JPS6053897A - 給水ヒ−タチユ−ブのコバルト溶出抑制方法 - Google Patents

給水ヒ−タチユ−ブのコバルト溶出抑制方法

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JPS6053897A
JPS6053897A JP58162729A JP16272983A JPS6053897A JP S6053897 A JPS6053897 A JP S6053897A JP 58162729 A JP58162729 A JP 58162729A JP 16272983 A JP16272983 A JP 16272983A JP S6053897 A JPS6053897 A JP S6053897A
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heater
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cobalt
water supply
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  • Resistance Heating (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、高温水中において使用するステンレス鋼等の
コバルト含有金属力)らのコバルト溶出抑(2) 測方法に係り、特に沸騰水型原子炉プラントのステンレ
ス鋼製給水加熱器ヒータチー−ブムらのコバルト溶出を
抑制するのに好適な方法に関する。
〔発明の背景〕
原子力発電所の一次冷却水系に使用されている配管、ポ
ンプ・弁等はステンレス鋼およびステライト等から構成
されている。これらの金属は、長期間使用されることに
より腐食損傷を受け、構成金属元素が一次冷却水中に溶
出し、原子炉内に持ち込まれる。これら溶出金属元素は
大半が酸化物となって燃料棒に付着し、中性子照射を受
けて60oo、58oo、。r 、 ”’Mn等の放射
性核種になる。燃料棒に付着し放射化した放射性核種は
一次冷却水中に再溶出し、イオン或いは不溶性固体成分
(以下クラッド2称する)として浮遊する。浮遊する放
射性核種の一部は炉水浄化装置の脱塩器等において除去
されるが、除去されなかった放射性核種は、−次冷却水
系を循環しているうちに主にステンレス鋼から成る構造
材表面に付着する。
このため、構造材表面における線量率が高くなり、保守
、点検を実施する際における作業員の放射線被曝の問題
を生じる。
原子カプラントの従事者の放射純被曝は、こわまでの研
究において主に60coによるものであることが各種分
析の結果明らかとなっている(例えばG、 Romoo
、 Proceedlngs of The 7th 
Internatlo−nal Congress o
n Metallic Corrosion P ] 
456 rl、 978 )。これは、coのγ線の崩
壊エネルギー強度が1.17 MeV bよび]、 3
3 MeVと高く捷た゛半減期が5,26年と長いため
に、一旦構造材に60COが付着すると長期にわたり表
面線量率を高めることによる。したがって、構造材の表
面線量率を低減するためには Coの構造材への付着風
を減らす必要がある。
原子カプラントにむける60Coの生成は、安定同位体
である59COが1μ子炉内にお(ハて(n+γ)反応
をすることによる。それゆえ、COの原子炉内への流入
を抑制することにより COの発生を低減させ、ひいて
は作業者の放射線被曝量を低減させることができる(例
えば、S、 Uchlda at al、+Water
 chemistry L Br1tish Nucl
ear EnergySociety、1980+ P
aper 44* 1980)。 C。
による線量率の低減方法としては、この他にも、■炉水
中の60CO除去、■再循環系への付着抑制の二方法が
考えられるが、coの発生を低減する方法が基本的な方
法と言える。このためには、60COの母核様である5
9Coの炉内への持込を低減するのが望ましい。
炉内へ持込まれる59Coハ、給水加熱器ヒータチュー
ブに使用されているステンレス鋼から溶出シたものが9
0係以上を占める( S、 Uchida et at
、+ProC,Int、 conf、 Water c
hemistry of NuclearReacto
r Systems、 C0Nf−801013+ 2
21. +Br1tish Nuclear Ener
gy 5ociety (1980) )。
即ち、ステンレス鋼は通常不純物として約0.2係のコ
バルトを含有しており、このコバルトが高温水中におけ
るステンレス鋼の腐食にともなって溶出する。
そこで、コバルトの溶出を低減するためにコバルト含有
率を通常の1程度に下げた低コバルトス(5) テンレス鋼を、給水加熱器ヒータチューブに使用するこ
とが考えられている(特開昭58−797)。
しかし、低コバルトステンレス鋼の使用は、材料コスト
上の問題を生じ、全面的に採用されるには至っていない
また、コバルトの溶出を低減する他の方法として、ステ
ンレス鋼の表面に予め酸化被膜を形成する方法(予備酸
化処理方法)が提案されている(特願昭57−1975
73rコバルト含有金属のコバルト溶出抑制方法」)。
上記予備酸化処理法とは、ステンレス鋼からのコバルト
溶出速度が温度に極めて大きく依存し、ふっ、ステンレ
ス鋼表面に生成した酸化被膜性状と密接に関係している
ことから、予めステンレス鋼の表面に緻密な酸化被膜を
形成することによって、コバルト含有金属たるステンレ
ス鋼ふらのコ・ぐルト溶出を抑制する方法である。
ところで、従来、この予備酸化処理法を実施するには、
給水加熱器をプラントに据付ける前に、工場において、
給水ヒータチューブの内面に溶存(6) 酸素濃度を10〜50 ppbに調節した中性水(pi
46.5〜7.2)を270℃〜280℃に加熱しなが
ら約200時間接触させてヒータチューブの内面に酸化
被膜を形成した後に、プラントに据え付ける方法が採ら
れていた。しかし、この方法では、ヒータチューブをプ
ラントに設置した後、プラントが実際に運転されるまで
約1年間以上の長期間を要するため、この間に大気中の
湿度等により予め形成した酸化被膜が破壊されてしまう
という欠点があった。のみならず、既にヒータチー−ブ
に保護性のない酸化被膜が形成されていた場合には、上
記の如く単に高温水にヒータチー−ブを接触させるだけ
では、コバルトの溶出を抑制する保護性の酸化被膜を形
成することはできないということが判明した。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、軽水冷却原子カプラントにおける給水
ヒータのチューブに用いられているステンレス鋼からの
コバルト溶出量を低減させるための予備酸化処理を効果
的に行なうことのできる方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明の特徴は、軽水冷却型原子カプラントに据付は済
みの給水ヒータのチューブに対し、プラントの運転開始
前に、給水ヒータチューブ表面から保護性のある酸化物
内層が生成される転位温度以下の温度で、生成されてい
る既存の酸化被膜を除去し、しかる後に該給水ヒータチ
ューブ表面に前記転位温度より高い温度で前記保護性の
ある酸化被膜を形成することにある。
従来、ステンレス鋼からのコバルト溶出速度の測定は、
その溶出速度が極めて小さいこともあって報告例が少な
く、溶出速度の温度依存性に関する詳細な検討はなされ
ていなかった。しかし、本発明者らは、熱中性子を照射
されたステンレス鋼からの放射性コパル)−60(Co
)の溶出を放射能計測によってめることにより、10 
17m”−月のオーダーにおいてコバルト溶出速度の測
定を可能にした。このステンレス鋼ふらのコバルト溶出
速度に関する基礎実験の結果を、従来わかっていた結果
と共に以下に述べる。
第1図ないし第3図は従来わかっていた結果を示す。第
1図は、原子炉給水条件(溶存酸素温度約20 ppb
 、 Pl]〜7)におけるステンレス鋼からのコバル
ト溶出速度の時間依存性な温度を・ぐラメータとして示
したものである。コ・々ルトの溶出速度は、いずれの浸
漬温度条件においても、浸漬時間2tとすると1/ハに
比例して減少していく。
第2図は浸漬時間一定のときのコバルト溶出速度の温度
依存性を示す。240℃以下では、コバルト溶出速度を
アレニウスプロットした結果は良く直線に乗る。このこ
とから、240℃以下では温度の上昇に伴なう反応の活
性化によってコ・々ルト溶出速度が増大することがわ力
する。しかし、240℃を越えるとコバルト溶出速度が
減少する。
さらに、第3図はそこに付記した各温度にて600時間
浸漬後のステンレス鋼を更に200℃の水中に再浸漬し
た場合の浸漬時間とコ・々ルト溶出速度の関係を示した
もので、この図に示すごとく240℃以上の高温水中に
浸漬処理したステン(q ) レス鋼を、より低い温度200℃の水中に再び浸漬した
場合、高温における溶出速度変化線から、やや小さい溶
出速度変化線に変化することがわかる。
以上のことから、ステンレス鋼の給水ヒータチューブを
その使用温度(沸騰水型原子カプラントの給水加熱器は
、通常35℃付近の復水器出口水を数段階に亘って昇温
し、最高225℃程度に加熱している)よりも高い24
0’Cを越える温度において予め浸漬処理することによ
りコバルトの溶出を減少させることができることがわか
る。これに基づき前記特許願(特願昭57−19757
3)に係る予備酸化処理法が提案されたのである。
更にその後、本発明者らは予備酸化処理が有効に働く理
由を明らかにするために、酸化被膜のイオンマイクロア
ナライザーによる元素分析を行なった。その結果を第4
図、第5図に示す。これらの図において横軸は酸化被膜
の水に接する側(外側)から母材側への深さを相対値で
示し、縦軸はステンレス鋼中の主構成元素である鉄(F
e)に対(10) する当該元素の量の比を取り、組成比として示したO 第4図は200℃の水中、第5図は270℃の水中にそ
れぞれ浸漬したステンレス鋼についてのモノマする。2
00℃の場合には、クロム(Cr ) 。
酸素(0)共に水−酸化被膜の境界側に組成のピークが
存在する。0の組成比が零となる所で酸化物から母材に
変わると考えられるので、酸化物中でのCrの組成比は
母材中より大きいことがわかる。
一方、270℃の場合には、Crのピークは認められず
、水側(外側)では200℃の場合とは逆にCrの組成
比が母材中より減少している。Oの組成比が零となる所
で酸化被膜が終り、母材となると考えられるので、27
0℃の場合には、200℃の場合とは異なり、Crの組
成比が母材中とほぼ同一であるような酸化物層が存在し
ていることがわかった。
以上の事実から、ステンレス鋼の表面では第6図に示す
二層構造の酸化物が生成し、温度によって両層の割合が
異なると考えられる。即ち、酸化物層は、内層と外層の
二層が存在し、高温で内層が生成する。内層は、270
℃の組成分析結果からも明らかなごとく、金属元素の組
成が母材とほぼ等しく、又いわゆる朝食(森岡進他:「
鉄儒腐食料学」朝倉書店、再版Pi(1976))によ
って生成する酸化層であって、酸素が酸化被膜中を拡散
し、母材を酸化して生成する。この場合の金属元素組成
は母材と同一になる。一方、外層は湿食(同上参照)に
よって生じる層であり、金、属イオンが水中に溶出し、
これが酸化される結果、酸化物表面に析出して生成1−
念ものと考えられる。
したがって外層の酸化被膜中の金属元素組成は各成分の
溶出速度と析出速度に依存し、結果として外層酸化被膜
中の各成分の組成比が母材中のそれとけ異なる。そして
析111せずに、水中へ拡散した金属イオン成分が溶出
成分ということになる。
第2図に示されるごとく、240℃以下では内層酸化被
膜は生成されず、すべて単一な外層酸化被膜であるため
、温度が高くなるにし念がって外層の生成速度が増大し
、これに伴ないコバルト溶出速度も増大するが、しかし
、240℃を越えると共に内層の生成が生じ、逆に、内
層の生成により母材からの金属イオンの水中への溶出が
減少するために外層の厚さは小さくなる。外層の生成速
度減少の結果としてコバルト溶出速度が減少する。
以上のことふら、コバルト溶出速度を低減させるには、
内層が生成する温度以上で酸化被膜を作成することが重
要であり、少なくとも、第2図においてコバルト溶出速
度が最大となる温度(以下、転移温度と呼ぶ)以上での
予備酸化処理が必要であることがわかった。
しかも、予備酸化処理は転移温度以下で生成された酸化
被膜を除去した後でなければ効果が無いに等しいことも
わかった。第7図はこのことを示す実験結果である。当
初それぞれ200.240゜270℃の水中に600時
間浸漬したステンレス鋼(各々試片A、B、Cと呼ぶ)
を270℃の水中に600時間浸漬することによって予
備酸化処理を施した後、再び各々の当初温度の水中に浸
漬した。試験片A、Hについては、270℃水中でrl
 ’J) の予備酸化中のCo溶出速度は増加し、予備酸化終了後
の各当初温度の水中でのCo溶出速度は、予備酸化前の
当初の温度に対するCo溶出速度変化直線の延長線上と
ほぼ等しい値となった。これに対し試験片Cについては
全ての浸漬期間に亘ってCo溶出速度は一直線を描いた
。予備酸化処理によって試験片A、Bに内層が生成した
とすると、内層の生長に伴ないCo溶出速度が減少し、
第7図において点線で示したごとく試験片CのCo溶出
速度線に近づいたはずである。上記実験結果より考えて
、転移温度以下で母材上に外層が生成した後には、再び
転移温度以上で酸化処理を施しても、内層は生成せず、
予備酸化処理効果のないことが理解されるO 本発明は、以上の発見事実に基づき、プラント運転開始
前に、プラントに据付済みの給水ヒータチューブに大気
温度によって低温で生成した外層酸化物を除去してから
、転位温度より高い温度で予備酸化処理を施すことによ
り、予備酸化処理の有効性を確保するものである。
(14) 〔発明の実施例〕 以下、本発明の実施例について第8図〜第10図を用い
て説明する。
本実施例では、BwR型原子カプラントの一次冷却水系
の給水ヒータをプラントに据付けた後、プラントが起動
する前の起動試験時に、本発明に係る予備酸化方法を給
水ヒータチューブに対して実施するものとする。
第8図は、該プラントの一次冷却水系の系統図を示す。
通常運転時には、圧力容器14内の原子炉炉心1で発生
した蒸気は、主蒸気系2から主蒸気ヘッダ3を通り、高
圧タービン4および低圧タービン5を通過した後、復水
器6で水に戻される。
復水器6内の復水は、復水ポン7″7により復水浄化器
8に送られ、ここで水中の不純物を除かれた後、給水ボ
ンf9で低圧給水ヒータ10に送られて予熱された後、
昇圧ポンプ11で昇圧され、高圧給水ヒータ12で約2
10℃まで予熱される。
なお第8図では、給水ボンf9、昇圧ポンプ11は1台
しか示されていないが、これらは複数台が並列に設置さ
れている。また、低圧給水ヒータ10および高圧給水ヒ
ータ12は、二〜三段のヒータを直列に並べた系統をさ
らに並列に配した系統となっている。並列の高圧給水ヒ
ータ12を出た水は給水へラダ13に集められた後、再
び圧力容器14内に送入される。
給水ヒータを加熱する熱源として、高圧タービン4から
出た主蒸気の一部が抽気系15から引き出して高圧ヒー
タ12に送られる。しかし、この他に抽気蒸気の温度を
−にげるため、主蒸気へラダ3から、280℃の高温の
蒸気がヘッダ抽気系16を通して抽気して抽気系15か
らの蒸気と混合し、高圧給水ヒータ12に送られる系統
がある。
両者の流量は弁17.弁18の開度で調整される。
高圧給水ヒータ12から出た蒸気はドレン系19により
、さらに低圧ヒータ10に送られてその残熱を利用した
後、低圧ヒータ・ドレン20を通って復水器6に戻され
る。
プラント起動・停止時にタービンへの蒸気供給を停止す
るために主蒸気ヘッダ3の後部に主蒸気停止弁21が設
けられている他に、プラント停止時の給水系および復水
系の保管のために、給水パイノ+ス系22が給水ヘッダ
13から復水器16へ設置されているが、これは通常運
転時には弁23により閉止されている。又、給水ヘッダ
13と圧力容器14の間には流量調整のための弁24の
他に、逆止弁、隔離弁が設置されている。
さて本実施例においては、給水ヒータのチューブの予備
酸化を行なう前に、給水ヒータのチューブ表面に付着し
た酸化物層を除去する。これは第9図に示すごとく電解
研磨によって行なう。
第9図において、高圧給水ヒータ12は胴25内に多数
のチューブ26が設置され、これをヘッド27で押えた
構造となっている。電解研磨を行なうには、給水入口配
管28および出口配管29より、ヘッダー30内に電極
31を挿入し、胴25がこの電極31に対して陽極とな
るよう直流電源32を接続する。胴25とヘッド27け
フランジで?ルトを用いて接合されているが、電解研磨
実施前にはこれらを一旦外してから両者のフラ(17) ンジを第10図の如く絶縁相35を介して接合し、電気
的に絶縁する。電解研磨の際は電流計33によりチーー
ブ26の学位面積当りに流れる電流が約10mA/m2
となるようモニタされ、直流電源32の電圧が調整され
る。悄1■はηイ1圧計34でモニタされる。通常、高
庄給水ヒータ1基当りのチューブの表面積は約2000
yn”であるので、全電流としては約2OA流す。電解
研磨時にはチューブ26内には電解液が充填される。こ
の電解液は流さずに高圧給水ヒータ12内に滞留させる
。この状態で約−日装置することにより、チューブ26
の表面の酸化物層は除去される。
電解研磨終了後、電解液および除去された酸化物を高圧
給水ヒータのドレン系より排出し、さらに、内面を洗浄
する。これらの操作終了後、高圧給水ヒータ12を再び
給水系に組込み、予備酸化を行なう。
予備酸化は原子炉の熱出力が約1係である起動試験時に
、約200時間実施する。この予備酸化を行なう時には
高圧給水ヒータ12を高温の主蒸(18) 気により加熱する。そのためには、主蒸気停止弁21お
よび抽気系15の弁17は全閉とし、ヘッダ抽気系16
の弁18を開け、高温の主蒸気のみが通常運転時のへラ
ダ抽気系16の最大流量(約4、t/h)にて高圧給水
ヒータ12の蒸気入口36から出口37へ流す。一方、
弁24を全閉として圧力容器14への注入を止め、弁2
3を開き、給水バイパス系22を経て復水器6へ戻す閉
ループにて高圧給水ヒータチューブ26に給水を流す。
給水中の酸素濃度は約10〜50 ppbに維持すると
共に給水流量は約1. t/hに保つ。但しこの流量は
単に酸素濃度維持の為のものであり、必ずしも常時この
流量で流れている必要はない。
給水を圧力容器14に注入しないことにより、予備酸化
処理中に高圧給水ヒータから溶出するコバルトが炉内に
持込まれることはなく、かつ、これらのコバルトは、復
水浄化器8で除去することができるために、特別な処理
装置は不要である。
また、上記予備酸化処理中、圧力容器14内への純水の
補給は、原子炉制御棒駆動機構の駆動系を用いて行なう
。この駆動系は、通常運転時1.駆動機構冷却のために
炉内への水の漏れ込みが存在するように股引されており
、そのK 所は約4 t/hであり、給水ヒータ加熱の
為の主蒸気の流量に等しい流量を確保できる。
以上の予備酸化処理操作により、高圧給水ヒータ12の
蒸気の入口温度f280℃、出口温度を275℃とする
ことができる。さらに、この275℃の蒸気を低圧給水
ヒータ10を通る給水の加熱に用いる。この結果、チュ
ーブ内を流れる水の温度は、低圧給水ヒータ出口で約2
65℃、高圧給水ヒータ12の出口では、約270℃と
なり、結局、高圧給水ヒータのチ、−ゾを265℃以上
の高温水下で予備酸化することができる。
第11図は高圧給水ヒータのチ、、−ブのみを予備酸化
した場合の効果の説明図である。図中の8j及びRjは
下式で定義される。
ここに S、およびR,はそれぞれ、復水器側より1番
目の給水ヒータのチーーブの表面積およびそのヒータ乃
)らのコノ4ルト溶出量であり、SjおよびRjは、夫
々、復水器側よりj番目のヒータまでのヒータチューブ
表面積およびコバルト溶出量の合計値のそれぞれ全給水
ヒータ(n個)の表面積およびコバルト溶出量に対する
比を、1から引いた値である。また横軸はj番目のヒー
タの給水温度を示す。
高圧給水ヒータでの給水温度は約150℃以上になるが
、第11図によれば、高圧給水ヒータは全給水ヒータの
約30係の表面積を占めるにすぎないのに、そのコバル
ト溶出量は全溶出量の約90係を占める。したがって、
本予備酸化処理法により、高圧給水ヒータ小らのコバル
ト溶出量を未処理の場合の約1/4以下に低減可能であ
ること力\ら、結局、高圧給水ヒータのみ予備酸化処理
することにより全コバルト溶出叶ヲ未処理の場合の約1
/3に低減することができる。
(21) 〔発明の効果〕 本発明によれば、給水ヒータチューブに対してコバルト
溶出抑制に有効な予備酸化処理を確実に効果的に行なう
ことが可能であり、しかもプラントへの据付後、運転開
始前に実施するものであるから、その間における大気湿
度による不所望な酸化の影響を排除して確実に有効な予
備酸化処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
□ 第1図は、ステンレス鋼からのCo溶出速度と浸漬
時間との関係を示す図、第2図はステンレス鋼からのC
o溶出速度と浸漬温度の関係を示す図、第3図は600
時間浸漬後のステンレス鋼を200℃の水中に再び浸漬
した場合の浸漬時間とCo溶出速度の関係を示す図、第
4図は200℃で浸漬したステンレス鋼の酸化物被膜中
の組成分布を示す図、第5図は270℃で浸漬したステ
ンレス鋼の酸化物被膜中の組成分布を示す図、第6図は
ステンレス鋼表面に形成される酸化物層を模式的に示す
図、第7図は600時間浸漬後に270℃で(22) 600時間予備酸化したステンレス鋼を再び当初温度の
水中に浸漬した場合の浸漬時間とCo溶出速度との関係
を示す図、第8図は本発明方法を実施するBWR型原子
炉−次冷却系の構成を例示した図、第9図は給水ヒータ
・チューブおよびその酸化物層を電解研磨により除去す
る場合のシステム構成を示す図、第】0図は第9図のフ
ランジ部を拡大して示した図、第11図は給水ヒータチ
ューブの表面積及びCo溶出量と各ヒータ部温度との関
係を示す図である。 1・・・原子炉炉心 2・・・主蒸気系3・・・主蒸気
ヘッダ 4・・・高圧タービン5・・・低圧タービン 
6・・・復水器7・・・復水ポンプ 8・・・復水浄化
器9・・・給水2ンプ 10・・・低圧給水ヒータ11
・・・昇圧ポンプ 12・・・高圧給水ヒータ13・・
・給水へラダ 14・・・圧力容器15・・・抽気系 
16・・・ヘッダ抽気系17.18・・・弁 19・・
・ドレン系20・・・低圧給水ヒータドレン系 21・・・主蒸気停止弁 22・・・給水・ぐイパス系
23.24・・・弁 25・・・胴 26・・・チューブ 27・・・ヘッド28・・・給水
入口配管 29・・・給水出口配管30・・・ヘッダー
 31・・・電極 32・・・直流電源 33・・・電流計34・・・電圧
!−1’ 35・・・絶縁材36.37・・・蒸気入口
および出口 ” (it’神イロ*) 74蓼 7F よOり炙 (
鴎卿f)耳y’nv (IF’に杯叶)遁′事不9丁Oつ ((v虫gt)丁yvテ 第7図 j憂j責a年 間 第9図 第10図 第11図 31h a (°C’)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、 軽水冷却型原子カプラントに据付は済みのコバル
    ト含有金属製給水ヒータチューブに対し、該プラントの
    運転開始前に、該給水ヒータチューブの表面から保護性
    のある酸化物内層が生成される転位温度以下の温度で生
    成されている既存の酸化被膜を除去する第一工程と、該
    給水ヒータチューブの表面に前記転位温度より高い温度
    で前記保護性のある酸化被膜を形成する第二工程とを行
    なうことを特徴とする給水ヒータチューブのコ・々ルト
    溶出抑制方法。 2、第二工程は給水ヒータチューブ表面に転位温度より
    高い温度の高温流体を接触させることからなる特許請求
    の範囲第1項に記載の給水ヒータチー−ブのコバルト溶
    出抑制方法。 3、 前記高温流体との接触は、前記プラントの運転開
    始前の起動試験時に、給水ヒータに該シラC1) ントの主蒸気を導くと共にこれと熱交換関係において給
    水ヒータに該グランドの復水器ふら通水することによっ
    て行う特許請求の範囲第2項記載の給水ヒータチー−ブ
    のコバルト溶出抑制方法。 4、給水ヒータを通過した水を給水パイ・やス系を経て
    復水器に戻す特許請求の範囲第3項記載の給水ヒータチ
    ューブのコバルト溶出抑制方法。 5、 第一工程および第二工程を給水ヒータのうち高圧
    給水ヒータについてのみ行なうことを特徴とする特許請
    求の範囲第1.第2.第3又は第4項記載の給水ヒータ
    チー−ブのコバルト溶出抑制方法。 6、 第一工程は給水ヒータチューブ表面を電解研摩す
    ることにより行なう特許請求の範囲第1ないし第5項の
    いずれかに記載の給水ヒータチューブのコバルト溶出抑
    制方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6213306U (ja) * 1985-07-09 1987-01-27
JPS6321590A (ja) * 1986-07-16 1988-01-29 株式会社東芝 燃料集合体
JPH01272997A (ja) * 1988-04-25 1989-10-31 Toshiba Corp 給水加熱器
EP0707319A1 (en) * 1994-10-13 1996-04-17 General Electric Company Co-deposition of palladium during oxide film growth in high-temperature water to mitigate stress corrosion cracking

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