JPS604684B2 - コンバイン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、刈取部全体を機体に昇降及び固定自在に設け
たコンバインに関する。

上記コンバインにおいて、刈取部を昇降させるに、一般
には、本機側上部の一軸芯周りでのみ揺動昇降させるよ
うに構成していたため、地面近くにおいて刈取部が機体
前方で斜め上方に特上げられる状態になっていた。

その結果、収穫作業中に刈取部前方の地面の盛上った箇
所を避けようとして刈取部を上昇させると、例えば分草
具や引起し装置等が地面盛上り箇所に突入してしまい、
刈取部の破損や付着士による刈取部の作動不良等のトラ
ブルをまね〈欠点があった。そこで、上記のような欠点
を解消する手段を講じた技術として、従来では、例えば
実開昭５２一６６６４１号公報に示されるように、刈取
部を本機に対して平行リンクを介して連結することによ
り、刈取部を上昇駆動させたときに全体が後方斜め上方
側に移行するように構成する技術も知られているが、こ
の場合には、刈取部下端位置を大きく上昇移動させよう
としたときに、刈取部の上端側、殊に、刈取部に備えら
れる後方搬送装置の搬送終端部も刈取部の上昇量に匹適
するほどに大きく移動して、フィードチェーンとの相対
位置が大きく変化する結果、穀稗の受渡しがうまく行え
なくなる虜れがあることから、フイードチェーンの始端
部も刈取部の高さ変更に伴って移動させるように構成し
ていたものである。

このように構成すると後方搬送装置からフィードチェー
ンへの受継ぎは略円滑に行なわれるものであるが、フィ
ードチェーン始端部を動かせるようにするためのフィー
ドチェーンの取付構造が複雑になり、また、始端部の動
き量によってはフィードチェーンに弛みが出てガタック
などの不都合もある。本発明が解決しようとする技術的
課題は、刈取部を昇降させるに、本機側上部の一触芯周
りでのみ揺動させるのではなく、その一軸芯の位置も変
更して刈取部下端が地面盛上り箇所に突入する欠点を解
消するにあたり、刈取部に備えられる後方搬送装置の終
端部とフイードチェーン始端部との相対位置変化を、刈
取部の昇降作動形態の工夫によって少なくすることであ
る。

上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、
刈取部を支持する刈取部フレームの後端部を、機体の固
定部に設けられた枢支軸まわりで揺動自在に取付けられ
た揺動部材の遊端部に枢着して、刈取部フレームを前記
揺動部材の遊端側の枢支軸まわりで上下揺動自在に構成
し、さらに、前記揺動部材をその取付基端側の枢支軸ま
わりで強制的に揺動駆動する駆動装置を設けると共に、
機体の固定部と前記刈取部フレームとの間に伸縮駆動装
置を設けて、その伸縮駆動装置の伸縮作動に伴って前記
刈取部フレームを揺動部材の遊端側の枢支軸まわりで上
下揺動駆動すべく構成したことであり、かかる技術手段
を講じた結果、次の作用効果を奏する。

すなわち、機体の固定部に設けられた枢支軸まわりで揺
動する揺動部材の遊端側に刈取部フレームを枢着して、
かつ、この刈取部フレームを伸縮自在な伸縮駆動装置で
前記揺動部材遊端側の枢支軸まわりでも上下揺動させる
ように構成してあるので、例えば、刈取部を平行リンク
で支持し、平行リンクの揺動を介して昇降させるように
構成した場合に比べて、刈取部に備えられた後方搬送袋
層終端のフィードチェーンに対する移動量が、刈取部下
端側での昇降量に匹適するほど大きく変化することはな
く、後方搬送装置終端側での移動量が少ない割に刈取部
下端を大きく昇降させることができる。

つまり、伸縮駆動装置はリンクのように長さが変化しな
いものではなく、揺動部材の揺動による枢支点の移動に
加えて、その枢支点となる揺動部材遊端側の枢支軸まわ
りで刈取部フレームを揺動させるように伸縮作動するの
で、揺動部材側での揺動量が少ない割に刈取部下端の昇
降量を充分大きくできるのであり、従って、刈取部に備
えられた後方搬送装置終端部とフィードチェーンとの相
対位置変化が少ない状態で穀稗の受継ぎを行えるように
構成でき、フィードチェーンの始端部を動かすような複
雑なフィードチェーン取付け構造を要したり、始端部の
動きに伴ってフィードチェーンが弛んでガタッキを発生
するなどの不都合もなく、穀稗受継ぎの良好な構成のコ
ンバインを得られたものである。

以下に、本発明の実施例を図面の記載に基いて説明する
。

機体後方で斜め上方に向かって移動する係止爪により植
立穀稗を引起すように構成した装置１、その引起し装置
１に所定の楯立穀稗を譲導すべくその装置１の作用始端
部前方に配置した分草具２、引起し装置１により引起さ
れた毅稗を地面近くで刈取るバリカン型刈取装置３、並
びに、刈取穀稗を機体後方で斜め上方に向かって秋持搬
送する後方搬送装置４等を刈取部５に備えさせ、そして
、原動部６、操縦部７、前記後方搬送装置４からの穀稗
をフィードチェーンで搬送しながら扱脱穀すると共に脱
穀粒を選別回収すべく構成した脱穀選別部８、並びに、
脱穀排ヮラを収束放出あるいは細断放出すべく構成した
排ワラ処理部９等をクローラ式走行機体１０１こ備えさ
せ、さらに、腰折れ連結機構１１及びそれに作用する２
本の油圧シリンダー２，１３によって前記刈取部５を昇
降及び固定自在に前記走行機体１０‘こ取付け、もって
、穀稗刈取りから脱穀粒回収までを自動的に行つコンバ
インを構成してある。

尚、前記後方搬送装置４は扱深さ調整のために終端側を
中心に上下揺動及び固定自在に構成されている。前記腰
折れ連結機構１１を構成するに、第２図及び第３図に示
すように、前記原動部６に巻掛け連動された回転軸１４
を機体固定部に設けられた枢支軸として機体横方向に架
設し、その回転軸１４の軸受け部材１５に、揺動部材と
しての左右一対の略Ｌ字形状の伝動ケース１６ａ，１６
ｂを回動自在に取付け、その両伝動ケース１６ａ，１６
ｂにわたって伝動ケース兼用の刈取部クレームとしての
筒体１７を上下揺動自在に取付け、もって、前記油圧シ
リンダの一方１２で前記両伝動ケース１６ａ，１６ｂを
前記回転軸１４周りで上下揺動させるべく、かつ、他方
１３で前記筒体１７を前記両伝動ケース１６ａ，１６ｂ
にわたって架設した枢支軸としての伝動用回転軸１８周
りで上下揺動させるべく構成してある。

つまり、路上走行時や作業回向時等において、前記筒体
１７の上下揺動によって刈取部５を大きく昇降できるよ
うに、かつ、作業時において分草具２、引起し装置１あ
るし、は刈取装置３が地面の盛上り箇所に突込みそうな
場合、前記伝動ケース１６ａ，１６ｂの上昇揺動によっ
て刈取部５を機体後方倒れの傾斜方向に上昇させて、分
草具２、引起し装置１及び刈取装置３を対地的に前方に
移動させずに上昇できるように構成してある。前記両油
圧シリンダ１２，１３をポンプ１９に接続の操作バルブ
２０‘こ並列接続して、両シリンダ１２，１３の負荷の
差によって、刈取部５上昇時には伝動ケース１６ａ，１
６ｂに作用するシリンダ１２が優先的に、かつ、刈取部
５下降時には筒体１７に作用するシリンダ１３が優先的
に作動すべく構成してあり、前記伝動ケース１６ａ，１
６ｂに作用するシリンダ１２が駆動装置を構成し、前記
筒体１７に作用する油圧シＩＪンダ１３が伸縮駆動装置
を構成するものである。

前記両回転軸１４，１８を前記伝動ケースの一方１６ａ
に内装の巻掛伝動具２１により連動させると共に、前記
筒体１７に内装の回転軸２２と伝動ケース１６ａ，１６
ｂに架設の回転軸１８をべベルギァ機構２３により運動
させ、もって、前記腰折れ連結機構１１の上下揺動及び
屈伸にかかわらず、筒体内回転軸２２から前記引起し装
置１、刈取装置３及び後方搬送装置４等の刈取部５の駆
動装置部分への伝動が行われるべく構成してある。

尚、前記刈取部５の具体的構成は各種変更自在である。

図面の簡単な説明図面は本発明に係るコンバインの実施
例を示し、第１図は側面図、第２図は要部の一部切欠構
造と操作構造を示す説明図、第３図は伝動構造の説明図
である。

１・・・・・・引起し装置、２・・・・・・分草具、３
・・・・・・刈取装置、５・・・・・・刈取部、１０・
・・・・・機体、１２・・・駆動装置、１３・・・・・
・伸縮駆動装置、１４・・・・・・枢支軸、１６ａ，１
６ｂ・・・・・・揺動部材、１７・・・…刈取部フレー
ム、１８・・・・・・枢支軸。

第１図 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 刈取部５を支持する刈取部フレーム１７の後端部を
   、機体１０の固定部に設けられた枢支軸１４まわりで揺
   動自在に取付けられた揺動部材１６ａ，１６ｂの遊端部
   に枢着して、刈取部フレーム１７を前記揺動部材の遊端
   側の枢支軸１８まわりで上下揺動自在に構成し、さらに
   、前記揺動部材１６ａ，１６ｂをその取付基端側の枢支
   軸１４まわりで強制的に揺動駆動する駆動装置１２を設
   けると共に、機体１０の固定部と前記刈取部フレーム１
   ７との間に伸縮駆動装置１３を設けて、その伸縮駆動装
   置１３の伸縮作動に伴って前記刈取部フレーム１７を揺
   動部材１６ａ，１６ｂの遊端側の枢支軸１８まわりで上
   下揺動駆動すべく構成してあるコンバイン。