JPS6035542Y2 - グル−ビングカツタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は穴の内周面に溝を加工するためのグルービング
カッタに関するものである。

グルービングカッタは、切刃部が回転軸と偏心して回転
することにより穴の内面に溝を切削加工するようにした
工具で、加工される溝の深さはカッタとカッタシャフト
の偏心方向の位置により調節される。

そのために、従来のカッタは第１図および第２図に示す
ようにカッタ取付部が三角形の山型をなすセレーション
０３に成形されており、また山型の強度を向上させるた
めに嵌合部をテーパ形状としている。

ところが、図示するようにカッタ０１とカッタシャフト
０２とを組合せる場合、テーパで嵌合するためにカッタ
０１をカッタシャフト０２から取外し難い。

したがって加工溝の深さを調節するためにカッタを抜い
てカッタシャフトの偏心方向との取付位相を変更する作
業に長時間を要する。

また、嵌合部にテーパ形状にしているにもかかわらずセ
レーション０３の山型が小さいため、加工中セレーショ
ン０３の山型が破損しカッタが空回転し易い。

本考案は上記従来のカッタの不具合に鑑み、加工溝の深
さ調節が容易に行なえ、加工中にカッタとカッタシャフ
トとの嵌合部が破損して空回転しないグルービングカッ
タを提供することを目的とし、カッタのカッタシャフト
に対する嵌合孔をスプライン形状とし、カッタシャフト
のカッタに対する嵌合部に複数の溝を円周上不等分割に
刻設し、曲溝とスプラインとの間にロールピンを介在さ
せてなることを特徴とするものである。

以下本考察による実施例を図面にもとづいて説明する。

１はカッタでその内経部にスプライン２が形成されてい
る。

３はカッタシャフトで、カッタ１との嵌合部４外周面に
は円周上を不等分割した状態で刻設された複数の溝７を
有する。

６はロールピンで、任意の溝７とスプライン２に係合し
ている。

５はカッタ１をカッタシャフト３に固定するための締付
ボルトである。

カッタシャフト３はその軸心が回転軸８の軸心に対して
偏心状態で回転軸８と一体化されている。

したがって溝７を任意に選択して曲溝７とロールピン６
を係合させて所定の切込深さの溝加工ができるように調
節し、カッタ１とカッタシャフト３とを組み立てて固定
する。

これを第３図に示す。

加工溝の切込溝の深さを変更するには前記溝７とスプラ
イン２の位置関係を変え、すなわちカッタ１の切刃部と
偏心位置との位相を変更したのちロールピン６を介して
これらを組立て固定すればよい。

本考案は以上のように構成したから、カッタおよびカッ
タシャフトの破損が防止され、カッタシャフトの外周に
設けられた不等分割の溝とこれに係合スるロールピンを
用いたことにより加工溝深さの調節が容易に行なえる。

また加工溝深さの調節においてカッタをカッタシャフト
から抜き出す作業も両者の嵌合部をストレートにしたか
ら容易である。

さらに、カッタの結合部をテーパセレーション形状でな
くストレートスプライン形状としたことによりその加工
はブローチでまとめて行なえるから安価に製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す正面図、第２図は第１図の■−
■断面図である。 第３図〜第６図は本考察による実施例を示し、第３図は
全体の正面図、第４図はカッタの側面図、第５図はカッ
タシャフトの正面図、第６図は第５図の側面図である。 １・・・・・・カッタ、２・・・・・・スプライン、３
・・・・・・カッタシャフト、４・・・・・・嵌合部、
５・・・・・・締付ボルト、６・・・・・田−ルピン、
７・・・・・・溝、訃・・・・・回転軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基軸部とカッタ取付部との軸中心が偏心してなるカッタ
   シャフトと、該カッタシャフトのカッタ取付部に嵌着し
   てなるカッタとによってなるグルービングカッタにおい
   て、カッタのカッタシャフトに対する嵌合孔をスプライ
   ン形状とし、カッタシャフトのカッタに対する嵌合部に
   複数の溝を円周上不等分割に刻設し、曲溝とスプライン
   との間にロールピンを介在させてなることを特徴とする
   グルービングカッタ。