JPS6035792Y2 - 二又めす部材とおす部材との連結構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、主な負荷として部材の軸方向の力が作用す
る二叉めす部材とおす部材とのピンによる連結構造に関
するものである。

つぎに、この考案を適用する大形移動式クレーンの一例
を第１図により説明する。

下部走行体２には上部旋回体１が旋回自在に装架されて
おり、上部旋回体１にはブーム３、ガントリ４が取付け
られているとともに、起伏ドラム８、起伏用シーブ９が
放置されている。

起伏ドラム８からくり出した起伏ロープ７は、起伏用シ
ーブ９とガントリ４にピンにより支えられたシーブハン
ガ６と掛は渡されている。

シーブハンガ６にはペンダントロープ５の一端が連結さ
れており、ペンダントロープ５の他端はブーム３の上方
部に連結されている。

ブーム３とガントリ４とペンダントロープ５とは三角形
を形成している。

イはブーム３、ガントリ４と上部旋回体１との連結部を
表わし、口はガントリ４とシーブハンガ６との連結部を
表わす。

上記の連結部は従来第６図に示す構造からなる。

二叉めす部材３１の二又片３１ａ、３１ｂにはピン穴３
１ｃが設けられており、おす部材３２にはピン穴３１ｃ
に合致させるピン穴３３ａをそなえたブッシング３３が
嵌入されている。

二叉めす部材３１の二又片３１ａ、３１ｂ間におす部材
３２を挿入し、ピン穴３１ｃとピン穴３３ａとを合致さ
せ、それらのピン穴に頭付ピン３４を矢印Ａ方向から差
込んで両部材３１．３２を連結する。

この連結構造には下記の欠点がある。

（ａ） 大形構造物の場合には、ピンの直径、および
重量が大きくなって、人力では持てなくなり、ピンを支
える補助機械を必要とする。

かつ、ピン穴が高所に位置する場合には、ピンの抜き出
し時に危険がともなう。

（ｂ） ピンを差込む際、ピン穴の位置合せに時間が
かかる。

この考案は、上記の欠点を除くことができる二又めす部
材とおす部材との連結構造を提供することを目的とする
ものである。

この考案の二叉めす部材とおす部材との連結構造は、お
す部材の先端部のピン穴に挿入した欠円頭付ピンを、二
叉めす部材の二又片に設けたピン挟持用溝に嵌合させる
とともに、おす部材の先端部を二叉めす部材の二又片間
に挿入し、前記ピンの欠円類のないがわの端面に欠円筒
と対称に欠円板を固定し、二又片の外側面に、それぞれ
欠円類、欠円板の欠円筒に沿わせて回り止め板を固定し
たことを特徴とするものである。

以下、この考案の一実施例を第２図ないし第５図により
説明する。

二叉めす部材１１の二又片１１ａ、ｌｌｂにはピン挟持
用溝（以下溝という）１１Ｃが設けられており、おす部
材１２の先端部にはピン穴１３ａを設けたブッシング１
３が嵌入されている。

ブッシング１３のピン穴１３ａに差込むピン１４は欠円
類（はぼ半円形の頭）１４ａをそなえている。

二叉めす部材１１とおす部材１２との連結は下記のよう
にして行う。

おす部材１２の先端部の穴にブッシング１３を嵌入させ
、ブッシング１３のピン穴１３ａにピン１４を差込む。

ピン１４の欠円類のないがわの端面に欠円類１４ａと同
形の欠円板１５を欠円類に対して対称にボルト１６によ
り固定する。

この部分は、一度組立てれば、通常の組立て、分解時に
はその状態のままにする。

ついで、二叉めす部材１１を第５図の矢印Ｂ方向に移動
させて、おす部材１２の先端部に二又片１１ａ、ｌｌｂ
を挿入させるとともに、溝１１ｃをピン１４に差込ませ
る。

その後、欠円類１４ａ１欠円板１５の欠円筒に沿わせて
回り止め板１７を二又片１１ａ、１１ｂの外側面にボル
ト１８により固定する。

分解の際には回り止め板１７を取りはずし、二叉めす部
材１１を連結時と反対の方向に移動させる。

以上説明したこの考案によれば下記の効果が得られる。

（１）ピンを手で持たずに二叉めす部材とおす部材との
連結を行うことができ、したがって補助機械を必要とせ
ず、組立て、分解費用を低減することができる。

（２）連結時にピン穴の合せ作業をする必要がないので
作業能率を向上できる。

（３）ピン穴が高所に位置しても安全に連結作業を行え
る。

（４） ピンを一度取付ければ、通常の組立て、分解
ごとにピンをはずす必要がないので、作業工数が減る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施する大形移動式クレーンの一例
を示す側面図、第２図はこの考案の一実施例を示す断面
正面図、第３図は一部を断面して表わした第２図の左側
面図、第４図は第２図の右側面図、第５図は第２図にお
る二叉めす部材とおす部材との連結前の状態を示す断面
正面図、第６図は従来の二叉めす部材、おす部材を示す
断面正面図、ならびにピンを示す正面図である。 １１・・・・・・二叉めす部材、ｌｌａ、ｌｌｂ・・・
・・・二又片、ｌｌｃ・・・・・ピン挟持用溝、１２・
・・・・・おす部材、１３・・・・・・ブッシング、１
３ａ・・・・・イン穴、１４・・・・・・ピン、１４ａ
・・・欠円類、１５・・・・・・欠円板、１６・・・・
・・ボルト、１７・・・・・・回り止め板、１８・・・
・・・ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二叉めす部材におす部材を挿入し、両部材をピンにより
   連結する構造において、おす部材の先端部のピン穴に挿
   入した欠円頭付ピンを、二叉めす部材の二又片に設けた
   ピン挾持用溝に嵌合させるとともに、おす部材の先端部
   を二叉めす部材の二又片間に挿入し、前記ピンの欠円頭
   のないがわの端面に欠円頭と対称に欠円板を固定し、二
   又片の外側面に、それぞれ欠円頭、欠円板の欠内部に沿
   わせて回り止め板を固定したことを特徴とする連結構造
   。