JPS6035490Y2 - 電気かみそり - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気かみそりに係り、剃り刃を臨ませた皮膚接
触面に剃り毛を誘導する櫛状部を必要とする場合および
櫛状部を必要としない場合とに両用できる構造に関する
。

従来のこの種の電気かみそりは櫛状部を有する皮膚接触
面と櫛状部のない皮膚接触面との両側に臨ませられる刃
縁を両側に形成した剃り刃を用いた構造が採られている
が、この構造では剃り刃に同時に使用することのない両
側に刃加工を必要とし、また電気かみそりでは剃り刃の
可動刃は往復移動されているため一方の刃縁で剃り動作
時に他方の刃縁でも剃り動作が行われており、誤って使
用しない側の刃縁で剃るべき個所以外の個所を剃り落す
危険があった。

また剃り刃の一側にのみ刃縁を形成し、櫛状部を別部材
で構成して組込む構造も知られているが、組立部品が多
く、また組込んだ櫛状部が適度の移動節度を有するよう
に特別な手段が必要となり、高価となり、さらに皮膚の
たるみ易い個所などを剃る際の安全保護の機能を有して
いるが、剃り動作時に櫛状部が後退したりすると皮膚が
弱い個所では皮膚が傷つき易く、また櫛状部が進出して
いると錯覚して剃り操作して皮膚を傷つけるおそれがあ
った。

また従来櫛状部を形成しない電気かみそりでは固定刃の
厚みを厚くし、または固定刃と可動刃との櫛刃状の刃縁
の間隔を大きく形成して皮膚のたるに易い個所、或は皮
膚の弱い個所などを剃る場合の安全性を考慮しているが
、腕、脚などの毛を剃る場合には剃り上がりが悪い欠点
を有している。

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、剃り刃組立体
を組込んだ剃り刃の一側縁に形成した刃縁を櫛状部を形
成した皮膚接触面側と櫛状部のない皮膚接触面側とに選
択的に位置させるように剃り刃組立体を剃り刃保持台枠
に取付けることができるようにし、皮膚の丈夫な個所、
皮膚のたるみ易い個所などの毛剃り個所に応じて櫛状部
を選択的に用いて安全でかつ良好に剃り上げることので
きる経済的な電気かみそりを提供するものである。

次に本考案の一実施例の構造を図面について説明する。

１は剃り刃保持体で、この保持体１は剃り刃保持台枠２
、支持台３、可動刃押圧ばね体４および剃り刃覆い枠５
とにて構成されている。

この剃り刃保持台枠２は合成樹脂にて成形され、基台部
６の両側には皮膚接触面７，８が形成され、この両皮膚
接触面７，８は中央部が外方に膨出され、一方の皮膚接
触面７の上縁には櫛状部９が形成され、この櫛状部９の
櫛溝１０は両端部より中央部に至るに従い漸次深く形成
されている。

またこの基台部６の中央部には一方の皮膚接触面７より
他方の皮膚接触面８側に向って幅方向に偏位した位置に
回転軸１１の挿通孔１２が形成され、この基台部６の両
端位置には係止突片１３がそれぞれ上方に向って突設さ
れており、この係止突片１３には前記挿通孔１２を結ぶ
直線上に位置して幅方向に偏位した位置に取付部として
の角形状の係止孔１４が形成されている。

また前記基台部６の下部には前記挿通孔１２と同心筒状
の取付部１５が一体に形成され、駆動源としての電動機
１６および乾電池などを収納したかみそり本体１７に着
脱自在に取着されるようになっている。

前記支持台３は合成樹脂にて成形され、中央部に前記挿
通孔１２に対向する角形状の開口１８が形成され、この
支持台３の両端部には端面板部１９が上方に向って突出
形成され、この端面板部１９には下端を自由端とした弾
性保合片２０が相対して形成され、この各保合片２０の
下端外面には前記保持台枠２の係止孔１４に係脱自在に
係止される係止突起２１が形成されている。

またこの各端面板部１９の両側にそれぞれ外方に向って
突出した係合突起２２が形成され、この各係合突起２２
の上縁は上方から下方に向って外側に傾斜した保合案内
縁２３に形成されている。

さらにこの支持台３には前記開口１８の両端両側に位置
してそれぞれ位置決め突起２４が形成され、さらにこの
突起２４の中央に位置して支点突起２５が形成されてい
る。

前記可動刃押圧ばね体４は金属ばね材にて成形され、前
記支持台３の開口１８に対応する開口２６が形成され、
両端には前記支持台３の位置決め突起２４間に位置決め
保持される突片部２７が突出され、この各突片部２７の
先端には前記支持台３の係合片２０の内面に当接される
接触片２８が下方に向って折曲形成されている。

さらにこの押圧ばね体４の両側部は上方に向って折曲さ
れた弾性側辺部２９の上縁に複数の抑え突部３０が形成
されている。

次に剃り刃覆い枠５は合成樹脂にて成形され、上面部３
１の両端から下方に突設した両端面部３２の内面両側の
下端には前記手持台３の保合突起２２の下縁を係止する
係止突部３３がそれぞれアンダーカットにて形成され、
この覆い枠５の一側には剃り刃３４を突出させる切欠部
３５が形成され、他側には前記保持台枠２の両皮膚接触
面７゜８を選択的に嵌合する嵌合部３６が切欠き形成さ
れている。

次に剃り刃３４はかみそり固定刃３７とかみそり可動刃
３８とにて形成され、この固定刃３７は前記覆い枠５の
内面に突設した角柱状の保持突起３９に係合する係合孔
４０が形成されている。

この固定刃３７の一側に形成した刃縁４１は両端側から
中央部に向って弧状に膨出され櫛刃状に形成されている
。

次に前記可動刃３８は前記覆い枠５の保持突起３９に両
端方向に移動可能に係合される長溝４２が両端側に形成
され、中央部には受は体４３の取付孔４４が形成されて
いる。

またこの可動刃３８の一側に形成した刃縁４５は両端側
から中央部に向って弧状に膨出され櫛刃状に形成されて
いる。

次に前記受は体４３は合成樹脂にて成形され、前記可動
刃３８の取付孔４４に嵌合溶着される突起部４６が上面
に形成され、下面には回転軸１１のクランクアーム４７
を係合する係合溝４８が幅方向に形成され、この係合溝
４８の下端側係合案内となる係合案内縁４９が拡開形成
されている。

次にこの保持体１の組立方法について説明する。

覆い枠５の上面部３１の内面に固定刃３７を当接し保持
突起３９に係合孔４０を係合して固定刃３７を位置決め
保持する。

この状態で固定刃３７の刃縁４１は切欠部３５から突出
させる。

次いで受は体４３を取付孔４４に嵌合固着した可動刃３
８を固定刃３７の下面に重合し、長溝４２を保持突起３
９に係合して可動刃３８を左右両端方向に向って移動可
能に保持する。

この可動刃３８の刃縁４５は固定刃３７の刃縁４１に沿
って摺動可能に重合される。

次いで押圧ばね体４の開口２６に受は体４３を挿通して
抑え突部３０を可動刃３８の下面に当接する。

この状態で支持台３を覆い枠５に下方から嵌合するとこ
の支持台３の開口１８に受は体４３が挿通され、係合突
起２２はその係合案内縁２３を案内として覆い枠５の係
止突部３３に弾性変形によって係止され、同時に端面板
部１９が固定刃３７の両端下面に当接され、この固定刃
３７は覆い枠５の内面に押圧保持され、また押圧ばね体
４は支持台３の位置決め突起２４に突片部２７が保持さ
れ、接触片２８は端面板部１９の内面に当接されて位置
決め保持され、また押圧ばね体４は支点突起２５にて支
持されて両側方向に揺動可能に保持される。

このように組立てられたかみそり刃組立体５０を前記保
持台枠２に取着する。

この組立体５０を保持台枠２の一方の皮膚接触面７側に
剃り刃３４の刃縁４１，４５を臨ませて嵌合すると、支
持台３の両端係合片２０の係止突起２１が保持台枠２の
両端係止突片１３の係止孔１４に弾性変形によって保合
保持され、組立体５０は保持台枠２に保持され、第１図
、第３図に示すように保持台枠２の櫛状部９の先端が両
刃３７．３８の刃縁４１．４５の前方に位置される。

また組立体５０を反転して保持台枠２の他方の皮膚接触
面８側に剃り刃３４の刃縁４１．４５を臨ませて嵌合す
ると、保持台枠２に組立体５０は支持台３の係止突起２
１と係止孔１４との係合で保持され、両刃３７．３８の
刃縁４１，４５は第４図に示すように保持台枠２の他方
の皮膚接触面８の先端から突出される。

次に前記本体１７は副長筒状に形成され、内部には図示
しない乾電池およびこの乾電池によって駆動される電動
機１６が内蔵され、上端中央には電動機１６によって回
転される回転軸１１が突出され、この回転軸１１の上端
偏心位置にはクランクアーム４７が突出されている。

またこの本体１７の上端には前記保持台枠２を着脱自在
に係止する係止爪５１が設けられている。

またこの本体１７の周面下部には前記乾電池と電動機を
接続する電気回路を開閉するスイッチの摘み５２が設け
られている。

そしてこの本体１７の上端に係止爪５１によって組立体
５０を取付けた保持台枠２の取付部１５を装着すると、
回転軸１１は保持台枠２の挿通孔１２から挿通され、ク
ランクアーム４７は受は体４３の保合溝４８に係合され
る。

なお支持台３に予め押圧ばね体４を組込んで覆い枠５に
係脱することもできる。

次にこの実施例の作用について説明する。

組立体５０を剃り刃３４の刃縁４１，４５側を保持台枠
２の一方の皮膚接触面７側に位置させて保持台枠２に取
付け、この保持台枠２を本体１７の上端に装着する。

この状態で摘み５２の操作によってスイッチを閉成する
と電動機１６は駆動され、回転軸１１の回転でクランク
アーム４７を係合した受は体４３は左右両端方向に向っ
て往復動され、可動刃３８は押圧ばね体４によって固定
刃３７に圧接されながら覆い枠５の保持突起３９と長溝
４２との係合で案内されて左右両端方向に摺動され、可
動刃３８の刃縁４５が固定刃３７の刃縁４１に沿って摺
動され、この状態で保持台枠２の一方の皮膚接触面７を
皮膚に押付けながら摺擦すると櫛状部９の横溝１０に毛
が導入され、この櫛状部９の先端内側に位置している固
定刃３７の刃縁４１と可動刃３８の刃縁４５とに毛が導
入されて剃られる。

この際皮膚の当りが強い皮膚接触面７の中央部には皮膚
のたるみが大きくても横溝１０の深さが深いので剃り毛
は確実に導入されて刃縁４１．４５にて剃られる。

このようにして皮膚の柔かい部分例えば腺毛の剃りに適
する。

また組立体５０の刃縁４１，４５側を保持台枠２の他方
の皮膚接触面８側に位置して組立体５０を保持台枠２に
装着すると両刃３７，３８の刃縁４１．４５は露出され
、腕、脚などの皮膚の強い個所に適する剃りを行う。

本考案によれば、剃り刃保持台枠の両側に形成した皮膚
接触面の一方に櫛状部を一体形成するとともにこの剃り
刃保持台枠にこの皮膚接触面のいずれか一方の端縁に選
択的に刃縁を臨ませるように剃り刃組立体を両側位置を
反転させて取着可能としたので、剃り個所に応じて刃縁
が櫛状部を有する皮膚接触面または櫛状部のない皮膚接
触面側に位置させることができ、腋の下など皮膚がたる
み易くかつ弱い個所では櫛状部で毛を案内して刃縁に誘
導して剃り上げることができ、また腕、脚などでは刃縁
を直接肌に当接して剃り上げることができ、剃り上がり
が良好で安全性が高く、剃り刃には一側にのみ刃加工を
行えばよく、また部品数も増加せず、経済的な電気かみ
そりが得られ、特に婦人用かみそりとして適している。

また両側の皮膚接触面の中心より櫛状部のない側に偏位
して取付部を保持台枠に形成することにより櫛状部の内
側に剃り刃の刃縁を突出させず、また櫛状部のない側で
は剃り刃を突出させて安全性と剃り上がりを向上させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電気かみそりの斜視図
、第２図は同上縦断正面図、第３図は同上縦断側面図、
第４図は同上剃り刃組立体を反転した場合の縦断側面図
、第５図は同上分解斜視図である。 ２・・・・・・保持台枠、７，８・・・・・・皮膚接触
面、９・・・・・・櫛状部、１４・・・・・・取付部と
しての係止孔、１６・・・・・・電動機、１７・・・・
・・本体、３４・・・・・・固定刃３７と可動刃３８と
からなる剃り刃、４１．４５・・・・・・刃縁、５０・
・・・・・剃り刃組立体。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）電動機および電源電池を内蔵した本体の上端に取
   付けられかつ皮膚接触面をそれぞれ形成するとともにこ
   の一方の皮膚接触面に櫛状部を一体形成した剃り刃保持
   台枠と、この剃り刃保持台枠の両側に形成した皮膚接触
   面のいずれか一方の端縁に選択的に臨ませられる刃縁を
   形成り前記電動機によって作動される剃り刃と、この剃
   り刃をその刃縁を一側に位置させて取付けこの刃縁を前
   記皮膚接触面のいずれか一方の端縁に選択的に位置させ
   て前記剃り刃保持台枠に着脱自在に取付けられる剃り刃
   組立体とを具備し、前記剃り刃組立体を前記剃り刃保持
   台枠に両側位置を反転して取着可能としたことを特徴と
   した電気かみそり。
2. （２）剃り刃保持台枠の両側皮膚接触面の中心より櫛状
   部を一体形成した一方の皮膚接触面と反対側の皮膚接触
   面側に偏位して剃り刃保持台枠に剃り刃組立体の取付部
   を形成したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の電気かみそり。