JPS6047232B2 - 高耐火性セラミツクフアイバ−複合成形体の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セラミックファイバーを用いた高耐火性セラ
ミックファイバー複合成形体の製造方法に係り、さらに
詳しくは、使用時の残存収縮率を小ならしめ、且つ熱間
強度を強くする目的で、１０００℃以上の温度でセラミ
ックファイバー複合成形体を焼成することを特徴とする
高耐火性セラミックファイバー複合成形体の製造方法に
関するものである。

最近、セラミックファイバーは、耐火煉瓦に比して広く
用いられるようになつた。

しかしながら、セラミックファイバー自体は、さほど高
温に耐えるものではなく、特にアルミナシリケート系の
繊維などは、１００Ｏ゜Ｃを超えると結晶化を起こすこ
とにより強度劣化を生じたり、大きな熱収縮を示すため
に、高温での使用が不可能であつた。

そこで、本発明者らは、先に無機物から成るセル状骨格
とセラミックファイバーからなる繊維束部分とにより構
成されたことを特徴としたセラミックファイバー複合成
形体に係る考案を提案した。

しかしてこのセラミックファイバー複合成形体に於ては
、無機物のセル状骨格により、残存収縮率及び強度劣化
を著しく向上することはできたが、今尚残存収縮率およ
び熱間強度の点で、耐火煉瓦等の従来の高耐火物に比し
て劣ることが判明した。

これは、セラミックファイバー複合成形体が、不焼成の
ままであつたことに基因するものである。本発明は、か
かるセラミックファイバー複合成形体の残存収縮率を一
層減少させ、且つ熱間強度向上したセラミックファイバ
ー複合成形体の製造方法を提供するものてあつて、その
要旨とするところは、セラミックファイバー複合成形体
を、１０００℃以上の温度て焼成する過程を取り入れた
ものである。

この焼成過程は、一般の耐火物に於ては、極く一般にお
こなわれている過程であるが、セラミックファイバー複
合成形体に於ては、画期的な手段を採用するものてある
。すなわち、従来ノの耐火断熱材に於ては、焼成耐火物
中に気泡を含有させることにより断熱性を得ていたので
あるが、本発明の方法によると、焼成耐火物中の繊維質
の作る極く微細な気泡より断熱性を得るものであつて、
またこの繊維質はセル状の骨格により５夫々独立した部
屋となり対流を防く効果を発揮している。これが、セラ
ミックファイバー複合成形体の高耐火断熱性を著しく向
上している理由である。以下、本発明を具体的に説明す
る。

本発明は、耐火断熱築造材料として使用されるセラミッ
クファイバー複合体の板状物、塊状物、その他特殊形状
物を、１０００℃以上の温度で焼成するものである。

この焼成温度は、高耐火セラミックファイバー複合成形
体の使用温度以上とし、望ましくは、その使用温度より
１００℃程高くすることである。また、焼成時間は、凡
そ１〜１時間の焼成により、高耐火セラミックファイバ
ー複合成形体を得ることができる。実施例 セラミックファイバーからなる繊維束物とムライト骨材
と無機の結合剤としてアルミナゾルを使用してセラミッ
クファイバー複合体とし、このセラミックファイバー複
合体を板状物に成形したセラミックファイバー複合成形
体とした。

このセラミックファイバー複合成形体を、１４００℃で
２時間焼成した。かくして得られた製品の物性測定を行
つたところ、次に示すような結果が得られた。また同様
の方法で製造し焼成過程を経ていないセラミックファイ
バー複合体の物性測定結果も伴せ示す。上記表でも明ら
かな如く、本発明による高耐火性セラミックファイバー
複合成形体は、従来のセ２ラミツクフアイバー複合成形
体の耐火温度を大巾に向上させることができ、しかも断
熱性は従来のものと変化ないことなどの効果があつて、
産業上極めて有用な炉材を供給することができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ セラミックファイバーの繊維束物と耐火骨材と無機
   結合剤より成り、前記耐火骨材と無機結合剤より無機物
   のセル状骨格構造を形成する成形体となし、前記成形体
   を１０００℃以上の温度で焼成することを特徴とする高
   耐火性セラミックファイバー複合成形体の製造方法。