JPS6045755B2 - 内燃機関点火装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は機関の運転状態を検出する検出素子とこの
検出素子の出力に応じて点火時期を制御するための制御
回路とを単一のユニットとして構成し、このユニットを
配電器ハウジングに装着するようにした機関点火装置に
関するものである。

従来のこの種の装置としては、点火機能を有する半導
体増巾回路を単一の点火ユニットとして構成し、このユ
ニットを配電器ハウジング内に内蔵し、該ハウジングの
外部に突出して設けられたバキューム進角装置によりリ
ンクを介して可動プレートを移動せしめることにより機
関の運転状態に応じて点火時期を制御している。 以下
、この種従来装置を第１図、第２図に基づいて説明する
。

図に於て、１は配電器のハウジングで、放熱性の良好な
アルミニウム等により成形され、その内側には広い面積
を有する開口受座１ａと、略々対称なる２ケ所には一対
の突部ｌｂが形成され、更に２ケ所にはねじ孔ｌｃが形
成され ている。２はこのハウジング１に軸受３を介し
て支承された回転軸、４はこの回転軸２に遊嵌され た
筒体、５はこの筒体４に嵌着されたリング状の シグナ
ルロータで、その外周部には機関気筒数（本実施例は４
気筒であるため４個）だけの突起 ５ａが形成されてい
る。

６はハウジング１に対し回転軸１の周りを回動可能に支
承された可動プレ ートで、その１ケ所に連結ピン７が
枢着され、この連結ピン７にバキューム進角装置８のリ
ンク９が遊嵌されている。

１０はこの可動プレート６上に永久磁石１１を介して固
定されたステータで、シグナルロータ５の各突起５ａに
空隙を介して対向し得る突起１０ａが３個形成されてい
る。

１２はハウジング１に固定される信号ユニットで、ボビ
ン部１２ａと、取付孔１２ｂを有する一対の支持部１２
ｃと、これら支持部１２ｃから延びた一対のコネクタハ
ウジング部１２ｄと、更にこれらハウジング部１２ｄか
ら延び各突部ｌｂに係合する一対の位置決部１２ｅとを
有する。

これら、ボ１ピン部１２ａ）取付孔１２ｂ）支持部１２
ｃ）ハウジング部１２ｄ）位置決部１２ｅは合成樹脂等
により一体成形される。１４は信号ユニット１２のボビ
ン部１２ａに巻回された信号コイル、１５は点火回路機
能を有する半導体増幅装置（集積回・路等によつて構成
される）が内蔵されてなる点火ユニット、１６は点火ニ
ット１５の下部に一部埋設されたヒートシンク用金属カ
バーで、この金属カバー１６は点火ユニット１５の成形
時に一体形成される。

また、点火ユニツ１５は信号ユニット１２の支持部１２
ｃに嵌合させる。１７は点火ユニット１５と信号ユニッ
ト１２とを一体としてハウジング１に固定する一対の締
付ねじで、ハウジング１のねじ孔１ｃに螺合される。

尚、このとき点火ユニット１５の下部金属カバー１６は
ハウジング１の受座１ａに当接している。１８は点火ユ
ニット１５の各出力端子に嵌合接続されるコネクタ端子
１９が接続されてなる一対のリード線で、ハウジング１
に固定されたグロメット２０を介して点火コイルに接続
される。

２１は筒体４の先端部に装着されたカム式ガバナ進角装
置で、２２はそのガバナベース、２２ａはこのガバナベ
ース２２の対称なる２ケ所に形成された取付片で、ねじ
孔２２ｂが形成されている。

２３はガバナベース２２に固定される半椀状の配電ロー
タ、２４はガバナベース２２のねじ孔２２ｂに螺合する
ことにより配電ロータ２３を固定する一対の締ねじ、２
５は配電ロータ２３の上部に固着されたロータ電極で、
一端は中心電極２６に摺接し、他端は各周辺電極２７に
順次対向し得る。

２８はハウジング１に嵌合固定される配電器キャップで
、各中心及び周辺電極２６，２７が固着されている。

次に、実施例の動作について詳述するに、先ず機関によ
り回転軸２が矢印方向に回転させると力５バナ進角装置
２１を介して筒体４が回転されシグナルローダ５が回転
されるためその４個の突起５ａがステータ１０の３個の
突起１０ａそれぞれに接近対向、離間する。

すると、シグナルロータ５の突起５ａの回転動作により
氷久磁石１１からの！鎖交磁束に変化が生じ、信号コイ
ル１４には回転数に対応した信号電圧が発生する。この
信号電圧は点火ユニット１５に入力され、そのため点火
ユニット１５内の半導体増巾装置は機関点火時期に対応
してリード線１８からコネクタ端子１９を通３じて通電
された点火コイルの１次側電流を断続してその２次側に
点火電圧を誘起させる。この点火電圧は中心電極２６に
導かれ、回転している配電ロータ２３のロータ電極２５
を通じて各周辺電極２７に順次配置される。
４ここで、信号ユニット１２及び点火ユニ
ット１５の装着について述べると、通常ハウジング１の
径及び深さ等はその内に装着される各構成品の径及ひ軸
方向寸法並ひ配電器本体が機関に装着された場合機関を
含めた補機類に邪魔にならない程度に決定され、従来は
、大なる体積を有する点火ユニット１５をハウジング１
の径及び深さを大きくすることなく現行のハウジング１
内蔵させている。一方、バキューム進角装置８は、配電
器ハウジング１の外側に突出して設けられているため、
配電器本体を機関に装着するに際して、機関を含めた補
機類に対し邪魔になり、また上記進角装置はノダイヤフ
ラムの偏位をリンク９を介て可動プレート６を操作する
機械式の進角装置て構成されているため、応答性、進角
装置の精度が悪い等の欠点があつた。

この発明は、上記の点に鑑みて成されたもの・で、以下
第３図乃至第５図に示す一実施例について説明する。

図において、２９はヒートシンクをなす上記点火ユニッ
ト１５の下部金属カバー、３０は樹脂等により形成され
上記点火ユニットを収納するとともに、ニップル３０ａ
を有するケース、３１は上記ニップル３０ａから導入さ
れる例えば気化器のマニーホールド負圧と導入する角圧
導入路、３２は上記負圧を電気信号に変換する圧力変換
器で、上記負圧に応じた出力信号を発生する。３３は上
記圧力変換器の出力端子、３４は上記圧力変換器３２の
出力信号を点火ユニット１５に入力するためのリード線
、３５は上記点火ユニット１５と圧力変換器３２並びに
負圧導入路３１とを一体的に成形してなる点火制御ユニ
ット、３６は配電器ハウジング１に固定された固定プレ
ートで、ステータ１０並びに氷久磁石１１を装着する。

なお、上記一体的に形成された点火制御ユニット３５は
第５図に示す如く、締付ねじ１７をハウジングのねじ孔
１ｃに螺合せしめることによりハウジング１の受座１ａ
に対して固定され、またケースの凹部３０ｂが上記ハウ
ジング１とキャップ２８の夫々の端面にて挾接され、更
に上記ケース３０のニップル３０ａは配電器本体の外部
に配設される。

次に上記のように構成されたものの動作について説明す
る。

先ず、信号コイル１４に発生した信号電圧により点火ユ
ニット１５を作動せしめて点火電圧を発生するまでの動
作については上述した従来装置と同様であるので省略し
、ここでは機関の運転状態に応じた進角装置の動作につ
いて説明することとする。即ち、図示しない気化器のマ
ニホールド負圧はケース３０のニップル３０ａを介して
矢印方向から負圧導入路３１に導入され、圧力変換器３
２は上記負圧を電気信号に変換し、該負圧に応じた電気
出力を発生し、その出力端子３３、リード線３４を介し
て点火ユニット１５に入力するものである。

以上のようにこの発明の実施例によれば、従来の真空進
角装置を圧力変換器３２を用いて機関の運転状態に応じ
た電気信号として出力し、該出力を点火ユニット１５に
入力することにより、上記運転状態に応じた進角度を得
、また上記点火ユニット１５と圧力変換器並びに負圧導
入路とを一体的に構成し、これらを配電器に装着するよ
うに構成したので、従来のように真空進角装置をハウジ
ング１の外側に突出して設ける必要がなく配電器全体の
小型化が計れ、従つて機関に装着するに際しても機関を
含めた補機類に対して何ら空間的制約を受けることなく
装着し得る。

また、配電器への取り付けに関しても、特別な部品を必
要とすることなく従来の配電器と同一の取付機郡様にて
取付けを行うことが可能となり、更にダイヤフラムやリ
ンクを用いることなく電気信号として取出すように構成
したので高精度な進角特性を得ることができ、信頼性を
も向上し得る効果を奏し得るものである。なお、上記の
実施例ては真空進角装置のみを電子化して点火ユニット
１５に一体的に形成しこれを配電器に装着したものにつ
いて例示したが、機関の回転数に応動するガバナ進角装
置２１をも電子化してこれ配電器に一体的に装着すれば
一層小型化を計れ信頼性等の向上が期待できることは云
うまでもない。以上説明したように、この発明によれば
、内燃機関の運転状態に応じて変化する圧力を検出し、
該圧力に応じた電気的出力を発生し得る圧力検出素子の
出力により制御される点火時期制御回路とを一体化して
配電器に装着するように構成したので、従来装置に比し
、少型化が計り得、またダイヤフラムやリンクを不要と
して電気的出力により点火時期を制御するようにしたの
で精度、信頼性を向上し得る等の効果を奏し得るものて
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの種従来装置を示す要部断面図、第２図は第
１図における信号ユニットと点火ユニットの装着状態を
示す平面図、第３図はこの発明装置の主要部を示す断面
図、第４図は第３図の平面図、第５図はこの発明の一実
施例を示す要部断面図である。 図に於て、１はハウジング、１ａは開口受座、１ｂは突
部、１ｃはねじ孔、２は回転軸、３は軸゜受、４は筒体
、５はシグナルロータ、５ａ，１０ａは突起、６は可動
プレート、７はピン、９はリンク、１０はステータ、１
１は氷久磁石、１２は信号ユニット、１２ａはボビン部
、１２ｃは支持部、１２ｄはハウジング部、１２ｅは位
置決部、１４は信号コイル、１５は点火ユニット、１７
は締付ねじ、２１はガバナ進角装置、２２はガバナベー
ス、２３は配電ロータ、２３ａは開口部、２８はキャッ
プ、２９は下部金属カバー、３０はケース、３０ａはニ
ップル、３１は負圧導入路、３フ２は圧力変換器、３３
は出力端子、３４はリード線、３５は点火制御ユニット
、３６は固定プレートである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内燃機関の運転状態に応じて変化する圧力を検出し
   、該圧力に応じた電気的出力を発生し得る圧力検出素子
   、該素子の出力に応じて点火時期を制御するための制御
   回路を備え、上記圧力検出素子と制御回路とを一体化す
   る筐体の上記圧力を導入する導入路部分に凹部を形成し
   、該凹部を配電器のキャップとハウジングにより挾持せ
   しめて装置したことを特徴とする内燃機関点火装置。