JPS6038094B2 - 作物の栽培方法 - Google Patents

作物の栽培方法

Info

Publication number
JPS6038094B2
JPS6038094B2 JP2875181A JP2875181A JPS6038094B2 JP S6038094 B2 JPS6038094 B2 JP S6038094B2 JP 2875181 A JP2875181 A JP 2875181A JP 2875181 A JP2875181 A JP 2875181A JP S6038094 B2 JPS6038094 B2 JP S6038094B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
crops
soluble
film
mesh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP2875181A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57144919A (en
Inventor
敏夫 山村
福美 神薗
正敏 古江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP2875181A priority Critical patent/JPS6038094B2/ja
Publication of JPS57144919A publication Critical patent/JPS57144919A/ja
Publication of JPS6038094B2 publication Critical patent/JPS6038094B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水可溶性の皮膜体と耐水性の網目体とを用いて
、作用を被覆し、人工環境下で栽培する方法に関する。
蕨菜、花井、果樹等の作物生育に及ぼす光量、炭酸ガス
濃度、温度、湿度の環境因子の影響は極めて重要であり
、現代の農業経営にとって欠くことの出来ない多種類の
農業生産資材の利用もこれらの作物生育環境を人工的に
好適ならしめて栽培しようとするものであり、かかる農
業生産資材の各改良、進歩がが国の農業技術の発展に果
して来た役割は極めて多大なものがある。特に我が国の
気候条件からして低温期に於ける作物裁塔の安定化が必
要であり、作物生育にとって好適な温度環境、温度環境
等を如何に人工的に調節せしめるかが極めて重要な問題
である。
即ち作物生育にとって温度は光合成、根からの養分吸収
を含めて種々の生理現象に関与する極めて重要な環境因
子であり、作物生育と温度との関係は作物の種類或いは
生育の段階によっても異るが各々生育適温があり昼間に
高温限界夜間に低温限界が存在しこれを超えると作物は
安定生育出来ないばかりか枯死により全滅に至ることさ
えある。又、作物生育と湿度の関係も極めて重要であり
作物が繁殖した密閉環境下に於ては80〜90%以上の
多湿状態となりこの多湿条件が作物の病原菌の繁殖を助
長する。
特に低温期に於ては各種の果菜類を侵す灰色カビ病を筆
頭にトマトの疫病、葵カビ病、キューリのべトン病、菌
核病等が多湿条件によって誘発された作物自身も軟弱徒
長な生育となるので低温期は通常湿度を下げる努力が払
われている。更に又、作物生育の根源たる光合成にとっ
て欠夕〈ことの出来ない光及び炭酸ガスも重要であり作
物の種類によって光飽和点及び炭酸ガス補償点の値は異
るが一般的には多い程良い。
従来低温期に於ける作物栽培の一般的な方法はポリ塩化
ピニル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等の合成樹脂皮膜体或いは寒冷紗等を被覆して保温せし
める作物を霜害、寒害から保護して行うものであるがか
かる作物の裁培方法では以下に述べるような欠点を有し
ており必らずしも満足すべきものとは言えない。
即ちポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン.酢酸ビ
ニル共重合体等の合成樹脂皮膜体を用いて例えばトンネ
ル被覆下で作物を裁培する方法では密閉被覆下に於ては
外気との交換がない為に光合成に不可欠な炭酸ガスが不
足するに加えて素材に吸湿性がない為に多湿環境になり
易く前記の遜り種々の病害が発生し易い欠点がある。
更に又より重大な欠点は一般的に作物は播種後発芽する
まで又は移殖もしくは定植後活着するまでの耐寒性、耐
霜性の特に低い生育期に於ては密閉被覆下で保温に努め
より高温多湿下で発芽或いは活着の安定化及び促進化を
はかるのが通常であり発芽或いは活着してからは作物生
育にとって好適な環境に調節せしめて安定且つ正常な生
育をさせることが重要であるが合成樹脂皮膜体の密閉被
覆下に於ては低温期といえども昼間のの温度上昇は大き
く作物生育の好適条件を超える為前記した炭酸ガスの補
給並びに湿度調節の目的を含めて換気操作が必要となる
。この換気作業は多大の労力を必要とするのであるがこ
れを怠ると作物は正常に安定生育出来ないばかりか場合
によっては全滅に至ることさえある。更に又合成樹脂皮
膜体は素材に吸湿性、吸水性、透湿挫かない為に作物が
活着するまで等耐寒性、耐霜性の低い生育期に於ては密
閉被覆下といえども夜間の急激な温度低下時に被覆内の
相対湿度が飽和状態を超えて作物体面に結露し易〈結霜
、凍結の筈を受け易い。
特にポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル等の合成樹脂
皮膜体を用いる場合は前記皮膜体素材が6〜17ム波長
域の赤外線透過性が大きく所謂熱線放射による夜間の放
射冷却に対する阻止効果が低いこととあいまって防寒性
、防霜性が不充分となる欠点がある。前記の通り多大な
労力を必要とする換気作業を省力化することを目的とし
て穴あきのポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂
皮膜体を用いて作物を裁塔する方法が利用されているが
かかる方法では穴あき程度によっては確かに換気作業の
省力化に効果的であるが逆に、夜間の保温性が著しく低
下し作物の発芽促進、安定化が不充分であるに加えて特
に作物を移植或いは定植後活着するまでの耐寒性、防霜
性の低い生育期に於ては防霜性、防寒性が問題となる。
ポリエチレン等の合成樹脂網目体を用いて作物を裁培す
る方法に於ても全く同様な欠点を有しており特に夜間の
保温性については実質的に殆んど効果を示さず作物が発
芽或いは活着するまでの生0育期に於ては保温性、防霜
性、防寒性の無さが致命的な欠点となる。
ビニロン寒冷紗を用いて作物を栽培する方法では素材が
若干の吸湿性をもっている利点はあるが遮光性である為
に作物生育に不可欠な光が不足する上に、同じく換気操
作は省力化出来るものの保温性、防霜性、防寒性が不充
分であり特に作物が発芽或いは活着するまでの生育期に
於ては致命的な欠点となっている。
最近上記欠点を改善する方法として合成樹脂皮膜体と寒
冷紗、合成樹脂網目体或いは穴あきの合成樹脂皮膜体と
を併用し作物を播種後発芽するまで或いは移植もしくは
定植後活着するまで等特に保温、防霜、防寒を必要とす
る生育期に於ては両方を重ねて被覆し密閉下で栽培し、
その後換気を必要とする生育期に於ては合成樹脂皮膜体
のみを除去するか片側に寄せて寒冷紗、合成樹脂網目体
或いは穴あきの合成樹脂網目体のみの被覆下で換気を省
力化して栽培する方法が一部で実施されつつあるが、こ
の方法でも合成樹脂皮膜体を除去する作業に多大の労力
を要する上、片側に寄せておく場合では合成樹脂皮膜体
が飛ばされたり、トンネル破損が生じる欠点がある他、
素材自身のもつ吸湿性、吸水性、透緑性の無さ及び保温
性、防霜性、防寒性の不充分ぶこついては何らの改良も
成し得ない。
本発明者らは既存の低温期の作物裁培方法の有する上記
諸欠点を簾消すべく鋭意研究を重ねた結果本発明を完成
したものであってその目的とするところ作物を播種後発
芽するまで或いは作物を移植もしくは定植後活着するま
での生育初期は完全密閉の皮膜体被覆下でより保温性、
防霜性、防寒性を高めて発芽或いは活着の安定化及び促
進化を計り作物が発芽或いは活着してからの換気を必要
とする生育期に於ては皮膜体を溶解除去し網目体のみで
作物を被覆して換気作業を省力化し、しかも保温性、防
霜性、防寒性に優れた好適な生育条件下で作物を栽培す
る方法を提供するにある。
上述の目的は、高分子フィルムを用いて作物を被覆し、
人工環境下で栽培するに際し、播種後発芽する迄又は移
植もしくは定植後活着する迄の生育初期は水可溶性の皮
膜体と耐水性の網目体とを重合して作物を密閉被覆し、
保温性、防霜性及び防寒性に優れた環境を維持し、生育
期においては、前記水可溶性の皮膜体の溶解除去し、網
目体Zのみで作物を育成することを特徴そする作物の裁
培方法により達成される。本発明に適用される水可溶性
の皮膜体としては天然系の生デンプン、植物ガス質、ゼ
ラチン、カゼイン半合成系のメチルセルロース、エチル
セルZロース、ヒドロキシェチルセルロース、合成系の
ポリビニルアルコール(以下PVAと略記)、ポリビニ
ルエチルエーテル、ポリエチレンオキサイド等の一般的
に0〜50こ0程度の水に可溶する高分子物質よりなる
皮膜体が挙げられるが皮膜体技術、皮膜体の農業用被覆
材としての特性、価格の点から以下に術べる水溶性のP
VA系皮膜体を用いることがもっとも好適である。
PVA系皮膜体の水に対する溶解性は主として鹸化度に
よって決り最も溶解性の良質なPVAの鹸化度は約88
〜90%(モル%、以下同じ)程度でありそれ以上或い
はそれ以下でも一般的に溶解性は低下してくる。
これは残存する酢酸基が分子間水素結合による結晶化を
阻害する為の水に対する溶解性の向上と酢酸基自身の疎
水性に起因する水に対する溶解性の低下との関係による
ものであり、例えば鹸化度が88〜90%程度の所謂部
分鹸化PVAからなる皮膜体は0〜20℃の水に対して
も濃伴下では数十秒のオーダーで溶解してしまい逆に鹸
化度が98.5%以上の所謂完全鹸化PVAからなる皮
膜体では5000以下の水に実質的に殆んど溶解しない
。又PVA系皮膜体の平均重合度と水に対する溶解性の
関係は一般的に平均重合度の低い程溶解性は向上するが
鹸化度程大きな要因とはならず、特に鹸化度が低い場合
程その傾向は小さくなる。
従って本発明で用いる水落性のPVA系合成樹脂皮膜体
としては鹸化度が95%以下、好ましくは80〜92%
程度であり平均重合度が得られる皮膜体の実用的強度の
点より500〜3000、好ましくは1000〜200
の蔓度である所謂部分鹸化PVAの少くとも一種及び必
要に応じてグリセリン、ポリエチレングリコール等の可
塑剤、酸化チタン、炭酸カルシウム等の充填剤或いは各
種の着色剤、安定剤等を適宜添加せしめたものを公知の
製膜法例えば流延法、押し出し法、凝固法等によって皮
膜化したものが好適である。更に又得られた水溶性PV
A系皮膜体の水に対する溶解性を調節する為に後でも述
べるが適宜熱処理を施したものであっても良い。
本発明で用いる耐水性の網目体としては綿、羊毛等の天
然繊維、スフ、PVA、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等の化学繊維、合成繊維を
織りもし〈は編み工程によって網目体にしたもの又は前
記繊維素材をその他の方法例えば前記素材からなる皮膜
体を延伸後スリットャーンとしこれを製織して網目体と
する方法もしくは延伸後割織ウェブとし網目体とする方
法もしくは延伸後割織ウェブとしこれを経偉に積層して
網目体とする方法等によって得られる網目体で実質的に
約5030以上の水に水溶性のものが挙げられるが透光
度70%以上より好ましくは80%以上又空隙率5〜7
0%、より好ましくは10〜50%のものが好適である
即ち網目体の透光度が70%以上、より好ましくは80
%以上であれば作物生育の根源たる光合成に欠くことの
出来ない太陽光線を採光出来る点で好ましい、又空隙率
が5%以上、より好ましくは10%以上であれば換気性
が充分で換気作業の省力化の点で好ましく70%以下、
より好ましくは50%以下であれば保温性、防霜性、防
寒性の点で好ましい。
以上説明した様に本発明で用いる網目体は約50℃以上
の水に実質的に不溶性のものであれば如何なる素材から
なるものであっても本発明に適用可能であるが後に詳述
する通り保温性、防霜性、防寒性、耐候性、透明性等の
点で以下に述べる水不落性のPVA系網目体体就中PV
A系絹状不織布を用いることが最も好適である。
本発明で用いるPVA系絹状不織布は前記完全鹸化PV
A或いは変性溶性のPVA系皮膜体を延伸、割縦、熱処
理、拡幅して得られる網状体を経億に積層接着せしめた
ものでありその方法は公知の如何なる方法によっても良
い。
例えば完全鹸イびVAIOO%よりなる皮膜体を用いる
場合であれば一般的に平均重合度1000以上、鹸化度
98.5%以上、より好ましくは平均重合度1400以
上、鹸化度99.5%以上のPVAを流延法、押し出し
法、凝固法等公知の方法で皮膜化したものを180℃以
上で少くとも5.3音以上、好適には6〜6.針部こ延
伸し割織度200つ0以上で熱処理を施与し次いでクロ
スガィダ一方式、スプリング方式等により拡幅して得ら
れる網状体をロールコーター法、ディッピング法等によ
って接着剤を塗布し公知の方法によって経偉に積層接着
することによって得られる。
この場合平均重合度が100以上、鹸化度が98.5%
以上のPVA系皮膜体を用いると網状不織布の実用的耐
水性、機械的強度、寸法安定性の点で好ましい。
又延伸温度を180℃以上とすると延伸性の点で好まし
く得られる絹状不織布の寸法安定性、機械的強度良好で
あり、延伸倍率が5.針音以上であるとその後の割織性
及び得られる絹状不織布の寸法安定性、機械的強度も同
じく良好であって好ましい。更に又熱処理温度を200
℃以上とすると得られる絹状不織布の寸法安定性及び機
械的強度の点で好ましい。
延伸及び熱処理を施与する温度の上限は熱分解を生じな
い温度まで、一般的には23000位までである。又、
PVA系皮膜体として前記オレフィン変性PVA皮膜体
を用いる場合でも全く同様であり例えばエチレン−酢酸
ビニル共重合体の鹸化物或いはべレタイズされたPVA
とポリエチレンとのブレンド物を溶融押し出し法によっ
て皮膜体したものをPVAIOO%の場合と同様に行え
ば良いがオレフィンの含有量に比例して融点、熱分解温
度は低下し逆に耐水性は向上するのでPVAIOO%の
場合より低い温度で延伸、熱処理を施与すれば良い。
又変性せしめるオレフィンの含有量は後述するが吸湿性
、透質性、吸水性、6〜17一波長域の透過性等の点よ
り30%以下であるのが好ましい。そしてこの絹状不織
布を構成する割繊維の少くとも80%以上が一般に0.
5以上、より好適には1.0側以上の中を有するもので
あることが実用的な強度に優れ好ましい。又本発明で用
いるSVA系絹状不織布は拡幅後の網状体な経億に各1
枚積層接着したものでも良いし場合によって更に多数枚
積層接着したものでも良いし更に又SVA系延伸テープ
、ビニルロン系等絹状不織布と密着性のある素材を補強
その他の目的で適当な間隔で挿入しても良いがいずれの
場合もその透光度が70%以上より好ましくは80%以
上、空隙率が5〜70%、より好ましくは10〜50%
にするのが好適である。
絹状体を経億に積層接着する為の接着剤として0は密着
性のある素材であれば良いが作業性及び吸湿性、透湿性
、吸水性、耐膜性の点で同様素材であるPVA系合成樹
脂を用いることが好ましい。
本発明に係る作物の裁培方法は水可溶性の皮膜体と実質
的に不溶性の耐水性網目体とを重合して作物体に被覆せ
しめて作物を裁倍するものであるがその方法並びに効果
について図面に即して以下に詳細に説明する。第1図〜
第4図は本発明の作物の裁借方法の一例を示す詳顎図で
あり1は水可溶性の皮膜体、2は耐水性の網目体を表わ
す。
第1図及び第3図は水可溶性の皮膜体1と耐水性の網目
体2とを各1枚、水可溶性の皮膜体を上側にして重合し
て作にトンネル被覆した本発明の作物の裁塔方法の初期
段階の一例を示す説明図であり第1図は水可溶性の皮膜
体1と耐水性の網目体とは密着、2枚重ねて被覆した場
合、第3図は水可溶性の皮膜体1と耐水性の網目体とを
間隔をおいて2層被覆した場合であるが水可溶性の皮膜
体又は耐水性の網目体とが多数枚でも良いし、耐水性の
網目体が上側でも良いし、又トンネル被覆以外の被覆方
法例えば直がレナ被覆でも良く要は水可溶性の皮膜体と
耐水性の網目体とを重合して作物に被覆すれば良い。
又第2図及び第4図は各々第1図及び第3図の被覆状態
から一定期間後に水可溶性の皮膜体1が結霧水、雨等に
溶出して耐水性の網目体2のみが残存し換気を省力化し
て作物を裁塔する場合の1例を示す説明図である。本発
明の作物の裁培方法によると作物を播種してから発芽す
るまで或いは作物を移植もしくは定植してから活着する
まで等の耐寒性、防霜性、、低に生育期に於ては第1図
及び第3図に1例を示した様に水可溶性の皮膜体と耐水
性の網目体とで作物が被覆されており密閉された環境下
である為に保温性、防霜性に優れ発芽或いは活着の安定
及び促進に極めて効果的であり一方その後作物生育の好
適環境に調節する為に換気を必要とする生育期に於ては
第2図或いは第4図に1例を示した様に前期水可溶性の
皮膜体が水に溶出して耐水性の網目体のみで被覆すこと
になり換気が省力化されて作物の正常且つ安定した生育
が可能となるのである。必要とする生育期例えば作物の
発芽或いは活着するまで等の時期まで水可溶性の皮膜体
を溶出させずに密閉被覆状態を維持せしめるには水可溶
性Zの皮膜体の水に対する熔解性がその種類、化学構造
、ブレンド等の変性、熱処理等の後処理などによって変
化し得る性質を利用して設計すればよい。
例えば水可溶性の皮膜体が水溶性PVA系皮膜体であれ
ば先ず第一に鹸化度の選択及び熱処理J条件によって設
計可能であり長期間皮膜状態を維持せしめるには一般的
に鹸化度が91〜95%と高く、平均重合度も1500
以上のPVA系皮膜体を用いて更に必要であれば充分な
る熱処理を施与せしめれば良く逆に短時間で水に溶出し
実質的に消滅せしめるには鹸化度が85〜90%と低く
、平均重合度も1500以下のPVA系皮膜体を用いれ
ば良い。一般的に作物が発芽するまでの期間は5〜10
日、活着するまでの期間は3〜5日であるが作物の種類
、作型、地域等によって異ること及び結霧する水の量、
雨水の量及びそれらの温度は地域、土質条件、裁培方法
等によって異るので実際の設計に際してはこれらの要因
を充分に検討して行う必要がある。具体的には前記要因
を測定、分折の上論理的に設計する方法或いは実際の作
物裁塔塔に於て予備テストを実施し最適の水可溶性皮膜
体を選択する方法等によって活着するまでの等の必要な
生育期までは少くとも皮膜状態を維持出来るようにする
のが好ましい。
以上説明した通り本発明の作物栽培方法によると作物が
発芽或いは活着するまで等の生育初期は密閉被覆下で、
保温性が高く発芽或いは活着の安定化、促進化に効果的
であり一方発芽或いは活着してからの換気を必要とする
生育期には網目体のみの被覆となって換気作業が省力化
出釆るという極めて有用な特長を有ししているのである
が、更に又、本発明の作物裁培方法のもつ効果は水可溶
性皮膜体が極めて吸湿性、吸水性に優れると共に6〜1
7仏波長城の赤外線透過率も低いので従来のポリ塩化ピ
ニル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ピニル共重合体等
の合成樹脂からなる皮膜体を用いる方法に比べて防霧性
、防寒性に優れていることにある。
上記従来の農業用皮膜体は素材に吸湿性が全くない為に
密閉被覆下といえども夜間の急激な温度低下時に被覆内
の相対湿度が飽和状態を超えて作物体面に絹蕗、凍結の
害を特に作物が活着するまでの耐霜性、耐寒性の低い生
育期に於ては受け易いのに対し本発明の作物教培方法で
は用いる水可溶性の皮膜体が吸湿性、透縦性、吸水性に
極めて優れている為に密閉状態であっても被覆内が飽和
温度になり難く、しかも作物体面よりも皮膜体面に優先
的に結霧、凍結するに加えて6〜17仏波長城の赤外線
、即ち夜間の温度低下の主原因である熱線の透過率が極
めて低い為に保湿性が高く防霜性、防寒性に優れている
のである。更に又、本発明の作物教塔方法効果は耐水性
の網目体として水不溶性のPVA系合成樹脂を素材とす
る網目体を用いる場合に発揮される。即ち前記PVA系
網目体は素材特性より吸質性、吸水性に極めて優れてい
る為作物体面よりも網目体に優先的に結霜、凍結するこ
と及び夜間の温度低下をもたらす6〜17仏波長城の赤
外線所謂熱線の透過率が極めて低く保温性に優れている
為に水可溶性の皮膜体が熔出して網目体のみの皮膜体と
なっても防霜性、防寒性に優れていることにあり耐水性
の網目体としてこのPVA系網目体を用いる場合が本発
明の作物裁培方法の最も好適な方法である。5図面の簡
単な説明 第1図及び第4図は本発明に係る作物の裁塔方法の一実
施態様の一例を示す説明図であり図中1は水可溶性の皮
膜体2は耐水性の網目体を表わす。
第1図 第2図 第3図 第4図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高分子フイルムを用いて作物を被覆し、人工環境下
    で栽培するに際し、播種後発芽する迄、又は移殖もしく
    は定殖後活着する迄の生育初期は水可溶性の皮膜体と耐
    水性の網目体とを重合して作物を密閉被覆し、保温性、
    防霜性及び防寒性に優れた環境を維持し、生育期におい
    ては前記水可溶性の皮膜体を溶解除去し、網目体のみで
    作物を被覆し、適度の保温性と通気性とを付与し作物を
    育成することを特徴とする作物の裁培方法。 2 水可溶性の皮膜体が水溶性のポリビニルアルコール
    系皮膜体である特許請求の範囲第1項の作物の栽培方法
    。 3 耐水性の網目体がポリビニルアルコール系皮膜体を
    延伸割繊、熱処理、拡幅して得られる網状体を経偉に積
    層接着した70%以上の透光度と5〜70%の空隙率を
    有する網状不織布である特許請求の範囲第1項の作物の
    裁培方法。
JP2875181A 1981-02-28 1981-02-28 作物の栽培方法 Expired JPS6038094B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2875181A JPS6038094B2 (ja) 1981-02-28 1981-02-28 作物の栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2875181A JPS6038094B2 (ja) 1981-02-28 1981-02-28 作物の栽培方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57144919A JPS57144919A (en) 1982-09-07
JPS6038094B2 true JPS6038094B2 (ja) 1985-08-30

Family

ID=12257106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2875181A Expired JPS6038094B2 (ja) 1981-02-28 1981-02-28 作物の栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6038094B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102498873B (zh) * 2011-11-01 2013-09-25 青岛农业大学 一种茶树种质资源苗期抗寒性的鉴定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57144919A (en) 1982-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101869043A (zh) 一种葡萄越冬防寒简易法
JP5105177B2 (ja) 保温シート
JPS6038094B2 (ja) 作物の栽培方法
KR102411355B1 (ko) 필름농법을 위한 농작물 재배시설
CN108353740A (zh) 一种小型西瓜高效省力化栽培方法
CN211558239U (zh) 一种农用育秧无纺布
JPH048769Y2 (ja)
JP2003038045A (ja) 有孔マルチフィルム
JP2711168B2 (ja) 作物の栽培方法
CN111296262A (zh) 一种现代温室番茄周年生产的方法
JPS6144840Y2 (ja)
CN106613097B (zh) 地中海仙客来栽培模式、盆株培育技术及其越夏越冬方法
JPS6044136B2 (ja) 農業用被覆資材
Lorenzo et al. Soilless cucumber response to mulching in an unheated Mediterranean greenhouse
CN214449200U (zh) 一种反光微孔复合膜
CN107347553A (zh) 一种黄桃延迟栽培方法
CN212381809U (zh) 一种新型蔬菜穴盘育苗覆盖纺织物
JP3760054B2 (ja) 農産用被覆メッシュ材
JPS5928420A (ja) 農業用被覆材
JPS586275Y2 (ja) 花栽培用被覆材
Yamanaka et al. Trends in the Development of Energy-saving Techniques for Protected Horticulture in Japan
CN207772561U (zh) 一种接驳结构农用超宽无纺布
JP2002335775A (ja) 農作物の栽培方法
JPH0664445U (ja) 農業および畜産用被覆体
Singh et al. Protected Horticulture in India: An Overview