JPS6038542Y2 - レンズ収納ケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はレンズ収納ケースに関する。

特にプラスチックレンズの収納、輸送に用いるに適した
レンズ収納ケースに関する。

プラスチックレンズはガラスレンズに較べて軽く、落し
ても割れないという優れた特徴を持つているので、近年
、メガネ用、写真機用等、従来、ガラスのレンズが使用
されていた光学機器の分野に使用されるようになり、今
後もますますその需要が拡大されていくと考えられるが
、プラスチックレンズはガラスレンズに較らべ表面硬度
が低く、ひっかき傷、すり傷が付き易いという大きな欠
点を有している。

このため、プラスチックレンズをやわらかい紙で包んだ
り、紙或はプラスチック製の袋に入れたりして傷の発生
防止をしている。

しかし、特に凸部を有する老眼鏡レンズの場合、レンズ
を重ね合すとレンズの頂点同志が局部的に接触するので
輸送中にレンズ同志のガタッキのため、レンズの頂点が
こすれあい、紙で包んだり袋に入れたりしてもなおかつ
傷が発生腰光学性能、及び商品価値を著しく低下させる
恐れがある。

更に、輸送中のレンズ同志のガタッキ防止のためプラス
チックレンズをきっちりとつめると、輸送中のプラスチ
ックレンズのガタッキは防止できるが、今度はプラスチ
ックレンズに圧縮荷重が加わることになり、特にプラス
チックレンズ頂点に圧縮変形によるくぼみが生じるとい
う大きな問題が新たに発生する。

本考案者らはこれらのレンズ輸送中などに発生する種々
の問題を完全に解決することのできるレンズ収納ケース
について種々の研究を重ねた結果本考案に到達した。

即ち、本考案は板状物に収納するレンズの輪郭にほぼ相
当する輪郭を有する収納用貫通穴を一個又は複数個設け
、この穴の板状物上面に於ける外周は収納するレンズの
外周よりも稍大きく且つ摺入れ切りかき部を設け、又板
状物下面に於ける外周は収納するレンズの外周より稍小
さくなし、且つ貫通穴の板状物内の側縁でレンズの外周
端縁を保持し得る様にしかつ板状物の厚さをレンズを収
納した板状物を重ね合せた際レンズ同志が接触しない厚
さとなしたことを特徴とするレンズ収納ケースに係わる
ものであって、好ましい一実施態様によれば、板状物が
収納するレンズの外周より稍狭い外周を有する穴を設け
た下方板状部と収納するレンズの外周より稍広い外周を
有する穴を設けた上方板状部とからなり、これら上下板
状部が穴の中心をほぼ一致させて一体的に重ね合され、
形成された収納用貫通孔の内側縁に突出する下方板状部
の端縁上にレンズの外周端縁を保持する様にして、板状
物内にレンズを収納保持するレンズ収納ケースが提供さ
れる。

そこで本考案の理解を容易ならしめるため、先ずかかる
好ましい一実施態様について添附図面に示した実施例に
基づいて本考案を説明する。

第１図はレンズ収納ケースの外観図であり、１は上方板
状部で収納するレンズの外周より広い外周をもった穴を
有している。

２は下方板状部で収納するレンズの外周より狭い外周を
もった穴を有している。

３は摺入れ切りかき部であり収納するレンズを収納及び
取り出す時にこれに指を入れて行なえる様にしである。

第２図は第１図のレンズ収納ケースの収納部の一つのＡ
−Ａ線断面図で、レンズ４が収納されている所を示す。

第２図でＡで指示した上方板状部１の穴の外周半径は収
納するレンズ４の外周半径より大きく、好ましくは収納
するレンズを入れてガタがない程度の隙間、即ち、０．
１ ｍ／ ｍから０．５ｍ／ｍの隙間があく程度にする
のがよい。

又第２図でＢで指示した下方板状部２の穴の外周半径は
収納するレンズの外周半径より小さく、好ましくは収納
するレンズの外周から約０．５ ｍ／ ｍから３７７Ｌ
／７ＴＬ程度小さいことが望ましい。

第２図に於いてレンズ４は凸部を下にして収納し、収納
用貫通孔の内側縁に突出する下方板状部の穴の縁の部分
２′にて保持されている。

第２図のａは上方板状部１の厚みであるが、レンズを収
納した場合収納レンズ４が上方板状部１の上部線上と一
致していることが最も好ましく、収納レンズ４の最上部
が上方板状部１の上部線上より著しく上にあったり、父
子にあったりすることは好ましくない。

又第２図のｂは下方板状部２の厚みであり、レンズ収納
ケースにレンズを収納して積ねた場合上下の収納レンズ
が接触しないだけの厚さとするのが望ましい。

尚第１図の摺入れ３は、レンズの収納、取り出しに便利
である。

この摺入れ３の深さはａからａ＋ｂまでの間の寸法にて
任意である。

第３図には第１図に示した如き本考案のレンズ収納ケー
スにプラスチックレンズを納めて輸送する場合の荷姿の
好ましい例を示した断面図であり、５はレンズ収納ケー
スの押え板、４はレンズ、６はレンズ収納ケース、７は
レンズ収納ケースと収納ケースの間に必要に応じて設置
する敷紙をあられすが、押え板５、敷紙７等は適宜のも
のを使用している。

第３図に示した如き荷姿のレンズ収納ケースをきっちり
と隙間なく、ダンボール箱等に入れて輸送すれば、輸送
中の振動、ガタッキ等によるレンズ表面の傷は絶対に発
生しない。

第４図は本考案のレンズ収納ケースの一個のレンズ収納
部の各種平面形状のものを示した部分上面図であり、イ
〜へに於いて斜線を施した部分は上方板状部１の下にあ
る下方板状部２の貫通穴の内側縁に突出した支持部２′
であり、この上にレンズの外周端縁が保持される。

第４図に示す如く、収納用貫通穴の形状は収納するレン
ズの輪郭にほぼ相当するものであるが、レンズ支持用端
縁は全周に連続する必要はなく、又摺入れ３の形状、配
置等も任意である。

又、第５図には本考案のレンズ収納ケースの一個のレン
ズ収納部の各種断面形状のものを例示した部分断面略示
図を示した。

イは第１〜３図に示したものの如く、収納用貫通孔８の
内側縁９が段状に形成され、突出する下方板状部２の端
縁２′がレンズ４を支持するものであるが、本考案の目
的を遠戚するには貫通穴８の内側縁９でレンズ４の外周
端縁を保持し得る様な断面形状であればよい。

口は内側縁９が傾斜して倒立截頭円錐面を形威しこの面
でレンズ端縁を支持している例、ハは断面が曲線状の階
段を形威し、レンズ４の凸面の端縁と適合して支承する
様にした例、二は板状物をプラスチック成形品でつくり
、平面状プラスチック板から収納用貫通穴８の内側縁部
９が垂下している例であって、二の様な本考案の収納ケ
ースを重ねる場合には上下の収納ケースの間に段ボール
の敷紙７などを挟むことが必要となる。

本考案の収納ケースの材質は任意であるが、ダンボール
、発泡スチロール、発泡ウレタン等剛性があり、しかも
軟らかく、軽く、安価なものがよい。

又上記の如くポリ塩化ビニルなどのプラスチック成形品
も使用し得る。

本考案の収納ケースにレンズを収納することにより、レ
ンズの最外端側部以外いかなるものとも接触しないこと
により絶対にレンズに傷が発生することがない。

更に本考案の収納ケースを使用することによりレンズの
収納が容易であり且つ素早く出来、又レンズを取り出す
ときも同様に容易且つ素早く取り出すことが出来るので
、後工程への流れがスムーズになり作業能率の向上につ
ながり、本考案の有用性は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一例を示すもので、第１図はレンズ収納
ケースの外観図、第２図は第１図のレンズ収納ケースの
収納部の一つのＡ−Ａ線断面図、第３図はレンズ収納ケ
ースにレンズを収納したときの荷姿の一例の断面図、第
４図イルへはレンズ収納ケースの各種平面形状のものを
例示した部分上面図、第５図イル二はレンズ収納部の各
種断面形状のものを例示した部分断面略示図である。 １・・・・・・上方板状部、２・・・・・・下方板状部
、２′・・・・・・レンズ支持突出部、３・・・・・・
指入れ、４・・・・・・レンズ、５・・・・・・押え板
、６・・・・・・レンズ収納ケース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 板状物に収納するレンズの輪郭にほぼ相当する輪郭
   を有する収納用貫通穴を一個又は複数個設け、この穴の
   板状物上面に於ける外周は収納するレンズの外周よりも
   稍大きくし且つ指入れ切りかき部を設け、又板状物下面
   に於ける外周は収納するレンズの外周より稍小さくなし
   、且つ貫通穴の板状物内の側縁でレンズの外周端縁を保
   持し得る様にし且つ板状物の厚さをレンズを収納した板
   状物を重ね合せた際レンズ同志が接触しない厚さとなし
   たことを特徴とするレンズ収納ケース。 ２ 板状物が収納するレンズの外周より稍狭い外周を有
   する穴を設けた下方板状部と収納するレンズの外周より
   稍広い外周を有する穴を設けた上方板状部とからなり、
   収納用貫通孔の内側縁に突出する下方板状部の端縁上に
   レンズの外周端縁を保持する様にした実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のレンズ収納ケース。