JPS6053512A - 親水性ポリマ−の製造法 - Google Patents

親水性ポリマ−の製造法

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JPS6053512A
JPS6053512A JP16238483A JP16238483A JPS6053512A JP S6053512 A JPS6053512 A JP S6053512A JP 16238483 A JP16238483 A JP 16238483A JP 16238483 A JP16238483 A JP 16238483A JP S6053512 A JPS6053512 A JP S6053512A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高分子量の結晶性1,2−ポリブタジェンを
、その不飽和二重結合に対する高分子反応により変性し
て、ポリマー構造中に不飽和二重結合を有する、新規な
親水性ポリマーを製造する方法に関するものである。
従来より、水溶性高分子には種々のものが知られている
。例えば、天然系高分子としては、アルギン酸(アルギ
ン酸ソーダ)、カルボキシメチルセルロース(CMC)
 、メチルセルロース(MC:セルロースのメチルエー
テル化物(25〜32%)〕などの糖頬、多糖類、及び
その化学変性物が挙げられ、さらには微生物による水溶
性多糖類としてプルラン、デキストラン、ザンタンガム
なども挙げることができる。合成高分子としては、ポリ
ビニルアルコール(ポバール)、ポリエチレンオキシド
、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミドなどを挙
げることができる。
上記水溶性高分子はその各々の性状の特徴を活かしなが
ら水溶性高分子材料分野で様々な使われ方がなされてい
る。
例えば、接着剤、塗料、繊維加工剤、糊料、和紙・板紙
・抄造用粘剤、乳化剤、凝集剤、液体の摩擦抵抗減少剤
、増粘剤、アスファル1−乳化剤、農薬の展着剤、顔料
分散剤、ラテックス増粘剤、土壌改良剤、捺染剤などの
産業分野の他にも、アイスクリーム添加剤、食品加工、
医薬・化粧品、ビール泡持続安定剤、ダイエソトフーズ
、医薬錠剤、血υ貫増量剤などの生体関連分野にも多量
に使用されている。
これらの水溶性高分子材料分野における水溶性高分子の
使用量は、トータル数十万トン/年(日本)に達してお
り、ますます特殊な特徴ある水溶性高分子がめられてい
る。
一方、不飽和二重結合を有するジエン系ポリマーの親水
性化も電着塗料などをめざして試みられている。
本来、ポリブタジェンに代表されるジエン系ポリマーは
、水、アルコール類など極性の高い溶媒には不溶のもの
であるが、これらのポリマーを水、アルコールなどに溶
解させることができれば数多くの用途分野に使用するこ
とができる。
そこで、ジエン系ポリマーを水溶性にするために、種々
の方法が多数報告されており、それらは次の通り大別さ
れる。
(1)ポリブタジェンのマレイン化、或いはそのマレイ
ン化物をさらに反応させて親水性を高める方法(2)ブ
タジェンと他のビニルモノマーとの共重合、或いはブタ
ジェンモノマーの反応でブタジェン誘導体を合成してそ
の特殊なモノマーを重合することにより親水性を付与す
る方法 (3)ポリブタジェンをエポキシ化し、次いでオキシラ
ン環をカルボン酸、第2アミンまたはジアミンにより開
環させてポリマーを親水性にする方法(4)上記(11
〜(3)の方法以外の化学的な変性(スルホン酸基の付
加など)によるポリマーを親水性にする方法 しかしながら、上述の公知の方法によって得られるポリ
マーは、文献中には、水溶性、或いは水希釈可能と記述
されていても、実際は水可溶とは概念の異なるラテック
ス状であったり、多けのセロソルブ類などの水と相溶性
のある有機溶剤の共存下で水希釈可能なものであったり
するものが大部分であり、真に水溶性であるものは少な
い。
また、上述の公知の方法において、化学変性する対象と
して使用しているペースポリブタジェンは、分子量がi
o、ooo未溝の低分子量(液状)のポリブタジェンが
大部分であり、分子量がlo、ooo以上の高分子量の
ポリマーを使用している場合は少ない。
本発明者らは、不飽和二重結合を有する高分子量のジエ
ン系ポリマーの親水性化を目的として鋭意研究した結果
、高分子量の結晶性1.2−ポリブタジェンの不飽和二
重結合を特定の割合でエポキシ化し、次いで第3アミン
及びカルボン酸の存在下に加熱することによって、親水
性のジエン系ポリマーが得られることを知見し、本発明
に到達した。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、不飽和二
重結合の75%以上が1,2−結合、融点が60〜17
0℃で且つ還元粘度(ηsp/c)(200mg/ 1
00ml濃度のテトラリン溶液、100℃)が0.2以
上の結晶性1,2−ポリブタジェン(以下単に1.2−
ポリブタジェンという場合も結晶性1,2−ポリブタジ
ェンを示す)を、その不飽和二重結合の5〜45モル%
をエポキシ化し、次いで第3アミン及びカルボン酸の存
在下に加熱してエポキシ環の開環を行うことを特徴とす
る親水性ポリマーの製造法を提供するもので、本発明の
製造法によって得られる新規な変性ポリマーは、親水性
(場合により水溶性)で且つポリマー構造中に不飽和二
重結合を有する高分子量のポリマーであり、水溶性高分
子の従来公知の用途分野に限らず、不飽和二重結合を有
する特徴(感光性、ゴム的性質の付与、熱架橋による硬
化など)を生かして使用することができる。
以下に本発明の親水性ポリマーの製造法について、その
実施態様に基づき詳述する。
本発明において親水性化の対象として使用する結晶性1
,2−ポリブタジェンは、■、2−−構造含有率が75
%以上、融点が60〜170℃で且つ還元粘度(ηsp
/c ) 、(200mg/ 100m1J度のテトラ
リン溶液、100℃)が0.2以上、好ましくは0.5
〜3.0のシンジオタクチック−1゜2−ポリブタジェ
ンである。融点が上記範囲より高い結晶性1.2−ポリ
ブタジェンは、エポキシ化する時にエポキシ化の反応条
件下で反応溶媒に熔解し難いため、事実上使用不能であ
る。
上記の結晶性1,2−ポリブタジェンは、例えば特公昭
47−19893号、特公昭5(i−18005号、特
公昭54−5436号、特公昭56一−18128号、
特公昭56−18129号、特公昭18130号、特公
昭53−−39917号の各公報に記載の方法などによ
って製造することができる。
而して、本発明は、上記1.2−ポリブタジェンを、■
、2−ポリブタジェンの部分エポキシ化(第1段反応)
及びエポキシ化ポリブタジェンのエポキシ環の開環(第
2段反応)の二段階の反応を行うことにより変性して親
水性化するものである。
先ず、第1段反応の1,2−ポリブタジェンの部分エポ
キシ化について説明する。
この第1段反応において重要なことは、上記1.2−ポ
リブタジェンの部分エポキシ化によってエポキシ化され
る1、2−ポリブタジェンの不飽和二重結合の割合(エ
ポキシ化率)を全不飽和二重結合に対し5〜45モル%
、好ましくは10〜35モル%にすることである。
上記エポキシ化率の上限を超えてエポキシ化された1、
2−ポリブタジェンはゲル化したり、次の第2段反応の
エポキシ環の開環反応段階において溶媒不溶となったり
する。
また、上記エポキシ化率の下限より低くエポキシ化され
た1、2−ポリブタジェンは次の第2段反応のエポキシ
環の開環を行っても親水性にならなかったり、或いは親
水性が不充分なものになる。
本発明においては、1,2−ポリブタジェンをエポキシ
化する方法は特に限定されるものではなく、クロルヒド
リン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペ
ルオキシド法、過酸法などの、不飽和二重結合を有する
化合物をエポキシ化する方法として従来公知の方法を用
いて行うことができる。
例として、過酸法(in 5itu−過酸法)によるl
、2−ポリブタジェンのエポキシ化について以下に説明
する。
過酸法による1、2−ポリブタジェンのエポキシ化は、
1.2−ポリブタジェンの不活性自機溶媒溶液に、有機
酸及び過酸化水素を添加し′(行うもので、反応式で示
すと次の通りである。
RCO2H+ H2O2= RCO3H+ lI20 
(11m−−C−C−+ RCO2H(21 即ち、有機酸が過酸化水素と反応して過酸となり、これ
が1,2−ポリブタジェンの不飽和二重結合に作用して
1.2−ポリブタジェンをエポキシ化する。上記反応式
(2)で生じた有機酸は上記反応式(1)及び(2)と
同様の反応を繰り返すと考えられる。
上記有機酸としては蟻酸、安息香酸、酢酸などを使用す
ることができ、特に過酸生成速度の速いことから蟻酸を
使用することが好ましい。
また、1,2−ポリブタジェンの不活性有機溶媒として
は、1.2−ポリブタジェンを熔解し、且つ水に難溶性
で過酸化水素(或いは過酸)に対して不活性なもの、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン
のような炭化水素;クロロホルム、四塩化炭素、クロル
ベンゼンのようなハロゲン化炭化水素などを単独でまた
は二種以上混合して使用することができる。
また、1,2−ポリブタジェンの不活性有機溶媒溶液は
、1,2−ポリブタジェンを不活性有機溶媒に添加し、
通常O〜80℃、好ましくは20〜60℃で1分間から
1時間攪拌混合してポリブタジェンを不活性有機溶媒に
熔解させる方法、或いは1.2−ポリブタジェン重合溶
液に水、塩酸などの重合停止剤を添加し、水洗などによ
り脱灰処理する方法などによって得られる。
上記の1,2−ポリブタジェンの不活性イ1機溶媒溶液
の1.2−ポリブタジェンの濃度、これに添加する有機
酸及び過酸化水素の量、及びそれらの添加方法などのエ
ポキシ化の反応条件は、使用する有機酸の種類や目標と
するエポキシ化率などによって異なるので限定されない
が、例えば、Yri酸として蟻酸を使用する過酸法に、
l: Z)場合には、通常、次のような反応条件が採用
される。
1.2−ポリブタジェンの不活性自機溶媒溶液の1,2
−ポリブタジェンの濃度は、約1〜30重量%、蟻酸の
添加量は1,2−ポリブタシェフ100g当たり0.1
〜2モルが好ましく、過酸化水素の添加量は1,2−ポ
リブタシェフ100g当たり0.2〜4モルが好ましい
。これらの、蟻酸及び過酸化水素の添加量は目標とする
エポキシ化率によって上記範囲内で変えられる。
また、過酸化水素は20〜60重量%の過酸化水素水と
して1.2−ポリブタジェンの不活性有機溶媒溶液に添
加するのが好ましい。
1.2−ポリブタジェンの不活性有機溶媒溶液に蟻酸及
び過酸化水素を添加する方法には特に制限はないが、1
.2−ポリブタジェンの不活性有機溶媒溶液に蟻酸を添
加し、混合してiqられた溶液に、該溶液を0〜80℃
に保もながら上記範囲内の濃度の過酸化水素水を徐々に
添加する方法が好ましい。
上記の1,2−ポリブタジェンの不活性有機溶媒溶液に
上記所定量内の、蟻酸及び過酸化水素を添加した後、こ
の〆Jr合液を0〜80°(:、好ましくは20〜60
℃で、好ましくは10分間〜10時間攪拌混合して、1
.2−ポリブタジェンをエポキシ化する。
エポキシ化の反応温度が上記下限より低いと、1.2−
ポリブタジェンはエポキシ化しにくく、また、上記上限
より高いと、過酸化水素や過酸が分解しやすく危険であ
る。
尚、第1段反応のエポキシ化反応系中、或いは後述の第
2段反応のエポキシ環の開環反応系中には、ポリブタジ
ェンの安定のために少量の安定剤、例えば2.6−ジ−
ターシャル−ブチル−P−クレゾール(BHT)などを
添加することができ、このような安定剤の添加は好まし
い方法である。
上述の第1段反応のエポキシ化が終了したら、エポキシ
化されたポリブタジェン(:〔ボキシ化ポリブタジェン
)を、反応生成液から分Plet L“ζから第2段反
応に移行させるのが好ましいが、反応生成液から分離せ
ずにそのままエポキシ化の反応に引き続いて第2段反応
に移行さセ°でもよい。
」二記エポキシ化ポリブタジェンの分δ11は、従来公
知の分離方法、例えば、エポキシ化して得られた上記反
応生成液を、比較的低温で水洗した後、多量の、メチル
アルコールのようなエポキシ化ポリブタジェンの難溶性
有機溶媒中に投入して、ゴム状のエポキシ化ポリブタジ
ェンを析出させて分離する方法や、上記反応生成液を水
洗した後、水蒸気薄情することにより、反応生成液中の
不活性有機溶媒、蟻酸(有機酸)などの低沸点物を蒸発
除去してエポキシ化ポリブタジェンを析出させて分離す
る方法などにより行うことができる。
尚、第2段反応は後述の如く比較的高温(40〜160
℃)で行われ、過酸化水素や蟻酸が多量に残存すると、
場合により反応中、ポリマーがゲル化することがあるの
で、エポキシ化ポリブタジェンを分離しないで第2段反
応に移行させる場合にも、できれば上記反応生成液を比
較的低温で水洗して過酸化水素や蟻酸の大部分を除去す
ることが好ましい。
次に、第2段反応の、エポキシ化ポリブタジェンのエポ
キシ環の開環反応について説明する。
この第2段反応のエポキシ環の開環反応は、前記第1段
反応によりその不飽和二重結合の5〜45モル%がエポ
キシ化された1、2−ポリシタジエン(エポキシ化ポリ
ブタジェン)を第3)′ミン及びカルボン酸の存在下に
加熱し、反応させてエポキシ環を開環させるもので、こ
の第2段反応を経ることにより目的とする親水性ポリマ
ーが得られる。尚、本発明でいう親水性の概念は、水溶
性に限定されず、メチルアルコール、エチルアルコール
などの低級アルコール類に可溶なものまで含む。
本発明の第2段反応で使用する第3アミンは、単独で、
或いは必要に応じ他の第3アミンまたは第3アミン以外
のポリマーの溶媒と混合することにより、室温或いは加
熱時エポキシ化ポリシタジエンを熔解することができる
ものである。
上記第3アミンとしては、例えば、ピリジン、2−クロ
ルピリジンの如きピリシンカ°にα−一、β−,r−の
各ピコリン類;3,5−ルチジン、2.4−ルチジンの
如きルチジン類;エチルピリジン頬;2,4.6−コリ
ジンの如きコリジン類;キノリン類、イソキノリン類、
N−メチルイミダゾールの如きアルキルイミダゾール類
、N−メチルカルバゾール、ピラジンの如き複素環クイ
ブの第3アミン;トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、ジエチルブチルアミンの如き脂
肪族第3アミン;トリエタノールアミン、トリプロパツ
ールアミン、トリブタノールアミンの如きトリアルカノ
ールアミン、N、N−ジメチルアニリン、N、N−ジエ
チルアニリン、ヘンシルN、N−ジメチルアミンの如き
芳香環を有する第3アミン;或いはN−メチルピペリジ
ン、N−エチルピペリジンの如きN−アルキルピペリジ
ン、N、N’−ジメチルピペラジン、N−メチルモルホ
リンなどの第3アミンを挙げることができる。
これらの第3アミンの中でも水に溶解するもの、或いは
水と相互溶解度の高いものなどの親水性のある第3アミ
ンが、より好ましい親水性ポリマーを得る上で好ましい
。即ち、かかる第3アミンを使用した場合では反応中に
変性ポリマーが析出することが少なく、均一溶液で反応
を行うことができるからである。
また、反応条件によっても影響されるが、窒素原子のま
わりの立体障害の少ない第3アミンがエポキシドに対す
る第3アミンの窒素原子の核攻撃が有利で反応が速く、
且つより好ましい親水性ポリマーが得られるので好まし
い。
このような親水性で立体障害の少ない第3アミンとして
は、ピリジン類、ピコリン類、ルチジン類、キノリン類
、インキノリン類、アルキルイミダゾール類、ピラジン
及びそれらの誘導体が挙げられる。
また、本発明の第2段反応で使用するカルボン酸は、カ
ルボキシ基を1個乃至数個自する化合物であればよいが
、より好ましい親水性ポリマーを得る上で、特に下記に
例示する炭素数lO以下のカルボン酸の中の脂肪族飽和
酸が好ましく、特に脂肪族飽和モノカルボン酸が好まし
い。
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、吉草
酸、カプロン酸の如き脂肪酸;グリコール酸、乳酸、ヒ
ドロアクリル酸、3−ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、
グルコン酸の如きヒドロキシ酸;フルオル酢酸、クロル
酢酸、クロルプロピオン酸、クロル酪酸、トリクロル酪
酸、トリクロル酢酸の如きハロゲノ酸;グリオキサル酸
の如きアルデヒド酸;ピルビン酸、アセト酢酸、レブリ
ン酸の如きケト酸;安息香酸、p−トルイル酸、m−ク
ロル安息香酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、
p−ヒドロキシ安息香酸の如き置換安息香酸、没食子酸
、マンデル酸、フェニル酢酸の如き芳香環を持つカルボ
ン酸;蓚酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、
フクル酸、クエン酸の如き多塩基酸。
而して、第2段反応のエポキシ化ポリブタジェンのエポ
キシ環の開環反応は次のようにして行う。
第1段反応反応終了後反応生成液からエポキシ化ポリブ
タジェンを分離した場合は、先ず、該エポキシ化ポリブ
タジェンを第3アミンに、または第3アミンを含む溶媒
に熔解する。
上記溶媒としては、特に限定されるものではないが、第
1段反応で使用した、炭化水素、ハロゲン化炭化水素な
どの不活性有ta熔媒を使用する方がプロセス系が複雑
にならないので好ましい。
上記溶媒を使用せずに、第3アミンに溶媒を兼用させて
反応させる場合、エポキシ化ポリブタジェンを分離した
時に分離に使用したメチルアルコールなどの難溶性有機
溶媒が残存していても、少量であれは開環反応時の妨害
とはならず、また、蟻酸や過酸化水素も少量であれば残
存していても差し支えない。但し、多量にメチルアルコ
ールが残存している時はその沸点以上に反応温度が上が
らない。その時は反応に先だちメチルアルコールの大部
分を溜去すればよい。
次に、エポキシ化ポリブタジェンを、第3アミン、また
は第3アミンを含む溶媒に溶解させた溶液に、カルボン
酸を添加し、加熱攪拌して反応させるこの反応によりエ
ポキシ環が開環する。
反応温度は40℃以上160℃以下が好ましい。
反応温度が上記温度より低温では反応速度が遅く、実質
的に反応していない。また、上記温度より高温ではポリ
マーが反応中にゲル化することがある。
また、反応時間は反応条件によっても異なるが、10分
間以上10時間以内で実施することができる。
尚、第1段反応終了後反応生成液からエポキシ化ポリブ
タジェンを分離しないで第2段反応を行う場合は、その
反応生成液中に直接、第3アミン及びカルボン酸を添加
し、分離した場合と同様な反応条件下に加熱攪拌すれば
よい。
また、カルボン酸としてヒドロキシカルボン酸を使用す
る場合、ヒドロキシカルボン酸の中にはグルコン酸、グ
リセリン酸の如き50〜90重量%の水溶液として市販
されているものもある。多量の水が反応系中に存在する
とエポキシ化ポリブタジェンは溶媒に熔解しないので、
上記のようなヒドロキシカルボン酸水溶液を使用する場
合は、エポキシ化ポリブタジェンの溶液に添加する前に
予め、該ヒドロキシカルボン酸水溶液を水と共沸可能な
第3アミンに添加して加熱することにより水と第3アミ
ンを共沸除去して水を除いておくとよく、また、添加し
てからでも析出ポリマー共存下に減圧下共沸水除去すれ
ばポリマーの均一溶液にすることができる。
上記第2段反応によりエポキシ化ポリブタジェンのエポ
キシ環をすべて反応(開I、りさ・Uる必要はなく、開
環を、好ましくはエポキシ化する前の1.2−ポリブタ
ジェンの不飽和二重結合を基準として5〜45モル%、
より好ましくは10〜35モル%行う。即ち、例えば、
5モル%しかエポキシ化されていない場合には、全部開
環させる必要があるが、45モル%がエポキシ化され°
Cいる場合には、全部開環させてもよいし、エポキシ化
する前の1,2−ポリブタジェンの不飽和二重結合を基
準として5モル%開環させてもよい。
第2段反応終了後のポリマー中のエポキシ環の残存量は
IH−NMRで概算できる。即ち、ポリマーを重水(+
)2o )溶媒〔或いは重メタノール(CD30D))
に溶解してIH−NMRを測定し、の減少量から算出で
きる。
第2段反応終了後、得られた本発明に係る変性ポリマー
(親水性ポリマー)の反応液からの回収及び精製は次の
ようにして行うことができる。
例えば、第2段反応終了後、多量のn−ヘキサン中へ反
応液を投入するか、または反応液の液温を室温付近まで
低下させ、n−ヘキサンなどの貧溶剤を反応液中に添加
することによって、変性ポリマーを析出沈澱させる。こ
の時、反応液中の変性ポリマーの濃度が希薄すぎる場合
は、上記貧溶剤を添加しても白濁するだけでポリマーが
析出しない場合がある。この場合は、反応液を減圧下に
濃縮して第3アミンなどの溶剤の一部を除去後、上記貧
溶剤を添加することでポリマーを析出できる。
次いで、析出沈澱したポリマーを室温或いは加温して減
圧下に溶剤を溜去することによって、変性ポリマーを回
収することができる。
上記変性ポリマーは、第3アミンやカルボン酸との親和
性が高く、反応の組合せや反応率によっては一度の析出
沈澱ではこれらを充分に除去することができない場合が
多い。かかる場合は、必要に応じ、さらに、回収した変
性ポリマーを(熟)イソプロパツールに熔解してn−へ
キサンで析出沈毅などの再沈を組合せることによって精
製することができ、これにより実質上第3アミンなどの
溶剤を含まない固体の変性ポリマーを得ることができる
。尚、若干の溶剤を含んだままでも塗料用など、使用で
きる分野は多い。
上述の如くして得られる本発明に係る変性ポリマーは、
乾燥後はゴム状のポリマーで、ポリマーの反応率、使用
する第3アミンの種類及びカルボン酸の種類などにより
親水性の程度に差異はあるが、水、或いはメチルアルコ
ール、エチルアルコールの全てにまたはいずれかには室
温で溶解し、また、ピリジンなど第3アミンの多くに室
温或いは加温時に熔解し、さらに、n−プロパツール、
イソプロパツール、イソブチルアルコール、ターシャル
ブチルアルコール、イソアミルアルコール、ジエチレン
グリコール、ヘンシルアルコールにも室温或いは加温時
に熔解する、親水性ポリマーである。
しかし、上記の本発明に係る親水性ポリマーは、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン(一般試薬はn
−へキサンを主体とする脂肪族C3炭化水素の混合物が
多い)、n−へブタン、石油エーテル(ミネラルスピリ
ット)、ナフサ、シクロヘキサンなどの芳香族、脂肪族
、脂環式の各炭化水素化合物、クロロホルム、クロルベ
ンゼンなどのハロゲン化炭化水素の他、ジエチルエーテ
ル、メチルイソブチルケトン、アセトンなどには不溶で
ある。即ち、水素結合性の弱い溶剤或いは中程度の溶剤
には不溶である。
本発明の製造法によって得られる新規な変性ボリマニは
、上述の如く親水性(場合により水溶性)で且つポリマ
ー構造中に不飽和二重結合を有する高分子量のポリマー
であり、水溶性接着剤、水溶性塗料、吸水性材料、再湿
性接着剤、電着塗料、繊維、紙への応用(帯電防止、吸
水、吸湿加工、抄造用粘材他)などの分野に使用するこ
とができ、しかも従来公知の水溶性高分子にはない11
.+1′殊な特徴(感光性、ゴム的性質の付与、熱架橋
による硬化性など)を生かして使用することができる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明の効
果をさらに具体的に説明する。
尚、実施例及び比較例において使用した1、2−ポリブ
タジェンのミクロ構造は赤り1吸収スベク)/L、(I
R)或いは核磁気共鳴スペクトル(NMR)で測定し算
出した。また、結晶性1,2〜ポリブタジエンの融点は
自記差動熱量計(DSC)による吸熱曲線のピーク温度
によって示した。
また、エポキシ化ポリブタジェンのエポキシ化率(反応
前の1,2−ポリブタジェンの全不飽和二重結合のうち
エポキシ構造に変換されている割合:モル%)はエポキ
シ化ポリブタジェンを市クロロホルムに熔解し、NMR
で測定することによって算出した。
また、エポキシ環の開環反応にょっ°ζ冑られた変性ポ
リマーの構造は、このポリマーを重メタノール(CD3
0D)或いは重水(D20 )に溶解してIH−NMR
で測定することにより調べた。
また、ポリマーの溶解性は、溶媒的5mlを入れた試験
管中にポリマー約0.1gを投入して一夜放置(約12
時間)して判定したものである。
実施例1 孟困土2止 攪拌機、温度針、滴下ロー]・、コンデンサーを備えた
1011容量の4つロフラスコに、クロロポルム51を
入れ、次いで、これに1 2−構造含有率が86%、融
点が139°Cで且つ還元粘度(77SIl/C) (
200mg/ 400m1Bff度のテトラリン溶液、
100℃)が1.19の高分子量の5yndi。
−1,2−ポリブタジェン(宇部興産時)250g(4
,62モル モノマーユニット)を加え、40℃で2時
間攪拌混合して溶解させた。
この溶液に、液温を40℃に保ちながら蟻酸140g(
3,04モル)を加えて混合した。次いで、得られた溶
液に、液温を40 ’cに保ちながら3゜重量%の過酸
化水素水261g(過酸化水率2.3モル含有)を30
分間で滴下した。得られた混合液を40℃で7時間攪拌
混合して、結晶性1,2−ポリブタジェンをエポキシ化
した。
反応終了後、反応生成液を水洗し、水洗した反応生成液
を10j!のメチルアルコール中に投入し・エポキシ化
ポリブタジェンを析出沈澱さ−lて分離した。
分離したエポキシ化ポリブタジェンをテトうしFOフラ
ン(THF)に再溶解し、メチルアルコールに沈澱させ
て沈澱を濾集し、次いで減圧乾燥〔室温(20℃)、2
日間〕してt?i製し、白色固体状のエポキシ化ポリブ
タジェンをIUた。(この精製は、分析のために不純物
を徹底除去する必要があるので行ったものであり、次の
第2段反応のためには必要ない。) NMRから算出したエポキシ化ポリブタジェンのエポキ
シ化率は25モル%であった。
、互木ま」」[久皿謀反皇 エポキシ化反応終了後、攪拌機、温度計、滴下ロート、
コンデンサーを備えた300m1容量の4つロフラスコ
に、vI製したエポキシ化ポリブタジェン6gをとり、
ピリジン150m1に熔解し、攪拌下90℃に昇温し、
表−1に示すカルボン酸0゜1モルを添加後5時間反応
させた。
次いで、室温まで冷却した後、n−ヘキサン500m1
中に投入してエポキシ環の開環した変性ポリブタジェン
を析出沈澱させた。これをイソプロピルアルコール(I
PA)に再溶解し、rl−ヘキサン沈澱を繰り返して変
性ポリブタジェンを精製し、減圧下室温で2日間以上乾
燥して開環ポリマー(本発明品1−1〜1−6)をIg
た。
本発明品1−1〜1−6をI H−N M Iぐで測定
したところ、いずれも、エポキシメチンプロ1−ンは消
滅しており、エポキシ環は完全に開環していることを確
認した。
実施例2 エポキシ化反応時に、容量が1pのフラスコを使用し、
且つクロロホルム500 ml 5yndio−1,2
−ポリブタジェン25g (0,4(i2モル モノマ
ーユニット)、蟻酸0.25モル及び30重量%の過酸
化水素水0.15モルを使用した以外は実施例1と同様
に実施してエポキシ化率11モル%のエポキシ化ポリブ
タジェンを得た。
このエポキシ化ポリブタジェンを用いて実施例1と同様
にエポキシ環の開環反応を行って開環ポリマー(本発明
品2−1〜2−4)を冑た。尚、エポキシ環の開環反応
時に使用したカルボン酸は表−1に示した。
本発明品2−1〜2−4をIH−NMI?で測定したと
ころ、いずれも、エポキシメチンプ1.+トンは消滅し
ており、エポキシ環は完全に開環していることを確認し
た。
比較例1 エポキシ化反応時に蟻酸0.1モル及び30重量%の過
酸化水素水0.05モルを使用した以外は実施例2と同
様に実施してエポキシ化率的2.8モル%のエポキシ化
ポリブタジェンを得た。
このエポキシ化ポリブタジェンを用いて実施例1と同様
にエポキシ環の開環反応を行って開環ポリマー(比較品
1−1.1−2)を得た。尚、エポキシ環の開環反応時
に使用したカルボン酸は表−1に示した。
比較例2 エポキシ化反応時に蟻酸1.0モル及び30重量%の過
酸化水素水1.0モルを使用して15時間エポキシ化を
行った以外は実施例2と同様に実施した。
乾燥後、得られたポリマーはゲル化(試みた約10種の
溶媒にいずれも不溶)しており、元素分析を行い、その
酸素含量から、酸素が全てエポキシド由来として算出す
ると、エポキシ化率は46モル%であった。
実施例1及び2で得られた本発明品、比較例1で得られ
た比較品、及び実施例で使用したベースポリマー (S
yndio−1+ 2−ボリフ゛タジコニン) (対照
品1)についての種々の溶媒に対する溶解性試験の結果
を表−1にまとめて示す。
表−1 朱・・エポ千シ4tS年(モル%λ 実施例3〜5 結晶性1,2−ポリブタジェンとして、それぞれ、1.
2−構造含有率が92%、融点が80℃の高分子量の結
晶性1,2−ポリブタジェン(日本合成ゴム側製)(実
施例3)、1.2−構造含有率が81%、融点が114
℃で且つ還元粘度が1.1の高分子量の結晶性1.2−
ポリブタジェン(宇部興産製)(実施例4)、1.2−
構造含有率が87%、融点が153℃で且つ還元粘度が
1゜2の高分子量の結晶性1,2−ポリブタジェン(宇
部興産製)(実施例5)を使用した以外は実施例1と同
様に実施してエポキシ化率がそれぞれ、22モル%(実
施例3’) 、27モル%(実施例4)、21モル%(
実施例5)のエポキシ化ポリブタジェンを得た。
このエポキシ化ポリブタジェンを用いて実施例1と同様
にエポキシ環の開環反応を行っ゛ζ開環ポリマー(本発
明品3−1〜3−4.4.−1〜4−3.5−1.5−
2)を得た。尚、エポキシ環の開環反応時に使用したカ
ルボン酸は表−2に示した。
本発明品3−1〜3−4.4−1〜4−3.5−1.5
−2をIH−NMRで測定したところ、いずれも、エポ
キシメチンプロトンは消滅し°ζおり、エポキシ環は完
全に開環していることを確認した。
比較例3 1.2−ポリブタジェンとして高融点(202℃)の結
晶性1.2−ポリブタジェンを使用−した以外は実施例
1と同様に実施したが、溶解しなかった。そこで、溶解
温度を50℃に上げ一ζ実施したが、膨潤が大きく部分
的に熔解が観察される程度であり、完全溶解はしておら
ず、エポキシ化反応の如き溶液反応には適さないと判I
IJi シた。
実施例6 実施例1で使用したts酸及び過酸化水素からできる過
蟻酸の代わりに、エポキシ化剤とし°C市販のm−クロ
ル過安息香酸(アルドリソヒより人手、純度:約80%
)を0.25モル使用してエポキシ化した以外は実施例
2と同様に実施して:1.ボキシ化率21モル%のエポ
キシ化ポリブタジェンを得た。
このエポキシ化ポリブタジェンを用い、カルボン酸とし
て表−2に示すカルボン酸を使用した以外は実施例1と
同様にエポキシ環の開環反応を行って開環ポリマー(本
発明品6−1〜6−3)を得た。
本発明品6−1〜6−3をIH−NMRで測定したとこ
ろ、いずれも、エポキシメチンプロトンは消滅しており
、エポキシ環は完全に開環していることを確認した。
実施例3〜6で得られた本発明品、及び実施例3.4及
び5でそれぞれ使用したペースポリマー(結晶性1,2
−ポリブタジェン) (対照品2゜3及び4)について
の種々の溶媒に対する溶解性試験の結果を表−2にまと
めて示す。
表−2 ホ・ ・エホ干ン1咋(モル%) 実施例7及び実施例8 エポキシ環の開環反応時に、実施例1で使用したピリジ
ンの代わりに、それぞれα−ピコリン150m1(実施
例7)、イソキノリン150m1(実施例8)を使用し
、カルボン酸として表−2に示すカルボン酸を使用した
以外は実施例1と同様に実施して開環ポリマー(本発明
品7−1. 7−2.8−1.8−2)を得た。
本発明品7−1.7−2.8−1.8−2をIH−NM
’Rで測定したところ、いずれも、エポキシメチンプロ
トンは消滅しており、エポキシ環は完全に開環している
ことを確認した。
実施例9 エポキシ環の開環反応時に、実施例1で使用したピリジ
ンの代わりにピリジン75m1とトルエン75m1との
混合物を使用し、この混合物にエポキシ化ポリブタジェ
ンを熔解させ、カルボン酸として表−3に示すカルボン
酸を使用して100 ”cで7時間加熱攪拌した以外は
実施例1と同様に実施して開環ポリマー(本発明品9−
1.9−2)を得た。
本発明品9−1.9−2をIH−NMRで測定したとこ
ろ、いずれも、エポキシメチンプロトンは消滅しており
、エポキシ環は完全に開環していることを確認した。
比較例4〜7 エポキシ環の開環反応時に、実施例1で使用しタヒリジ
ンの代わりに、それぞれ、トルコニン150m1(比較
例4)、ジオキサン15 (1ml (It較例5)、
o−ジクロルベンゼン150ml (比較例6)、トル
エン150n+1及びエポキシ開環触媒のつもりとして
第四アンモニウム塩(トリエチルヘンシルアンモニウム
クロライド)0.3g(比較例7)を使用し、カルボン
酸として酢酸を使用し、90℃で5時間(比較例4.5
.7)または150℃で5時間(比較例6)加熱した以
外は実施例1と同様に実施した。
比較例4.5及び7により得られたポリマー(比較品4
,5及び7)を回収してI H−N M Rで測定した
ところ、エポキシ環は全く開環せずに残っていた。
比較例6においては、反応中に粘度の上昇が観察された
。回収ポリマーは乾燥後、数種の溶媒に溶かしてみよう
としたが不溶であり、ゲル化と判断した。
実施例10 エポキシ環の開環反応時に、実施例1で使用したピリジ
ンの代わりにN−メチル−2−ピロリドン150m1を
使用し、これにエポキシ化ポリブタジェンを熔解し、第
3アミンとしてトリエタノールアミン100m1、及び
カルボン酸として酢wt、O。
1モルを使用して90℃で10時間及び120℃で5時
間加熱攪拌した以外は実施例1と同様に実施して開環ポ
リマー(本発明品10)を得た。
本発明品10をIH−NMRで測定したところ、エポキ
シ環、の開環は確認できたが、トリエタノールアミンの
シグナルと重なっており、エポキシ環の開環率を正確に
算出することはできなかった。
比較例8 トリエタノールアミンを使用しない以外は実施例10と
同様に実施した。
得られたポリマー(比較品8)を回収してI H−NM
Rで測定したところ、エポキシ環は全く開環せずに残っ
ていた。
比較例9 エポキシ環の開環反応時にカルボン酸を添加しない以外
は実施例1と同様に実施した。
得られたポリマー(比較品9)を回収してI H−NM
Rで測定したところ、エポキシ環は消費されずに残って
いた。
実施例11 エポキシ環の開環反応時にカルボン酸として酢酸を使用
して60°Cで3時間加熱攪拌した以外は実施例1と同
様に実施して開環ポリマー(本発明品11)を得た。
本発明品11をIH−NMRで測定しノこところ、エポ
キシ環の約20モル%、即ち最初のポリブタジェンの全
不飽和二重結合の約5モル%がエポキシ構造として残っ
ており、約20モル%が開環していた。
実施例7〜11で得られた本発明品、及び比較例4. 
5. 7〜9で得られた比較品についての種々の溶媒に
対する熔解性試験の結果を表−3にまとめて示す。
表−3 実施例12 エポキシ環の開環反応時にカルボン酸として蓚酸を使用
した以外は実施例1と同様に実施した。
開環反応系は反応開始後20分でポリマーがゴム状に析
出し不均一となった。この時点で開環反応を停止し、析
出したポリマーを実施例1と同様に精製・乾燥した。得
られたポリマー(本発明品1 ・2)の熔解性を評価し
たところ、水溶性であった。
本発明品12をI H−N M Rで測定したところ、
エポキシメチンプロトンは消滅しており、エポキシ環は
完全に開環していることを確認した。
特許出願人 宇 部 興 産 株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)不飽和二重結合の75%以上が1.2−結合、融
    点が60〜170℃で且つ還元粘度(ηsp/c ) 
    (200mg/ 100ml濃度のテ1−ラワン溶液、
    100℃)が0.2以上の結晶性1,2−ポリブタジェ
    ンを、その不飽和二重結合の5〜45モル%をエポキシ
    化し、次いで第3アミン及びカルボン酸の存在下に加熱
    してエポキシ環の開環を行うことを特徴とする親水性ポ
    リマーの製造法。
  2. (2)エポキシ環の開環を、エポキシ化する前の1.2
    −ポリブタジェンの不飽和二重結合を基準として5〜4
    5モル%行う特許請求の範囲第(1)項記載の親水性ポ
    リマーの製造法。
  3. (3)カルボン酸が炭素数10以下のカルボン酸である
    特許請求の範囲第+11項記載の親水性ポリマーの製造
    法。
  4. (4)第3アミンが、ピリジン類、ピコリン類、ルチジ
    ン類、キノリン類、イソキノリン類、アルキルイミダゾ
    ール類、ピラジン及びそれらの誘導体からなる群から選
    択される一種又は二種以上の混合物である特許請求の範
    囲第(1)項記載の親水性ポリマーの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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