JPS6045239B2 - 流動床装置およびその運転方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流動床装置（Ｆｌｕｊｄｉｚｅｄｂｅｄａｐｐ
ａｒａｔｕｓ）およびその運転方法に関する。

この種の装置は石油コークス粒子のような粒子をメタン
ガスのような燃料ガスにガス化するための目的で普通に
使用されている。流動床装置をかかる目的に利用する場
合に遭遇する問題の１つは粒子間摩擦に関するものであ
る。換言すれば、粒子が支えられている流動床（Ｆｌｕ
ｉｄｉｚｅｄｂｅｄ）の付近での粒子の運動は非常に激
しくて粒子が非常に望ましくない状態で衝突し合つて微
細化され、これが発生燃料ガスと共に反対炉から流出す
るという不都合がある。前述したように石油コークス粒
子の場合の発生ガスは必然的にメタン系のＢＴＵ値の低
い燃料ガスである。このように従来の流動床装置におい
ては粒子間摩擦のために、石油コークス粒子のような粒
子から得られたガスと共に望ましからざる大量の微細粒
子が反応炉から流出するのを避けがたい。 また、従来
の流動床装置には、流動化用ガスのグリッド上側におけ
る均一な配分の確保の問題、ならびにグリッドの適切な
支持の確保および長いｒ 運転寿命を得るためのグリ
ッドの低温維持の確保の問題がある。

更に、従来のノズルは詰まりやすく、しかもノズルの交
換は非常に困難なことが多い。 従つて本発明の主目的
は、上記のような欠点のない流動床装置およびその運転
方法を提供することにある。

すなわち本発明の主目的は、石油コークスのような粒
子を流動床内での粒子間摩擦が最小限に維持されるよう
に処理することができ、従つて処理過程において所望の
燃料ガスと共に反応炉から流出する微細粒子等を最小限
に維持し得るような流動床装置およびその運転方法を提
供することにある。

また、本発明のもう１つの目的は、流動床のグリッド
の有効な支持を実現すると共にグリッドを適切な低温に
維持し得るような構造を提供することにある。

更に、本発明のもう１つの目的は、グリッド上に形成
される可能性のある粒子塊をグリッド上面）から自動的
に且つ連続的に除去することが可能なような流動床装置
を提供することにある。

本発明のもう１つの目的は、ノズルを必要に応じて容
易に交換でき、しかもノズル構造が目詰りを最小限にお
さえられるものであるような構造を５提供することにあ
る。

本発明の更にもう１つの目的は、苛酷な腐食または全
体折損が生じても流動床を通る空気／蒸気の流れのひど
い分配不良が生じないような改良されたノズル構造を提
供することにある。

Ｏ 本発明による流動床装置は、外側の容器が下部領域
において高圧室および該高圧室の直ぐ上側に位置するグ
リッドを有し、グリッドには多数のノズルが設けられて
いてこのノズルを通つてガスが高圧室からグリッド上側
の容器内室へ流出するようにしたものである。

各々のノズルはガスがノズルからグリッド上側の室内へ
流出するときに或る所与の圧力降下をもたらす。本発明
によれば、グリッド領域における個々のノズルのガス流
路中に予備降圧装置が設けられていて、ガスが各ノズル
からグリッド上側の室内へ流入するときに生ずる圧力降
下に先立つて予備的に圧力降下が得られる。このような
各ノズルにおける二段降圧作用により、高圧室からグリ
ッド上側の室内へ流入するガスの流速を、粒子が流動床
内に浮遊状態で維持される程度に、またノズルに不具合
が生じても粒子間摩擦を最小に維持し得る程度になすこ
とができる。高圧室と流動床との間の全体圧力降下を２
段に分けることは、１つまたはそれ以上のノズルの腐食
による個別的な不具合が生じた場合に一層重要な利点を
有する。これは第一段目のオリフィスをグリッド平面内
のノズル基部に一体的に設けて、ノズルの上方部が摩耗
または折損した場合でもノズルの第一段目のオリフィス
は容全に残存するようにしたことによる。もしそうでな
ければ、流動床を横切る流れにかなり重大な分配不良が
生じることになる。本発明の運転方法によれば、高圧室
内のガス圧を流動床圧力により１〜５〔Ｐｓｉｇ〕程度
高くし、石油コークス粒子の処理の場合はガスを好まし
くは蒸気と空気の混合体とすると共に反応炉内の温度を
１５００〜１８００〔゜Ｆ〕に維持する。

以下、本発明につき添付図面を参照し実施例にもとづい
て詳細に説明する。第１図を参照するに、図示の流動床
装置は外側．の容器１０を有し、該容器はその下部領域
において高圧室１２を有する。

この高圧室には適当なガス入口１４からガスが供給され
る。容器１０の下部領域にはまた高圧室１２のすぐ上側
においてグリッド１６が配置されており、このグリッド
は複こ数の直立した支持部材１８によつて支持されてい
る。第１図から明らかなようにグリッド１６は外周部か
ら中心部へ向つて下方へ傾斜しており、外周部は容器１
０の内面に支持されまた中心部は下方１へ延ひた井筒２
０によつて支持されている。

井筒２０は支持部材１８と平行であり、これらの支持部
材と共にグリッドの支持体を構成している。グリッドの
傾斜角度は中心部に向つて下方へ３。〜５ッ程度であり
、この傾斜により例えばコークス粒子のガス化中に形成
されるコークス塊、不燃物塊またはスラグ塊のような大
きな固形物塊はグリッド表面に沿い半径方向へグリッド
中心に向つて中心井筒へゆつくり移動可能であり、これ
によりこれらの固形物塊を中心井筒から取り出すことが
できる。かかる固形物塊の取出しは、固形物塊がグリッ
ド上にたまると石油コークス粒子のガス化の場合フの空
気／蒸気の混合体であるガスの分配に望ましからざる影
響がでるので重要なことである。

すなわち、固形物塊の取出しを行なわないと、局部的な
高温の発生ならびに特に石油コークス粒子に含まれてい
るバナジウムおよびソジウムのような微量金属からなる
スラグ塊の堆積が避けられないからである。グリッド１
６は金属の板（グリッド板）２２を有し、これの上面は
断熱用耐火ライニング２４で被覆されている。

グリッド板２２およびライニン”グ２４は井筒２０に沿
つて連続している。グリッドはグリッド上側のコークス
粒子の流動化およびガス化のためにグリッド上側の流動
床内に噴射される空気／蒸気による上向きの差圧を受け
、これを井筒が支持している。図示のような井筒の中央
配置は、グリッド板と中心井筒殼との半径方向の膨張差
がグリッド上面および井筒内面における断熱耐火ライニ
ングの使用によつて解消されるという点で理想的である
。グリッド板下面および井筒外面は以下に説明するよう
な多数のノズルから流動床内へ噴射される空気／蒸気の
混合体によつて冷却される。金属は表面断熱により必然
的に均一な温度に保持され、したがつてグリッドおよび
井筒構造用として合金銅に比べてかなり低コストな炭素
鋼のような鋼を使用することができる。また容器１０は
鋼の外殼１１の内面に断熱用耐火材１３をライニングし
た構造としてある。第２図には支持部材１８が同心円に
沿つて配置されている状態、ならびに高圧室１２からガ
スを受けてこのガスを容器１０内のグリッド上側の室内
へ分配するのに使用する多数のノズル２６が相互に近接
して配置されている状態を示す。

本発明によるノズルの好ましい具体例を第３図から第５
図に示してある。特に第３図から明らかなように、図示
のノズルは金属の直立管状部２８を有し、これはグリッ
ド板２２の上面に溶接したニップル継手３０にねじ込ま
れている。ノズル２６を取り付けた後でニップル継手３
０の周りに別の耐火材または他の断熱材４０を詰めて断
熱用耐火ライニング２４との隙間を埋める。ニップル継
手３０はグリッド板２２を貫通する穴４２と一直線上に
整合しており、したがつて高圧室１２とノズル２６の直
立管状部２８の内部とは連通している。ノズル２６の上
端部には複数の出口管４４を設けてある。これらの出口
管は直立管状部２８にそノの上方部分にて固定され且つ
直立管状部から半径方向へ延出している。図示例では例
えば３本の出口管４４を第４図に示すように直立管状部
２８の周りに相互に１２０示の間隔で配置してある。３
本の出口管４４はそれぞれ直立管状部２８の上方部から
水平に延出し、先端部４６が下方へ屈曲して出口４８は
下方を向いている。

この構造により高圧室からのガスはグリッドに向つて下
方へ偏向され、またノズル出口４８の目詰りも避けられ
る。ノズル全体はノズル断熱用の耐火材５０によつて被
覆されている。ノズルの外表面に適当な係留ワイヤ５２
を溶接し、これを図示の如く配置して断熱用耐火材５０
を留めるようにしてある。断熱用耐火材の一体性強化の
ために、断熱用耐火材に合金ファイバを付加することに
より収縮性を調節すると共に断熱用耐火材の係留ワイヤ
５２によるノズル要素２８および４４への係留が容易な
ようにしてある。ノズル出口管４４の内径は直立管状部
２８の内径よりも小さくし、ノズルからグリッド上側の
室内へ流入するガスに或る所与の圧力降下が生じるよう
にしてある。

すなわち、直立管状部２８の上端部にはかなり小さなオ
リフィス５４が形成してあり、これらのオリフィスを介
してノズル出口が直立管部２８の内部と連通するように
してある。つまり、これらのオリフィス５４がノズル２
６から流出するガスの圧力降下をもたらす作用をなす。
かかる第二段目の降圧オリフィスを設けたことにより、
もし１つまたは複数のノズル出口管４４が直立管状部２
８から折れたとしても、ノズル全体の圧力降下は変化す
ることがなく流動床内へのガス流の分配不足は生じない
。本発明の特に重要な特徴は、予備降圧装置を設け、ノ
ズルから流出するガスの出口管４４における圧力降下に
先立つて予かじめガスが高圧室から各ノズルへ流入する
際に第一段目の圧力降下を行なわせるようにしたことで
ある。

第３図の図示例における予備降圧装置は、ノズルの直立
管状部２８の下端を横切る板５６にオリフィス５８を形
成した構造のものとしてある。ガスが高圧室から穴４２
を通つて上方へ流れる際にガスはオリフィス５８を通ら
なければならず、従つてオリフィス５８を通過するとき
に第一段目の圧力降下が生じ、そして３つのオリフィス
５４を通つて各々のノズル出口管４４へ流入する際に第
二段目の圧力降下が生じる。この二段降圧作用は本発明
の重要な特徴である。

それはこの方法によればグリッド上側および流動床内で
のガスの均一な分配を達成でき、しかも流動床内ての粒
子間摩擦を最小限に維持できるからである。ノズルの配
置はグリッド表面を横切るガス流の均一な分配を促進す
るようなものとしてある。前述したように、第一段目の
降圧オリフィスを直立管状部２８の基部に配置して保護
してあるため、直立管状部２８が折損してもひどい分配
不良を防止できる。同様に、１つまたは複数の出口管４
４が折損した場合でもオリフィス５４は影響を受けない
。本発明の二段降圧構造によれ、ば、各ノズルでのガス
流出速度を８０〜２００Ｃｆｔ／ｓ〕、好ましくは１５
０〔Ｆｔ／ｓ〕程度にすることができる。このガス流出
速度は均一な分配のための適切な圧力を維持するに十分
なものである。良好な空気／蒸気の分配を得るためには
、流動床の静圧の０．４倍のグリッド圧力降下を生じさ
せるのが好ましい。このためには高圧室１２内における
ガス圧力を流動床圧力よりも１〜５〔Ｐｓｉｇ〕程度高
く維持する。かかる特定の圧力降下に対し２２５〜３５
０〔Ｆｔ／ｓ〕程度の速度とすると流動床内５において
石油コークス粒子の過度の摩擦が生じると共に、コーク
スの微細粒子が発生ガスに混入して大量に失なわれるこ
とになる。すなわち、第１図を参照するに、石油コーク
ス粒子が流動床内で処理される場合はこれらの粒子は供
給された空Ｏ気／蒸気の混合体によりガス化されてＢＴ
Ｕ値の小さな燃料ガス、主にメタンガスとなり、第１図
の上方に示した上部出口６０から流出する。石油コーク
ス粒子は入口６２から流動床６１へ供給され、過剰の粒
子は出口６４から流出する。容器１０の流道床上側の室
内温度は１５００〜１８００〔゜Ｆ〕程度である。この
ように、二段降圧作用はノズル２６を通つて流動床へ流
入する空気／蒸気の速度を低下せしめて出口６０からの
コークス粒子の損失を少なくする。第５図にはノズルの
直立管状部２８の円形部を合金ファイバ強化耐火材５０
および係留ワイヤ５２と共に示してある。

ノズル２６はこれをニップル継手３０から螺脱させるこ
とにより容易に外すことができ、新らしいノズルと簡単
に交換できる。第６図は第３図に示したような直立管状
部２８の下端における板５６とオリフィス５８によつて
構成された予備降圧装置と異なる別の実施例を示すもの
であり、この予備降圧装置はグリッド板の穴４２に図示
の如く螺入されたニップル６６によつて構成されている
。

この例では直立管状部２８の下端にこれを横切るような
オリフィス板を使用していない。そのかわりニップル６
６にノズルの直立管状部と直線上にある細長い通路６８
を形成してあり、この通路の直径を直立管状部２８の内
径よりも小さくしてガスがニップル６６を流通する際に
前述したような第一段目の圧力降下が得られるようにし
てある。第７図および第８図に示す本発明の実施例では
、ノズル７０は直立管状部７２の上方部分が前述した直
立管状部２８と異なる以外はノズル２６と同じものであ
る。

すなわちノズル７０は直立管状部７２の壁を半径方向へ
貫通する第８図に示すように配置された水平の開口７４
を有している。これらの開口は前述した耐火材５０と同
じ材料から作られ且つ前述したワイヤ５２と同一の係留
ワイヤ７８によつてノズルに留められている耐火材７６
を貫通して外部に連通している。すなわち、ノズル７０
の開口７４は耐火材７６に開口７４の！延長部をなすよ
うにあけられた穴８０に連通している。これらの開口お
よび穴は第７図および第８図に示すように直立管状部７
２の中心線の周りに隔設されていると共に垂直方向へ千
鳥状に配設されている。
クかかる構造によつてもまた本発明の前述し
たような作用効果が得られる。なお、直立管状部７２の
下端には第３図に示したオリフィス板５６と同様の機能
を有するオリフィス板８２が設けてある。ノズル出口７
４，８０のコークス粒子による望ましからざる目詰りは
、これらの出口の長さと長径の比を所定の値にすること
によつて回避できる。

すなわちこの比を１．８〜３．０の値にすれば、流動床
が沈下した際のコークス粒子の逆流を確実に回避できる
。従つて第３図に示す構造が有利ではあるが、第７図お
よび第８図に示すような構造も有効である。

第３図の構造では特にノズル先端部におけるスラグの堆
積を回避し得る。ノズルは耐腐食性、耐浸食性および耐
熱性を有する炭素鋼または合金鋼から作ることができる
。

サルファ、ソジウムおよびバナジウム合成物を含７むス
ラグは必然的に全ての普通構造の合金を腐食することが
わかつている。かかる腐食に対し最も耐性の大きい金属
は高クロミウム鋼（２５−２７％クロム合金）であるが
、この合金でも長期間の露呈に対しては耐火材による保
護が必要である。耐火ｊ材は各ノズルの金属部の周囲に
巻き付け、ノズル要素の外表面に溶接した埋込式の合金
ワイヤ係留環によつて固定する。耐火材を強化するため
の金属ファイバとして、耐火材の体積にして１％の細い
ワイヤファイバ補強体を耐火材に付加する。これにより
耐火材の強度が増し、耐火材の乾燥時の初期収縮（およ
び割れ）の後も耐火材は体に維持され、また耐火材のノ
ズルへの合金ワイヤ環による係留が容易となる。耐腐食
性を得るにはアルミナ含有量の高い（５５％以上）鋳造
可能な耐火材が必要である。以上の本発明の説明は特定
の実施例にもとづくものであるが、本発明はその要旨か
ら逸脱することなく異なる実施が可能であることは言う
までもない。

例えば、図示例のノズルは二段降圧作用をなすものであ
るが、もし条件が満足されるならば各ノズルにおける全
体圧力降下を３段あるいはそれ以上の段数に分けてノズ
ル折損時のガス流分配不良に対し一層大きな保護を得る
ことが可能であることは当業者には容易に理解される筈
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による流動床装置の一実施例の略示縦断
面図、第２図は第１図の線２−２に沿つて矢印方向へみ
た一部破断平断面図、第３図は第２図の線３−３に沿つ
て矢印方向へ見た縦断面図であり本発明によるノズルの
一実施例をグリッドの一部と共に第２図に比してかなり
拡大して示す図、第４図は第３図の線４−４に沿つて矢
印方向へみたノズルの平断面図、第５図は第３図の線５
一５に沿つて矢印方向へみたノズルの平断面図、第６図
はノズルの直立管状部の下方部分の異なる実施例を示す
部分縦断面図、第７図は本発明によるノズルのもう１つ
の実施例の縦断面図、第８図は第７図の線８−８に沿つ
て矢印方向へ見た第７図のノズルの平断面図である。 図において、１０は容器；１２は高圧室；１４はガス入
口；１６はグリッド；１８は支持部材；２０は井筒；２
２はグリッド板；２４はライニング；２６はノズル；２
８は直立管状部；３０はニップル継手；４２は穴；４４
は出口管；４８はノズル出口；５０は耐火材；５２は係
留ワイヤ；５４はオリフィス；５６はオリフィス板；５
８はオリフィス；６０は上部出口；６１は流動床；６２
は入口；６４は出口；６６はニップル；７０はノズル；
７２は直立管状部；７４は開口；７６は耐易火材；７８
は係留ワイヤ；８０は穴；８２はオリフィス板；をそれ
ぞれ示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 石油コークスガス化装置のような流動床装置におい
   て、外側の容器にそれの下部領域において高圧室を設け
   ると共に該下部領域における高圧室の上側位置に容器を
   横切るグリッドを設け、該グリッドに多数のノズルをグ
   リッド上に分布させて設け、該ノズルをグリッドを介し
   高圧室に連通させ、該ノズルが高圧室からガスを受け入
   れ且つこのガスをグリッド上側の容器内室へ放出して粒
   子をグリッド上側において流動状に維持するようになし
   、また各々のノズルは高圧室から受け入れたガスの圧力
   をガスがノズルからグリッド上側の容器内室へ流出する
   際に降下せしめるようになし、更に前記高圧室から各ノ
   ズルへ流入するガスの圧力の第１次降下を生じさせるた
   めの第１オリフィス装置を各ノズルへのガス流入路中に
   前記グリッドに近接させて配設すると共に、前記高圧室
   からグリッド上側の容器内室へ流入するガスの圧力の第
   ２次降下を生じさせるための第２オリフィス装置を前記
   ノズルの出口に配設し、もつて前記高圧室とグリッド上
   側の内室との間における全体圧力降下がノズル内の異な
   る２つの段階にて生ずるようにしたことを特徴とする流
   動床装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の流動床装置において
   、各々のノズルはグリッドに固定されたグリッドから上
   方へ延びる直立管状部を有し、またグリッドにはグリッ
   ドを貫通し且つ各々のノズルの各直立管と直線上にある
   穴を形成してあつて各々のノズルの直立管はこのグリッ
   ドの穴を介し高圧室に連通しており、前記第１オリフィ
   ス装置はグリッドの各々の穴における各々のノズルの各
   直立管の下方部において配置されていることを特徴とす
   る流動床装置。 ３ 特許請求の範囲第２項記載の流動床装置において
   、前記第１オリフィス装置は各々のノズルの各直立管の
   下端を横切る板を有し、この板に各々のノズル直立管状
   部の内径より小さな直径を有し該板を貫通するオリフィ
   スを形成して第１次圧力降下が生じるようにしたことを
   特徴とする流動床装置。 ４ 特許請求の範囲第２項記載の流動床装置において
   、各ノズルの前記第１オリフィス装置はニツプル継手を
   有し、該ニップル継手にこれを各々のノズル直立管状部
   と同軸的に貫通し且つ該ノズル直立管状部の内径より小
   さな直径を有する通路を形成したことを特徴とする流動
   床装置。 ５ 特許請求の範囲第２項記載の流動床装置において、
   前記第２オリフィス装置は各ノズルの直立管状部の上端
   部において複数のノズル出口を有し、該ノズル出口は各
   々のノズル直立管状部から少なくとも該ノズル直立管状
   部のすぐ近傍の領域におて半径方向へ延出していること
   を特徴とする流動床装置。 ６ 特許請求の範囲第５項記載の流動床装置において、
   各々のノズルのノズル出口はそれの全長にわたつてほぼ
   水平に延出していることを特徴とする流動床装置。 ７ 特許請求の範囲第６項記載の流動床装置において、
   各々のノズルのノズル出口のそれぞれの長さ／直径の比
   を流動床沈下時の流動床粒子の逆流を防止し得るような
   値としたことを特徴とする流動床装置。 ８ 特許請求の範囲第７項記載の流動床装置において、
   ノズル出口の長さ／直径のひを１．８〜３．０の値とし
   たことを特徴とする流動床装置。 ９ 特許請求の範囲第５項記載の流動床装置において、
   各々のノズルの各ノズル出口はノズル直立管状部の近傍
   において水平に延出して先端部で下方へ屈曲し、その出
   口端はグリッドの方へ下向きになつていて且つグリッド
   との間に間隙をあけたことを特徴とする流動床装置。 １０ 特許請求の範囲第１項記載の流動床装置において
   、各々のノズルの少なくともグリッド上側に延在する部
   分を耐火材で被覆すると共に、グリッドの上表面を耐火
   材で被覆したことを特徴とする流動床装置。 １１ 特許請求の範囲第１項記載の流動床装置において
   、グリッドはそれの中心部を取り囲む外周部を有してい
   てその外周部から中心部へ向つて下方へ傾斜しており、
   またグリッドはその中心部において井筒を有していてグ
   リッド上にある堆積体が井筒へ向つて下方へ移動して井
   筒に入るようにしたことを特徴とする流動床装置。 １２ 特許請求の範囲第１１項記載の流動床装置におい
   て、前記井筒は前記高圧室を貫通して下向きに前記外側
   容器まで延びていて、且つ前記グリツドの支持体をなす
   ことを特徴とする流動床装置。 １３ 特許請求の範囲第１１項記載の流動床装置におい
   て、グリッドの外周部から中心井筒への傾斜を３゜〜５
   ゜としたことを特徴とする流動床装置。 １４ 特許請求の範囲第１１項記載の流動床装置におい
   て、耐火材はグリッドの上面ならびに井筒の内面を被覆
   していることを特徴とする流動床装置。 １５ 石油コークスガス化装置のような流動床装置の運
   転方法において、流動状態に維持すべき石油コークス粒
   子の床を支持するためのグリッドを流動床装置の容器の
   内室に配置し、蒸気／空気の混合体であるガスをグリッ
   ド下側の高圧室からグリッド上側の容器内室へ複数のノ
   ズルを介しコークス粒子間摩擦ならびにコークス微細粒
   子の発生を最小限に維持し得るに十分を速度でもつて上
   方へ放出させて石油コークス粒子を漸次微細化せしめ、
   石油コークス粒子が主にメタンガスに変化して容器の出
   口から流出する際にこれに混合するコークス微細粒子の
   量を最小限にすることを特徴とする流動床装置の運転方
   法。 １６ 特許請求の範囲第１５項記載の流動床装置の運転
   方法において、各々のノズルを介し高圧室からグリッド
   上側の容器内室へ流入するガスの圧力を少なくとも２段
   のオリフィスにより降下させて、流動床内のコークス粒
   子間摩擦を最小限に維持し得るようなノズルからのガス
   流出速度を得ることを特徴とする流動床装置の運転方法
   。 １７ 特許請求の範囲第１６項記載の流動床装置の運転
   方法において、高圧室のガス圧を流動床圧力より２〜３
   〔ポンド〕程度高くすることを特徴とする流動床装置の
   運転方法。 １８ 特許請求の範囲第１６項記載の流動床装置の運転
   方法において、グリッド上側の容器内室における容器か
   らガスが流出する領域の近傍の温度を１５００〜１８０
   ０（゜Ｆ）とすることを特徴とする流動床装置の運転方
   法。 １９ 特許請求の範囲第１６項記載の流動床装置の運転
   方法において、ノズルオリフィスの寸法を高圧室とグリ
   ッド上側の容器内室間の差圧に関連させてノズルからの
   ガス流出速度が８０〜２００〔ｆｔ／ｓ〕となるように
   決めることを特徴とする流動床装置の運転方法。 ２０ 特許請求の範囲第１６項記載の流動床装置の運転
   方法において、流動化用ガスをノズルから下方へグリッ
   ドに向つてグリッド面に対しほぼ直角に放出することを
   特徴とする流動床装置の運転方法。 ２１ 流動床支持用のグリッドに取り付けるノズルであ
   つて、貫流ガスに最小限の圧力降下を生じせしめるべく
   比較的大きな内径を有し且つ下端においてグリッドにグ
   リッド面とほぼ直角に固定するようにした中心の細長い
   金属導管と、グリッド平面内において該導管の下端に設
   けられ該導管を介しグリッド下側から流入するガスの第
   一段目の圧力降下をもたらすための第一段オリフィスと
   、導管の他端に設けられ該導管からグリッド上側の流動
   床内へ流入するガスの第二段目の圧力降下をもたらす少
   なくとも１つの第二段オリフィスとを有し、導管上部が
   周囲の流動床の作用により折損しても第一段オリフィス
   は導管の下端部にてその機能を維持するようにことを特
   徴とするノズル。 ２２ 特許請求の範囲第２１項記載のノズルにおいて、
   導管の上端部に相互に１２０゜で隔設した３つの第二段
   オリフィスを設け、また各々の第二段オリフィスに金属
   の屈曲した第二導管を連通させて該第二導管から流出す
   るガスを下方へグリッド面に向つて放出するようにした
   ことを特徴とするノズル。 ２３ 特許請求の範囲第２２項記載のノズルにおいて、
   第一および第二の金属導管の外表面を被覆する断熱用耐
   火材を有し、該断熱用耐火材に細い金属ワイヤの補強フ
   ァイバを混入したことを特徴とするノズル。 ２４ 特許請求の範囲第２３項記載のノズルにおいて、
   補強ファイバの量を断熱用耐火材の体積にして１％とし
   たことを特徴とするノズル。