JPS6036876Y2 - 可傾式坩堝型回転炉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、坩堝型炉体を傾斜した状態において回転し、
炉体内に収容する溶解金属の収容能力を増大する上、口
径の炉体の開口部を上向けにしてトップチャージ方式で
材料の供給を容易にするとともに燃料の火焔が炉内を循
還して反復加熱を行なって溶湯作業の熱効率を促進し、
また、炉体を倒伏して溶湯と残渣類の取出しも亦簡単迅
速に遂行せられて金属再収の作業性を著しく高揚させる
可傾式坩堝型回転炉である。

従来の金属再収回転炉は、炉体が横置せられてその形状
は両端部を絞った大鼓型になり、端部に開口する材料供
給口と残渣取出口とはその口径が小さい構造であり、収
容する溶湯量が小量である上、材料の補給と残漬物の排
出が困難であって作業性にすぐれていない所があり業界
においてはその改善が求められていた。

本考案はその要望に答えるものである。

芸に本考案の実施例を添附図面により詳述すると、炉底
の外側に突設する支軸２を可動枠４の基部５で、炉体開
口部３周縁を可動枠頂部にある一対のローラー６．６で
支承して坩堝型炉体１を可動枠４に搭載し、その可動枠
４に油圧シリンダからなる作動機構７を設備し、炉体１
が２５°〜３５゜変角に傾斜させて可動枠４を架台８に
回動自在に枢支し、可動枠４にはモーター９による動力
源を装備し、該モーター９で伝導機構１０を介して炉体
１の支軸２を回転し、炉体１を傾斜した状態で旋回させ
るものであり、炉体１はその開口部３を開閉扉１１によ
って開放閉鎖し、その開閉操作はモーター１２をもって
行うものである。

尚、符号１３は溶解用燃料供給管、１４は排ガス導出管
である。

次に、この坩堝型回転炉を使用してアルミニウム金属の
廃材を溶解してアルミニウムを回収する作業を説明する
と、開口部３を上向けにして炉体１を約３０’角傾斜し
た状態において可動枠４を架台８に固定し、開閉扉１１
を開披して被溶解物のアルミ廃材を炉内に装入した後開
閉扉１１を摺下して炉体の開口部３を閉鎖し、次に溶解
用燃料を供給管１３から炉内に導入して溶解作業を開始
し、一方モーター９を回動して伝導機構１０を介して炉
体１を傾斜した状態で回転させると、炉体が坩堝型にな
って傾斜することにより燃料の火焔が炉壁に沿って炉内
を循還して反復加熱が行なわれて熱効率を良好にして旺
盛な溶解作用を与えて短時間に固型体の被溶解物を溶湯
にして燃料消費量を著しく節減するのである。

また炉体が坩堝型になって開口部が大きく、かつ、それ
が上向きになることにより材料装入がトップチャージ方
式にすることができてその供給作業を敏速にするととも
に作業者が炉内の高熱に対して直接曝露されることがな
くて作業が安全である。

また可動枠は油圧機構により簡単かつ確実に可能枠を作
動し、溶湯取出時に可動枠の倒伏が容易にできて溶解金
属の取出と残漬物の排出を敏速に実施して金属再収の作
業能率を著しく促進するものである。

更にこの可傾式坩堝型回転炉は横置式鼓胴回転炉に比し
溶解する金属の有効容量が極めて大きくなり作業効率を
著しく向上し、アルミドロス、ダライ粉をはじめ各種ス
クラップ、イゴットの溶解に最適し、汎用性に富むばか
りでなく炉体は耐火煉瓦を内張にして炉本体が耐久性に
すぐれて長期の使用ができ、経済的である等の作用効果
を具備し金属再収業界に稗益する所が著しい優秀、かつ
進歩した技術考案である。

【図面の簡単な説明】

添附図面は本考案の実施例を示すものであり、第１図は
全体装置の側面図、第２図は炉の開口部の正面図である
。 １・・・・・・炉体、２・・・・・・支軸、３・・・・
・・開口部、４・・・・・・可動枠、５・・・・・・可
動枠基部、６・・・・・・ローラー、７・・・・・・作
動機構、８・・・・・・架台、９・・・・・・モーター
、１０・・・・・・伝導機構、１１・・・・・・開閉扉
、１２・・・・・・モーター、１３・・・・・・燃料供
給管、１４・・・・パ排ガス導出管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 坩堝型炉体を可動枠に搭載し、炉底の外側に突設する支
   軸を該可動枠基部で支持し、炉体開口部を可動枠頂部に
   設けたローラーで支承し、上記可動枠を架台に回動自在
   に枢支し、可動枠に設備した作動機構により熔体を２５
   °〜３５°度に傾斜するように構成するとともに、炉体
   を傾斜状態で回転するように可動枠に装備する動力源と
   伝導機構とを有して戒る可傾式坩堝型回転炉。