JPS6054384B2 - 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔およびその製造法 - Google Patents

電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔およびその製造法

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JPS6054384B2
JPS6054384B2 JP13367782A JP13367782A JPS6054384B2 JP S6054384 B2 JPS6054384 B2 JP S6054384B2 JP 13367782 A JP13367782 A JP 13367782A JP 13367782 A JP13367782 A JP 13367782A JP S6054384 B2 JPS6054384 B2 JP S6054384B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気的、化学的エッチングによる粗面化処理
によつて表面積を拡大して用いる電解コンデンサ陰極用
アルミニウム合金箔およびその製造法に関する。
電解コンデンサの性能を向上させるためには、陽極用箔
の静電容量だけでなく、陰極用箔の静電容量も増大させ
ることが必要である。
箔の静電容量を増大させるには、箔に電気的、化学的エ
ッチングによる粗面化を施し、その表面積を拡大するこ
とが有効である。表面積が大きい程電解コンデンサに組
立るとき、使用する箔の量を少なくすることができる。
この表面積は、エッチングした箔の表面に薄い誘電体皮
膜(酸化アルミニウム)を形成させて、電解液中で静電
容量を測ることによつて評価される。一般的にアルミニ
ウム合金箔は、電気的、化学的な粗面化のためのエッチ
ング処理において、99.9%アルミニウム箔よりも高
い溶解性を持つが、表面積を拡大するためには、微細な
立体的海綿状構造にエッチングされなければならない。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので
、その第1発明は、CU0.2〜1.5%、Ga0.0
03〜0.04%およびTi/Ga■1.3〜1.6に
相当するTiを必須成分として含み、残部Nと不可避的
不純物とからなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合
金箔である。本発明では、箔に微細な立体的海綿状構造
を形成するには、腐食孔の生成核となる金属間化合物を
均一高密度に分布させるとよいことに着目し、かつ、金
属間化合物を有効に溶解し腐食孔とするためには、該金
属間化合物とマトリックス間の電極電位に差をつけるこ
とが必要であることを見出・し、上記組成によりこのこ
とが実現したのである。
すなわち、エッチング時には電極電位の低い(レスノー
ブル)部分がアノードとなつて優先溶解するが、Cuは
マトリックスに固溶するとき、・これを著しくノーブル
にする。
析出した状態ではその効果は小さい。又、マトリックス
に完全に固溶したとしても0.2%未満では効果が小さ
い。マトリツクスをノーブルにする効果は0.2〜0.
4%でCu量とともに増加するが、0.4〜4%ではほ
とんど変らない。一方Cu量が1.5%を越えると、こ
れを完全に固溶させるには高温長時間の加熱と100℃
/秒を越える冷却速度で急冷処理を行なう必要があり、
工業的生産において困難を伴なう。したがつて、Cuの
量は0.2〜1.5%の範囲がよい。この範囲であれば
、1〜100℃/秒程度の冷却速度で容易に固溶化でき
る。又、最も好ましいCu量は0.3〜1.0%である
。ノーブルなマトリックス中に分布させる金属間化合物
はよりレスノーブルであるとよい。
Ca,Zn,Sn,In,Cd等はいずれもその効果を
持つ。しかしながらZnはN中に固溶しやすく、粒子と
して分散させるのが難しく、Snは結晶粒界に集中しや
すく、In,Cdは価格、毒性等で好ましくないGaは
最も好ましいが、単独で存在するとき、A1に対して溶
解度を持たないため、粗大なGa粒子となるが、これを
なんらかの方法で微細粒子として均一分布させる必要が
ある。Tiはアルミニウム鋳塊組織の微細化にも用いら
れる如く、アルミニウム中において均一に細かく分散す
る。
そして高温の熱処理において、Ti2Gaなる電気化学
的にレスノーブルな金属間化合物を容易に形成する。す
なわち、GaとTiとが存在することによつてGaは安
定した微細析出物となり、エッチングによる海綿状構造
形成に寄与する。Ti<5Gaとの重量%比は、上記T
i2Ga化合物を形成するに必要な割合で含まれなけれ
ばならない。理想的にはTi/Ga=1.37であるが
、工業的に調整容易な範囲として1.3〜1.6が良い
。Ti/Ga比が理想的でもその量が少なければ効果は
小さく、多すぎれば互いに凝集して粗大化したり、互い
の化合物粒子間隔がせまくなり過ぎて、エッチングした
ときに大きな腐食孔を形成しやすく好ましくない。実用
上好ましいのはGaO.OO3〜0.04%とその1.
3〜1.6倍のTiであるが、最適範囲としては、0.
007〜0.015%のGaとそれに見合うTiである
第2発明は上記第1発明におけるアルミニウム合金箔の
有利な製造法に関するもので、その要旨は、CUO.2
〜1.5%、GaO.OO3〜0.04%およびTi/
Ga=1.3〜1.6に相当するTiを必須成分として
含み、残部Alと不可避的不純物とからなる合金材を用
いて箔を製造する方法において、450〜6000Cに
加熱したのち、50方C/分以上の冷却速度で300℃
以下に冷却する工程を含むことを特徴とする方法である
この第2発明では合金素材を加熱後急冷することで、C
uを固溶化し、前記Ti2Ga化合物を形成させるもの
である。
加熱温度の下限はCuを固溶させるに必要な温度であり
、上限は融解を起す温度であるが、工業的制約から60
0℃と定めた。冷却は50工C/分以上の速度で300
℃以下に急冷する必要があるが、冷却速度が小さいと冷
却途中で固溶していたCuが粗大に析出し有害である。
30(代)以下ではCuの析出反応は遅いので粗大析出
する恐れはなく、むしろTi2Ga化合物粒子の周りに
析出し、化合物粒子をよりレスノーブル化するので好都
合である。
加熱時間はCu,Ga,Ti量にも依存するが、最適範
囲量含む合金では5秒以上保持すれば十分であり、長時
間保持することに制限はない。
熱処理のあと、30%以上の冷間圧延を加えてよい。
これは箔の強度を高めるためで、エッチング特性には影
響しない。箔の強度を高めることは、エッチングおよび
電解コンデンサ組立時における箔の取り扱いを容易なら
しめる。又、上記冷間圧延後、300C以下、3時間以
内での最終熱処理を加えても差支えない。
この熱処理の目的は箔の強度を調整すると同時に、伸び
性を回復させることにより、箔の折り曲げ性を改善し、
取り扱いを容易ならしめる。このとき、3時間を越えて
熱処理すると、Cuの析出が著しく進行し、析出してい
る化合物粒子が粗大化すると同時にマトリックスへの固
溶効果が損われる。
30%以上の冷間圧延後300〜450Cで5〜W秒保
持して50℃/分に近い冷却速度で冷却すると、Cuの
急速な析出がなく、箔の強度、伸び性を調整することが
できる。
しかし、30%以上の冷間圧延後急冷による熱処理をす
る場合には、300〜450℃から急冷するよりも45
0℃以上に加熱して急冷する方が効果が大きい。以下実
施例並びに比較例により本発明の効果を示す。
実施例1並びに比較例1 下記表1に示す組成の合金材を用意した。
上記各合金材よりなる厚さ0.37r0nの圧延板を、
540±20℃に1紛間加熱後、600C/分の速度で
200℃以下に冷却し、冷間圧延し0.10wm厚さの
箔とした。
こうして得た箔をそのまま(1)あるいは250℃で1
時間加熱後5℃/分で冷却(2)処理した後、液温60
゜C(7)12.5%塩酸と5%リン酸の混合水溶液で
、電流密度0.3A/clで3分間電解エッチングを行
なつて粗面化し、エッチングされた箔の静電容量を所定
の方法で比較測定した。
結果を表2に示すが、本発明実施例の場合の方が比較例
よりも著しく高い静電容量が得られることが判る。実施
例2並びに比較例2 表1に示す合金1〜4の組成をもつ0.3m厚さの圧延
板に、下記2種の熱処理を行なつた。
A54O±20℃刈紛間加熱後、60℃/分の冷却速度
で200C以下に冷却。B38O±20℃×1時間加熱
後、500C/分の冷却速度で200℃以下に冷却。
その後0.10Tn1n厚さに冷間圧延してから、それ
ぞれ下記(イ)〜(へ)の処理を行なつた。
1(イ)500±20℃に1紛間加熱後、60℃/分で
1000C以下に冷却。
(口)そのまま。
(ハ)200′CXl時間加熱後、5℃/分で50℃以
下に冷却。
(ニ)250℃×1時間加熱後、5℃/分で50℃以下
に冷却。
(ホ)350℃×1時間加熱後、5℃/分で50℃以下
に冷却。
(へ)400℃×1時間加熱後、50℃/分で100′
C以下に冷却。
これらの箔を実施例1と同様の方式をもつて静電容量を
計つたところ、表3に示す結果が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Cu0.2〜1.5%、Ga0.003〜0.04
    %およびTi/Ga=1.3〜1.6に相当するTiを
    必須成分として含み、残部Alと不可避的不純物とから
    なる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔。 2 Cu0.2〜1.5%、Ga0.003〜0.04
    %およびTi/Ga=1.3〜1.6に相当するTiを
    必須成分として含み、残部Alと不可避的不純物とから
    なる合金材を用いて箔を製造する方法において、その途
    中又は最終において、合金材を450〜600℃に加熱
    した後、50℃/分以上の冷却速度で300℃以下に冷
    却する工程を含むことを特徴とする電解コンデンサ陰極
    用アルミニウム合金箔の製造法。
JP13367782A 1982-08-02 1982-08-02 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔およびその製造法 Expired JPS6054384B2 (ja)

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JPH02205651A (ja) * 1989-02-06 1990-08-15 Furukawa Alum Co Ltd 磁気ディスク基板用アルミニウム合金
JP3258249B2 (ja) * 1996-12-25 2002-02-18 日本ケミコン株式会社 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔

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