁性体とを用いる。

磁力を集中させたピン状突起７は、針状磁石や、磁石に
Ｆｅ、Ｎｉ 、Ｃｏ、コバール等の強磁性針を接触させ
たもの等により作ることができる。

また面状に透磁率の高い部分と低い部分を無数に分布さ
せ、−面に磁力線の疎密を作り、そこに磁性体を含む流
動体を供給すれば、−面に磁性体の隆起をつくることが
できる。

これらの流動体の隆起は記録面像の解像力を高め、鮮明
な画像を得るとともに、流動体の泳動を低電界、低磁界
で可能にする。

これは泳動というものが第３図に示す過程をへておこな
われ、ａ−＋ｃの過程に非常に大きなエネルギーを要す
るために最初に隆起状態をしておれば非常に泳動し易い
。

６は記録媒体の背面に設げた強磁性体磁極であり、ピン
状突起７の磁力を電磁石の制御によって変化させ、流動
体の隆起量や泳動量を制御することができる。

また記録媒体２の背面に電磁石アレイよりなる磁気ヘッ
ドを配して、流動体を磁気泳動させることもできる。

電気による泳動を用いる場合は制御が磁気より容易であ
り、最も効果的に本発明を実施することができる。

磁力線の集中したピン状突起７として用いる前記の強磁
性体針は導電性であるから電気記録信号を与える電極と
することができる。

それ故、第３図のように記録体２の背面に設けた電極６
との間に電気信号を与え、クーロン力で流動体を泳動さ
せることができる。

この場合、流動体の比抵抗は、１０’〜１０１１Ω・傭
程度の適度に導電性のものがよい。

なお１本発明のより具体的実施例を示すと、透明液体１
としてパラフィンを入れた容器８中に電極を浸し、磁石
針（ＣＫＳ鋼）よりなるピン状突起Ｉをもつエポキシ基
板５上に水系磁性流体３（マーポマグナＦＷ−４０松本
油脂製薬製）を入れ、記録体２との間隔３ｎにて電圧５
００ｖ、６０Ｈｚを加えるという構成で鮮明な画像を得
た。

以上のように本発明の正像記録方法は透明液体中の流動
体の泳動を用いるものであるから生地かぶりの少ない鮮
明な像を得ることができる。

また記録体表面を流動体と親和性の高い材料とし、透明
液体とは親和しない材料を用いれば、本発明のように湿
式であっても見かけ上載式に近い記録が得られる。

さらに本発明はマルチスタイラス法を用いる記録に適し
ており、ファクシミリ、プリンタ、複写機等の記録方法
として応用できるものであり、工業的価値の犬なるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理図、第２図は本発明の一実施例の
構成図、第３図は本発明における流動体泳動の過程を示
す図である。 １・・・・・透明液体、２・・・・・・記録体、３・・
・・・・磁力により隆起する流動体、４・・・・・・磁
力線、５・・・・・・基板、６−・・・・・背面電極、 ７・・・・・・ピン状突起。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 透明液体中の基体上に、磁力により隆起させた磁性
   体を含む流動体トナーを配し、これに記録面を対向させ
   て、磁力あるいはクーロン力によって該流動体を泳動さ
   せ前記記録画に記録画像を得ることを特徴とする画像記
   録方法。 ２、特許請求の範囲第１項の記載において、流動体トナ
   ーが固体磁性粒子からなることを特徴とする画像記録方
   法。 ３ 特許請求の範囲第１項の記載において、前記流動体
   トナーが前記透明液体と混和しない液体と磁性粒子との
   コロイド液であることを特徴とする画像記録方法。 ４ 特許請求の範囲第１項、第２項または第３項の記載
   におＬ・て、ピン状突起を前記基体に設け、前記流動体
   トナーを隆起させる磁力線を集中させることを特徴とす
   る画像記録方法。 ５ 特許請求の範囲第４項の記載において、前記記録面
   の背面に電極もしくは磁性体を配置し、前記ピン状突起
   との間に電気信号を与えて磁力もしくはクーロン力によ
   り記録を行なうことを特徴とする画像記録方法。 ６ 特許請求の範囲第５項において、前記ピン状突起が
   導電性であり、前記透明液体が誘電率の高い液体である
   ことを特徴とする画像記録方法。