JPS6047508B2 - 焼結におけるパレット漏風防止装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えばＤＬ式焼結機におけるパレット側部・
上部フード間、パレット側部・ウインドボツクス間及び
パレット移動方向にて隣合つたパレット側部間の浦風を
防止するための防止装置に関するものである。

焼結機では、焼結原料が装入されたパレットの下部か
ら誘引ファンにより吸引力を働かすと、該パレット下部
が負圧となり、焼結用燃焼エヤは焼結原料内を上から下
へ通流するから、粉コークスを燃料として混合した焼結
原料の上面に点火炉で点火すると、燃焼帯が焼結原料の
上層から下層へと移行してゆき、焼結反応が進む。

このような焼結工程でパレット側板の上部は過熱されて
パレット移動方向に熱膨脹し、該部より下方のパレット
側部の隣合せ面間に隙間ができる。パレット側板の温度
が下がつてゆくと、該パレット側板は収縮するが、その
収縮量はわずかてあり、焼結工程中パレット側部の隣合
せ面間には隙間が生じていることになり、この隙間から
外気が吸引されるから、吸引ファンは必要以上に大きい
容量のものを使用せざるを得なかつた。 また焼結反応
が進むに従い焼結鉱層にクラックが生じたり、焼結鉱層
とパレット側板間に隙間が生じているから、このクラッ
ク等により、パレット側板間からパレット内に吸引され
た外気が短絡的にパレットの下方に抜け、その際焼結原
料の一部を外気に晒して、その焼けを悪くすることにな
り、焼結品質が均一にならなかつた。

さらに、焼結排ガス温度も外気の直接吸引により低くな
り、排熱回収を難しくしていた。

本発明は前記従来の問題点を解決するために創案された
もので、パレットフレーム側部のパレット移動方向端面
下部に、これと隣合う他のパレットフレーム側部のパレ
ット移動方向端面と当接する上下方向に沿つたパレット
側部間シールパーをパレット移動方向に進退可能に設け
、該シールパーを前記パレットフレーム側部と当接する
側へ押す弾性支持機構を設けると共に、前記シールパー
の下端近傍のパレットフレーム側部下端に、パレット移
動方向に連続したウインドボツクスの上端面に自重で載
置されるパレット移動方向に連続したパレット下面シー
ルブロックを上下動可能に設け、パレット上方の上部フ
ード側部に、パレット側板の上端面に自重で載置される
パレット移動方向に連続したパレット上面シールブロッ
クを上下動可能に設け、前記上部フード側部から、パレ
ット側板を覆うパレット移動方向に連続したパレット側
面シールカバーを垂設し、該カバー下端に、前記シール
パーの上端近傍のパレットフレーム側部外側面に摺接す
る弾性をもつパレット移動方向に連続したパレット側面
シールプレートを設けたことを特徴としており、かかる
構成によつて、パレット上部、側部及び下部の漏風を確
実に防止するものである。

以下本発明を図示する実施例により説明する。

図中１はパレットで、該パレット側部のパレット移動方
向端面（単に隣合せ面という。）下部一パレット側板２
が連設されたパレットフレーム３の部分の隣合せ面−に
上下方向に沿つたシールパー保持溝４が設けられている
。このシールパー保持溝４には、耐熱やゴムやアスベス
トや鉄等よりなるパレット側部間シールパー５が挿入さ
れ、かつパレット移動方向に沿う上下２本の取付ボルト
６により進退可能に保持されている。また取付ボルト６
の周りのシールパー保持溝４の底部にはバネ装着孔７が
設けられており、該孔内にはシールパー５を押出す圧縮
バネ８が装着されている。かくしてシールパー５を、隣
合う他のパレット１の側部隣合せ面と当接する側へ弾性
支持機構９が構成されている。１０は上部フードで、該
フード側部の下端には、下方に開口する溝形断面のシー
ルブロック保持具１１がパレット移動方向に連続して設
けられている。

この保持具１１内には、耐熱ゴムやアスベスト等よりな
る巾広のパレット上面シールドブロック１２が挿入され
かつ上下動可能に取付ボルト１３を介して保持されてい
る。このパレット上面シールブロック１２は下面にて、
パレット側板２の上端の水平に形成された面に自重て乗
せかけられて支持されている。さらに上部フード１１の
側部下端からはパレット側板２を覆うパレット側面シー
ルカバー１４が垂設されており、該カバー下端には前記
シールパー５の上端近傍のパレットフレーム３側部外側
面に摺接する耐熱ゴム等よりなる弾性をもつたパレット
側面シールプレート１５が設けられている。１６はシー
ルブロック保持溝で、前記シールパー５の下端近傍に位
置するパレット１の側部下端にパレット移動方向に連続
して設けられている。

このシールブロック保持溝１６には、耐熱ゴムやアスベ
スト等よりなるパレット下面シールブロック１７が挿入
され、かつ上下動可能に取付ボルト１８を介して保持さ
れている。このパレット下面シールブロック１７は下面
にて、ウインドボツクス１９の上端のパレット移動方向
に連続して水平に形成された面に自重て乗せかけられて
支持されている。以上の構成において、パレット側板２
の上面とシールブロック１２の下面とは水平面にて隙間
なく摺接し、パレット１が左右に蛇行してもその摺接状
態が保持されているから、上部フード１０内のガスが外
部へ、また外気が上部フード１０内へ移動するパレット
上部漏風を確実に防止できる。

また、シールブロック１２が摩耗してもその分自重によ
り下がつてパレット側板２と常に摺接するから前記パレ
ット上部漏風防止効果は充分確保できる。さらに、シー
ルブロック１２は取付ボルト１３ｊにより簡単に取替え
ることができる。この場合シールブロック１２はパレッ
ト移動方向に複数分割しておくことが好ましい。シール
プレート１５はシールカバー１４を介して上部フード１
０に取付けられてパレツトフレーム３に隙間なく常に弾
接している。

シールカバー１４はパレット側板２をカバーし、該パレ
ット側板２との間に、前記シールプレート５及びシール
ブロック１２により閉塞されたシール空間２０を形成し
ているから、パレット移動方向にて隣合つたパレット側
部の上部隣合せ面間を通してパレット１内のガスが外部
へ、また外気がパレット１内へ移動するパレット側部の
上部間漏風を確実に防止できる。シールパー５はパレッ
ト１の側部に装着されて、その下部隣合せ面から突出す
るよう弾性支持機構９の働きで押され、他のパレット１
の側部の下部隣合せ面に常に当接しており、両パレット
１の側部の下部隣合せ面間に隙間が生じても、この隙間
は前記シールパー５により塞がれることになるからパレ
ット下部空間内のガスが外部へ、また外気がウインドボ
ツクス１９内へと移動するパレット側部の下部間漏風を
確実に防止できる。

パレット側部の下部隣合せ面間に生じた前記隙間か変化
しても弾性支持機構９によりその変化に追従してシール
パー５が他のパレット側部に当接する。また、シールパ
ー５が摩耗してもその分弾性支持機構９により押出され
て他のパレット側部と常に当接するから、いずれの場合
も前記パレット側部下部間漏風防止効果は充分確保てき
る。またシールパー５は取付ボルト６により簡単に取替
えることができる。シールパー５の上端部は前記シール
プレート１５の弾接位置にできるだけ近づけて設けられ
るから、シールパー５とシールプレート１５間の漏風を
少なくすることができる。

シールブロック１７の下面とウインドボツクス１９の上
面とは水平面にて隙間なく常に摺接しているから、パレ
ット下部空間内のガスが外部へ、また外気がウインドボ
ツクス１９内へと移動するパレット下部漏風を確実に防
止できる。

また、シールブロック１７が摩耗してもその分自重によ
り下がつてパレット側部と常に摺接するから、前記パレ
ット下部漏風防止効果は充分確保できる。

さらに、シールブロック１７は取付ボルト１８により簡
単に取替えることができる。

この場合シールブロック１７はパレット移動方向に複数
分割しておくことが好ましい。シールブロック１７と前
記シールパー５の下端部とはできるだけ近づけて設けら
れるから、両者間の漏風を小さくすることができる。

以上の通り本発明は、パレット上面シールブロックによ
りパレット側部●上部フード間の漏風を防止し、パレッ
ト側面シールプレート付きのパレット側面シールカバー
とパレット側部間シールカバーとによりパレット側部間
の漏風を防止し、パレット下面シールブロックによりパ
レット側部●ウインドボツクス間の漏風を防止すること
ができる。

従つて、吸引量を減少させることができるから、集塵装
置その他の排ガス処理装置と吸引ファンの容量を小さく
でき、イニシャルコストとランニングコストを低減でき
る。

また漏風（外気）量が大巾に低減するため、焼結排ガス
温度が従来より高くなり、排熱回収効率を高めることが
できるばかりでなく、焼結反応が均一に行なわれ、従来
より歩留りが向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用した焼結機を部分的に示す第２図
のＩ−１線断面図、第２図は第１図の■一■線断面図、
第３図は第２図の要部拡大図、第４図は第３図の■−■
線断面図である。 １・・・・・・パレット、２・・・・・・パレット側板
、３・・・パレットフレーム、４・・・・・ウールパー
保持溝、５・・・・パレット側部間シールパー、６・・
・・・・取付ボルト、７・・・・・・バネ装着孔、８・
・・・・・圧縮バネ、９・・・弾性支持機構、１０・・
・・・上部フード、１１・・・・・・シールブロック保
持具、１２・・・・・・パレット上面シー．ルプロツク
、１３・・・・・・取付ボルト、１４・・・・・・パレ
ット側面シールカバー、１５・・・・・・パレット側面
シールプレート、１６・・・・・・シールブロック保持
溝、１７・・・・・・パレット下面シールブロック、１
８・・・取付ボルト、１９・・・・・ウインドボツクス
、２０・・ノ・・・シール空間。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パレットフレーム側部のパレット移動方向端面下部
   に、これと隣合う他のパレットフレーム側部のパレット
   移動方向端面と当接する上下方向に沿つたパレット側部
   間シールバーをパレット移動方向に進退可能に設け、該
   シールバーを前記パレットフレーム側部と当接する側へ
   押す弾性支持機構を設けると共に、前記シールバーの下
   端近傍のパレットフレーム側部下端に、パレット移動方
   向に連続したウインドボツクスの上端面に自重で載置さ
   れるパレット移動方向に連続したパレット下面シールブ
   ロックを上下動可能に設け、パレット上方の上部フード
   側部に、パレット側板の上端面に自重で載置されるパレ
   ット移動方向に連続したパレット上面シールブロックを
   上下動可能に設け、前記上部フード側部から、パレット
   側板を覆うパレット移動方向に連続したパレット側面シ
   ールカバーを垂設し、該カバーの下端に、前記シールバ
   ーの上端近傍のパレットフレーム側部外側面に摺接する
   弾性をもつパレット移動方向に連続したパレット側面シ
   ールプレートを設けたことを特徴とする焼結機における
   漏風防止装置。