JPS6041294Y2 - ベンデイングロ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベンディング冶−ルに関わり、更に詳細には下
部ロールを上部ロールと平行状態を保ったままで上昇し
て両ロールの軸心を接近させ、或いは下降して離反させ
る昇降杆と、下部ロールの両端の軸受部材との間の連接
に独特な構造を備えたベンディングロールに関するもの
である。

一般に、ベンディングロールは、両端部を左右の側壁部
に回転自在に支承された上部ロールの下方位置に適数の
下部ロールを設け、この下部ロールを上部ロールに対し
て接近離反するように構成されている。

上記下部ロールの上下動は、下部ロールの端部を支承し
た軸受部材を、側壁部に設けられた案内部に沿って移動
する構成である。

軸受部材の往復動は、ピストンロッドまたは螺子杆など
の昇降杆によって行なわれるものであり、軸受部材と昇
降杆の上端部はヒンジピン等によって連結されているの
が普通である。

したがって従来においては、軸受部材の往復動方向と昇
降杆の往復動方向とが僅かでもづれていると、軸受部材
の案内部にかじり現象を生じたり、連結部に不都合を生
じることがある。

ために従来においては、組立等が中々厄介なものであっ
た。

本考案は上記のごとき従来の問題に鑑みて考案したもの
で、以下図面を用いて本考案の実施例について説明する
。

初めに本考案が実施された背景を図面によって説明する
。

第１図に示すベンディングロール１において、ベース３
の左右に左機台側壁５と右機台側壁７とを対向して立設
し、両側壁の間に上部ロール９と下部ロール１１．１３
とを平行に設け、右機台側壁７の外側に設けた駆動部框
体１５の中に、主電動機１７、減速機１９、出力軸スプ
ロケット２１、調帯２３、上部ロールスプロケット２５
が設けてあって上部ロール９が回転駆動される。

また駆動部框体１５の中には前方の下部ロール１１と後
方の下部ロール１３の右端に支承された下部ロール回転
伝達部２７と、２９とが上部ロール９の軸まわりを上下
に移動自在に設けである。

第１図りにより明らかに示したように、前方の下部ロー
ル回転伝達部２７と、後方の下部ロール回転伝達部２９
との下方には、右機台側壁７の左右にまたがって下部ロ
ール昇降装置３１と３３とが設けである。

同様に前方下部ロール昇降装置３９と後方下部ロール昇
降装置４１とが左機台側壁５にまたがって設けてあり、
それぞれが右側の前方ロール昇降装置３１と後方下部ロ
ール昇降装置３３との間に例えはチェノなどの調帯４３
．４５によって連結されており、例えば右側の前方下部
ロール昇降装置３１と左側の前方下部ロール昇降装置３
９とが同期して作動する。

第１図のＤに示したように右側の前方下部ロール昇降装
置３１と前方下部ロール昇降装置３３とにはサーボモー
タなどの駆動源装置４７と４９が設けである。

更にまた第１図のＣに示したように、前記した前方下部
軸受３５と後方下部軸受３７の左端面にドグ５１と５３
とが設けてあり、ドグと対応する左機台側壁５に検出装
置５５．５７が設けである。

上記したドグ５１と５３の移動量をワイヤーなどの移動
に変えてドグの上方に設けた表示盤５９．６１に指針に
よって表示するように構成しである。

第１図Ａ、 Ｂ、 Ｃに示したようにベンディングロー
ル１の左端には制御盤６３が位置を移動可能に設けであ
る。

第１図Ｃの中央に示したのは上部ロール開放装置６５で
あって、上部ロール９の回転支持盤６７を備え、上方の
レバー６９を操作するとロックが外れて、上記ロール支
持体をなす軸受アーム７１が下端付近の揺動軸７３のま
わりを第１図では手前側に倒れ上部ロール９の左端の支
承を開放する。

ベンディングロール１は以上のように構成してなる板材
を所望の径の管或いは円錐状管に曲げる加工機であって
、上部ロール９は定位置で回転駆動され、本実施例の前
後の下部ロール１１と１３は上部ロール９と平行状態の
まま軸心距離を調整自在で且つ上部ロール９から回転伝
達機構を経て逆回転して板材を上部ロール９に巻きこ込
むのである。

従って下部ロールを上部ロールに接近して位置させれば
、上部ロールの外径に近い内径の管状体が得られ、逆に
遠ざけて位置させると上部ロールの外径より内径の大き
い管状体が得られ、製品は前記した上部ロール開放装置
６５を操作して、１方の軸受を外し、駆動部框体１５内
で上部ロール９の右端を油圧装置などで下げることによ
り、上部ロールから取り外すのである。

本考案の実施例を第２図によって更に詳細に説明する。

第２図は下部ロールの内の後方下部ロール１３を第１図
に示した矢印の方向に見ためのを第２図Ａとして示した
。

例えば下部ロール１３の第１図における左端は、第２図
Ｂに示したようにポールベアリング７５を介して軸受部
材７７に保持されており、左機台側壁５に突設したスラ
イドブラケット７９、にギブ８１によって保持されてい
て斜めに上下移動自在である。

左機台側壁５の下方には窓部８３があって、前記した左
側後方下部ロール昇降装置４１が窓部８３の中に設けで
ある。

上記した左側後方下部ロール昇降装置４１は底板８５と
天板８７と、両板をつなぐ複数の支持板８９を溶接など
適宜な手段で連結した立方体状をしており、スラストベ
アリング、ラジアルベアリングを介してその中央に内ね
じ軸管９１を回転自在に設けである。

上記した内ねじ軸管９１にはスプロケット９３が例えば
理知装置など適宜な手段で固着してあって、前記した調
帯４５によつ−て右側後方下部ロール昇降装置３３に連
結されている。

第２図りにより明らかなように左機台側壁５の前記した
窓部８３のほぼ中央には横行支板９５が第１図に示した
左側に突出して設けてあって、その中央のテンションホ
ルト９７を回動することで左側後方下部ロール昇降装置
４１の左端にある支柱板８９を前記した調帯４５の抗力
に抗って左側に引き出し、調帯４５を緊張する作用を行
なう。

また左機台側壁５の前記した窓部８３の下方両側付近に
は左側後方下部ロール昇降装置４１を固定するブラケッ
ト９９が設けてあった、左側後方下部ロール昇降装置４
１の底板８５の張出し耳部に設けた長穴１０１を貫くボ
ルト１０３によって下部ロール昇降装置４１は位置調整
自在に固定されるのである。

前記した下部ロール昇降装置４１の天板中央にはスライ
ドブツシュ１０５が設けてあって、このスライドブツシ
ュ１０５に案内され、前記した内ねじ軸管９１のねじ部
１０７と螺合している昇降杆１０９が設けである。

前記した軸受部材７７の下面には下部ロール１３の軸方
向と平行な開口部１１１を備えた一対の案内部材１１３
が設けてあって、前記した昇降杆１０９の上部付近には
上記した案内部材１１３の開口部と係合してロールの軸
方向に摺動自在な案内部１１５が形威しである。

前記した軸受部材７７の下端にはロール軸と平行に、短
い丸棒状の回転接触部材１１７が嵌挿してあり、例えば
２本のスプリングピン１１９などによって抜は止めされ
ていて回動自在である。

また上記した回転接触部材１１７が前記した昇降杆１０
９の上端と当接する部分が一部平面に削りとってあって
、軸受部材７７の下端面と昇降杆１０９の上端面とが平
行でない場合でも、回転接触部材１１７の回動によって
連接には何等支障がない。

以上の説明は第１図に示した左側後方下部ロール昇降装
置４１について説明したが、左側前方下部ロール昇降装
置３９は傾斜方向が異なる以外は全く同寸同形であり、
右側前方下部ロール昇降装置３１と右側後方下部ロール
昇降装置３３には、調帯４３や調帯４５を緊張させる横
行支板９５とテンションホルト９７が設けてないことと
、内ねじ軸管９１に駆動源装置４７．４９に駆動される
スプロケットが別に設けであること以外は同じ技術思想
の装置が実施しであるのである。

以上詳記した本考案の実施例装置は、下部ロールの軸受
部材の下面に下部ロールの軸方向と平行な開口部を有す
る案内部材を設け、軸受部材を昇降する昇降杆の上端に
前記した案内部材とロール軸方向に摺動自在な案内部を
形成してなるものであるから、調帯の伸びを修正したり
部品加工の誤差によって軸受部材の厚さ中央に昇降杆の
中心が位置しなくても、下部ロールの上昇下降は常に正
確でスムーズに行なわれる効果を得たのである。

又回転接触部材を設けたことによって軸受部材の移動方
向と昇降杆の移動方向との間に多少の不一致があっても
下部ロールの上昇下降が常に正確にスムーズに行なえる
効果を得たのである。

以上のごとき実施例の説明により理解されるように、要
するに本考案の要旨は実用新案登録請求の範囲に記載の
とおりであるから、その記載より明らかなように、本考
案においては、下部ロールの端部を支承した軸受部材の
下面には下部ロールの軸方向の案内部材が設けられてい
ると共に半円形状の回転接触部材が設けられており、軸
受部材を上下動するための昇降杆の上端部は、案内部材
と摺動自在に係合する案内部が形威しであると共に、上
端面を回転接触部材の平面に当接してなるものである。

したがって、軸受部材の往復動方向と昇降杆の往復動方
向に僅から誤差があるような場合であっても、回転接触
部材が僅かに回転すること、および案内部材と昇降杆と
の間に僅かな滑りを生じることなどによって、前記誤差
を吸収し得るものであり、従来のごとき問題はないもの
である。

なお、本考案は前述のごとき実施例のみに限るものでは
なく、適宜の変更を行なうことにより、その他の態様で
実施し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａはベンディング陥−ルの平面図、第１図Ｂは同
上立面図、第１図Ｃは同上左側面図、第１図りは同上右
側面図、第２図Ａは第１図Ａ及びＢのＨＡ−Ｉ［Ａ断面
矢視図、第２図Ｂは第２図Ａの右側面図、第２図Ｃは第
２図Ａのｎ ｃ−ｎ ｃ断面矢視図、第２図りは第２図
ＡのｌＩＤ−ｌＩＤ断面矢視図である。 図面の主要部を表わす符号の説明、１・・・・・・ベン
ディング陥−ル、９・・・・・・上部ロール、１１・・
・・・・下部ロール（前）、１３・・・・・・下部ロー
ル（後）、７７・・・・・・軸受部材、９１・・・・・
・内ねじ軸管、９５・・・・・・横行支板、１０９・・
・・・・昇降杆、１１３・・・・・・案内部材、１１５
・・・・・・案内部、１１７・・・・・・回転接触部材
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベース３の左右両側部に立設した左右の機台側壁５，７
   に上部ロール９の両端部を回転自在に支承して設けると
   共に、上部ロール９の下方位置において両端部を左右の
   機台側壁５，７に回転自在に支承された適数の下部ロー
   ルを上部ロール９に対して接近離反自在に設けてなるベ
   ンディングロールにして、上記下部ロールの端部を回転
   自在に支承する軸受部材７７を、機台側壁に設けたスラ
   イドブラケット７９に沿って上下動自在に設け、上記軸
   受部材７７の下面に、下部ロールの軸方向と平行な開口
   部１１１を備えた案内部材１１３を設けると共に半円形
   状の回転接触部材１１７を回動自在に装着して設け、前
   記軸受部材７７の下方位置において上下動自在に設けら
   れた昇降杆１０９の上端部に、前記案内部材１１３と摺
   動可能に係合する案内部１１５を形成して設けると共に
   、上記昇降杆１０９の上端面を前記回転接触部材１１７
   に形成された平面と当接してなることを特徴とするベン
   ディング冶−ル。