JPS6040927Y2 - 自動変速機のバルブボディカバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動変速機のオイルパン内に装着されるバルブ
ボディのカバーに関する。

自動変速機の油圧制御装置を構成するバルブが形成され
たバルブボディとそのバルブボディカバーとからなるバ
ルブボディアセンブリＡは、第１図に示す如く自動変速
機のケースＣ下側に設けられたオイルパンＰ内に突出し
て作動油Ｉに浸った状態で、複数のボルトＢにより締結
され自動変速機の下部（ケース下部）に装着されており
、バルブボディカバー１０１の下面にはボルトＢの共通
化およびボルトＢの頭部とオイルパンＰとの干渉防止の
ため凹所１０２が形成され該凹所がボルト座となってい
る。

しかるに自動変速機の各所からオイルパンに帰還した作
動油は自動変速機の回転部分などで発生した微小な気泡
りを多量に含み、矢印の如くバルブボディ下面に締結さ
れたオイルストレーナ３の開口４から網状フィルター６
を通ってオイルポンプ吸入口（図示せず）に連絡する吸
上口５に流れる。

この場合凹所１０２内は流れが滞留するので該凹所の下
流がわに微小気泡りがだんだん集積して大きな気泡Ｅと
なり、一定の大きさになると該凹所１０２から流れ出て
大きな気泡のままオイルポンプに吸われエアレーション
などの流動音発生の原因となっている。

本考案はかかるバルブボディカバーのボルト座部による
大きな気泡の発生を防止し、オイルポンプでの流動音の
発生を低下させることのできるバルブボデイカバーの提
供を目的とする。

つぎに本考案を第２図および第３図に基づき説明する。

第１図と同一符号は同一物を示し、１０は自動変速機の
下部に装着されたバルブボディアセンブリであり、内部
に自動変速機の油圧制御回路を構成する各種バルブが形
成されたバルブボディ１１と、該バルブボディ１１の下
側に多数のボルトＢにより締結され、下面に該ポル）Ｂ
の頭部が下方に突出することを防止するための凹所をな
すボルト座２が設けられているバルブボディカバー１と
からなる。

ボルト座２には作動油の流れの下流方向であるオイルス
トレーナの開口４方向を向き、ボルト座に向って深さが
漸増しボルト座面に連なる断面Ｖ字状の溝２１が形成さ
れている。

このバルブボディカバー１では、下流向きの溝２１があ
るため第２図に示す矢印にの如くボルト座部２内にも比
較的強い作動油の流れが生じるので、作動油内の微小気
泡はボルト座２内に滞留して大きな気泡に生長（集積）
する前に溝２１から流出し、大きな気泡の発生は防止さ
れる。

なおボルト座の周囲を切欠くよう形成する本考案の泡の
滞留防止用溝は、バルブボディの鋳込時に形成でき、方
向は必ずしも作動油の流れの下流方向と同一である必要
はなく、断面形状および数も任意であって良いが、作動
油の流れ方向にできるだけ近い向きとすることが大気泡
の発生防止上有利であり、且つ対向する作動油流入用溝
と流出用溝の２つの溝を形成すると有効である。

叙上の如く本考案のバルブボディカバーは、ボルト座に
泡抜用の溝を有するので大気泡の発生が防止でき、エア
レーションなどの流動音の発生が少なくできしかもオイ
ルポンプの吸入効率が良く、油圧作用の低下を防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動変速機のバルブボディカバ一部分の
概略一部切欠図、第２図は本考案のバルブボディカバー
が用いられた自動変速機のバルブボディカバ一部分の一
部切欠概略図、第３図はそのバルブボディアセンブリの
底面図である。 図中、１・・・・・・バルブボディカバー ２・・・・
・・ボルト座、２１・・・・・・溝、Ｂ・・・・・・ボ
ルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 自動変速機のケース下側に設けられたオイルパン内
   に突出して自動変速機の下部に装着されるバルブボディ
   のカバーであり、下面の所定位置にボルト頭部の下方へ
   の突出を防止する凹所からなるボルト座が形成されたバ
   ルブボディカバーにおいて、ボルト座に泡の滞留を防止
   する溝を形成したことを特徴とするバルブボデイカノく
   −。 ２ ボルト座に形成された溝は、オイルパン内の作動油
   の流れの下流方向を向いていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のバルブボディカバー。 ３ ボルト座に形成された溝は、ボルト座に向って深さ
   が漸増し、ボルト座の周辺でボルト座面に連らなる断面
   ９字状の溝であることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のバルブボディカバー。