JPS6036074Y2 - 釣り竿用キヤツプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は釣り竿用キャップに関し、詳しくはいわゆる
振り出し竿の納竿時の竿先に被せられるキャップ体に関
する。

従来、釣り竿としては、手元に近い竿部分にそれより先
端側のいくつかに分けられる竿部分を順次収納し、使用
時にはこれら竿部分を引き出し、これらそれぞれの竿部
分に設けられてわずかなテーパ状外径の変化を利用して
一本の長尺の釣り竿になし得るよう構成した振り出し竿
が広く用いられている。

この振り出し竿であってリール竿とされたものを使用す
る場合、通常、納竿状態の竿先に被せられたキャップを
取り外し、次いでリールから引き出された道糸をガイド
環に挿通し、その後竿を順次引き延ばし、一本の長尺の
釣り竿にすることが行われているが、これら釣り竿に取
付けられている道糸用ガイド環の大きさは釣り竿の種類
にもよるが、一般に穂先のやわらかいものほど内径の小
さなものが用いられ、かつ、ガイド環の数も多くされて
いるため、道糸の先端がカールしていたりすると、ガイ
ド環に道糸を挿通するのが非常にやっかいであり、道糸
の挿通順序が挿通方向を間違えやすく、−から道糸通し
をやり直さねばならないといったこともしばしば生ずる
。

特に夜釣りなどの場合、暗くなってから竿のセットを行
う場合、上述した不都合は著しい。

この考案は上記欠点に鑑み、従来やっかいであって道糸
のガイド環通しをワンタッチで行え、もって不馴れな者
であっても、又、暗い時であっても容易にかつ迅速に竿
をセットし得るに便利な竿先キャップを提供することを
目的としてなされたものであって、一端が閉鎖され、他
端が開口された短筒状体の側面に、前記開口面縁端より
道糸ガイド環収納用切り込み開口を設けて成るキャップ
体の内部に、容易に曲折しない中空チューブであって、
その外径が釣竿の道糸ガイド環内に挿通し得る大きさと
され、中空内径が道糸を挿通し得る大きさとされた案内
部材が前記キャップ体の閉鎖端に一方の開口端を臨ませ
、他端を少なくとも前記キャップ体の開口端より延出さ
せて挿通配置されて取付けられて成ることを特徴とする
ものである。

以下、この考案を実施例により説明する。

第１図はこの考案の実施例の正面図、第２図は第１図の
■−■線断面図、第３図は第２図のｍ−■線拡大断面図
である。

その考案の釣り竿用キャップＡは、一端ＩＡが閉鎖され
、他端ＩＢが開口された短筒状体１の側面ＩＣに開口面
縁端ｌＢ’より道糸ガイド環５（第４図）収納用切り込
み開口２を設けて成るキャップ体１の内部に、容易に曲
折しない中空チューブ３′であって、第３図に示すよう
に、その外径りが釣竿Ｂのガイド環内に挿通し得る大き
さとされ、中空内径ｄが道糸６を挿通し得る大きさとさ
れた案内部材３が前記キャップ体１の閉鎖端１Ａにその
開口端３Ｂを臨ませ、他端３Ａを前記キャップ体１の開
口端ＩＢより延出させて挿通配置させて取付けられて構
成されている。

上記においてキャップ体１は、従来用いられている釣り
竿用キャップと同一材質のものであり、例えばプラスチ
ック製とされたものであるが、ゴム状弾性を有する締付
縁４を一体に有したものであっても良い。

又、案内部材３は、ある程度、自由に曲げられるが、力
を除けば弾性的に直線状に復帰する材質のものが用いら
れ、プラスチック製とされている。

そして、この考案の釣り竿用キャップＡを使用するには
、第４図に示すように、納竿した振り出し竿Ｂの各ガイ
ド環５・・・５に案内部材３を挿通した状態で被せたキ
ャップＡに対しまず、道糸６を案内部材３の竿手元側端
３Ａから挿通腰竿先端側３Ｂへ引き抜いた後、釣り竿用
キャップＡを竿Ｂから引き抜くように取外すのである。

このとき、道糸６は各ガイド環５・・・５を挿通した状
態となって残り、一時にガイド環通しが終了するのであ
る。

そして、道糸の先端を支持して竿を繰り出していけば竿
のセットは簡単に終了するのである。

又、納竿する場合は、竿から道糸を抜き取った後、竿を
縮小し、次いでキャップＡを取付ける際、案内部材３の
竿手元側端３Ａを順次竿の穂先側ガイド環５・・・５か
ら縫うように挿通し、納竿した竿先に第４図に示すよう
に取付けておき、次回の使用に備えるのである。

尚、案内部材３の竿手元側端３Ｂは、道糸６の挿通を容
易にし、かつ、案内部材３自体のガイド環通しを容易に
するため、図示したように斜面状端面としておくことが
望ましい。

この考案は以上のように構成されているので従来やっか
いであった道糸のガイド環通しがきわめて簡単に行え、
又、釣り竿用キャップに一体的に設けたから、納竿時に
次回の釣りに備えての順備が同時に可能となり、ガイド
環の取扱いが非常に容易になるのである。

又、竿穂先が折れ、又は穂先ガイドの接着部が剥れるな
どしてガイド環が抜は落ちてしまうような場合であって
も案内部材にガイド環を挿通しておけば、ガイド環の紛
失防止にもなり、便利であるなど種々の実用的効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の正面図、第２図は第１図の
■−■線断面図、第３図は第２図の■−■線拡大断面図
、第４図は実施例の使用状態を示す断面図である。 Ａ・・・・・・釣り竿用キャップ、１・・・・・・キャ
ップ体、１′・・・・・・短筒状体、ＩＡ・・・・・・
閉鎖端、１Ｂ・・・・・・開口端、ＩＣ・・・・・・側
面、ＩＢ’・・・・・・開口縁端、２・・・・・・切り
込み開口、３・・・・・・案内部材、３′・・・・・・
中空チューブ、Ｂ・・・・・・釣竿、５・・・・・・ガ
イド環、６・・・・・・道糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端が閉鎖され、他端が開口された短筒状体の側面に、
   前記開口面縁端より道糸ガイド環収納用切り込み開口を
   設けてなるキャップ体の内部に、容易に曲折しない中空
   チューブであって、その外径が釣竿の道糸ガイド環内に
   挿通し得る大きさとされ、中空内径が道糸を挿通し得る
   大きさとされた案内部材が前記キャップ体の閉鎖端に一
   方の開口端を臨ませ、他端を少なくとも前記キャップ体
   の開口端より延出させて挿通配置されて取付けられて成
   ることを特徴とする釣り竿用キャップ。