JPS6034563B2 - 新規なヒドロゲルの製造法 - Google Patents

新規なヒドロゲルの製造法

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JPS6034563B2
JPS6034563B2 JP2074877A JP2074877A JPS6034563B2 JP S6034563 B2 JPS6034563 B2 JP S6034563B2 JP 2074877 A JP2074877 A JP 2074877A JP 2074877 A JP2074877 A JP 2074877A JP S6034563 B2 JPS6034563 B2 JP S6034563B2
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政則 藤本
俊文 田村
恒之 長瀬
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多量の水を吸収する能力を有するヒドロゲルの
製造法に関する。
近年、親水性高分子材料の医療産業、食品工業あるいは
農芸分野への利用が進むにつれて、特に水不港性でかつ
親水性または吸水性を有するヒドロゲルが各種のメンブ
ランや液体クロマト担体などの分離精製材料、酵素園定
担体、微生物や植物の培地、コンタクトレンズや縫合部
被覆などの医療用材料、あるいは吸水性や保水性を利用
する種々の用途に用いられるようになった。
これらの用途のうち、特に吸水性や保水性を利用する用
途分野に用いられるヒドロゲルとしては、水と接触して
短時間の間に出来るだけ多量の水を吸収する能力を有す
ることが望まれる。
このような用途を目的とするヒドロゲルを製造する方法
としては、水溶‘性高分子物質を架橋剤を用いて架橋し
たり、親水基の一部を親油基で置換した水不漆性に変性
する方法その他の方法が知られており、これまでにもポ
リエチレンオキシド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロ
リドン、スルホン化ポリスチレン、ポリアクリル酸ソ−
ダなどを架橋せしめたもの、セルロース誘導体、ポリア
クリロニトリルあるいはデンプンーアクリロニトリルグ
ラフト共重合体のケン化物など天然あるいは合成高分子
物質を用いたいくつかの材料が提案されている。しかし
ながら、デンプンーアクリロニトリルグラフト共重合体
のケン化物を除けば、その吸水能は小さく、吸水性材料
としては満足しうるものではない。
また、比較的高度の吸水能を持つデンプンーアクリロニ
トリルグラフト共重合体のケン化物の場合においても、
その製造方法に種々の改良が加えられてはいるものの、
比較的工程が煩雑であったり、長時間にわたって含水状
態で使用する場合には、デンプン成分が腐敗し、ゲル構
造が破壊されるおそれがあるなど実用的にはいくつかの
問題がある。また、一般にこれまでに提案されている高
級水性のヒドロゲルは適度な吸湿状態では柔軟性を有す
るものの、乾燥状態では極度に柔軟性を矢ない脆性を示
す。このため、乾燥状態で取扱う際に非常に破損し易か
ったり、人体に接するような用途に用いる場合には、そ
の高い剛性のために皮膚との密着性が悪く著しく感触が
阻害されるなどの欠点がある。
本発明者らは、上記の如き問題に注目して鋭意検討し、
さきにエチレンとビニルェステルとエチレン系不飽和カ
ルボン酸またはその譲導体との共重合体をケン化するこ
とによって得られる水溶性の共重合体塩を、その水溶液
から或る含水率以下に乾燥することによって水水塔性に
せしめたヒドロゲルが極めてすぐれた性質を有すること
を見出し、特許出願した。該先鹿発明の特徴は前記共重
合体ケン化物を架橋剤を用いて処理することなく、水不
顔雌こ変性せしめるばかりでなく、それから得られる共
重合体が水中ですみやかに膨潤し、しかも自重の数百倍
に及ぶ極めて多量の水を保有する能力を持つとともに、
前記の如き、乾燥状態における問題が極めて大中に改良
されたことにある。
本発明者らは、上記の共重合体群からなるヒドロゲルの
製造法に関して更に改良を重ねた結果、エチレンとビニ
ルェステルとアクリル酸(またはメタクリル酸)ェステ
ルとの共重合体を出発物質として、特別なゲル化(また
は不溶化)工程を経ることなく、単にケン化工程のみで
水不溶性のかつ高吸水性のヒドロゲルを製造する方法を
見出した。
すなわち、本発明は、分子中に少なくとも水酸基とカル
ボキシラト基を含有する高分子共重合体からなるヒドロ
ゲルの製造に際して、ビニルェステル成分(X)とアク
リル酸ェステルまたはメタクリル酸ェステル成分(Y)
とエチレン成分(Z)がモル比でX:Y=20:80〜
80:20 Z:(×+Y)=0.1:99.9〜15:85の範囲
の組成を有する三元共重合体をアルカリ触媒及び溶媒の
存在下で、かつ該共重合体が溶解しない条件下でケン化
せしめることを特徴とする水不落性ヒドロゲルの製造法
を提供するものである。
本発明の方法はヒドロゲルの製造工程が簡略化され、特
に球状あるいは繊維状のヒドロゲルの製造を工業的に実
施する場合に極めて有利である。
更に、本発明の方法で得られるヒドロゲルは透明性にす
ぐれ、着色もなく、通常は自重の1の音以上の吸水能を
持つ、数百倍の吸水状態でも安定であるばかりでなく、
乾燥状態においてもすぐれた柔軟性を持つことから、後
述するごとき用途分野において極めて有用性が高いと言
える。従来、エチレンとビニルェステルと(メタ)アク
リル酸ェステルとの共重合体及びそのケン化物のある種
の組成を有するものは、水溶性の接着剤あるいはガス透
過性の小さいプラスチック材料等に用いられることが知
られている。
しかしながら、本発明に規定する如き方法によって、水
不熔性の高吸水性ヒドロゲルが得られることは知られて
いない。本発明に用いられる共重合体は、公知の方法の
いずれによっても製造することが出来る。
通常は溶液重合、乳化重合、あるいは懸濁重合法による
ラジカル重合によって合成される。該共重合体の組成は
、本発明の方法によって得られるヒドロゲルの吸水性、
あるいは乾燥ゲルの柔軟性などに大きな影響を及ぼす。
従って、本発明の目的とするごときヒドロゲルを得るた
めには、ケン化前の該共重合体の組成が定められた範囲
、すなわち該共重合体中におけるビニルェステル成分(
×)とアクリル酸ェステルまたはメタクリル酸ェステル
成分(Y)をエチレン成分(Z)がモル比でX:Y=2
0:80〜80:20 Z:(×+Y)=0.1:99.9〜15:85の範囲
にあることが必要である。
(Y)の比率が小さいと得られたヒドロゲルの吸水能が
著しく小さく、また逆に多過ぎると含水状態でのゲル強
度が低下する。
通常好ましいX:Yの比率は30:70〜70:30、
更に好ましくは40:60〜60:40の範囲にある。
また、エチレン成分(Z)の比率が増大すると共に乾燥
状態でのゲルの柔軟性は増大するが、上記の割合を越え
ると吸水率が極度に低下し、その場合にはもはや本発明
の目的には通しない。
通常好ましい(Z)の割合はZ:(X十Y)が1:99
〜10:90、更に好ましくは3:97〜7:93の範
囲にある。該共重合体出発物質を製造するために用いら
れるビニルェステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどが例示されるが、通
常は酢酸ビニルを用いることが好ましい。
またアクリル酸(またはメタクリル酸)ェステルとして
は、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル−、エチル
一、n−フ。ロピルー、lsoーブロピル−、n−ブチ
ル、t−ブチルーェステル類が例示されるが、特にアク
リル酸メチルが好ましい。本発明の目的とする高吸水性
のヒドロゲルは、上記の共重合体を、それらが溶解しな
い条件下で、アルカリ触媒および溶媒の存在下でケン化
することによって得られる。
通常ケン化反応に用いられる溶媒としてはアルコール類
およびアルコール一水温液が挙げられる。
本発明の方法によれば、前記の共重合体出発物質が、こ
れらの溶媒中に膨潤して分散した状態でケン化されるが
、ケン化度が同じであっても用いた溶媒によってゲル形
成性および吸水性は異なる。例えば、水ーアルコール混
液でその組成を変えてケン化反応を行わしめると、一般
に上記混液中の水の量が増加すると共に得られたヒドロ
ゲルの吸水量は増大し、水の量がある割合以上になると
もはや本発明の如き水不潟性で、かつ高吸水能を持つゲ
ルを得ることは出来ない。ケン化溶媒の量および組成は
エチレンとビニルェステルとアクリル酸(またはメタク
リル酸)ェステルとの共重合体出発物質の成分および組
成によって若干異なるが、通常ケン化溶媒の量は、該共
重合体100重量部に対して300〜10000重量部
の範囲にあり、その組成、すなわちアルコール−水系混
液における水の混合割合は0.01〜4の雲量パーセン
ト、好ましくは5〜30重量パーセントの範囲にある。
またケン化反応に用いられるアルカリ触媒としては周知
のアルカリ触媒が用いられるが、特に水酸化ナトリウム
、水酸化カリウムなどのアルカリ/金属水酸化物が好ま
しい。
ケン化反応は通常20℃ないし80qoの温度範囲で1
時間ないし1畑時間だ終結するが、本発明に従って実施
する場合には特に次の点が重要である。すなわち、本発
明の方法は前記の如き条件下でケン化する際に、ケン化
反応中のいかなる段階においても共重合体がケン化溶媒
に溶解しない条件を維持することが必要である。前記共
重合体出発物質は水に不溶性であり、他方アルコールに
対しては、その組成によって溶解性を異にする。例えば
、エチレンと酢酸ビニルとアクリル酸メチル共重合体の
場合には、アクリル酸メチル成分が少ない場合にはメタ
ノールに易溶であるがアクリル酸メチル舎量が多くなる
とメタノ」ルに難溶となる。ただし、後者の場合でも加
温することによりかなり溶解性が増大する。従って本発
明を実施する際には、ケン化反応の開始時に前記共重合
体を溶解させない様にするために、低温でケン化反応を
開始し、幾分かケン化応が進行して、もはや溶媒に溶解
しない状態になったのち昇糧することが望ましい。他方
、ケン化溶媒に水または水を主成分とする溶媒を用いて
もケン化反応は進行するが、この場合にはケン化反応の
進行と共に共重合体が溶解し、本発明の目的とするごと
きヒドロゲルは得られない。
本発明を実施する際に、ケン化前の共重合体出発物質の
形状に特に制限はない。
用途に応じて球状、繊維状、微粉状tその他任意の形状
の共重合体出発物質を用いることにより、それぞれに対
応した形状のヒドロゲルを得ることができる。しかしな
がら、本発明を実施する場合の特に好ましい態様は球状
及び繊維状のヒドロゲルを得る方法である。球状のヒド
ロゲルを得るためには共重合体出発物質を懸濁重合法で
得ることが望ましくその粒径は特に限定されないが、通
常10ムないし2000仏程度の範囲にある。また、繊
維状のヒドロゲルを得るためには、溶融織糸、溶液紙糸
等の公知の技術を用いて繊維化した共重合体出発物質が
用いられる。
本発明の目的とするヒドロゲルは、その分子中に少なく
とも水酸基とカルボキシラト基を含むことが必要である
したがってケン化度は上記の条件を満たすことが可能な
範囲であればよいが、水不溶性にして、かつ高度の吸水
能を有するヒドロゲルを得るためには、例えばエチレン
と酢酸ビニルとアクリル酸メチルとの共重合体を出発物
質として実施する場合について言えば、該共重合体の酢
酸ビニル成分の50モル%以上、好ましくは90モル%
以上、アクリル酸メチル成分の30モル%以上、好まし
くは70モル%以上であることが望ましい。以上の如き
方法によって得られるヒドロゲルに含まれるカルボキシ
ラト基はケン化反応触媒に用いるアルカリ物質が塩形成
物質となっているが、その塩形状は周知の方法により任
意に変えることができる。
例えば、アルカリ金属塩形状のヒドロゲルをイオン交換
法によって有機アミン塩に変換したり、ケン化反応を2
種以上のアルカリ物質の存在下で実施することにより、
2種以上の塩形状にせしめることもできる。通常塩形成
物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
アルカリ金属水酸化物:水酸化アンモニウム:モノー、
ジー、トリーメチルアミン;モノ−、ジー、トリーエチ
ルアミン;モノー、ジー、トリーエタノールアミン:モ
ノー、ジー、トリーイソプロ/ぐノールアミン;N,N
−ジメチルエタノールアミン;N,N−ジメチルイソ/
ぐプロ/ぐノールアミン;N,Nージエチルエタノール
アミン;N,Nージエチルイソプロ/ゞノールアミンン
;Nーメチルエタノールアミン、N−メチルイソプロ/
ぐノールアミン、Nーエチルエタノールアミン、シクロ
ヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン、ピリジン
、その他の有機ァミン類が例示される。また、本発明の
ヒドロゲルはマグネシウム、カルシウムの如きアルカリ
士類金属塩形状とすると、その吸水能は著しく低下し、
高吸水性ゲルを目的とするには不適であるが、前記の如
き塩との混合塩とする場合には多価金属塩形成物質を用
いることもできる。以上の如き方法で得られる本発明の
ヒドロゲルは、はじめにも述べたように、通常は自重の
1折吉以上の水を吸収する能力を持つが、一般にその吸
水能は吸収されるべき水が他の物質を含む場合にその物
質の種類や量によって変化する。
例えばpHの異なる水に対する吸収能について言えば、
PHが8〜IM寸近の水に対して最高の吸収能を持ち、
この場合には自重の500倍以上の水を吸収することが
できる。また、pHがこの範囲から遠ざかるにしたがっ
て、吸水能は低下し、特にpHが5以下の範因では吸水
能の低下が著しい。しかし、このように酸性液に浸潰し
たものを再びアルカリ液に浸債すると吸水能は完全に復
元する。また、高度に吸水したゲルに、例えばNaCI
の如き塩類を添加すると多量の水を放出するなどの性質
を有している。つまり、水のpHや塩濃度の変化によっ
て吸水−放水の可逆的な変化を示すこのように本発明の
ヒド。
ゲルはpHがおよそ5〜12の範囲の水を吸収する場合
に特に好適な吸水材料として用いられ、その吸水能は共
重合体出発物質の組成や成分、ケン化度、さらにはケン
化溶媒の組成などを変えることによって変化させること
が可能である。また、本発明のヒドロゲルは単に水を吸
収させる材料として用いられるばかりでなく、その他の
液体の吸収材料としても有用である。
例えば最終的に共重合体の塩形状が有機アミン塩の場合
には、水ーアルコールー、水−アセトンなどの有機溶媒
と水との混合液体に対してもすぐれた吸収能を有するな
ど、共重合体の塩形状を選択することによっても種々の
吸収能を持つヒドロゲルを得ることができる。以上の如
き本発明のヒドロゲルは次の如き有利な点を備えている
すなわち、第1に透明で、着色も少なく、しかもその構
成する分子構造から容易に推定されるようにほとんど毒
性がなく、乾燥状態でも柔軟性に富み、したがって種々
の衛生材料、例えば使い拾ておしめ、タンポン、衛生線
、ほうたし、、ナプキンなど人体に接する用途分野にも
なんら支障なく用いられることが期待されること、第2
には含水状態で長時間使用しても腐敗するおそれがなく
、このため種々の産業用途、例えば油中の水の分離剤、
その他の脱水または乾燥剤として、クロマト担体あるい
は植物や土壌などの保水剤、その他吸水性、保水性を利
用する種々の用途に好適に用いられること、第3には工
業的に極めて容易に製造され、球状のヒドロゲルは種々
の担体として、繊維状のヒドロゲルは衛性材料として用
いる場合に特に好適であるだかりでなく、用途に応じて
例えば繊維状あるいは球状のヒドロゲルを吸水状態で粉
砕したのち、流艇法フィルム状にすることができるなど
種々の形状に成形することができる有利な点を持ってい
る。次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらによってなんら限定されるものではない
なお、実施例中における吸水率または吸収率は(吸水(
収)率=吸収後のゲル重量/乾燥ゲル重量)で表わした
実施例 1〜3 重合槽中に分散安定剤として部分ケン化ポリビニルアル
コール3夕とNaCIIO夕を含む水300の‘を仕込
みついでこの水溶液中に酢酸ビニル60夕、アクリル酸
メチル40夕、及び重合開始剤としてペンゾィルパーオ
キシド0.5夕の混合液を加えて分散させ、重合槽中の
空気をエチレンで置換したのち、内温を6070に保ち
エチレンを10k9/地まで圧入し、6時間懸濁重合し
た。
得られた共重合体はアクリル酸メチル成分46モル%、
酢酸ビニル成分49モル%、エチレン成分5モル%の組
成を有していた。
次いで上記共重合体10夕を第1表に示す溶媒組成中に
25午○で分散せしめ、そのままの温度で1時間ケン化
反応を行ったのち液温を65q0に昇温した5時間ない
し1畑時間ケン化反応を行った。
ケン化反応終了後メタノールで充分に洗液して減圧乾燥
することによって乾燥ゲル粉末を得た。得られたゲルの
形状、溶解性及び吸収率をそれぞれ第1表に示す。第
1 表 (註)何れのブソ化物もIRスペクトルには−COO
に基づく強い吸収を持つ。
実施例 4実施例2で得たNa塩形状の球状のヒドロゲ
ルを過剰の水中に加え、これに希硫酸を加えてpHを約
2にした。
このときヒドロゲルは収縮し沈澱する。次いでこの沈澱
物を単離し水洗後再び水中に懸濁させ、これにトリェチ
ルアミンを添加した。
トリェチルアミンの添加と同時にこの単離物は球状のま
ま膨潤し始める。トリェチルアミンはこの系のpHが9
以上に保たれる量添加し、その母で2岬時間放置した。
ついで、過剰の水を除き、膨潤状態にあるヒドロゲルを
多量のィソプロパノール中に投入して収縮させたのち減
圧乾燥することによって再び球状の乾燥ヒドロゲルを得
た。このヒドロゲルの赤外吸収スペクトルには−COO
の強い吸収が現われトリェチルアミン塩の形状であるこ
とを示唆していた。
このようにして得た球状のヒドロゲルは、すべての溶媒
に不溶であり、第2表に示すごとく水のみならずメタノ
ール、水−アルコール混液や或る種の有機液体に対して
もすぐれた吸収能を有していた。
第2表 実施例 5 アクリル酸メチル成分50モル%、酢酸ビニル成分43
モル%、エチレン成分7モル%の組成を有する三元共重
合体のアセトン溶液を級糸したのち裁断して直径10仏
、長さ5柳の短繊維を得た。
次いで該短繊維10夕を20ooのメタノール200タ
中に浸潰して分散せしめたのち、水40夕とNaOH7
夕を加え、2500で1時間ケン化し、次いでケン化液
を65℃に昇溢して更に4時間ケン化反応を行った。ケ
ン化反応中、繊維形状はそのまま保たれていた。ケン化
反応終了後、メタノールで充分に洗液し減圧乾燥するこ
とによって、繊維状のケン化物8夕を得た。
該ケソ化物のケン化度は94モル%であつた。このよう
にして得られた繊維状のヒドロゲルは水に不溶であり、
極めて急速に吸水して膨潤し、700夕/夕の吸水率を
持っていた。
また対照例としてアクリル酸メチル成分が51モル%、
酢酸ビニル成分が49モル%の二元共重合体を用いて同
様な方法で得た繊維状ヒドロゲルは820タノタの吸水
率を持つが、乾燥状態で扱うと繊維が非常に脆く折れ易
いのに対して、本発明の繊維は破損することもなく、風
合も著しく良好であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分子中に少なくとも水酸基とカルボキシラト基を有
    する高分子共重合体からなるヒドロゲルの製造に際して
    、ビニルエステル成分(X)とアクリル酸エステルまは
    メタクリル酸エステル成分(Y)とエチレン成分(Z)
    が、モル比でX:Y=20:80〜80:20 Z:(X+Y)=0.1:99.9〜15:85の範囲
    の組成を有する三元共重合体をアルカリ触媒及び溶媒の
    存在下で、かつ該共重合体が溶解しない条件下でケン化
    せしめることを特徴とする新規な高吸水性ヒドロゲルの
    製造法。 2 ケン化反応に供するための、エチレンとビニルエス
    テルとアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
    との三元共重合体が懸濁重合法によつて得た球状のもの
    である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 ケン化反応に供するためのエチレンとビニルエステ
    ルとアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルと
    の三元共重合体が繊維状のものである特許請求の範囲第
    1項記載の製造法。
JP2074877A 1976-10-18 1977-02-25 新規なヒドロゲルの製造法 Expired JPS6034563B2 (ja)

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GB42344/77A GB1543136A (en) 1976-10-18 1977-10-11 Method for the preparation of water-insoluble hydrophilic gels
DE19772746018 DE2746018A1 (de) 1976-10-18 1977-10-13 Verfahren zur herstellung wasserunloeslicher, hydrophiler gele
US05/841,910 US4155893A (en) 1976-10-18 1977-10-13 Preparing a hydrophilic gel by hydrolyzing a vinyl ester-acrylic or methacrylic ester copolymer
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