JPS6041656Y2 - 圧接コネクタのロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圧接コネクタにおけるロック装置の改良に関
するものである。

圧接コネクタは、フラットワイヤを接続する雄コネクタ
ハウジング（以下、雄ハウジングという。

）と、この雄ハウジングを受入れかつ複数のピンへラダ
ーを有する雌コネクタハウジング（以下、雌ハウジング
という。

）とにより構成され、その接続使用時における離脱を防
止し、確実な電気的接続を図るため、ロック手段が設け
られている。

第１図及び第２図にそれぞれ圧接コネクタにおけるロッ
ク装置の従来例を示す。

即ち、第１図は複数のピンヘッダーｂを有する雌ハウジ
ングａの両側に係止部ｄを有するアームＣをピンｅによ
り回動自在に設け、アームＣ，Ｃを開いた状態でフラッ
トワイヤｇを接続した雄ハウジングｆを差込んだ後、ア
ームＣ，ｃを矢印Ｐ方向に閉じ、係止部ｄを雄ハウジン
グｆの頂面両側に係止して両ハウジングａ、 ｆをロ
ックするようにしたものである。

また、第２図は雄ハウジングｆ′の外周壁両側に係止部
ｉを備えたアームｈを設ける一方、雌ハウジングａ′内
に係止部ｉに対する係合溝ｋを設け、アームｈを押圧操
作し、両ハウジングａ／。

ｆ′のロック及びロック解除を行うようにしたものであ
る。

しかし上記のようなロック機構では、例えばワイヤハー
ネスの組立ラインでの嵌合時に、一方のアームＣ，ｈが
ロックしないで、或いは互に不完全な嵌合、ロックのま
まで流れて了うという恐れがあり、自動車の走行や振動
により雄ハウジングｆ、ｆ’が浮き上がる危険があるう
えに、特に第１図の場合にはアームＣに矢印Ｐと反対方
向に力が加わると小さい力でも簡単にロックが解除する
という危険があった。

本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、圧接コネク
タにおける雌、雄ハウジング間のロックを確実にし安定
な電気的接続を得ることを目的としたものである。

以下、本考案の一実施例を図面と共に説明すれば、第３
図において、Ｍはフラットワイヤｇ接続した雄ハウジン
グ、Ｆはピンヘッダー装着部（図示せず）を有する雌ハ
ウジングを示す。

雄ハウジングＭの外周壁には、その前壁１にロック爪２
が突設され、両側壁に翼状に張り出した突起３が設けら
れている。

そして、ロック爪２には前方下方に傾斜部２ａ、該傾斜
部２ａに続いて水平段部２ｂが形成され、また、突起３
にはその嵌合方向前方に傾斜部３ａが形成されている。

一方、雌ハウジングＦは、雄ハウジングＭを受は入れる
套体部４を有し、その外周壁の前壁４ａに前記ロック爪
２の進入を許容する切欠部５が形成されると共に、該切
欠部５を横断するようにロックパッド６が張設されてい
る。

このロックバンド６は可撓弾性を有する材料より戒り、
套体部４の前壁４ａ及び両側壁４ｂとの間に適宜間隙Ｖ
を存して張設され、その両側部６ａは図示の例では両側
壁４ｂにほぼ平行して套体部４の後壁に固着されている
。

また、ロックバンド６には２条の支持梁６ｂが延設され
、その基端部は前壁４ａに固着されている。

また、雌ハウジングＦには、その套体部４の両側壁に位
置して一対のロック解除アーム７．７が設けられている
。

ロック解除アーム７は基端部に前記ロックバンド６の側
部６ａと係合する押圧部７ａが形成され、該アーム７の
ほぼ中央部後面から下方に一体に延設成形された枢着部
７Ｃを套体部４の両側壁４ｂに形成された小室８の前、
後壁８ａ、８ｂ間にピン９を介して回動可能に取付けて
いる。

したがって、ロック解除アーム７は前記突起３の前面に
おいて回動し、枢着部７Ｃは突起３の下面において回動
する。

而して、枢着部７ｃの上端には突起３の傾斜部３ａと係
合する係合部７ｂが形成されている。

なお、７ｄはアーム７の回動ストッパーである。

而して、ロック解除アーム７の押圧部７ａは、常態にお
いてはロックバンド６の側壁６ａに軽く接触するか或い
は僅か離れており、該アーム７を矢印Ｑ方向に回動させ
たとき、押圧部７ａがロックバンド６の側部６ａを圧接
し、その圧接力により該バンド６の中央部が膨出するよ
うに変形しく中央部間隙Ｖが大となる）、前記ロック爪
２との係合を解除するようになっている。

上記構成において、雌ハウジングＦの套体部４に雄ハウ
ジングＭを嵌合すれば、ロック爪２が傾斜部２ａによっ
てロックバンド６を押し拡げるようにして進入し、該バ
ンド６がロック爪２を乗り越えるに及んで弾性的に復帰
し、ロック爪２の水平段部２ｂに該バンド６の下面６ｃ
が引っ掛かり、雌、雄ハウジングＦ、Ｍはロックされる
。

一方、ロックを解除するには、雌ハウジングＦの両側の
ロック解除アーム７．７を矢印Ｑ方向に閉じるように回
動ずれば、該アーム７の押圧部７ａがロックバンド６の
側部６ａに係合しこれを套体部側壁４ｂ側に押圧する。

その結果、ロックバンド６は、中央部が膨出するように
変形しく間隙■拡大）、ロック爪２との係合が解除され
る。

これと同時に、アーム７係合部７ｂが雄ハウジングＭに
おける突起３の傾斜部３ａに係合し、雄ハウジングＭを
引離す方向の力が作用する。

このようにして、ロック解除アーム７の操作により、ロ
ックの解除及び雌、雄ハウジングＦ、 Ｍ間の離脱が同
時に行われるので、簡単に引離すことができる。

なお、ロック解除アーム７．７の操作に際し、一方のア
ーム７だけの操作では雄ハウジングＭが雌ハウジングＦ
の片側に押しつけられて離脱させる方向に力が作用せず
、またロックバンド６の変形も不十分なので、雌、雄ハ
ウジングの離脱及びロック解除は起らない。

本考案は上記のように、雄ハウジングに設けたロック爪
には、雌ハウジングに設けたロックバンドを係合させて
ロックすると共に、ロックの解除は一対のロック解除ア
ームの操作によりロックバンドを変形させロック爪との
係合を解除腰同時に雄ハウジングを離脱させるように構
成したものであるから、雌、雄ハウジングを確実にロッ
クして安定な電気的接続が得られ、またロック解除も簡
単に行うことができる。

しかしロック解除に際しては、一対のロック解除アーム
を同時に操作しなければならないので、従来のように小
さな力で容易にロックが解除するようなことがなく安全
である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ圧接コネクタにおけるロッ
ク装置の従来例を示す斜視図、第３図は本考案の一実施
例を示す斜視図である。 Ｆ・・・・・・雌ハウジング、Ｍ・・・・・・雄ハウジ
ング、２・・・・・・ロック爪、３・・・・・・突起、
３ａ・・・・・・傾斜部、４・・・・・・套体部、６・
・・・・・ロックバンド、６ａ・・・・・・側部、７・
・・・・・ロック解除アーム、７ａ・・・・・・押圧部
、７ｂ・・・・・・係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フラットワイヤを接続する雄コネクタハウジングと、ピ
   ンヘッダーを有する雌コネクタハウジングとより威る圧
   接コネクタにおいて、前記雄コネクタハウジングの外周
   壁の一側にロック爪を設け、他側両側に嵌合方向前方を
   傾斜部とした突起を設ける一方、前記雌コネクタハウジ
   ングの套体部の両側壁に前記ロック爪と係合する可撓弾
   性のロックバンドを張設すると共に、該套体部の両側に
   、前記ロックバンドの両側部に対する押圧部及び前記突
   起の傾斜部に対する係合部を夫々形成したロック解除ア
   ームを回動可能に設け、該ロック解除アームの内側への
   回動時において、前記押圧部がロックパッドの側部に圧
   接してロックバンドを変形させ前記ロック爪との係合を
   解除すると共に、前記保合部が前記突起の傾斜部に圧接
   して雄ハウジングが離脱し得るようにしたことを特徴と
   する圧接コネクタのロック装置。