JPS604799B2 - 輪転用凹凸版 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は欧質素材を使用した凹凸輪転シリンダーに関す
るものである。

凹凸を有する輪転円筒としては、グラビャ印刷用のシリ
ンダー、エンボス用のカレンダーロール、フレキソ印刷
用の輪転印刷版などが一般的である。

グラビヤ版やェンボス用ローラーは金属円筒を加工して
作り、フレキソ印刷用の輪転印刷版は、金属円筒上に予
め作成されたゴム凸版を図柄に従って貼り付けて作成す
る、前者の様に金属を加工する場合は機械的彫刻であっ
ても薬品腐食であっても作製中に金属素材が歪む様なこ
とはないが、ゴム凸版を貼りつける場合はゴム素材の伸
縮により図形が歪み、寸法形状精度を必要とする商標や
、印刷位置精度を必要とする多色印刷の様なものの作成
は困難である。最近はプラスチックスの光成形法などに
よって精度のよい図柄を有する凹凸版が得られる様にな
ったが、そのプラスチックス素材や、図柄を成形した版
を輪転用シリンダーに貼りつける場合の歪みは避けられ
なかった。本発明は、上記の欠点を除き、軟質材料を円
筒上に歪みな〈貼りつけることを検討し、簡便容易に輪
転用凹凸版を得たものである。すなわち、本発明は軟質
素材、例えばゴム、プラスチツクスなどの素材を円筒に
貼りつけるに当り、寸法精度を保持するために素材の片
面にプラスチツクス、金属、布、紙などのシートを貼り
つけ、更に円筒の曲面に馴染み易くするためにシートと
しては部分的に切れ目の入ったものを用い、そのシート
側を円筒曲面に貼りつけるものである。

一般に寸法歪みを防止するためにプラスチックス、例え
ばポリエステル、ポリプ。ピレン、アセテートなどのシ
ートやアルミニウム箔、錫箔などの金属シート、更に布
、紙などを貼りつけるが、その場合、貼りつけた材料に
より、変形が制限されて歪み防止の目的は達成されるが
、そのものを円筒曲面に貼りつけようとするとシート材
料が曲げ抵抗を示して反綾するため円滑に貼りつけるこ
とが困難であり、貼りつけた素材の端部が浮き上って作
業上色々の欠陥を生じる。現在その解決法としては強力
な接着材を用いるとか、印刷版の様な場合は浮き上った
端部からインキ溶剤が侵入し、剥離が進行するのを防止
するため、接着剤で端部のシールを行なうなど手数をか
けて作業がおこなわれている。またゴム版を貼りつける
フレキソ印刷版などでは円筒貼付の内側になるゴムを欧
質として曲げ貼りを行なう場合に曲面の内側に圧縮がか
）り易くして貼り易くする工夫もある。これらの工夫や
提案も、円筒の全円周に巻きつける様な場合は歪みが大
きくなるためにゴム凸版を貼りつける様な場合は図形の
歪み、位置ズレ、端部の剥離などが発生し、また、感光
性樹脂素材を巻きつける様な場合は、樹脂の内部に応力
歪みが発生し、現像する時に図形が歪んだり、使用中に
図形が欠損する様な事故の原因となる。これらを解決す
る具体的方法はなく、現場の熟練者の技能に頼り、図柄
もその限界内でデザインされているのが現状である。そ
の一例を挙げれば、ゴム凸版を円筒に貼りつけて輪転印
刷する代表的な段ボール印刷や、紙袋印刷に美しい写真
図柄や、細い文字や、図柄の位置を正確に合致させる印
刷がなく、また、エンドレスといわれる連続図柄の精度
のよいものが、無いのはそのためである。本発明はそれ
らの欠点を解消するものであり、本発明によれば寸法の
歪みや内部応力歪みを最少限に止めて欧質素材を正確に
円筒面上に貼りつけることができ、寸法精度、位置精度
の高い欧質凹凸面をもった円筒版を簡便に供給すること
ができる。

この様に簡便に円筒版が出来ることは、段ボール印刷、
紙袋印刷などの印刷工業においても、布局プリントの捺
染工業においても、不織布、紙、プラスチックスなどの
ェンボス加工、更に、タイルなどの窯業加工においても
利用されるもので、その工業技術の展開に寄与するもの
は計り知れぬものである。実施例 １ ＡＰＲフレックスレジン（旭化成工業株式会社）を用い
て平面的に作成した凸部の高さ３肋、基板部の樹脂厚さ
１脚、中５０仇岬、長さ４６仇舷の軟質凸版を直径１５
仇吻、中６０仇伽の印刷用シリンダーに貼りつけるに当
り、軟質凸版の裏面に厚さ１００仏のポリエステルフィ
ルムを貼りつけ、そのフィルムを中方向に全中にわたっ
て中方向の切れ目を約５仇肋の間隔で入れ、両面接着テ
ープを用いてシリンダーに貼りつけて欧質凸版円筒を作
成した。

図形の歪みもなく、印刷図柄の位置も正確であり、一枚
の凸版を全周に巻きつけることができるために作業時間
も短かく、複雑な図柄を簡便に円筒上に再現することが
できた。比較例 １ 同様の作業をポリエステルフィルムの裏貼りをすること
なく行なった処、厚さ１肌の軟質樹脂のベースシートが
伸縮して両面テープを貼りつける時に図形の歪みが発生
し、接着剤を用いると、シリンダー上で図形の位置を合
わせる時に図形が歪み、図形の寸法および貼りつけ＆直
を正確に合わせた印刷用シリンダーの作製が困難であっ
た。

また、ポリエステルシートを貼りつけたま）の状態で切
れ目を入れることなくシリンダーに貼りつけると、通常
の接着テープを用いたのでは端部が浮き、２００Ｇ露し
の印刷で印刷物に版端部のインキ汚れが発生した。実施
例 ２凸部の高さ２肌、基板の厚さ０．５側、中９０肋
、長さ１５７脚の鋳造ゴム版を、直径５仇岬、中１０仇
吻のラベル印刷用シリンダーに貼りつけるに当り、コム
版の裏側に平織の綿布を貼りつけ、長さ方向の両端のゴ
ム版の図柄から外れた部分の裏側の綿布の中方向に数個
の切れ目を入れ、接着剤を用いて貼りつけた。

この様にする時、ゴム版の端末部まで完全に接着し、図
柄の歪みやズレも完全に防止された小型凹凸シリンダー
を得ることができた。比較例 ２同様のことをゴム版の
みで行なった処、０．５肌の基板ゴム部と凸部の２．５
側のゴム部の伸び率や柔軟性が異なり、更に直径５Ｗ舷
の小円周に巻き止めるために図形が歪み、また布を貼り
つけたのみでは比較例１と同様に端部剥離がみられた。

実施例 ３厚さ１肋のポリブタデェンゴム板の上にＡＰ
Ｒフレックスレジン（旭化成工業）とポリプタディェン
を３の対７０の重量比に混和した感光性樹脂を２胸の厚
さに圧着成形した感光性樹脂板素材を直径５０肋、中１
００肌のシリンダーに貼りつけるに当り、樹脂板の裏面
に厚さ３０仏のアルミニウム箔を貼りつけ、そのアルミ
ニウム箔に中の方向に波形の切れ目を等間隔に５ケ所い
れて貼りつけた。

この様にして金属円筒表面を厚さ３肋の感光性樹脂で巻
いたシリンダーに写真画像フィルムを巻き止めて露光し
、トリタレンとイソプロピルアルコールを１対１の重量
比で混合した現像液を用いてブラッシ現像を行ない、凹
凸樹脂表面を有するシリンダーを得た。鮫例 ３ 同様のことをアルミニウム箔を貼りつけることなく実施
すると、欧費のゴム状樹脂を貼りつける合に変形が生じ
易く、接着したものを露光硬化し溶剤で現像する場合に
図形の紬線に歪みを生じた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 円筒の胴上に、プラスチツクス、金属、布、紙など
   の部分的に切れ目の入ったシートを介して、軟質材料が
   貼り付けられてなる輪転用凹凸版。