JP2605881Y2 - 治療用空気マット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、中央で縦方向に左右に
区画した左右一対の独立空気室を交互に膨張、収縮さ
せ、これを繰り返すことにより身体の向きを左右に変換
させて長期入院中や自宅療養中の患者の床ずれを防止す
るとともに、寝返り動作を繰り返すことで、適度の運動
を行って血行を良くすることができる治療用空気マット
の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、長期入院して医療を要する患者
は、体位の入替えや寝返りが不自由になって長時間同じ
姿勢でベッドに横たわっていることが多く、身体の同じ
位置に体重負荷が加わって床ずれをおこしやすく、付添
い人の協力によって体位の入替えや寝返りを行わねばな
らなかった。しかしながら、付添い人が非力であれば患
者の体位の変更が困難になってしまうという問題があっ
た。

【０００３】一方、このような問題を解決するものとし
て、敷布団などの寝具の下に左右一対の膨張部を備えた
空気マットを配置しておいて、上記空気マットの片側の
膨張部を膨張させて、空気マットの膨張を利用して身体
の片側を持ち上げるようにして寝返りを打つようにする
ことが考えられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記空
気マットでは単一の空気室を左右に配置して体位を入れ
換えるようにしている為、患者を身体の片側だけを空気
マットの膨張力で持ち上げようとすると、単一の空気室
が空気の流入に従って偏平な状態から徐々に円柱形に膨
張して最大の膨張時には円柱形に膨張して身体を押し上
げることになり、患者は大きな円柱形のマット表面によ
って背中を押し上げられてしまい、自力で身体のバラン
スを取ることが困難になって不自然な姿勢を強いられた
り、体重が軽い患者は、空気マットの押上げ力によって
身体の位置がずれて体位が変わらないまま横移動してし
まうなどの問題があった。

【０００５】従って、上記従来の空気マットでは、患者
が最も安定した状態で寝返りを打てる膨張状態を探しな
がら空気の流入量を加減して使用する必要があった。し
かし、上記従来の単一の空気室による空気マットは、空
気の流入量を少なく調整して空気量を加減した場合に
は、空気マットの内側に患者の体重が集中して作用し、
空気マットの内側が押しつぶされて偏平状態になり、空
気マットの外側だけが偏って膨張してしまい体のバラン
スをくずしてしまい、安定した姿勢が保てないという問
題があった。そのためマットの上面に敷団あるいはマッ
トレスなど敷設して使用しなければならない欠点があっ
た。

【０００６】また、一定時間をおいて寝返り姿勢の方向
を変えるためには、一旦膨張させた空気室を収縮させる
ための排気装置を設ける必要があって、排気機構が複雑
になるという問題があった。

【０００７】本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、膨張、収縮を繰り返すことで患者の安
定を保ちながら安心して寝返りを打たせることが出来る
ようにするとともに、上面に設けている多数の微細孔か
らの空気流を患者の身体に円滑に且つ確実に作用させる
ようにした治療用空気マットを提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、空気室の膨張、収縮の繰り返しによって
患者の体位変換を行う治療用空気マットであって、空気
マット本体はその幅方向の中央部を全長に亘り分割され
て左右一対の独立空気室に形成されているとともに、上
記左右独立空気室の夫々に高さが低い連結部材を中央分
割部側に配設し、高さが高い連結部材を外側に配設して
これらの連結部材の上下端を独立空気室の上下に対向す
る内面に固着することにより左右独立空気室をこれらの
連結部材により中央分割部側ではその全長に亘り高さが
低く、外側では中央分割部側よりも全長に亘って高さを
高くした複数の膨張部に区画し、上記各膨張部の上面に
は微細孔が設けられており、更に、上記左右独立空気室
の夫々には空気供給口が形成され、これら空気供給口に
は給気チューブを介して空気供給装置が接続されてお
り、一方の独立空気室に給気してこの独立空気室を形成
している膨張部を膨張させた時に他方の独立空気室の給
気を停止してこの独立空気室を形成している膨張部の微
細孔からの排気により独立空気室を収縮させるように構
成したことを特徴とする治療用空気マットである。

【０００９】

【作用】従って、本考案の治療用空気マットにおいて
は、空気室の膨張、収縮の繰り返しによって患者の体位
変換を行う治療用空気マットであって、空気マット本体
はその幅方向の中央部を全長に亘り分割されて左右一対
の独立空気室に形成されているとともに、上記左右独立
空気室の夫々に高さが低い連結部材を中央分割部側 に配
設し、高さが高い連結部材を外側に配設してこれらの連
結部材の上下端を独立空気室の上下に対向する内面に固
着することにより左右独立空気室をこれらの連結部材に
より中央分割部側ではその全長に亘り高さが低く、外側
では中央分割部側よりも全長に亘って高さを高くした複
数の膨張部に区画してあり、膨張時に膨張部の高さを中
央分割部側から外側に向かって順次高くなるようにして
外側の膨張部によって患者を支持し、患者がマットから
転がり落ちることを防止している。

【００１０】即ち、本考案の治療用空気マットによれ
ば、患者の背中の中央部を高さの低い膨張部で支持し
て、外側に向かうにつれて徐々に高さが高い膨張部で支
持して安定した傾斜状態に支持して寝返りを打たせるこ
とができるものであり、左右の独立空気室に交互に空気
の充満と排気を繰り返し行うことで療養中患者の体位変
更を行うことができるものである。

【００１１】更に、本考案の治療用空気マットによれ
ば、連結部材の上下端を独立空気室の上下に対向する内
面に固着することにより左右独立空気室をこれらの連結
部材により複数の膨張部に区画していることから、空気
が供給されて膨張した膨張部は、隣接する連結部材の上
端を支点として上方に緩やかな円弧状に膨出し且つ患者
の体重によってその上面が患者の身体に沿って確実に弾
性変形し、患者を独立空気室の上面によって全面的に且
つ安定的に支持することができる。

【００１２】そして、内部に空気が供給されて膨張した
膨張部の上面は上述の如く患者の身体に沿って全面的に
変形しているので、該膨張部の上面に横臥する患者とこ
れを支持する膨張した膨張部の上面との間に大きな隙間
を形成することなく膨張部の上面に患者を支持すること
ができる。

【００１３】又、上記治療用空気マットは、その各膨張
部の上面に微細孔を設けて、圧力空気の給気によって空
気マット内の空気を微細孔から徐々に排出させている
が、上述の如く、膨張部の上面に横臥する患者とこれを
支持する膨張部の上面との間に 大きな隙間を形成させる
ことなく膨張部の上面に患者を支持していることから、
上記膨張部の微細孔から排出した空気の大部分を上記患
者と上記膨張部の上面との間に確実に供給し、この排出
空気によって空気マットと患者の身体との間に極微量の
空気の流れを確実に生じさせることができるようにな
る。そして、この極微量の空気の流れは、皮膚表面の汗
や湿気を除去して清潔さを保ち、血行を促進する作用を
発揮するものである。

【００１４】しかも、本考案の治療用空気マットは、上
記左右独立空気室の夫々には空気供給口が形成され、こ
れら空気供給口には給気チューブを介して空気供給装置
が接続されており、一方の独立空気室に給気してこの独
立空気室を形成している膨張部を膨張させた時に他方の
独立空気室の給気を停止してこの独立空気室を形成して
いる膨張部の微細孔からの排気により独立空気室を収縮
させるように構成しているので、左右の独立空気室の一
方に空気を流入充満させて膨張させることで寝返りを打
ったあとに、該独立空気室への給気を停止し、他方の独
立空気室に空気を流入充満させると、先に膨張させた独
立空気室はその微細孔から空気が自然排気されることに
よって急激に収縮することなく緩やかに収縮を開始して
身体の傾斜の向きを変更させることができるものであ
る。この時、空気を流入させている他方の独立空気室に
おいては微細孔からの排気空気量が極微量であるので空
気流入を継続させている間は膨張状態が維持されて体位
の変更を緩やかに行って、患者に不安感を与えることな
く又体位変更時にマットから転がり落ちるような危惧も
なく安心してスムーズに寝返りを行うことが出来る。ま
た、微細孔から膨張部の空気を徐々に排出させて身体を
常に乾燥状態に維持し、かつ空気マットの膨張後の収縮
を促し、特別な排気装置を用いることなく排気させるこ
とができる。

【００１５】又、本考案の治療用空気マットによれば、
上記左右独立空気室の夫々には空気供給口が形成され、
これら空気供給口には給気チューブを介して空気供給装
置が接続されており、一方の独立空気室に給気してこの
独立空気室を形成している膨張部を膨張させた時に他方
の独立空気室の給気を停止してこの独立空気室を形成し
ている膨張部の微細孔からの排気により独立空気室を収
縮させるように構成し ているので、前記微細孔からの空
気の洩出による作用に加えて、空気マットの各独立空気
室への空気の流入膨張を時間制御を行いながら自動的に
切替えて膨張と収縮の組み合わせによって寝返り動作を
自動的に繰り返し行うことが可能である。

【００１６】さらに、空気供給方向の切替え間隔を、上
記微細孔からの排気による独立空気室の収縮に要する時
間よりも長くセットしておくと、左右の独立空気室が交
互に、かつ自動的に膨張と収縮を所定間隔をおいて繰り
返すようになり、患者の寝返り間隔を所望時間に調整し
て床ずれ防止と血行促進を行うことができ、しかも、患
者の身体表面と空気マットとの間に極微量の空気の流れ
を生じさせて、皮膚表面の汗や湿気を除去して清潔さを
保ち、寝返り運動と合わせて血行を促進し床ずれ防止や
身体の疲労防止を行う作用を発揮するものである。

【００１７】

【実施例】以下、本考案をその一実施例を示す図面に従
って説明する。図１および図３は、本考案の治療用空気
マットを示し、１は、表面がナイロンクロスで構成さ
れ、内面が薄いゴムの貼合せによって形成された空気マ
ット本体であり、該空気マット本体１の周囲および幅方
向の中央部が接着されていて左右一対の独立空気室２，
３が形成されている。上記空気マット本体１は、長辺方
向の寸法が約１８０ｃｍ、短辺方向の寸法が約８８ｃｍ
に形成されている。左右の独立空気室２，３は、短辺方
向の中央で２分割して形成されている。

【００１８】上記独立空気室２，３の夫々は、断面Ｉ型
の可撓性を有する帯状連結部材４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ
を空気マット本体の幅方向に配設し、これら連結部材４
ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄの上下端の夫々を独立空気室２，
３の上下に対向する内面に固着することにより複数の膨
張部５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄに区画され且つ上記複数の
連結部材４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄにおいてこれら連結部
材の高さを中央分割部側から外側になるに従って順次高
くなるように形成しており、従って、上記膨張部５ａ，
５ｂ，５ｃ，５ｄは、膨張時において、中央分割部側か
ら外側に向かっ て徐々に高さが高くなるように形成され
ている。又、上記連結部材４ａ，４ｂ，４ｃの間隔は、
独立空気室２，３の内側から６ｃｍ，８ｃｍ，１０ｃ
ｍ，１５ｃｍにして外側に向かうにつれ徐々に広い間隔
にして設けられている。更に、上記連結部材４ａ，４
ｂ，４ｃの縦の両端は、独立空気室２，３の端部から僅
か離して設けられており、隣接する膨張部が互いに連通
した空気通路９を形成している。

【００１９】独立空気室２，３には、それぞれ空気供給
口６，７が形成されており、該空気供給口６，７にエア
ーコンプレッサーなどの空気供給装置８がチューブ１
０，１１を介して接続されている。また、独立空気室
２，３の膨張部５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄの上面には多数
の微細孔１２，１２，１２が設けられている。

【００２０】上記空気供給装置８は、供給していない方
の独立空気室２の給気チューブ１０を閉止させるように
して独立空気室２と独立空気室３とに一定時間間隔で交
互に空気供給可能として、給気チューブ１０と給気チュ
ーブ１１とを交互に閉止して空気供給方向を切替え自在
に構成されたもので、回転ポンプあるいはピストンポン
プと圧搾空気溜室と切替え弁とそれらの制御装置からな
る公知の手段で構成したものである。

【００２１】従って、前記空気供給装置８により、圧搾
空気を一方の給気チューブ１０から独立空気室２に流入
させて膨張部５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄを膨張させると、
図４に示す如く、連結部材４ａ，４ｂ，４ｃが起立して
外側の膨張部５ｄが最も高く膨張し、内側の膨張部５ａ
に向かうにつれて高さを徐々に低くして膨張される。こ
の傾斜状態で身体が支持されるもので、空気供給装置８
からの圧搾空気の供給により膨張部５ａ，５ｂ，５ｃ，
５ｄで身体を斜め向きにして支えるとともに、上面の微
細孔１２，１２，１２から空気を洩出して身体の発汗を
抑える。この時、独立空気室２の膨張部５ａ，５ｂ，５
ｃ，５ｄは、外側が高く、内側が低くなるように区割さ
れ且つこれらの膨張部５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄの上面は
隣接する連結部材の上端を支点として上方に緩やかな凸
円弧状に湾曲した状態となり、患 者を支持する面が患者
の体重により患者の背中等の形状に沿って全面的に弾性
変形するので安定した傾斜面を維持して、身体のバラン
スを崩すことがなく身体の片側を持ち上げた寝返り姿勢
を取ることが出来る。

【００２２】つぎに、所定の時間経過すると前記空気供
給装置８の切替えによって給気チューブ１０側への空気
の供給を閉止して、他方の給気チューブ１１側へ空気供
給を行って独立空気室３に流入させて膨張部５ａ，５
ｂ，５ｃ，５ｄを膨張させると、独立空気室３の膨張部
５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄが次第に膨張し、外側の膨張部
５ｄが最も高く膨張し、内側の膨張部５ａが低く膨らま
される。この状態では、先に膨張させた独立空気室２か
らは微細孔１２から微量の空気が排出されているため独
立空気室２の膨張部５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄが徐々に収
縮を開始している。この状態では、身体が両方の独立空
気室２，３で支えられるようになり、時間の経過ともに
図５に示す如く、独立空気室２が緩やかに収縮して身体
の向きが変わり、ゆっくりとした動作で寝返りを打つこ
とができる。

【００２３】ここでは、片方の独立空気室２から微細孔
１２を通じて空気が抜け出てしまうまでの時間を約２０
分〜３０分間にして設定してある。従って、空気供給装
置８の切替え時間を同じ時間の間隔でセットしておくと
独立空気室２，３の膨張と収縮を交互に繰り返して行う
事が出来るようになる。しかも、この寝返りを繰り返し
ている間は、膨張部５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄで身体を斜
め向きにして支えるとともに、上面の微細孔１２，１
２，１２から空気を洩出して身体の発汗を抑えることが
できるものである。

【００２４】

【考案の効果】以上述べた如く、本考案は、空気室の膨
張、収縮の繰り返しによって患者の体位変換を行う治療
用空気マットであって、空気マット本体はその幅方向の
中央部を全長に亘り分割されて左右一対の独立空気室に
形成されているとともに、上記左右独立空気室の夫々に
高さが低い連結部材を中央分割部側に配設し、高さが高
い連結部材を外側に配設してこれらの連結部材の上下端
を独立空気室の上下に対 向する内面に固着することによ
り左右独立空気室をこれらの連結部材により中央分割部
側ではその全長に亘り高さが低く、外側では中央分割部
側よりも全長に亘って高さを高くした複数の膨張部に区
画し、上記各膨張部の上面には微細孔が設けられてお
り、更に、上記左右独立空気室の夫々には空気供給口が
形成され、これら空気供給口には給気チューブを介して
空気供給装置が接続されており、一方の独立空気室に給
気してこの独立空気室を形成している膨張部を膨張させ
た時に他方の独立空気室の給気を停止してこの独立空気
室を形成している膨張部の微細孔からの排気により独立
空気室を収縮させるように構成したことを特徴とする治
療用空気マットであるので、独立空気室に流入させて膨
張部を膨張させると、外側の膨張部が最も高く膨張し、
内側の膨張部が低く膨らまされるものであり、安定した
傾斜面を維持して、身体のバランスを崩すことがなく身
体の片側を持ち上げた寝返り姿勢を取ることが出来る。

【００２５】従って、本考案の治療用空気マットによれ
ば、患者の背中の中央部を高さの低い膨張部で支持し
て、外側に向かうにつれて徐々に高さが高い膨張部で支
持して安定した傾斜状態に支持して寝返りを打たせるこ
とができるものであり、左右の独立空気室に交互に空気
の充満と排気を繰り返し行うことで療養中患者の体位変
更を行うことができ、患者や付添人の負担を少なくして
患者の寝返り動作を不安なく行うことが出来るものであ
る。

【００２６】しかも、上記治療用空気マットの各膨張部
の上面は、隣接する連結部材の上端を支点として上方に
緩やかに湾曲し且つその湾曲面が患者の体重によって患
者の身体に沿って全面的に弾性変形するので、患者を全
面的に支持した安定した状態に横臥させることができ
る。

【００２７】又、本考案の治療用空気マットは、上記空
気マット本体の各独立空気室の膨張部の上面に微細孔が
適宜数設けられているが、上述の如く、膨張部の上面は
膨張時において患者を支持する隣接する連結部材の上端
を支点として患者の身体に沿って全面的に弾性変形する
ので、患者とこれを支持する膨張部の上面との間に大 き
な隙間をつくることなく患者を膨張部の上面に安定した
状態に支持することができ、よって、上記膨張部の微細
孔から洩出した空気の大部分は患者と膨張部の上面との
間に円滑に且つ確実に供給されて、患者の身体の発汗を
防止して清潔にかつ血行を促進して床ずれ防止や床ずれ
の治療に効果を発揮するものである。

【００２８】更に、本考案の治療用空気マットは、上記
左右独立空気室の夫々に空気供給口を形成し、これら空
気供給口には給気チューブを介して空気供給装置が接続
されており、一方の独立空気室に給気してこの独立空気
室を形成している膨張部を膨張させた時に他方の独立空
気室の給気を停止してこの独立空気室を形成している膨
張部の微細孔からの排気により独立空気室を収縮させる
ように構成しているので、空気を供給して膨張させられ
た一方の膨張部は空気供給装置からの給気が停止される
とともに該膨張部に形成された微細孔から徐々に空気を
排出することにより急激に収縮するといった不測の事態
を生じさせることなく徐々に収縮させられる一方、他方
の膨張部は上記空気供給装置から給気されて徐々に膨張
し、よって、患者は、交互に且つ緩やかに安定した状態
に交互に膨張、収縮を繰り返す左右独立空気室によって
寝返り姿勢の体位を入替えられ、患者の床擦れ防止と血
行促進を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の治療用空気マットの正面図、

【図２】図１の治療用空気マットに空気を供給した状態
を示す斜視図、

【図３】図２の治療用空気マットの断面図

【図４】本考案の治療用空気マットの使用状態を説明す
る側面図、

【図５】本考案の治療用空気マットで寝返りを打った状
態を説明する側面図。

【符号の説明】

１ 空気マット本体 ２，３ 独立空気室 ４ａ，４ｂ，４ｃ 連結部材 ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ 膨張部 ６，７ 空気供給口 ８ 空気供給装置 ９ 空気通路 １０，１１ 給気チューブ １２ 微細孔

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気室の膨張、収縮の繰り返しによって
   患者の体位変換を行う治療用空気マットであって、空気
   マット本体はその幅方向の中央部を全長に亘り分割され
   て左右一対の独立空気室に形成されているとともに、上
   記左右独立空気室の夫々に高さが低い連結部材を中央分
   割部側に配設し、高さが高い連結部材を外側に配設して
   これらの連結部材の上下端を独立空気室の上下に対向す
   る内面に固着することにより左右独立空気室をこれらの
   連結部材により中央分割部側ではその全長に亘り高さが
   低く、外側では中央分割部側よりも全長に亘って高さを
   高くした複数の膨張部に区画し、上記各膨張部の上面に
   は微細孔が設けられており、更に、上記左右独立空気室
   の夫々には空気供給口が形成され、これら空気供給口に
   は給気チューブを介して空気供給装置が接続されてお
   り、一方の独立空気室に給気してこの独立空気室を形成
   している膨張部を膨張させた時に他方の独立空気室の給
   気を停止してこの独立空気室を形成している膨張部の微
   細孔からの排気により独立空気室を収縮させるように構
   成したことを特徴とする治療用空気マット。