JPS6039369Y2 - 外張り断熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は独立気泡合成樹脂発泡体などでなる断熱材を
家屋の外側に外張りする外張り断熱装置に関するもので
ある。

従来、寒冷地の木造家屋等の断熱施工としてグラスウー
ル、岩綿など無機質繊維の断熱材を主柱と間柱との間及
び間柱と間柱との間に下地板に接するように押込み釘打
ちなどで取付は施工する手段が採られているが、この場
合主柱と間柱の部分には断熱材を施すことができず、ま
た断熱材と各社との接合部に部分的に隙間を生じ易く、
断熱効果を劣化させたり、結露を生じさせるものであり
、さらにまたこの断熱材は、それ自身の収縮や主柱及び
間柱の収縮などによって変形したり移動したりして長期
に亘って厚さ寸法を保持することができず、従って断熱
性を維持することは到底望めないなどの大きな欠点を有
していた。

また上記無機質繊維断熱材を使用する断熱施工の欠点を
解消する工法として従来、外張り断熱工法（特公昭５３
−８１２吋公報）が公知であるが、この外張り断熱工法
は、独立気泡合成樹脂発泡体でなる平板の断熱材を主柱
及び間柱の外側に張設し、その表面に金属ラス材を張設
してモルタル仕上塗りするものであって、断熱材の長期
安定的な固定が望めなく、特に断熱材の厚みが増した場
合、その固定手段は甚だ困難とならざるを得なかった。

また断熱材とモルタルとの金属ラス材を介しての付着が
充分でなく、さらにまたこの断熱工法では外装仕上げが
モルタル仕上塗りに限局されるため、設計者の希望する
外装仕上げを行うことができないなどの欠点があった。

この考案は上記に鑑み、以下説明するような外張り断熱
装置を提供して上記従来の諸欠点を解消するようにした
ものである。

この考案の外張り断熱装置を図面実施例について説明す
ると、１は家屋の柱、２は同間柱、３は後記する断熱型
板５の取付けを兼ねて上記柱１に打付けられる胴縁、４
は後記する外装仕上材１０を釘付けするために上記柱１
の外側面に一体に取付けられている木材その他の材料で
なる当木である。

５は例えばビーズ融着成形発泡ポリスチレンフオームな
どの独立気泡合成樹脂発泡体等でなる断熱型板で、図面
第３，４図に示すように、内側表面の左右両端縁に上記
左右の柱１，１と嵌合できる縦方向の切欠溝６，６が、
また外側表面に上記胴縁３の夫々嵌合できる複数の横方
向の凹欠溝８及び後記する縦胴縁１２の嵌合できる縦方
向の凹欠溝７が夫々形成され、かつ外側表面に多数条の
条溝９が設けである。

なおまた上記断熱型板５の上下端縁には上下方向に重ね
継ぎするための重合段付部５ａ、５ｂが夫々形威しであ
る。

また上記凹欠構７，８の深さは、夫々の溝底面が上記左
右切欠溝６，６の溝底面と同一垂直平面上で合致するよ
うな深さに構威しであるものである。

そこでこの考案では上記断熱型板５を先ずその左右切欠
溝６，６を左右の柱１，１に夫々嵌合して左右柱１，１
の外側に嵌め、それから各凹欠溝８に夫々胴縁３を嵌合
し、該多胴縁３を左右柱１，１の外側へ釘で打付けてこ
の各胴縁３によって断熱型板５を上記柱１，１の外側に
一体に取付けるものである。

そしてその断熱型板５の外表面に適宜の外装仕上材１０
を施してなるものである。

なお図面実施例は外装仕上材１０として例えばカラート
タンなどの化粧パネル板を使用した場合を示し、各柱１
外面の当木４及び各胴縁３へ夫々釘１１打ちによって張
設されているが、外装仕上材１０をモルタル仕上塗壁と
する場合には、上記断熱型板５の外表面に金属ラス材を
張ってモルタル仕上塗りをするものである。

また上下断熱型板５゜５の隣接部は図面第２図の如く前
記両者の重合段付部５ａ、５ｂの重ね継ぎとするもので
ある。

なお上記断熱型板５の凹欠溝７には外装仕上材１０の取
付用部材となる縦胴縁１２が図面第１図鎖線のように嵌
合され、間柱２等に取付けられるものである。

この考案の外張り断熱装置は成上のように断熱型板５を
、その左右切欠溝６，６を左右柱１，１に夫々嵌合して
各凹欠溝８に嵌合した各胴縁３の柱１，１外面への打付
けによって上記柱１，１の外側に取付けるものであるか
ら、断熱型板５は各社１及び各胴縁３に嵌合位置決めさ
れ、長期に亘って位置ずれを生じない安定的な固定が行
えると同時に各社１の外側面を隠蔽して隙間を生ぜしめ
ず、結露や断熱性の劣化をもたらすことがない効果があ
り、それに特に断熱型板５は各凹欠溝８に嵌合して柱１
，１外面へ打付けられた各胴縁３によって取付は固定さ
れるものであって、釘などが全く貫通されないから断熱
型板５は取付固定によって全く損傷を被ることがなく、
断熱性の長期維持が確保できる優れた効果がある。

またこの考案の断熱板型５の厚みが増しても、それに応
じて左右切欠溝６，６及び各凹欠溝８の深さ寸法を夫々
適宜調整するだけでよく、使用範囲が拡大されるという
効果がある。

さらにまたこの考案では上記断熱型板５の外表面に適宜
の外装仕上材１０を施すものであるが、外装仕上材１０
はモルタル仕上塗り壁に限局されず、例えばカラートタ
ンなどの化粧パネルなど設計者の希望するものを随意選
択して自由に外装仕上を行なうことができるものであり
、しかも各胴縁３は前記したように断熱型板５を柱１，
１に取付は固定するための役目と上記外装仕上げの際の
釘打ち用柱、即ち胴縁の役目との両方を夫々果すもので
、極めて合理的かつ重宝である。

そしてまた断熱型板５の各凹欠溝８を除く外側表面には
多数条の条溝９が設けであるから、外装仕上材１０が外
装モルタル仕上げ壁の場合においては、この多数条の条
溝９が断熱型板５とモルタルとの付着を補強する役目を
果し、また外装仕上材１０がカラートタンなどの化粧パ
ネル板などの場合においては、各条溝９と該パネル板と
によって形成される多数条の空気室が保温断熱機能と断
熱型板５表面の熱による劣化、変形を防止する機能とを
もたらすなどの効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の外張り断熱装置の実施例を示すもので
あって、第１図は横断平面図、第２図は縦断平面図、第
３図は断熱型板の内方から見た斜視図、第４図は同外方
から見た斜視図である。 １・・・・・・柱、２・・・・・・間柱、３・・・・・
・胴縁、４・・・・・・当木、５・・・・・・断熱型板
、５ａ、５ｂ・・・・・・重合段付部、６・・・・・・
切欠溝、７．訃・・・・・凹欠溝、９・・・・・・条溝
、１０・・・・・・外装仕上材、１１・・・・・・釘、
１２・・・・・・紳胡同縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内側表面の左右両端縁縦方向の切欠溝６，６及び外側表
   面の横方向複数の凹欠構８を夫々有し、かつ外側表面に
   多数条の条溝９を設けてなる独立気泡合成樹脂発泡体な
   どでなる断熱型板５を、その左右切欠溝６，６を左右柱
   １，１に夫々嵌合して各凹欠構８に嵌合した各胴縁３の
   柱１，１外面への打付けによって上記柱１，１の外側に
   取付け、該断熱型板５の外表面に適宜の外装仕上材１０
   を施してなる外張り断熱装置。