JPS6046108B2 - 1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスルホン酸の製造方法 - Google Patents

1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスルホン酸の製造方法

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JPS6046108B2
JPS6046108B2 JP17517382A JP17517382A JPS6046108B2 JP S6046108 B2 JPS6046108 B2 JP S6046108B2 JP 17517382 A JP17517382 A JP 17517382A JP 17517382 A JP17517382 A JP 17517382A JP S6046108 B2 JPS6046108 B2 JP S6046108B2
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diamino
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朗宏 田熊
俊彦 森光
明 竹下
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、染料工業上梓に有用なアントラキノン系中間
物である1、4−ジアミノアントラキノンー2、3−ジ
スルホン酸またはその塩の新規な製造法に関するもので
ある。
1、4−ジアミノアントラキノンー2、3−ジスルホン
酸の製造方法としては、1、4−ジアミノー2、3−ジ
ハロゲノアントラキノンを濃硫酸中でホウ酸と加熱処理
して1、4−ジアミノー2、3−ジハロゲノアントラキ
ノンのホウ酸化合物とした後、このものを水性媒体中で
亜硫酸アルカリ金属塩と加熱反応させる方法が公知であ
る(USP1975386、USP2795593、特
公昭49−2323)しカルながら、これら公知方法は
、1、4−ジアミノー2、3−ジハロゲノアントラキノ
ンを出発原料として、ホウ酸化、およびスルホン化の2
工程を要し、特に第1のホウ酸化工程で多量の硫酸を使
用することに起因する以下のような欠点を有している。
1)スルホン化工程へ移る際、大量の中和剤もしくは緩
衝剤を必要とし、かつ中和熱の除去のため大量の氷もし
くは冷却用のエネルギーを要し、その費用は莫大である
。(2)スルホン化工程から生ずる廃水は大量の無機塩
類で汚染されており、環境保全上好ましくない。
(3) 第1の工程で得られた1、4−ジアミノ−2、
3−ジハロゲノアントラキノンのホウ酸化合物は、たと
えば第2の工程のような水の存在する条件下では熱、あ
るいは酸、アルカリに対し極めて不安定であり、スルホ
ン化の際にも加水分解して出発原料にもどる割合が少な
くなJ く、その結果、1|4−ジアミノアントラキノ
ンー2、3−ジスルホン酸の収率は必ずしも満足すべき
ものではない。
一方、ホウ酸化を有機溶媒中で実施する方法も知られて
いる。
すなわち有機溶媒として1フェノールを使用する方法、
2無水酢酸を使用する方法(以上USPl975386
)、3ニトロベンゼンを使用する方法(特開昭55−6
9553)が公知である。しかしながら1は廃水処理の
問題が解決されていない。2は無水酢酸とホウ酸との混
合物の爆発例(Chemical&Engineeri
ngNews,Aug.2O,l973,P.42)が
報告されている点からも工業的には有用ではない。
また3はホウ酸を大量(原料に対し6〜8モル比)に使
用しない限り反応が完結せず、経済的に不利である。ま
た、これらの方法では通常、1,4−ジアミノー2,3
−ジハロゲノアントラキノンのホウ酸化合物で一旦単離
する必要があり、かつ使用した溶媒の回収に煩雑な工程
を必要とする。このように、ホウ酸化に有機溶媒を用い
る方法も、硫酸を使用する方法を代替するほどには満足
すべきものではなく、問題の根本的解決には至つていな
かつた。
本発明者らは、上記欠点を克服するため、1,4−ジア
ミノー2,3−ジハロゲノアントラキノンのハロゲン原
子を直接スルホン酸基に変換する方法につき鋭意検討し
た結果、驚くべきことに、反応を水性媒体中、第4級ア
ンモニウム化合物および/または第4級ホスホニウム化
合物の存在下に行なうと1,4−ジアミノー2,3−ジ
ハロゲノアントラキノンは亜硫酸アルカリ金属塩等のス
ルホン化剤と直接反応して、1,4−ジアミノア.ント
ラキノンー2,3ージスルホン酸が一挙に得られる事を
見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、1,4−ジアミノー2,3−ジハ
ロゲノアントラキノンを、水性媒体中、不活性有機溶媒
の存在下または不存在下、第4級.アンモニウム化合物
および/または第4級ホスホニウム化合物の存在下にス
ルホン化剤と反応させる事を特徴とする1,4−ジアミ
ノアントラキノンー2,3ージスルホン酸またはその塩
の製造方法である。
従来から1,4−ジアミノー2,3−ジハロゲノアント
ラキノンのβ位のハロゲン原子は強固に結合しているた
め、スルホン酸基と置換するにはこのもののホウ酸化合
物を形成させてハロゲン原子を活性化する必要があると
されていた(ドイツ特許第9356鉛号)。
従つて、ホウ酸化合物を経由せずに直接スルホン酸基と
置換される事は予想できなかつたことである。
本発明において使用する1,4−ジアミノー2,3−ジ
ハロゲノアントラキノンとしては、1,4−ジアミノー
2,3ージクロルアントラキノンおよび1,4−ジアミ
ノー2,3ージブロム”アントラキノンがあげられる。
本発明において用いられる第4級アンモニウム化合物と
しては一般式(1)または(■)で示される第4級アン
モニウム化合物があげられる。(式中、Rl,R2は炭
素数1−24アルキル基または任意に置換されていても
よいベンジル基、R3、R4は炭素数1−10のアルキ
ル基、Xはアニオン残基を示す。)(式中、R5は炭素
数1−24のアルキル基、R6は水素原子またはメチル
基、Xは前記の意味を有する。
)一般式中アニオンの残基としては、塩素、臭素、ヨウ
素の他、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、メチル硫酸塩、エ
チル硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、リン酸二水素
塩、炭酸塩、炭酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、青
酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、硝酸塩の残基、お
よび水酸基があげられる。
第4級アンモニウム化合物の具体例としては、たとえば
次の化合物があげられる。
テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアン
モニウムクロリド、テトラーn−プロピルアンモニウム
クロリド、テトラーn−ブチルアンモニウムクロリド、
テトラメチルアンモニウムメチル硫酸塩、テトラエチル
アンモニウムエチル硫酸塩、トリエチルプロピルアンモ
ニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロ
リド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキ
サデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラコシルトリ
メチルアンモニウムクロリド、ジーオクタデシルジメチ
ルアンモニウムクロリド、ジヘプタデシルジメチルアン
モニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムク
ロリド等のテトラアルキル4級アンモニウム化合物。
ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルト
リエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリプロピル
アンモニウムクロリド、ベンジルエチルジプロピルアン
モニウムクロリド、ドデシルジメチルベンジルアンモニ
ウムクロリド、0,mまたはp−メトキシベンジルトリ
エチルアンモニウムクロリド、0,m,p−クロロベン
ジルトリエチルアンモニウムクロリド、オクチルベンジ
ルジメチルアンモニウムクロリド、ジエチルジベンジル
アンモニウムクロリド等のベンジルトリアルキルアンモ
ニウム化合物およびジベンジルアルキルアンモニウム化
合物。
N−メチルピリジニウムクロリド、N−エチルピリジニ
ウムクロリド、N−ブチルピリジニウムクロリド、N−
ドデシルピリジニウムクロリド、N−オクタデシルピリ
ジニウムクロリド、N−メチルまたはブチルピコリニウ
ムクロリド、N−ドデシルピコリニウムクロリド等のN
−アルキルピリジニウム化合物およびN−アルキルピコ
リニウム化合物。
およびこれらクロリドに対応するプロミド、アイオダイ
ド、ハイドロオキサイド、硫酸塩、リン酸塩、硫酸水素
塩、酢酸塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、リン酸水素
塩、リン酸二水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、亜硫酸塩、
亜硫酸水素塩、青酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、
硝酸塩、またはこれらの混合物。
工業的にはベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、
ベンジルトリエチルアンモニ2ムクロリド等のベンジル
トリアルキルアンモニウム化合物が好ましく用いられる
第4級アンモニウム化合物の使用量は、用いる第4級ア
ンモニウム化合物によつても異なるが、一般に、第4級
アンモニウム化合物と水性媒体の合計に対する第4級ア
ンモニウム化合物の割合として2−9轍量%であり、テ
トラアルキルアンモニウム化合物の場合には30−9鍾
量%、好ましくは40−8鍾量%、ベンジルトリアルキ
ルアンモニウム化合物の場合には10−85重量%、好
ましくは15−8唾量%、N−アルキルピリジニウム化
合物またはN−アルキルピコリニウム化合物の場合には
2−6鍾量%、好ましくは5−5唾量%である。
たとえばベンジルトリエチルアンモニウムクロリドの楊
合、20−75重量%、好ましくは30−70重量%で
ある。第4級アンモニウム化合物の親油性がこれより強
い場合、使用量は更に少なくてよく、また逆に親油性が
弱い場合にはこれよりも多く使用することが好ましい。
本発明において使用する第4級ホスホニウム化合物とし
ては一般式(■)で示される第4級ホスホニウム化合物
があげられる。
(式中、R7,R8,R9,Rl。
は炭素数1−24のアルキル基またはフェニル基を示し
、またR7はベンジル基であつてもよく、Xeはアニオ
ン残基を示す。)一般式中アニオンの残基としては、塩
素、臭素、ヨウ素の他、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、硫
酸水素塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、炭酸塩、炭
酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、青酸塩、シアン酸
塩、チオシアン酸塩、硝酸塩の残基、および水素基があ
げられる。
第4級ホスホニウム化合物の具体例としてはテトラメチ
ルホスホニウムクロリド、テトラエチルホスホニウムク
ロリド、テトラブチルホスホニウムクロリド、オクチル
トリエチルホスホニウムクロリド、ヘキサデシルトリエ
チルホスホニウムクロリド、ヘキサデシルトリブチルホ
スホニウムクロリド、ドデシルトリメチルホスホニウム
クロリド、トリオクチルエチルホスホニウムクロリド、
テトラコシルトリエチルホスホニウムクロリド等Lのテ
トラアルキルホスホニウム化合物。
ベンジルトリエチルホスホニウムクロリド、ベンジルト
リブチルホスホニウムクロリド等のベンジルトリアルキ
ルホスホニウム化合物。
メチルトリフェニルホスホニウムクロリド、工チルトリ
フェニルホスホニウムクロリド等のアルキルトリフェニ
ルホスホニウム化合物。
テトラフェニルホスホニウムクロリド。
およびこれらクロリドに対応するプロミドアイオダイド
、ハイドロオキサイド、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、硫
酸水素塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、炭酸塩、炭
酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、青酸塩、シアン酸
塩、チオシアン酸塩、硝酸塩、あるいはそれらの混合物
第4級ホスホニウム化合物の使用量は、用いる第4級ホ
スホニウム化合物によつても異なるが、一般に、第4級
ホスホニウム化合物と水性媒体の合計に対する第4級ホ
スホニウム化合物の割合として2一凹重量%であり、テ
トラアルキルホスホニウム化合物の場合には20−8轍
量%、好ましくは25−75重量%、ベンジルトリアル
キルホスホニウム化合物の場合には5−75重量%、好
ましくは10−70重量%、アルキルトリフェニルホス
ホニウム化合物の場合には2−6鍾量%、好ましくは5
一5呼量%である。
たとえばメチルトリフェニルホスホニウムプロミドの場
合、10−5鍾量%、好ましくは15−45重量%であ
る。
第4級ホスホニウム化合物の親油性がこれより強い場合
、添加量は更に少なくてよく、たとえばテトラフェニル
ホスホニウムクロリドの場合には2−4鍾量%が好まし
く、また、逆に親油性が弱い場合にはこれよりも多く使
用することが好ましい。第4級ホスホニウム化合物と第
4級アンモニウム化合物を併用することもできる。
第4級アンモニウム化合物および/または第4級ホスホ
ニウム化合物を含む水性媒体の使用量は、1,4−ジア
ミノー2,3−ジハロゲノアントラキノンに対し2−3
呼量倍が適当である。
水性媒体の量が比較的少ない場合には、系に不.活性有
機溶媒を添加する事が好ましい。その場合に使用する不
活性有機溶媒は、水に非混合性のものが好ましく、たと
えばモノクロルベンゼン、1,2ージクロルベンゼン、
1,2,4−トリクロルベンゼン、1,3,5−トリク
ロルベンゼ,ン、1,3,5−トリクロルベンゼン等の
ハロゲン化芳香族炭化水素類、またはニトロベンゼン等
があげられ、その使用量は1,4−ジアミノー2,3−
ジハロゲノアントラキノンに対し通常2一2哩量倍であ
る。本発明において第4級アンモニウム化合物または第
4級ホスホニウム化合物として比較的水難溶性のものを
用いる場合、水可溶性の有機溶媒を添加することも可能
である。
これらの溶媒としては、たとえばエチレングリコール、
エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレン
グリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコ
ール、トリエチレングリコールモノアルキルエーjテル
、ホルムアミド、メチルホルムアミド、ジメチルホルム
アミド、N−アルキルピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ピリ
ジン、ピコリン、またはこれらの混合物があげられる。
本発明においてスルホン化剤としては亜硫酸ナトリウム
、亜硫酸カリウムなどのアルカリ金属亜硫酸塩が用いら
れる。
また亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムなどの
アルカリ金属亜硫”酸水素塩または亜硫酸もしくは亜硫
酸水素のアンモニウム塩を用いてもよい。これらの使用
量は、1,4−ジアミノー2,3−ジハロゲノアントラ
キノンに対し2.0−5.0モル比、好ましくは2.2
一4.0モル比である。本発明において反応系のPHは
かなり広い範囲で変える事ができる。
すなわち反応はPH4−11の範囲で実施することがで
きる。これより低PH域の場合は系外へ亜硫酸ガスが散
逸し、スルホン化が有効に起りにくい傾向にある。また
高PH域の場合は生成物の加水分解により1−アミノー
4−オキシアントラキノンー2,3ージスルホン酸が副
生する傾向にある。反応混合物のPH値は、必要ならば
、たとえば系に適当な緩衝剤を加えることにより制御し
てもよい。
緩衝剤としては、たとえば、炭酸ナトリウム、リン酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム
、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなど
があげられる。また、反応中に適当なアルカリ、たとえ
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム
、酢酸ナトリウムなどをそのまま、あるいは水溶液とし
て適時供給することにより制御してもよい。反応は通常
50℃以上で進行するが、70′C−120℃で行なう
のが適当である。
反応は通常4−4叫間で終了する。反応に際し、触媒量
のホウ酸化合物たとえばオルトホウ酸、メタホウ酸、無
水ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、あるいはホウ酸カリウム
などを添加することもできる。
これらの量は出発原料に対し2モル以下が適当である。
また反応に際し、触媒量の銅化合物、たとえば硫酸銅、
塩化第一銅、塩化第二銅、酸化銅、塩基性炭酸銅、酢酸
銅などを添加することもできる。これらの量は出発原料
に対し0.5モル比以下が適当である。反応後目的物を
単離する必要がある場合には、反応終了後の混合物から
通常の晶析方法、たとえは酸析、塩析、あるいは両者を
併用する方法により析出した結晶を枦別すれは、高純度
の目的物をスルホン酸またはその塩の形で得ることがで
きる。
本発明において使用した第4級アンモニウム化合物ある
いは第4級ホスホニウム化合物は、枦液からアルカリを
用いることにより第4級アンモニウム化合物あるいは第
4級ホスホニウム化合物としてそのまま、または第4級
アンモニウムハイドロオキサイドあるいは第4級ホスホ
ニウムハイドロオキサイドとして有機溶媒により抽出分
離後、酸性水により逆抽出することにより無駄なく回収
再利用することができる。
本発明方法によれば、1,4−ジアミノー2,3−ジハ
ロゲノアントラキノンから一工程で、1,4−ジアミノ
アントラキノンー2,3ージスルホン酸が高濃度溶液と
して得られるので、これを単離することなく、ひきつづ
き、たとえばイオン性シアン化物と反応させて1,4−
ジアミノー2,3ージシアノアントラキノンとすること
ができる。
また、硫酸の処理、廃水処理の問題も生じない。従つて
経済的に有利であり、本発明の工業的価値は高い。次に
実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
文中、部は重量部を%は重量%を表わす。なお、生成物
の量はすべて1,4−ジアミノアントラキノンー2,3
ージスルホン酸に換算して記載した。実施例1 ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド55.6部お
よび水55.6部の混合物に1,4−ジアミノー2,3
ージクロルアントラキノン5.0部を仕込み、十分に攪
拌しながら無水亜硫酸ナトリウム7.18部を仕込み、
次いで28%水酸化ナトリウム水溶液を用いてPHを9
.2に調整した。
充分に攪拌しながら混合物を90−95℃に加熱し、ク
ロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失するま
で反応させた。この間、系内のPHは28%水酸化ナト
リウム水溶液を用い9.0−9.2に維持した。次いで
反応混合物を70℃で淵過して微量の不溶分を除去した
。枦液を冷却後、78%硫酸にてPHlまで酸析し、析
出した結晶を枦別し、続いて希塩酸水にて洗浄、乾燥し
て、1,4−ジアミノアントラキノンー2,3ージスル
ホン酸6.2部を得た。これは赤紫色結晶であり、クロ
マトグラフィーによれば、USP2795593号明細
書に記載の方法によつて得られた生成物と一致した。実
施例2 ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド16.9部お
よび水11.3部の混合物に1,4−ジアミノー2,3
ージクロルアントラキノン5虹部とモノクロルベンゼン
(イ)部を仕込み、充分に攪拌しながら無水亜硫酸カリ
ウム8.娼を仕込んだ後、混合物を90−95℃に加熱
し、クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失
するまで反応させた。
この間、反応系のPHは9.5〜8.5を示した。次い
で反応混合物からモノクロルベンゼンを水蒸気蒸留によ
り留去し、70℃で淵過して不溶分を除去した後、実施
例1と同様の後処理をして1,4−ジアミノアントラキ
ノンー2,3ージスルホン酸62部を得た。ノ ベンジ
ルトリメチルアンモニウムクロリドに代えて対応するプ
ロミドを用いたところ、同様の結果を得た。
実施例3ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド59
.55部および水48.7部の混合物に1,4−ジアミ
ノー2,3ージブロムアントラキノン6.45部を仕込
み、充分に攪拌しながら無水亜硫酸ナトリウム5.7部
を仕込み、次いで28%水酸化ナトリウム水溶液を用い
てPHを9.6に調整した。
充分に攪拌しOながら混合物を80−85℃に加熱し、
クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失する
まで反応させた。この間、系内のPHは28%水酸化ナ
トリウム水溶液を用い、9.2〜9.6に維持した。次
いで反応混合物を80℃で淵過して微量の不溶分を除去
した。炉液に塩化ナトリウム36部を加え、冷却後析出
した結晶を淵別し、次いで希食塩水で洗浄、乾燥して1
,4−ジアミノアントラキノンー2,3ージスルホン酸
62部を得た。このものは赤味青色の結晶であり、クロ
マトグラフィーによれば、USP2795593号明細
書に記載の方法によつて得られた生成物と一致した。ド
デシルトリメチルアンモニウムクロリドに代えて対応す
るプロミドを用いたところ、同様の結果を得た。
実施例4 テトラーn−ブチルアンモニウムプロミド78.7部お
よび水42.3部の混合物に、1,4−ジアミノー2,
3ージクロルアントラキノン5.0部を仕込み、充分に
攪拌しながら無水亜硫酸ナトリウム7.18部とリン酸
ナトリウム0.9部を仕込んだ後、反応混合物を90−
95℃に加熱し、クロマトグラフィーにより出発物質が
ほとんど消失するまで反応させた。
この間反応系のPHは9.0〜9.8を示した。反応終
了後、実施例3と同様の後処理をして1,4−ジアミノ
ー2,3ージスルホン酸6.2部を得た。
実施例5 N−ブチルピリジニウムクロリド14部、水32.6部
およびピリジン14部の混合物に1,4−ジアミノー2
,3ージクロルアントラキノン5.娼を仕込み、充分に
攪拌しながら無水亜硫酸カリウム6.4部を仕込んだ後
、反応混合物を95−100℃に加熱し、クロマトグラ
フィーにより出発物質がほと,んど消失するまで反応さ
せた。
この間、系のPHは9−9.5を示した。反応終了後実
施例1と同様の後処理をして1,4−ジアミノアントラ
キノンー2,3ージスルホン酸62部を得た。
実施例6 ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド32.6部お
よび水32.6部の混合物に、1,4−ジアミノー2,
3ージクロルアントラキノン5.0部、ホウ酸1刀部、
および1,2ージクロルベンゼン50部・を仕込み充分
に攪拌しながら無水亜硫酸ナトリウム7.18部を仕込
んだ後、混合物を90−95℃に加熱し、クロマトグラ
フィーにより出発物質がほとんど消失するまで反応させ
た。
この間、系のPHは7.5−8.5を示した。 次いで
反応混合物から1,2−ジクロベンゼンを水蒸気蒸留に
より留去し、70℃で淵過して不溶分を除去した後、実
施例1と同様の後処理をして1,4−ジアミノアントラ
キノンー2,3ージスルホン酸6.1部を得た。
実施例7 メチルトリフェニルホスホニウムプロミド加部および
水30部の混合物に1,4−ジアミノー2,)3ージク
ロルアントラキノン5虹部を仕込み充分に攪拌しながら
無水亜硫酸カリウム8.0部を仕込み、次いで28%水
酸化カリウム水溶液を用いてPHを9.2に調整した。
充分に攪拌しながら混合物を100−105℃に加熱し
、クロマトグラフィーによ−リ出発物質がほとんど消失
するまで反応させた。この間、系内のPHは28%水酸
化カリウム水溶液を用い9.0−9.2に維持した。
反応終了後、実施例1と同様の後処理をして1,4−ジ
アミノアントラキノンー2,3−ジス・ルホン酸6.1
部を得た。
実施例8 ヘキサデシルトリエチルホスホニウムクロリド(イ)
部および水(4)部の混合物に1,4−ジアミノー2,
3ージブロムアントラキノン6.45部を仕込み、充分
に攪拌しながら無水亜硫酸ナトリウム5.7部を仕込み
、次いで28%水酸化ナトリウム水溶液を用いてPHを
9.4に調整した。
充分に攪拌しながら混合物を85−90℃に加熱し、ク
ロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失するま
で反応させた。この間、系のPHは9.4−8.3を示
した。 反応終了後、実施例3と同様の後処理をして、
1,4−ジアミノアントラキノンー2,3ージスルホン
酸62部を得た。
実施例9 テトラブチルホスホニウムプロミド15部、水15部
の混合物に、1,4−ジアミノー2,3ージクロルアン
トラキノン5』部と1,2,4−トリクロルベンゼン関
部を仕込み、充分に攪拌しながら′ 無水亜硫酸カリ
ウム8』部を仕込んだ後、混合物を110−115℃に
加熱し、クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど
消失するまで反応させた。
次いでトリクロルベンゼンを水蒸気蒸留にて留去した
後、80゜C1(−P過して不溶分を除去し、次いで実
施例1と同様の後処理をして1,4−ジアミノアントラ
キノンー2,3ージスルホン酸6.1部を得た。実施例
10 ベンジルトリエチルホスホニウムプロミド25部および
水25部の混合物に1,4−ジアミノー2,3ージクロ
ルアントラキノン5虹部を仕込み、充分に攪拌しながら
無水亜硫酸ナトリウム7.18部を仕込んだ後、混合物
を90−95℃に加熱し、クロマトグラフィーにより出
発物質がほとんど消失するまで反応させた。
この間、系のPHは9.5−8.5を示した。反応終了
後、実施例1と同様の後処理をして1,4−ジアミノア
ントラキノンー2,3ージスルホン酸6.1部を得た。
実施例11 テトラフェニルホスホニウムクロリド1−、水旬部およ
びN,N−ジメチルホルムアミドw部の混合物に1,4
−ジアミノー2,3ージクロルアントラキノン5』部を
仕込み、充分に攪拌しながら無水亜硫酸カリウム6.5
部を仕込んだ後、混合物を100−105ムCに加熱し
、クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失す
るまで反応させた。
反応終了後、実施例3と同様の後処理をして、1,4−
ジアミノアントラキノンー2,3ージスルホン酸6.′
5)を得た。
実施例12〜15 実施例1においてベンジルトリエチルアンモニウムクロ
リドのかわりに第1表の種々の第4級アンモニウム化合
物を用い、その他の条件は実施例1と同じにして反応を
行なつたところ同様の結果を得た。
実施例16〜18 実施例2においてベンジルトリメチルアンモニウムクロ
リドのかわりに第2表の種種々の第4級アンモニウム化
合物を用い、その他の条件は実施例2と同じにして反応
を行なつたところ同様の結果を得た。
実施例19〜21 実施例5においてN−ブチルピリジニウムクロリドのか
わりに第3表の種々の第4級アンモニウム化合物を用い
、その他の条件は実施例5と同じ”にして反応を行なつ
たところ同様の結果を得た。
実施例22ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド2
7.6)部、メチルトリフェニルホスホニウムプロミド
5部、および水32。
6部の混合物に、1,4−ジアミノー2,3ージクロル
アントラキノン5』部、ホウ酸0.3部、無水塩化第二
銅01部、およびモノクロルベンゼン25部を仕込み、
充分に攪拌しながら7無水亜硫酸ナトリウム7.18部
を仕込んだ後、混合物を90−95℃に加熱し、クロマ
トグラフィーにより出発物質がほとんど消失するまで反
応させた。
次いで反応混合物からモノクロルベンゼンを水蒸気蒸留
により除去した後、実施例1と同様の後フ処理をして1
,4−ジアミノアントラキノンー2,3ージスルホン酸
6.1部を得た。実施例23 ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド55.6部お
よび水55.6部の混合物に、1,4−ジアミノ一2,
3ージクロルアントラキノン5.0部とホウ酸0.3部
を仕込み、充分に攪拌しながら亜硫酸水素ナトリウム5
J部を仕込んだ後、混合物を90一95゜Cに加熱し、
クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失する
まで反応させた。
次いで実施例1と同様の後処理を行ない1,4ージアミ
ノアントラキノンー2,3ージスルホン酸5.5部を得
た。
参考例 実施例1と同様の条件でスルホン化反応を実施した。
次いで反応混合物にケイソウ土0.5部を加え、70℃
でろ過し、ケーキを温水28部で洗浄して枦液と合わせ
た。枦洗液を25℃に冷却後、シアン化ナトリウム32
部を仕込み43%リン酸水溶液にてPHを9.6に調整
した後、反応混合物を60−65℃に加熱し、クロマト
グラフィーにより1,4−ジアミノアントラキノンー2
,3ージスルホン酸がほとんど消失するまで反応させた
次いで35%過酸化水素水にて過剰のシアン化ナトリウ
ムを分解した後ろ過し、ケーキを温水で充分に洗浄した
後乾燥して、1,4−ジアミノー2,3ージシアノアン
トラキノン41部を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1,4−ジアミノ−2,3−ジハロゲノアントラキ
    ノンを、水性媒体中、不活性有機溶媒の存在下または不
    存在下、第4級アンモニウム化合物および/または第4
    級ホスホニウム化合物の存在下にスルホン化剤と反応さ
    せる事を特徴とする1,4−ジアミノアントラキノン−
    2,3−ジスルホン酸またはその塩の製造方法。
JP17517382A 1982-10-04 1982-10-04 1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスルホン酸の製造方法 Expired JPS6046108B2 (ja)

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