JPS60471Y2 - 戸袋サツシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、引違い障子戸、網戸および雨戸を摺動可能に
配設したアルミニウム型材からなる戸袋サツシ、更に詳
しくは戸袋の前面に鏡板を備えたいわゆる閉鎖形戸袋サ
ツシに関する。

従来のこの種戸袋サツシに、例えば障子レールを備えた
障子枠と、網戸レールを備えた網戸枠および雨戸摺動部
を有する雨戸枠を一体に構成した下枠と、これと対向す
る上枠とを左右の縦枠で結合して窓枠を構成し、この窓
枠を建物の柱の屋外面に固定すると共に、戸袋側板を他
の柱の屋外面に固定して、戸袋の上下枠と上下の雨戸枠
とをそれぞれ連結材で連結固定したものがある。

このように構成した戸袋サツシにおいては、戸袋は、上
下枠が連結材により雨戸枠に固定され、また戸袋側板が
柱に固定されているだけなので、鏡板により常時先端に
荷重のかかる閉鎖形戸袋においては強度的に問題があっ
た。

また戸袋側板は１枚の板で形成されており、この戸袋側
板および窓枠の固定フィンはすべて同一平面に形成され
ていて柱等の屋外面を基準にして固定されるので、若し
建造物が歪んでいたり柱等の屋外面が同一平面上にない
場合は、戸袋を雨戸枠と平行にとりつけることができず
、雨戸の開閉や戸袋への収納が円滑に行なえない欠点が
あった。

本考案は、上記のような従来の欠点を除くためになされ
たもので、窓枠の上下枠とは別に設けた戸袋上下枠と戸
袋側板を柱に調整可能にとりつけ、更に戸袋上下枠と上
下雨戸枠とを連結部材で連結固定したもので、強度が大
でかつ戸袋を雨戸枠に平行に取付けることのできる戸袋
サツシを提供するものである。

以下図面により本考案を説明する。

第１図は本考案実施例の平断面図、第２図はそのＩ−Ｉ
［ｒ面図である。

図において、Ａはアルミニウム型材からなる窓枠で、１
は下枠、２は上枠、３，４は左右の縦枠である。

下枠１は、障子レール１２，１３を有する障子枠１１と
、網戸レール１５を有する網戸枠１４と、雨戸摺動部１
７を有する雨戸枠１６および補強枠１８を一体に構成し
たものである。

この補強枠１８の一端は下方に延出される固定フィン１
９を形成し、また障子枠１１の一端は下方に延出した後
更に側方に折曲げて固定フィン２０が形成され、両固定
フィン１９．２０はネジ、釘等により窓台９４に固定さ
れている。

上枠２は下枠１に対向配置されたもので、障子レール２
２，２３を有する障子枠２１と、網戸レール２５を有す
る網戸枠２４と、雨戸枠２６および補強枠２８を一体に
型出したもので、補強枠２８の一端は上方に延出されて
固定フィン２９を形成し、この固定フィン２９と障子枠
２１はネジ、釘等によりひさこ９５に固定されている。

左右の縦枠３，４は、下端部および上端部がそれぞれ下
枠１および上枠２に固定されており、またそれぞれ外方
に延出された固定フィン３１，４１と縦枠３．４の屋内
側はネジ、釘等により柱９１，９２に固定されている。

３５は雨戸戸当りで、上下の雨戸枠２６，１６の一方の
端部と縦枠３の屋外側端部にとりつけられている。

Ｂは戸袋で、５は戸袋下枠、６は戸袋上枠、７は戸袋固
定枠である。

戸袋下枠５は支持枠５１と摺動枠５６とからなっており
、支持枠５１は断面はぼ横Ｈ字状のものて、その一端は
下方に延出されて固定フィン５２を形成し、ネジ、釘等
により窓台９４に固定されている。

またこの支持枠５１の屋外側上下片５３，５４には、第
３図に示すように前後に長い穴５５が設けられている。

摺動枠５６は断面はぼ凹字状のもので、屋内側に突出し
た上下片５７，５８には取付穴５９が設けられており、
この上下片５７，５８は支持枠５１の上下片５３，５４
間に挿入され、ネジにより調整可能に固定される。

戸袋上枠６は戸袋下枠５と同じ構成なので説明を省略す
る。

戸袋固定枠７は第４図に示すように一端がほぼ直角に折
曲げられた固定フィン７１を備えており、ネジ、釘等に
より柱９３の外表面に固定されている。

また、この戸袋固定枠７の他端部付近には、縦方向に複
数個の取付穴７２が設けられている。

なおこの戸袋固定板７は１枚の型材で形成してもよく、
あるいは第５図に示すように幅の狭い型材からなる戸袋
固定枠５′を複数個縦方向に適当な間隔で配設してもよ
い。

８１．８２は戸袋下枠５および戸袋上枠６にネジで固定
された戸案内、８３，８４は同じく戸滑りである。

８５，８６は戸袋側板で、ネジにより戸案内８１，８２
および戸滑り８３，８４にそれぞれ固定されている。

一方の戸袋側板８６の室内側には、第４図に示すように
戸袋固定枠７の取付穴７２に対応した位置に前後に長い
穴８７が設けられており、両者の穴７２，８７を介して
ネジ７３により固定される。

８８，８８’および８９゜８９′は窓枠状に枠組された
鏡板取付枠で、戸袋上下枠６，５および戸袋側板８５，
８６の屋外側端部にとりつけられており、鏡板９０が装
着されている。

９ａ、９ｂは上下の雨戸枠１６，２６と戸袋下枠５およ
び戸袋上枠６をそれぞれ同一平面上に連結固定する連結
部材で、金属、合成樹脂等からなり、それぞれ両者の裏
面に橋絡当接してネジで固定する。

なお必要に応じて連結部材９ａ。９ｂの一端を縦枠４に
固定してもよい。

１０は戸袋サツシの周辺に塗着したモルタルその他の外
装材である。

上記のように構成した本考案に係る戸袋サツシを建物に
とりつける順序の一例を説明する。

先ず、窓枠Ａの各固定フィンを建物開口部の柱等の屋外
面に当接してネジ、釘等によって固定すると共に、戸袋
固定枠７の固定フィン７１を柱９３の屋外面に固定し、
また戸袋下枠５および戸袋上枠６の支持枠５１，６１を
それぞれ窓台９４とひさご９５の屋外面に当接固定する
。

次に戸案内８１．８２および戸滑り８３，８４を固定し
た下部摺動枠５６、上部摺動枠６６の上下片５８，５７
を支持枠５１，６１の上下片５４，５３間にそれぞれ挿
入し、雨戸枠１６．２６との平行度を調整して両者をネ
ジて固定し、さらに雨戸枠１６，２６と摺動枠５６，６
６の裏面にそれぞれ連結部材９ａ、９ｂを橋絡当接して
ネジにより連結固定する。

次に左右の戸袋側板８５，８６を上下の戸案内８２，８
１と戸滑り８４，８３に固定し、戸袋側板８６の屋内側
を戸袋固定枠７にネジで固定する。

最後に鏡板９０を備えた取付枠を戸袋Ｂの前面に装着し
て戸袋サツシのとりつけを完了する。

なお、上記の取付順序は一例を示したもので、作業場の
状況その他にり適宜変えることができる。

本考案の実施例を上記のように説明したが、本考案の各
部の構成は上記実施例に限定するものではなく、本考案
の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更しうることはいう迄
もない。

以上の説明から明らかなように、本考案は、窓枠とは別
に支持枠と摺動枠からなる戸袋下枠と戸袋上枠および戸
袋固定枠をそれぞれ柱の屋外面に固定すると共に、支持
枠と摺動枠の結合および戸袋固定枠と戸袋側板との結合
を調整可能に構成して戸袋下枠と戸袋上枠の前端部に鏡
板を装着したので、戸袋の先端に鏡板や収納した雨戸に
よって大きな荷重がかかつても戸袋の支持に影響を与え
るようなことはない。

また戸袋の取付位置を調整しうるようにしたので、建物
の歪や柱等の屋外面が同一平面上にない場合においても
、戸袋を雨戸枠と平行に正しい位置にとりつけることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平断面図、第２図はそのＩ−Ｉ
断面図、第３図は戸袋下枠の要部実施例の斜視図、第４
図は戸袋固定枠と戸袋側板の要部の斜視図、第５図は戸
袋固定枠の別の実施例の斜視図である。 Ａ・・・・・・窓枠、Ｂ・・・・・・戸袋、１・・・・
・・下枠、２・・・・・・上枠、３，４・・・・・・縦
枠、５・・・・・・戸袋下枠、６・・・・・・戸袋上枠
、７・・・・・・戸袋固定枠、８５，８６・・・・・・
戸袋側板、９０・・・・・・鏡板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 障子枠と網戸枠と雨戸枠および一端に固定フィンを有す
   る補強枠を一体に構成してなる下枠と、該下枠と対向配
   置される上枠と、それぞれ外方に延出された固定フィン
   を有し前記下枠と上枠の両端にとりつけられる左右の縦
   枠および前記上下の雨戸枠の一端にとりつけられる雨戸
   戸当りとからなる窓枠と、 一端に固定フィンを有し他端付近に取付穴を有する戸袋
   固定枠と、 断面はぼ横Ｈ字状に形成され屋内側に固定フィンがまた
   屋外側の上下片に前後に長い穴が設けられた支持枠と、
   断面はぼ凹字状に形成され屋内側に突出して設けた上下
   片に取付穴が設けられかつ戸案内と戸滑りが固定された
   摺動枠とからなる戸袋下枠と、該戸袋下枠に対向配置さ
   れる戸袋上枠と、戸袋下枠と戸袋上枠の雨戸枠側端部に
   とりつけられる戸袋側板と、他端部にとりつけられ屋内
   側に横長の穴を有する戸袋側板と、前記戸袋下枠と戸袋
   上枠の屋外側端部に装着される鏡板とからなる戸袋と、 上下の雨戸枠と戸袋上枠および戸袋下枠とをそれぞれ連
   結する連結部材とからなる戸袋サツシ。