JPS6043468B2 - 繊維処理用油剤 - Google Patents

繊維処理用油剤

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JPS6043468B2
JPS6043468B2 JP53031766A JP3176678A JPS6043468B2 JP S6043468 B2 JPS6043468 B2 JP S6043468B2 JP 53031766 A JP53031766 A JP 53031766A JP 3176678 A JP3176678 A JP 3176678A JP S6043468 B2 JPS6043468 B2 JP S6043468B2
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higher alcohol
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phosphate ester
oil
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竜志 杉山
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は側鎖を有する高級アルコールを含有する高級ア
ルコール(以下含側鎖高級アルコールと称す)燐酸エス
テル塩を主要成分とする合成繊維処理用油剤に関するも
のであり、更に詳しくは紡績工程において粘着性、これ
に基づくローラー捲付きの発生が少ない合成繊維処理用
油剤に関するものである。
近年紡績工業に於ては省力化高能率化が叫ばれその設備
については著しい改善がなされている。
然るに合成繊維の紡績に際しては、高速化、ラージパツ
ケージ化等の高能率化が進むに従つて静電気の発生や、
抱合性の不足、機台各部への脱落物の発生、ローラーヘ
の繊維の捲付き等が発生し、省力化とは逆行する現象を
呈する事が多い。これ等のトラブルは紡績油剤の種類に
よつて大きく左右され、従来比較的良好な油剤としてヤ
シ油還元アルコールより精製した高純度のラウリルアル
コールの燐酸エステルカリウム塩等が使われている。一
方これ等天然の植物油脂資源は将来供給量に不安があり
、価格も高騰する傾向にあるので、これに代る油脂資源
として石油から台成した高級アルコールが開発され、こ
れが工業的にも比較安価に供給される様になつた。
然るにこれ等合成アルコールは側鎖を有する高級アルコ
ールを含有し、更に奇数炭素数のものも含有する等、天
然原料より得られる高級アルコールとは、成分組成を異
にしており、従つて得られる性能も当然の事ながら異な
つてくる。例えば前述のラウリルアルコールとそのまま
合成の含側鎖高級アルコールに換えて合成した含側鎖高
級アルコール燐酸エステル塩を合成繊維処理用油剤とし
て使用した場合には、前記した脱落物の発生、ローラー
捲付きの発生が増加し、所望する性能を期待する事が出
来ない。本発明の目的は資源的に心配の少ない含側鎖高
級アルコールを使用し、該高級アルコールに適した燐酸
エステル塩の製造を確立する事により含側鎖高級アルコ
ールのもつ欠点を克服して優れた性能を有する合成繊維
処理用油剤を提供する事にある。本発明者等はこの目的
を達成するために鋭意研究の結果、1紡績工程における
ローラー捲付きは処理用油剤の絶乾した時及び吸湿した
後の外観(粘着性)に相関すること。
2含側鎖高級アルコール燐酸エステル塩は相当するラウ
リルアルコール燐酸エステル塩に比較して外観が柔かく
粘着性を持つており、これがローラー捲付きの増加する
原因であろうと考えられること。
3含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩はその
合成条件によつて外観(粘着性)が大きく変り、側鎖を
有する高級アルコールの割合、燐酸化剤の量、燐酸化温
度、中和の程度を検討することによつて天然のラウリル
アルコール燐酸エステルカリウム塩(無水燐酸1モルに
対する高級アルコールの使用モル数3前後、燐酸化温度
60〜90℃で合成されることが多く、外観は粘着性の
少ないワックス状を呈する)と殆んど同様の外観を有す
る物が得られること。
4この特定条件下で合成した含側鎖高級アルコール燐酸
エステルカリウム塩はローラー捲付きも少なく優れた紡
績性能を有すること。
等の諸事実を発見し、本発明はこれらの諸事実に立脚し
てなされたものである。
即ち本発明は炭素数が12〜17であり側鎖高級アルコ
ールの含有率(以下側鎖率という)が、30%以下であ
る含側鎖高級アルコールを使用し、無水燐酸と前記含側
鎖高級アルコールとを、そのモル比Mが2.似下で、か
つ式T≦^を満足させる反応温度Tで反応させ燐酸化を
行なつた後、生成した燐酸化物をその酸価に対し、65
〜85%当量の水酸化カリウムで中和して得られた含側
鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩を主要成分と
.する繊維処理用油剤に関するものであつて、紡績工程
におけるローラー捲付きのない優れた繊維処理用油剤を
提供するものである。
本発明で使用される含側鎖高級アルコールは特許請求の
範囲に記載された要件を満したものであ・ればよいが、
好ましくは、炭素数12〜托側鎖率20%以下であり、
この含側鎖高級アルコールに側鎖はただ一個のものであ
ることが好ましい。
而して一般にオキソアルコールとして市販されている含
側鎖高級アルコールのうち上記要件に合致するものを使
用してもよいし、含側鎖高級アルコールと天然高級アル
コールとの混合によつて上記要件に合致せしめたものを
使用してもよい。本発明の要件に合致する市販の合成含
側鎖高級アルコールの例としては、三菱油化(株)製ド
バノール、日産化学(株)製オキソコール、三菱化成(
株)製ダイヤドールなどがある。
本発明で使用する含側鎖高級アルコール以外のノアルコ
ール、即ち炭素数が1昧満のアルコールを大量に含むと
粘着性が増大し、炭素数が18以上になると帯電防止性
が不足する。
又含側鎖高級アルコールの割合が30%をこえると粘着
性が大きくなり好ましい油剤は得られない。燐酸化の方
法については通常の方法に従がい、含側鎖高級アルコー
ルの攪拌下に無水燐酸を投入し、反応させればよいが、
この時無水燐酸1モルに対し、含側鎖高級アルコールを
2.8モル以下好ましくは1.5〜2.8モルを使用し
、反応温度Tは下記式を満足させる範囲即ちT≦v舊]
山ましくは40≦Tく1で反応させ、中和に際しては
−M−1.3燐酸化物の酸価に対し、65〜85%
当量の水酸化カリウムで中和する。
本発明において肝要な点は、無水燐酸1モルに対する含
側鎖高級アルコールのモル比M1及び該モル比Mとの関
係における反応温度T1並びに中和度を、上述の通り規
制するところにある。
いずれの一つが該規制から外れても、本発明の所期効果
は得られない。同様の技術分野において従来一般に、モ
ル比Mは3.0(セスキホスフェート)で行なわれてい
る。
しかし、モル比Mが3.0の場合も含め、該モル比Mが
2.8より大きいと、得られる燐酸エステルカリウム塩
は粘着性を帯び、これらを油剤として使用したときの紡
績工程におけるローラー捲き付きが著るしく増加してし
まう。モル比Mは2.8以下で行なわなければならない
のである。もつとも、モル比Mが極端に小さくなると、
得られる燐酸エステルカリウム塩中に無機燐酸塩の含有
量が増し、その品質が経時的に不安定となるため、通常
は該モル比Mを1.5以上にするのが好ましい。また従
来一般に、反応温度Tは前記モル比Mと無関係で行なわ
れ、一律に100℃程度以下で行なわれている。しかし
、反応温度Tとこのようにして行なうと、多くの場合に
前述のローラー捲き付きが著るちく増加してしまう。得
られる燐酸エステルカリウム塩の性能に対して、反応温
度Tはモル比Mと重大な関係を有し、T≦75/M−1
.3でなければならず、特にモル比Mが大きいときは(
但し、この場合でもMは2.臘下)、反応温度Tを従来
常識よりかるかに低くしなければならないのである(例
えば、Mが2.8のとき、Tは50′C)。もつとも、
反応温度Tが極端に低くなると、反応時間が長くなりす
ぎ、逆に極端に高くなると、反応物が着色したり、作業
環境も悪くなるので、通常は該反応温度Tを、モル比M
との上記関係を絶対維持して、40〜120℃にするの
が好ましい。そして、中和度が85%より大きいと、前
述のローラー捲き付きが著るしく増加してしまい、逆に
65%より小さいと、得れる燐酸エステルカリウム塩は
帯電防止性が悪くなつてしまう。中和度は65〜85%
で行なわなければならないのである。又本発明における
含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩は反応中
の無水燐酸の吸湿等により水分の混入がある場合には生
成した燐酸化物の可水分解物が生ずるので、水分の混入
は極力避けることが好ましい。本発明において合成され
た含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩はその
モノエステル含有率を測定すると、およそ45%以下と
なるが、この物は絶乾時の外観及び、吸湿後の外観がラ
ウリルアルコール燐酸エステルカリウム塩と同様に粘.
着の少ないワックス状となり、合成繊維に適用した場合
、紡績工程におけるローラー捲き付きが少なく更に帯電
防止性も良好てあり適度の平滑性と抱合性とを有してい
るため優れた紡績性能が得られる。
本発明の処理用油剤により繊維を処理するには、合成繊
維の製造工程中、紡糸フィラメントに適用し、または延
伸中もしくはその後のトウに対して浸漬又はスプレーに
よつて適用してもよいし、尽テーブルファイバー状態の
ものに適用して・もよい。
本発明油剤の繊維に対する処理量は0.01%〜2%で
よいが好ましくは0.05%〜0.5%である。
本発明油剤の処理対象となる繊維中、合成繊の場合は特
にその果を発揮するが帯電防止性、粘着防止性、潤滑性
などが要求される他の天然繊維であつても相当の効果を
斉し得る。又本発明の処理用油剤は、特に紡績用に使用
した時、著しい性能を示すが、前記の諸性質が要求され
るその他の工程においては一般的な繊維処理用油剤とし
て使用しても好ましいものである。
以下実施例を挙げて本発明を説明する。次に本発明油剤
の主要成分である含側鎖高級アルコール燐酸エステルカ
リウム塩(a−g)の調製(合成)における原料アルコ
ール、合成条件を、また植物油を原料とする天然高級ア
ルコール燐酸エステルカリウム塩(h及びi)並びに本
発明におけるとは異る条件により合成した含側鎖高級ア
ルコール燐酸エステルカリウム塩(j−s)における原
料アルコール、合成条件と共に次の表−1に示す。
表−1におけるモル比率及び中和度は次に示す如くして
算出した。
高級アルコール/無水燐酸のモル比率: 無水燐酸1モルに対して使用した原料アルコールのモル
数次に本発明繊維処理用油剤の実施例並びに油剤比較例
を示す。
実施例a ドバノール23(三菱油化(株)製側鎖率約20%、炭
素数12,13の混合アルコール)388部を攪拌しな
がらP2O5l42部を40〜50℃で1時間を要して
投入し、更に50℃で3時間反応させた。
この反応生成物の酸価は246であつた。この反応生成
物を中和度70%となる如く水酸化カリウム91部を溶
解した水を徐々に添加して中和した。得られた含側鎖高
級アルコール燐酸エステルカリウム塩の有効成分当りに
換算した酸価(以下酸価と略記する)は67.5であつ
た。実施例b ドバノール2次505部と無水燐酸1招部を用い実施例
aと同様にして反応させ、反応生成物を水酸化カリウム
で中和度75%に中和した。
得られた含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩
の酸価は47.4であつた。実施例c ドバノール2次34?を無水燐酸14′5を用い実施例
aと同様にして反応温度90℃にて反応させ、反応生成
物を水酸化カリウムで中和度75%に中和した含側鎖高
級アルコール燐酸エステルカリウム塩の酸価は56.2
であつた。
実施例d ドバノール45(三菱油化(株)製側鎖率約20%、炭
.素数14,15の混合アルコール)436部と無水燐
酸14′S,を用い反応温度80℃にて実施例aと同様
にして燐酸化および水酸化カリウムによる中和度80%
の中和を行つた。
得られた含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩
の酸価は44.6であつ.た。実施例e ドバノール2ヌ236部とヤシ油を原料とする市販ラリ
ウルアルコール(炭素数分布ClO以下1%、Cl。
?%、Cl4以上1%)251部の混合物と無・水燐酸
145を用い実施例aと同様にして燐酸化及び中和度7
5%の中和を行い、得られた含側鎖高級アルコール燐酸
エステルカリウム塩の酸価は47.4であつた。実施例
f ドバノール23s291部ど無水燐酸14?を用い反応
温度80Cにて実施例aと同様にして燐酸化及び中和度
75%の中和を行い含高級アルコール燐酸エステルカリ
ウム塩を得た。
その酸価は63.2であつた。実施例g ドバノール23.34?ど無水燐酸142を用い反応温
度120℃にて実施例aと同様にして燐酸化及び中和(
中和度75%)を行い含側鎖高級アルコール燐酸エステ
ルカリウム塩を得た。
その酸価は60.1であつた。比較例h ヤシ油を原料とする市販ラウリルアルコール(実施例e
に使用したものと同じ)5関部を攪拌しながら無水燐酸
145を70〜80′Cで1時間を要して投入し、更に
80℃で3時間反応させた。
この反応生成物の酸価は216であつた。この反応生成
物を中和度90%となる如く水酸化カリウム136部を
溶解した水に徐々に加えて中和した。得られたラウリル
アルコール燐酸エステルカリウム塩の有効成分当りに換
算した酸価は19.1であつた。比較例1市販ヤシ油ア
ルコール(炭素数分布C8:8%、ClO:8%、Cl
2:48%、Cl4:17%、Cl6:9%、Cl8:
10%)61′5と無水燐酸14?を用い比較例hと同
様にして燐酸化及び中和度90%の中和を行いヤシ油ア
ルコール燐酸エステルカリウム塩を得た。
その酸価は18.8であつた。比較例j ドバノール23.58?と無水燐酸14?を用い比較例
hと同様にして燐酸化及ひ中和(中和度90%)を行い
含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩を得た。
その酸価は19.0てあつた。比較例k反応温度50℃
以外は比較例jと同様に操作して含側鎖高級アルコール
エステルカリウム塩を得た。
その酸価は18.6であつた。比較例1 ドバノール23.504部と無水燐酸14?を用い比較
例jと同様にして燐酸化を行つた後、水酸化力リウムで
中和度75%の中和を行い酸価48.2の含側鎖高級ア
ルコール燐酸エステルカリウム塩を得た。
比較例m ドバノール2く407部ど無水燐酸14?を用い反応温
度120℃にてその他は比較例jと同様にして含側鎖高
級アルコール燐酸エステルカリウム塩を得た。
その酸価は26.2であつた。比較例n 合成高級アルコール(側鎖率約40%、炭素数12,1
3の混合高級アルコール)386部と無水燐酸14?を
用い反応温度70℃にてその他は比較例hと同様にして
含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩を得た。
その酸価は21.7であつた。比較例0合成高級アルコ
ール(側鎖率約40%、炭素数14,15の混合高級ア
ルコール)575部と無水燐酸14′25,を用い反応
温度50℃にて以下比較例hと同様にして燐酸化を行い
、その反応生成物を中和度60%となる如く水酸化カリ
ウムにて中和し酸価74.0の含側鎖高級アルコール燐
酸エステルカリウム塩を得た。
比較例p ドバノール23.291部及びヤシ油脂を原料とする市
販ラウリルアルコール(炭素数分布、ClO以下1%、
Cュ,98%、Cl4以上1%)2四部の混合物と無水
燐酸1招部を用い反応温度80′Cにて以下比較例hと
同様にして燐酸化を行い、その反応生成物を中和度90
%となる如く水酸化カリウムにて中和し酸価19.2の
含側鎖高級アルコール燐酸エステルカリウム塩を得た。
比較例q合成高級アルコール(含側鎖率40%、炭素数
12,13の混合アルコール)2屹部及び合成高級アル
コール(含側鎖率40%、炭素数14,15の混合アル
コール)33?の混合物と無水燐酸14?を用い反応温
度80℃にて以下比較例hと同様にして燐酸化を行い、
その反応生成物を中和度90%となる如く水酸化カリウ
ムにて中和し酸価18.5の含側鎖高級アルコール燐酸
エステルカリウム塩を得た。
比較例r合成高級アルコール(含側鎖率40%、炭素数
14,15の混合アルコール)58(2)及びヤシ油を
原料とする高級アルコール(炭素数14が50%、炭素
数16が50%)羽部の混合物と無水燐酸14?を用い
反応温度8C)Cにて以下比較例hと同様にして燐酸化
を行い、その反応生成物を中和度90%となる如く水酸
化カリウムにて中和した酸価18.0の含側鎖高級アル
コール燐酸エステルカリウム塩を得た。
比較例S ドバノール23.58?ど無水燐酸14?を用い反応温
度50℃にて以下比較例hと同様にして燐酸化を行い、
その反応生成物を中和度70%となる如く水酸化カリウ
ムにて中和し酸価55.0の含側鎖高級アルコール燐酸
エステルカリウム塩を得た。
次に実施例に示す本発明の油剤並びに比較例油剤の粘着
性試験の結果を示せば表−2に示す如くである。粘着性
試験方法 試料主要成分約1gをシヤーレに採取し、80℃で2時
間熱風乾燥後、60℃で3時間真空乾燥し、絶乾時の粘
着性について判定する。
次いて20℃65%RHの温湿条件下に放置し、平衡吸
湿した吸湿後の粘着性について判定する。表中の試験結
果の記号は試料の外観により下記・基準に基いて判定し
た結果を示すものてある。
× 軟ペースト状 (粘着性大)表−2により本発
明実施例a−gの粘着性はヤシ油を原料として得られる
従来より用いられているラウリルアルコール燐酸エステ
ルカリウム塩(比較例h)の粘着性と同等もしくはそれ
より小さく、合成アルコールを原料とし、比較例hと同
様な条件で合成して得られた比較例jの粘着性は大であ
ることが明らかであり、また、本発明におけるとは合成
条件を異にして得られた比較例1,k−N,p−s粘着
性もいずれも大である。
而して比較例0の粘着性は少ないが次に示す試験結果で
明らかなように帯電防止性が悪く使用にたえない。次に
実際のローラー捲き付き及び帯電防止性について試験を
を行なつた。
ポリエステルステーブルファイバー(1.4dX38w
n)に対して本発明の処理剤a−g並びに比較のための
処理剤h−sを用いスプレー法にて0.2%を給油し、
所定の温湿度に2@間以上放置した後試験を行ない、そ
の結果を表−3に示す。
試験条件等は次の如くである。
線条試験条件 温湿度30゜C×70%RH ドラフト倍率:6.0皓 紡出速度85n1/Min 紡出スライバー量目:1.9υm 線条ローラー捲き付き 梳綿工程より作製されたスライバー5000gを6回繰
り返し線条し、ゴムローラーへの捲き付き回数を測定し
、1000当りの捲き付き回数で示した。
精紡試験条件 温湿度30℃×70%RH ドラフト倍率:47.2皓 紡出速度15m]/Min紡出番手:Ne45精紡ロー
ラー捲き付き粗紡にて作製された粗糸を精紡機にて紡出
し、糸を切断した状態でゴムローラーへの捲き付き回数
を測定し、1時間当りにおける捲き付き回数で示した。
電気抵抗値 超絶縁計(東亜電波工業社製SM−?型)を使用して測
定した。
表−3に示したローラー捲き付きは表−2に示される吸
湿後の粘着性と非常によく合致する傾向を示している。
また、表−3で明らかなように、合成アルコールを使用
して得た本発明の処理用油剤a−gはいずれも、粘着性
試験から推定される通り、ラウリルアルコール燐酸エス
テルカリウム塩(処理用油剤h)と同等にローラー捲き
付きの少ない良い性能を示しているが、比較の処理用油
剤1−N,p〜sはいずれも、ローラー捲き付きが著る
しく増加している。また、本発明とは異なる条件で合成
した処理用油剤0は粘着性においては少ない結果を示し
たが、帯電防止性が悪く、繊維処理用油剤としての使用
には不充分である。
次に本発明処理用油剤aとc及び従来用いられているラ
ウリルアルコール燐酸エステルカリウム塩(処理用油剤
h)を用いて、綿紡方式による紡績工程全般について紡
績性能試験を行なつた。その結果を表−4に示す。試験
条件は次の如くである。
給油:代表的なラウリルアルコール燐酸エステル 系紡
績油剤と同様に下記組成の配合物の形 にして記述ロー
ラー捲き付き及び帯電防止 性試験におけると同様に給
油した。
アルキル燐酸エステルK塩 (資)部PO
E(5)ラウリルエステル 2娼紡績試験
条件温湿度:25℃×55%%RH 梳綿工程(機種)一自動織機(株)製40inフラット
カード (条件)−ドツフア
ー回転数12.5r.p−m 紡出スラ
イバー量目 300gr/6yds 線条工程(機種)−196師型豊田自動織機(株)
製、5綿式4デリバリー (条件)一
紡出速度85n1/Mlnドラフト倍率 約6.0皓
紡出スライバー量目 4.02g/m 粗紡工程(機種)−195師型豊田自動織機(株)製
(条件)−スピンドル回転数518r′.
p−m 粗糸番手Nel.O撚
数 0.64T/In ドラフト倍率約6.84倍績紡工程
(機種)一豊田自動織機(株)製改造 (条件)
−スピンドル回転数 13500r′.P
.m 紡出番手Ne45 ドラフト倍率 約4皓 撚数19.6T/In 粗糸引抜抵抗−(機種)一東洋ポールドウイン
(株)製VTM−3型 試
長1207g! 引抜速度100m/Min表−4に示
す如く本発明処理用油剤aとcは梳綿、線条、粗紡およ
び績紡の全工程で何等の問題もなく順調な紡績性を示し
、従来のラウリルアルコール燐酸エステルカリウム塩と
同様に優れた紡績性能を有するとが明らかである。
上述の如くで本発明は所期の目的を達成し、優れた効果
を発揮する繊維処理用油剤を提供し得るものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 炭素数が12〜17であり側鎖を有する高級アルコ
    ールの含有率が30%以下である高級アルコールを使用
    し、無水燐酸と前記高級アルコールとを、そのモル比M
    が2.8以下で、かつ式T≦75/(M−1.3)を満
    足させる反応温度Tで反応させ燐酸化を行なつた後、生
    成した燐酸化物をその酸価に対して、65〜85%当量
    の水酸化カリウムで中和して得られた高級アルコール燐
    酸エステルカリウム塩を主要成分とする繊維処理用油剤
JP53031766A 1978-03-22 1978-03-22 繊維処理用油剤 Expired JPS6043468B2 (ja)

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