JPS6038993Y2

JPS6038993Y2 - 空気マツト装置

Info

Publication number: JPS6038993Y2
Application number: JP15244181U
Authority: JP
Inventors: 昌利竹内
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1981-10-13
Filing date: 1981-10-13
Publication date: 1985-11-21
Also published as: GB2107197B; FR2514254A1; FR2514254B1; JPS5858034U; CA1178719A; DE3237610A1; GB2107197A

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、主としてベッドや椅子に敷いて使用され、
あるいは手や足に巻いて使用されることにより、体表面
の血液循環を促進し、床擦れの防止や、腰、背中、手、
足等のマツサージ等に使用される空気マット装置に関し
、特に簡単に体表面の押圧状態が変化できる空気マット
装置に関する。

■ 先行技術気密の袋内に加圧された空気を圧入する空気マットは実
用化されている。

しかしながら、常に全面が空気圧で押圧される空気マッ
トは、使用時に、人体接触面の血液循環を低下させる。

このことは、空気マットに限らず、例えばウレタンフオ
−ム等のマットも同様である。

従って、重症の患者や、筋萎縮病の患者のようにベッド
の上で動くことができない者は、床擦れや内臓の衰弱、
特に腸等の消化器系の衰弱を来す。

このことを防止するベットとして、ベッドの両側に傾動
板を設け、この傾動板を交互に傾けることによって、ベ
ット上の患者を一定時間毎に横に動かせるベッドが開発
されている。

しかしながら、この種のベッドは、ベッドの上面を動か
す為の構造が複雑で高価となり、又、従来のベッドに簡
単に装着することなど側底不可能で、専用のベッドとし
て設計されていた。

又、傾動時に機械的な騒音を発生し易いことも欠点のひ
とつであった。

更に、傾動板を使用したベッドは構造上、局部的に押圧
状態を変化させることが難しく、必ずしも全ての者に最
適の状態では使用できず、使用方法も著しく制限された
。

体表面の一部を押圧して血液循環を良好にする装置は、
使用目的によって、あるいは使用者の好みによって、あ
るいは又使用方法等によって押圧状態を調整できるのが
よい。

空気マットは、区画されたそれぞれの気密室を別々の電
磁片で空気源に連結し、それぞれの電磁片をタイマ等で
制御することによって、局部的な膨張、収縮状態を制御
できる。

しかしながら、この方式によると、高価な電磁片を相当
数使用するので著しく高価になるばかりでなく、電磁片
が開閉する度に大きな騒音を発生して実際には全く使用
できない。

■目的この考案は、これ等全ての欠点を除去すべく開発された
もので、この考案の重要な目的は、全体の構造と切換弁
の構造とが簡単で安価にでき、切換弁の作動音がほとん
どせずに極めて静粛で、更に簡単な操作で押圧状態が調
整できると共に、１個の切換弁で多数の気密室が制御で
き、更に又、耐久性があって故障せず、保守と取り扱い
が簡単である空気マット装置を提供するにある。

■構成以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示す空気マット装置は、マット本体１と、この
マット本体１に加圧された空気を供給する空気源と、こ
の空気源とマット本体１との間に接続された切換弁２と
を備えている。

マット本体１は、気密室を形成する細長い筒状の気密袋
３と、この気密袋３が格子状に並べて吸収される外被４
とからなり、気密袋３は、空気が圧入又は排気されると
膨張又は収縮するように、天然又は合皮のゴム状弾性体
で以て形成され、外被４は、気密袋膨張時の大きさを正
大空気圧が多少変動しても一定に制限するように、非伸
縮性ないしほとんど伸縮性のないシート材、例えば布地
で縫製されている。

気密袋３の好ましい大きさは、用途に応じて最適値に決
定されるが、通常は、膨張時の外径が２〜１−φで長さ
は３０〜１５００に決定され、一端には、第２図に示す
ように、短かい硬質の筒体５が気密に固定され、この筒
体５に空気管６が挿通して連結される。

第３図に示すように、ベッドの上に敷いて使用する場合
、体の気密袋３は肩幅よりも充分に広く、その太さは、
窪んだ腰の部分を多少太く、肩甲骨の部分を細く形状す
るのが好ましい。

第４図に示すように腕に巻き付け、あるいは図示しない
が腕と同様に足に巻き付けて使用されるマット本体１は
、それぞれの気密袋３が腕や足に巻き付けられるように
、即ち、気密袋３が腕に対して横向きに巻き付けられる
ように、第５図に示す如く気密袋３が格子状に並べられ
る。

外被４の断面形状が第６図に示されている。

この外被４は、２枚の布地が縫着されて格子状に気密袋
の収納部７が形成されている。

マット本体１は、空気を圧入して膨張した状態と、空気
を排出して収縮した状態とで全体の形状が伸縮してはな
らない。

このことを実現する為に、外被４は、下面のシートを平
面状として、上面シートを波形に縫着する。

即ち、上面シートのみが膨張して気密袋が膨張する構造
とする。

隣接する気密袋の間隔は、隣接する気密袋の直径の和の
半分よりも短かく決定される。

この状態は、第６図に示されている。

この図に於て、中央の気密袋３の中心とこの両側に位置
する気密袋３との間隔Ｗは、中央の気密袋の外径ｄ１と
、両側気密袋３の外径ｄ２の和よりも例えば数ｍ狭く設
計されている。

この形状によると、隣接する複数個の気密袋３が膨張す
ると、隣りの気密袋３の側圧で気密袋３が押圧され、こ
の押圧力で側面が窪んだ分だけ気密袋が高く押し上げる
為、中央部分の気密袋３が高く、全体がゆるやかな山形
に膨張して体表面の押圧効果を高め、また、膨張した各
気密袋３間の窪みを小さくする構造になっている。

外被４の収納部７は、片側が開口されているかあるいは
開口自在で、この収納部に気密袋３が出入自在に挿入さ
れている。

気密袋３は、筒体５に空気管６が脱着自在に連結されて
いる。

使用中に故障した気密袋は、外被の収納部から抜き出し
、新しい気密袋を挿入して空気管６を新しい気密袋３に
差し換える。

空気源には、吐出圧が５０〜３００ｍｍＨｇの空気圧
ポンプ８、あるいは減圧弁９と加圧空気タンク１０との
組み合せ等が使用される。

加圧空気タンク１０を使用する場合、タンク内の高圧空
気を減圧弁９て５０〜３００ｍｍＨｇに減圧して気密袋
に供給する。

気密袋３は、切換弁２を介して排気側に連通ずることに
よって、気密袋３を外気に開放するだけで収縮できる。

しかしながら、好ましくは、気密袋内の空気を排気ポン
プで排気して強制的に収縮させる。

これを実現するには、排気ポンプ１１と空気源とを切換
弁２に連結する。

切換弁２は弁本体１２と、この弁本体１２を駆動する駆
動モータ１３とからなり、弁本体１２は、駆動モータ１
３で回転される切換片１４と、この切換弁２が回転自在
に挿入されたケーシング１５とからなる。

切換片１４は、全体形状が円柱状に形成され、外周に空
気の圧入溝１６と排気溝１７とが刻設されている。

圧入溝１６と排気溝１７とは、切換片１４が回転される
ことにより、ケーシング１５に開口された空気口１８が
交互にこれに連通されるように、回転方向に隣接して刻
設されている。

第７図ないし第９図の弁本体１２は、ケーシング１５を
軸方向に移動することによって、気密袋の膨張、収縮運
動が変化できる。

即ち、何本かの気密袋をｌグループに膨張させるか、こ
の膨張する気密袋の１グループの本数を変更できる。

第８図に圧入溝１６と排気溝１７の展開図が示されてい
る。

この図に於て、空気口１８は、圧入溝１６と排気溝１７
との境界の回転軌跡に対応してケーシング１５を貫通し
てケーシング内に開口されており、更に、圧入溝１６は
軸方向に向って円周方向の幅Ｈがしだいに狭く形成され
てわり、先端が細く突出されている。

この圧入溝１６に隣接して、圧入溝１６から一定距離Ｓ
だけ円周方向に離されて、左から右に向って軸方向に沿
ってしだいに幅Ｈが広くなる排気溝１７が刻設されてい
る。

圧入溝１６は常に空気源に連通され、排気溝１７は常に
排気ポンプ１１に連通されるよ・うに、圧入溝１６と排
気溝１７とはそれぞれが別々に導入１１９．２０に連通
されている。

導入溝１９，２０は圧入溝１６と排気溝１７の両面にあ
って、切換片１４の全周に刻設されている。

切換片１４は、カプリング２１を介して一端が駆動モー
タ１３に連結され、駆動モータ１３の回転数を変化させ
て切換時間を調整する。

ケーシング１５は、切換片１４が気密にしかも回転自在
に挿入される円筒状に形成され、両端が開口されている
。

第７図でケーシング右端は、キー２２又はスプラインを
介して、回転しないが軸方向に移動自在に取付台２３に
挿通され、更に、この右側端には外周に雄ねじが刻設さ
れており、更に又、それ自体を半径方向に貫通して円周
方向に一定間隔て空気口１８が開口され、空気口１８の
両側に、空気の圧入口２４と排気［１２５とが開口され
ている。

空気口１８は、切換片表面の圧入溝１６と排気溝１７の
移動軌跡に対応して配設され、圧入口２４は、圧入溝１
６に連通の導入溝１９に対応して開口され、排気口２５
は排気溝１７に連通の導入溝２０に対応して開口されて
いる。

ケーシング１５の雄ねじには、これにねじ込まれる雌ね
じが刻設された摘まみ２６にねじ込まれており、摘まみ
２６は、止ねじ２７を介して、回転軸自在であるが軸方
向には移動しないように取付台２３に取り付けられてい
る。

従って、取付台２３は止ねじ２７がこれに沿って摺動す
る環状溝２８が外周に刻設されている。

摘まみ２６が回転されると、ケーシング１５が軸方向に
移動され、空気口１８が圧入溝１６と排気溝１７とを通
過する個所が変化し、それぞれの空気口１８が圧入溝１
６又は排気溝１７に連通される状態が変化する。

第７図に於て、ケーシング１５を右に移動させると圧入
溝１６に連通される空気口１８の数が減少し、膨張状態
にある気密袋の数が減少する。

ケーシング１５が最も右に移動した状態にあっては、１
以下の空気口１８が圧入溝１６に連通される。

第７図の切換弁は、ケーシング１５が軸方向に移動され
てケーシングと切換弁とが軸方向に相対移動されるが、
ケーシングを固定して、切換片をケーシングに対して軸
方向に移動しても同様の動作をする。

この場合、図示しないが、切換片に連結される駆動モー
タを軸方向に移動自在に基台に取り付け、駆動モータと
一緒に切換片を移動すればよい。

空気口１８は空気管６を介して気密袋３に連結され、圧
入口２４は空気源に、排気口２５は大気に開放されるか
、排気ポンプ１１に連結される。

通常の使用状態にあっては、第９図に示すように、空気
口１８は順番に気密袋３に連結される。

切換片１４を遅く回転して、膨張する気密袋３の移動速
度を速くするには、第１０図に示すように、隣接空気口
１８を数本おきに気密袋３に連結すればよい。

空気口１８の数に比較して気密袋３の数が多い場合、ひ
とつの空気口１８に複数本の気密袋を連結する。

空気管６は脱着自在に切換片１２に連結され、連結状態
を変えて気密袋３の膨張収縮状態を変えることが可能で
ある。

空気管６には可撓性の合成樹脂チューブが使用される。

■効果ａ前記の如く構成された空気マット装置は、マット本
体と空気源との間に連結された切換弁が、駆動モータと
弁本体とからなり、弁本体は、駆動モータで回転される
切換片とこれが気密に回転するケーシングとからなり、
切換片は、外周面に、互いに接近するが連通されない圧
入溝と排気溝とが刻設されており、更に、この圧入溝と
排気溝とは、軸方向に沿って幅Ｈが変化させられており
、圧入溝が幅広になると排気溝が幅狭になるように形成
されており、一方、この切換片が回転自在に挿通された
ケーシングは、圧入溝と排気溝とに対応して複数の空気
口が開口されると共に、回転しないが切換片に対して軸
方向に移動自在に取り付けられているので、ケーシング
を軸方向にずらせて切換片を回転することにより、空気
口が圧入溝と排気口とに連通される状態が変化できる。

従って空気口に連結された気密室は、ケーシングを軸方
向に動かすことによって、膨張本数と収縮本数とが可変
でき、使用者は自分の好みと使用方法と使用目的とに合
わせて常に最適の状態で極めて便利に利用できる。

ｂ又、マット本体を複数に区画された気密室とし、こ
れに空気を圧入、排気して各気密室を通勤させ、更に、
切換弁は、ケーシング内に２組の溝が刻設された切換片
を挿通して回転するものであるから、装置全体の構造、
並びに切換弁の構造をいたって簡素化して安価にでき、
しかも電磁弁の如く作動時に耳障りな衝突音を発生せず
に極めて静粛に作動し、更に又、ケーシングを動かせる
だけで簡単に体表面の押圧状態が調整でき、又、ケーシ
ングに貫通する空気口の数を増加するだけで、１個の切
換弁で多数の気密室が制御でき、他の装置に比べて耐久
性があって故障しない等数々の卓効を実現する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す空気マット装置の概
略平面図、第２図は気密袋と空気管との連結個所を示す
断面図、第３図は使用状態の一例を示す側面図、第４図
は別の使用状態を示す斜視図、第５図は手又は足に巻き
付けるマット本体の平面図、第６図はマット本体の要部
拡大断面図、第７図は弁本体の縦断面図、第８図は圧入
溝と排気溝の展開図、第９図および第１０図は弁本体の
横断面図で弁本体とマット本体との連結状態の具体例を
示す。１・・・・・・マット本体、２・・・・・・切換弁、３
・・・・・・気密袋、４・・・・・・外被、５・・・・
・・筒体、６・・・・・・空気管、７・・・・・・収納
部、８・・・・・・空気加圧ポンプ、９・・・・・・減
圧弁、１０・・・・・・加圧空気タンク、１１・・・・
・・排気ポンプ、１２・・・・・・弁本体、１３・・・
・・・駆動モータ、１４・・・・・・切換片、１５・・
・・・・ケーシング、１６・・・・・・圧入溝、１７・
・・・・・排気溝、１８・・・・・・空気口、１９・・
・・・・導入溝、２０・・・・・・導入溝、２１・・・
・・・カップリング、２２・・・・・・キー、２３・・
・・・・取付台、２４・・・・・・圧入口、２５・・・
・・・排気口、２６・・・・・・摘まみ、２７・・・・
・・止ねじ、２８・・・・・・環状溝。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）マット本体１と、このマット本体１に加圧空気を
供給する空気源と、この空気源とマット本体１との間に
接続された切換弁２とを備えており、マット本体１は、
格子状に区画された気密室を有し、それぞれの気密室は
空気管を介して切換弁２に接続されており、切換弁２は
弁本体１２と、この弁本体１２を駆動する駆動モータ１
３とからなり、弁本体１２は駆動モータ１３で回転され
る切換片１４と、切換片１４が気密に回転自在に挿入さ
れたケーシング１５とからなり、切換弁１４はケーシン
グ１５に挿入される部分が円柱状で、この円柱部分には
、表面とケーシング１５との間に、互いに接近するが連
通されない圧入溝１６と排気溝１７とが刻設されており
、圧入溝１６と排気溝１７の円周方向の幅Ｈは、切換片
１４の軸方向に沿って一方がしだいに広く他方がしだい
に狭く形成されており、この圧入溝１６に常時連通して
圧入口２４が、排気溝１７に常時連通して排気口２５が
設けられており、更に、切換片１４が回転するときに、
圧入溝１６と排気溝１７との回転軌跡に対応してケーシ
ング１５を貫通して複数個の空気口１８が開口されてお
り、更に、ケーシング１５は回転しない状態に取付台に
連結されており、ケーシング１５と切換片１４は相対的
に軸方向に移動自在で、ケーシング１５の空気口１８は
空気管６を介してマット本体１の気密室に連結され、圧
入口２４は空気管６を介して空気源に連結され、排気口
２５は大気に開放されるか、排気ポンプに連結されてお
り、駆動モータ１３で切換片１４が回転されることによ
り、空気口１８が圧入溝１６と排気溝１７に切り換えて
連結され、これによって各気密室が交互に膨張と収縮と
を繰り返し、更にケーシング１５と切換片１４とを相対
的に軸方向に移動することにより、各空気口１８が圧入
溝１６と排気溝１７に連通される時間比率が変化され、
気密室の膨張、収縮状態が制御されるように構成された
空気マット装置。
（２）駆動モータが変速モータである実用新案登録請求
の範囲第（１）項記載の空気マット装置。