JPS6050498B2 - 潅水チユ−ブの止め具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、潅水チューブの止め具に関する。

従来から潅水には、スプリンクラーや散水ノズル付の硬
化塩ビ管が使用されているが、散水ノズルを中心として
円形状に潅水するため畑の四隅に水が行き渡らず、また
潅水の重複する場所ができて、その均一性に欠けるとい
う難点があつた。これに対し、屈曲自在の熱可塑性樹脂
フィルムからなるチューブに適宜間隔でスリット、ピン
ホール等の小孔を設けた潅水チューブは、栽培植物の畝
に沿つて、近接して設けることができる。また小孔から
水滴をトリップ方式あるいは噴霧方式で供給することが
でき、水滴も微細であるため作物の茎を折つたりするこ
とがない。さらに潅水区域の形状に対応して配管の分布
、高さ等を容易に変更することができる等の利点がある
。しかしながら、上記の潅水チューブでは、素材がフィ
ルム状で屈曲しやすく、例えば５０ｗ−Ｌ程度にわたつ
て敷設すると、風等でチューブが横転して捩れたり、反
転してスリット等の小孔の向きが定まらず、効率のよい
潅水が困難であつた。

この発明は、上記のような通常は偏平で、潅水時には丸
みを帯びてふくらみ、最大限断面形状にまでなる可撓性
の潅水用チューブを用いて、畝に潅水したり、防暑用に
ビニールハウス、豚舎等の屋根に潅水したり、施肥、農
薬散布等の用途に使用する場合の止め具に関するもので
あり、潅水チューブ内の通水を妨げることなく、かつ捩
れ、反転等が防止でき、取り付け取りはずしが容易な止
め具を提供するものである。

すなわちこの発明は、向かいあつて設けられた潅水チュ
ーブ押圧用可撓性片状物、当該可撓性片状物の先端部側
を係止可能なループ状物、及び結束用片状物を有するこ
とを特徴とする潅水チューブの止め具に関する。

この発明の止め具の素材としては、鉄、アルミニウム、
銅等の金属、ポリエチレン等の可撓性を一有する熱可塑
性樹脂が例示され、とくに潅水チューブ押圧用可撓性片
状物の部分は、反撥力を利用して潅水チューブを押圧す
ることができる材料が望ましい。

またバンドの製造にあたつては、素材に応じて、例えば
厚さ約０．１７７！７７１〜３ＷｆＬ程度の薄状フ物か
らプレス、打ち抜き等の方法により、得ることか簡単で
あるため望ましく、止め具全体が同一の素材となる。以
下この発明の止め具の好ましい態様を図面を参照しなが
ら説明する。

５ 第１図は、止め具の潅水チューブに取り付けられる
前の状態における正面図であり、第２図は側面図である
。

この態様においては、止め具はポリエチレン等の熱可塑
性樹脂のシート（厚さ約１７７Ｗりから打ち抜き（…よ
つて得ることができる。

止め具には、一対の向かいあつた可撓性片状物１１，１
２、一対のループ状物２１，２２、及び一対の結束用片
状物３１，３２が設けられている。

可撓性片状物の個数は必要に応じて増減させることが行
われる。

ループ状物２１，２２は、その先端部どうしが簡更に結
合、取りはずしのできる構造であることが望ましく、例
えば図示する如く、ループ状物２１に切れ込み５を有す
る係止孔４を設け、ループ状物２２に係止孔４に嵌入す
ることができるくびれ部を有する係止端６を設けること
が望ましい。

第３図は、潅水チューブＦを本発明の止め具で止めた状
態を示す斜視図である。潅水チューブＦは、向かいあつ
て設けられた可撓性片状物１１，１２によつて押圧され
ている。

また潅水チューブが通水量に応じて丸びを帯びるに従い
、可撓性片状物１１，１２は屈曲し、ある一定割合以上
に屈曲すると、それぞれの先端部側が、それぞれ対応す
るループ状物によつて係止される。可撓性片状物１１，
１２は、それぞれループ状物２１，２２と係合した後も
、潅水チューブのふくらみに応じて腕曲する。これによ
つて潅水チューブは、捩れることもなく保持され、また
潅水チューブ内の液体通過も妨害されることがない。第
４図は、止め具の構造を説明するための正面図であり、
ループ状物２１，２２の先端部を結合．”した状態を示
す。

また第５図はその側面図である。止め具には、一対の結
束用片状物３１，３２が設けられており、これらを固定
された柱、杭、梁等に結束したり、屋根板、ビニールハ
ウスの屋こ根、地表等に固定することが行われる。

このため結束用片状物自体を結びつけたり、結束用片状
物に孔７１，７２，８１，８２等を設けて、プラスチッ
ク紐、針金、延伸テープ、鋸等の大釘などを利用して結
束することが行われる。第３図におい４ては、結束用片
状物３１，３２の孔７１，８１および７２，８２にプラ
スチック紐Ｒをとり付けた状態を示す。この態様におい
ては、一対の結束用片状物３１，３２を設けており、ま
た可撓性片状物１１，２１の発撥力を有効に利用するた
めに、各結束用片状物のつけ根の部分は、対応する可撓
性片状物のつけけ根の部分に近づけることが望ましく、
図−示する如く、ほぼ同一個所に設けることが望ましい
。

これにより、結束用片状物３１，３２をそれぞれ固定物
に結合した後に結束用片状物３１，３２の各々に引張す
る力が働いても、可撓性片状物が潅水チューブを効率よ
く押圧した構造が維持される。この発明の止め具を使用
するに適した潅水チューブとして、例えば第６図の概略
断面図に示す潅水チューブがある。

すなわち通水しない状態においては偏平であり（第６図
ａ）、通水量に応じて７丸みを帯び最大限断面円形にま
でふくらむ（第６図ｂ）潅水チューブがある。止め具に
潅水チューブを取り付けるには、例えば可撓性片状物１
１，１２を手で折り曲げ、潅水チューブを可撓性片状物
１１，１２と、バンド側〔縁９１，９２の間に挾み、そ
の後ループ状物２１，２２の先端を結合させることによ
り取り付けることができる。

この発明の止め具は、潅水チューブに間隔をあけて、例
えば約０．５７Ｔ１，〜約５ｒｎ．程度ごとに固定する
用途に適している。

これにより、潅水チューブの捩れ、反転等を防止すると
共に、潅水チューブを固定し、かつ潅水チューブ内の通
水を妨害することがない。さらに取り付け、取りはずし
が簡単であり、作物に応じて、また時候に応じて潅水チ
ューブの施設変更を簡更な操作で行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、止め具の潅水チューブに取り付けられる前の
状態の正面図であり、第２図はその側面図である。 第３図は止め具を潅水チューブに取り付けた状態の斜視
図てある。第４図は潅水チューブのループ状物２１，２
２の先端部を結合した状態の正面図であり、第５図はそ
の側面図である。第６図は、潅水チューブの例を示す概
略断面図であり、ａは通水量の少ない又は非通水時にお
ける偏平な状態であり、ｂは、通水により、最大限円形
状に丸みを帯びた状態を示す。１１，１２・・・・・・
潅水チューブ押圧用可撓性片状物、２１，２２・・・・
・ループ状物、３１，３２・・・結束用片状物、４・・
・・・・係止孔、５・・・・・・切れ込み、６・・・・
・・係止端、７１，７２，８１，８２・・・・・孔、９
１，９２・・・・・・バンド側縁、Ｈ・・・・・・潅水
チューブが挾み込まれる空間、Ｆ・・・・・・潅水チュ
ーブ、Ｒ・・・・・・プラスチック紐。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 向かいあつて設けられた潅水チューブ押圧用可撓性
   片状物、当該可撓性片状物の先端部側を係止可能なルー
   プ状物、及び結束用片状物を有することを特徴とする潅
   水チューブの止め具。