JPS6034453A - 経時的に安定な抗血栓性皮膜形成エマルジヨンの製造方法 - Google Patents

経時的に安定な抗血栓性皮膜形成エマルジヨンの製造方法

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JPS6034453A
JPS6034453A JP58143323A JP14332383A JPS6034453A JP S6034453 A JPS6034453 A JP S6034453A JP 58143323 A JP58143323 A JP 58143323A JP 14332383 A JP14332383 A JP 14332383A JP S6034453 A JPS6034453 A JP S6034453A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗血栓性皮膜形成用の経時的に安定なエマルジ
ョンの製造方法に関するものである。
本発明者らはすでに優れた抗血栓材料としてのポリジオ
ーガノシロキサンとポリウレタンを構成成分とし、少な
くともポリジオ−がノシロキサンが架橋した表面が優れ
た抗血栓性を示すことを見い出している(特開昭57−
211360)。
従来から、?リアルキルシロキザ/−ポリウレタン系の
抗血栓性物質としてはポリジアルキルシロキサン−ポリ
ウレタンブロック共重合体が知られており(特公昭49
−29350.特公昭55−8177)、前者ではポリ
ウレタンのブロックとポリジアルキルシロキサンのブロ
ックが珪素−窒素結合によって結合しているブロック共
重合体が提案されている。一方後者ではポリジメチルシ
ロキサン−ポリウレタンブロック共重合体で被覆された
血液接触面が径0.1〜3μの粒子でほぼ均−に分散し
たミクロ不均一構造を示す場合に抗血栓性が発現するこ
とが主張され、このようなミクロ不均一構造をとるため
に高分子物質がブロック共重合体であることが好捷しい
ことを述べている。
またポリジメチルシロキサンやポリウレタン単独重合体
よりも上記ブロック共重合体がはるかに優れた抗血栓性
を示すとしている。
本発明者等は更に優れた抗血栓材料を開発すべく、ポリ
ウレタン/ボリジオーガノシロキサン混合系の抗血栓性
発現の因果関係を追求中、溶媒として環状エーテル又は
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドのような
極性溶媒を用い前記の二種のポリマーを前記溶媒中に混
合させると、ポリマーの総量がある値を超えると一方の
成分がミクロに分離分散した組成物溶液が形成され、こ
れを特殊な条件で反応させて得られた安定なエマルジョ
ン組成物を塗布した表面が、均一な溶液組成物を塗布し
た表面に較べて驚くべきことは、極めて優れた抗血栓性
を示すことを見い出しだ(特願昭57−41865)。
本発明はこの改良に係るものである。
本発明は優れた抗血栓性を有する血液接触面を与える抗
血栓性重合体組成物の改良された製造方法を提供するも
のであり、本重合体組成物を血液接触医療器の血液接触
面に塗布することにより、抗血栓性に富んだ医療器を製
造することができる。
本発明の組成物の特徴はポリジオーガノシロキサンとポ
リウレタンが溶剤に均一に溶解している溶液ではなく、
相分離によりポリジオーガノシロキサンが、相当量の溶
媒をその中に含んだ微細粒子としてポリウレタン溶液中
に分散しているエマルジョン組成物であって、この溶媒
を相当量含有するポリジオーガノシロキサンの微細粒子
がエマルジョン生成過程において少なくとも部分的に架
橋され、この粒子表面の架橋部分にポリウレタン分子が
交絡してとりこまれ、このだめに安定なエマルジョンを
形成していると考えられる。
本発明のエマルジョン組成物は3官能性もしくは4官能
性の珪素含有架橋剤および溶媒を必須構成成分として水
の存在下で反応させて得られるポリウレタンとポリジオ
ーガノシロキサン、である。
ポリウレタンとポリソオーがノシロキザ/は夫々単独に
溶媒、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアシド、ジメチルス
ルホキシドあるいはこれらの混合物に溶解すると夫々均
一透明な溶液になる。
しかしポリウレタンとポリジメチルシロキサンを同時に
上記溶媒に溶解するとミクロな相分離を生じ、混合系は
乳白色に白濁する。この現象は溶液中の上記2種の高分
子物質の総量が増加すると発現し、通常」二記高分子物
質の総量が20重量%を越える量になると発現する。
この白濁現象は基本的に相分離現象に基〈ものであり、
分離した成分が相当量の溶媒を含んだ微粒子となって粘
稠な媒体系(海成分)に独立相として分散する結果であ
る。この場合、どの重合体が海成分(連続相)あるいは
島成分(独立相:分離微小粒子)を構成するかは通常二
種の重合体の構成比率に依存する。構成比率の多い成分
重合体が連続相を形成するのが普通である。
ボリジオーガノシロキサンとポリウレタンを環状エーテ
ル等の溶媒を用いて種々の組成物を調製し、これらの抗
血栓性を調べた結果極めて興味ある知見が得られた。
すなわちこの二種の重合体を該溶媒に均一に溶解してな
る低濃度の透明な溶液組成物を塗布した表面よりも、二
種の重合体の総量を増加させてポリジオーガノシロキサ
ンが独立相としてミクロに分離分散した状態とし、水の
存在下に上記ポリジオーガノシロキサンの架橋反応を含
珪素架橋剤を用いて行わせて得られる安定な乳白色のエ
マルジョン組成物を塗布した表面が、驚くべきことには
、極めて優れた抗血栓性を示すことが判った。また、こ
のエマルジョン組成物から得られる塗膜も強靭であるこ
とも判った。
本発明で最も重要なことは、相当量の溶媒を含有するポ
リジオーガノシロキザンの微細粒子の大きさが、抗血栓
性を左右する点である。この微細粒子の平均直径が50
μより犬きくなると優れた抗血栓性を示す表面は得られ
ず、50μ以下、好ましくは30μ以下、さらに好まし
くは5μ以下であると極めて優れた抗血栓性を示す表面
が得られる。
又、これらのポリウレタンとポリジオ−がノンロキサン
の混合エマルジョン系を後に詳細に述べる架橋剤を用い
てポリジエチルシロキサンの微粒子を水の存在下に架橋
させることが必要で、単なる前記二種の重合体の混合物
で、同じ粒子径を有する見掛けのエマルジョン組成物と
した場合には満足すべき抗血栓性は得られない。
又、予め、ポリジオーガノシロキザンを架橋したものを
ポリウレタンと共に上記溶媒に混合しても満足すべき抗
血栓性は得られず、架橋反応はポリウレタン/ボリシオ
ーガノシロキサ//溶媒の混合系で行う必要がある。こ
の理由は不明であるが、架橋時にポリジオーガフシロキ
サンが相当量の溶媒を含蓄し、た状態、換言すれば分子
鎖が溶媒和して拡がっていることが必要であって、ポリ
ウレタンと予め架橋したポリジオーガフシロキサンとを
混合したのでは本発明の効果は得られない。
ところで、前記したとおりの粒径でポリジオーガフシロ
キサンが単に分離分散している見掛けのエマルション組
成物は前記の溶媒中での単なる混合によって得られるが
、絶えず攪拌を続ける等の何等かの手段を講じなければ
、熱力学的に安定なエマルジョン状態を維持することは
不可能であって、攪拌を停止すると経時的に微細分散粒
子は合体して粒径を増加して行き、ついには完全に二層
(ポリウレタン溶液層とポリジオ−ガフシロキサ/溶液
層)に分離してしまう。このような不安定なものはとう
てい実用化することはできない。
従って、如何にしてポリジメチルシロキサ/の分散粒子
径を50μ以下に維持した安定なエマルション組成物を
製造するかが実用化への重要な鍵となり、この点も本発
明の他の特徴の一つをなすものである。
本発明の如き安定なエマルション組成物をうるだめには
該組成物中でポリジオ−がノシロキサ/をポリウレタン
溶液に分散させた混合分散系とし、独〜、立:相・であ
るポリジオ−がノシロキサンが溶媒を含んだ微粒子とな
って均一に分散した状態で水の存在下に71?リシオー
が7・シロキザン分散粒子を部分的に架橋させることが
不可欠である。
本発明を実施するに当って用いられるポリジオーガフシ
ロキサンとしてはポリジメチルシロキサ/が最も好まし
いものとして挙げられる。他の例としてはポリジエチル
シロキサン、ポリメチルビニルシロキサン ニルシロキサンコポリマー、ポリメチルビニルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルビニルシロキサンなどが挙けら
れる。
本発明で重要なのは用いるポリジオーガフシロキサンが
後述する架橋剤で架橋ができる活性基を分子鎖末端に有
するという点である。
活性基ト(、テtd= 5iOH1H8+OR(RハC
H3、c、)(5h と)、= S i 0COR()
LijCH3、c2■15ナト)等が挙げられるが、中
でも末端水酸基又は末端アセテート基が特に好ましい。
又分子量は500〜200,000の範囲が良く、10
.000〜80.000の範囲が更によい。
本発明で使用するポリウレタンは何ら限定されずポリエ
ステル系ポリウレタンおよびポリエーテル系のポリウレ
タンであってよい。
ポリエステル系ポリウレタ/は例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のグリコールまたはトリメ
チロールプロパン、グリセリン等の多価アルコールとア
シビン酸、コハク酸等の多価カルボン酸との間で末端水
酸基のポリエステルを合成し、これとエチレンジイソシ
アネート、2.4−トリレンジイソシアネート、4,4
′ジフエニルメタンジイソシアネート等のポリウレタン
の製造に従来から使用されているイソシアネート基含有
化合物とを反応させて両末端がインシアネート基である
ゾレポリマーとし、公知の鎖延長剤で鎖延長して調製し
てもよい。
壕だ、ポリエーテル系ポリウレタンたとえば、ポリエチ
レングリコーノペポリゾロピレ/グリコール又はこれら
の共重合物テトラメチレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールあるいはアルキレ/オキシドとプロピレ
ングリコール、1,2゜6−へキサ/トリオール等の多
価アルコールとを反応させて得られるポリオールと前記
のインシアネート基含有化合物とを反応させて、末端イ
ンシアネートのプレポリマーとなし、これらを公知の鎖
延長剤で分子鎖を伸長させて調製してもよい。
尚、本発明に使用するポリウレタンを調製するに際し、
鎖延長剤としてジアミン、たとえばエチレンシアミン、
ジエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を用い
てポリウレタンウレアトシてもよい。又鎖延長剤として
はエチレングリコール等の公知のジオールを用いてもよ
い ことは勿論である。
ポリウレタンとポリジオ−がジシロキサンとの混合比は
大幅に変更IJ’能である。すなわち混合物中のポリジ
オーガノシロキサンの量は0.1〜50重量%の範囲が
使用可能で、好ましくは02〜50重量%、更に好捷し
くは05〜30重量%の範囲である。
上記した混合割合の範囲よりポリウレタンの量が少ない
と得られる皮膜はポ′リジオーがジシロキサンが連続相
となり、逆にポリウレタンがポリジオーガノシロキサン
の海相に微粒子の独立相として分散する構造となり、弾
性的性質や強度が低下する上、抗血栓も本発明の組成物
の如き卓越したものが得られ々い。またポリジオーガノ
シロキサンの割合が混合物中で01重量%より少なくな
ると期待する抗血栓性が得られない。
本発明のエマルション組成物を安定化するためにはポリ
ジオーガノシロキサン粒子を架橋する必要がある。この
だめの架橋剤として公知の含珪素架橋剤を使用すること
ができる。例えば一般式I(、nsi (OR’ ) 
4− n (式中且ハアルキル基、アリール基などを、
R′はアルキル基、アシル基などを、nは0.1を表わ
す〕で表わされる化合物が用いられる。
だとえば、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリア
セトキシシラ/、シリコンテトラアセテート、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ/、テトラ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ
エトキシシラン、トリメチルトリフルオロアセトキシシ
ラン、ヘキサアセトキシジシロキサン、ヘキサアセトキ
シジシロキサン、ジメチルテトラメトキシジシロキサン
などの化合物; ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビス−(N−メチルペ
ンシルアミド)エトキシメチルシラン、トリス−(ジメ
チルアミノ)メチルシラン、トリス−(シクロヘキシル
アミノ)メチルシラン、1.3,5.7−チトラメチル
シクロテトラシロキサン、ビニルトリクロロノラン、ビ
ニルトリスー(β−メトキシエトキシ)シラン、r−グ
リシドキシゾロビルI・リメトキシシランなどのシラン
カンフ0リング剤などの水で活性化される含珪素化合物
が例示できるが、これらに限定はされない。
又、さらにこれらのシランカップリング剤にジメチルジ
アセトキンシラノ、ジエチルジェトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラ/などの2官能性含珪素化合物を混合
して使用してもよい。
これらの架橋剤の使用量はポリジオーガノシロキサンに
対して好ましくは2〜50重量%、さらに好ましくは4
〜30重量%、更に好ましくは6〜20重量%である。
架橋剤の量が2重量%より小さいときは系が不安定であ
り、本発明の効果も得られず50重量%より犬にしでも
それ以上の付加効果をあげることは出来ない。
本発明で使用する溶剤はポリウレタンを溶解する環状エ
ーテル類やジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドのような有機極性溶媒であり
、医療器への応用の観点から、塗布膜からの溶剤の除去
(蒸発、水洗など)が容易であることが必要であり、沸
点が低いことが望ましく、沸点は160’C以下、更に
好甘しくは沸点110°C以下が望ましい。また水洗除
去の容易さから水溶性の溶媒であることが望ましい。
従って好まし7い環状エーテル類としてはテトラヒドロ
フラン、ジオキサンなどが挙げられ、沸点の高いアニソ
ール、水に不溶性のエチルゴーチル、ブチルエーテルな
どは不適当である。
本発明においては溶剤は単独であるいは混合して使用す
ることができる。優れた抗血栓性を与え、かつ塗布や脱
溶剤が容易な点でテトラヒドロシラ/とジオキサンの混
合物を使用することが最も好ましい。ジオキサン/テト
ラヒドロフランの重量比は1以下が好ましく、より好壕
しくに1/1〜1/4、さらに好ましくは1/15〜1
/30である。1より大きいとポリウレタンの溶解性が
わずかであるが低下し、エマルジョンの安定性が悪くな
り、1/4より小さいとテトラヒドロフラン(低沸点)
の蒸発速度のコントロールがむつかしく、好ま(〜い表
面をうる条件設定かむつかしくな、る。
ジオキサン/テトラヒドロフラン混合比がこの範囲にあ
るときに抗血栓性がすぐれているのは、この範囲の溶媒
の、蒸発速度と表面形成が微妙に影響しているためと思
われる。
またエーテル類に、本発明を実施するに際し程度の大き
い影響を及ぼさない範囲で少量の他の溶剤、例えばアル
コールやアセトン、ジメチルホルムアミドなどが含まれ
ることは差しつかえない。
本発明でのべている抗血栓エマルションを本発明者らが
すでに特願昭57−41865で提案した方法で製造し
た場合の、製造後のエマルジョン全体の安定性、ポ1汚
−ガノシロキサンの形状安定性、エマルジョン系の海相
の安定性等をより詳細に調べた結果、巨視的には判別で
きなくても微海相に不均一に高粘度の部位が局所的に現
われたりすることがあり、−見して全く変化していなく
ても、これを医療器の血液接触面に塗布すると、その部
分の溶媒蒸発面に微妙なフローマークを生じることがあ
り、この場合、このフローマークのところが血栓生成の
トリガー(引金)となるおそれのあることがわかった。
血液接触面の抗血栓性は、できるだけこの、表面のミク
ロな不均一性、フローマークなどのないことがよく、本
発明者らは、合成反応時の条件が極めて微妙にこの安定
性に関連していることを突とめ、この反応条件を種種検
討し、改良を加えて、本発明に到達したものである。
本発明の第一の特徴はエマルジョ/生成過程において相
当量の溶媒を含んでミクロに相分離したポ露−ガノシロ
キサ/粒子の架橋反応を行わせることにあるが上述した
欠点を′完全に除き経時的に微視的な観点よりみた安定
なエマルジョンとするだめには、本発明に用いるポリジ
オ−がノシロキサンと既述の含珪素架橋剤の一部を予め
反応させ、プレカーサー(前駆体)とすることが極めて
重要であることを発見した。
すなわち、末端活性基(たとえば水酸基又はアセテート
基)を有するポリジメチルシロキサンと所定量の含珪素
架橋剤とを予め反応させて当該エマルション調製に用い
るシリコーン前駆体を一定反応条件でまず調製しておき
(以後シリコーン前駆体と称する)、このシリコーン前
駆体をポリウレタンを含む溶液に加えて、更に一定の水
分の存在下に反応させてエマルジョンをつくることが必
要である。
すなわち (I)、末端活性基のポリジメチルシロキサンと含珪素
架橋剤を一定の水分の存在で反応させる第1の反応段階
、(シリコーン前駆体の調製)(n)、前記調製したシ
リコ−/前駆体を所定量の水分を含有するポリウレタン
溶液に加えて、シリコーン前駆体を系内においてミクロ
に相分離させエマルジョンの原形をつくる段階、(il
l)、(n)において生成したエマルジョン系(不安定
)を系内の水分の作用で架橋反応させる段階を経て調製
することが得られるエマルジョンの安定性に不可欠であ
ることを見い出しだのである。
以下に更に詳しく説明する。
まず第1段階のシリコーン前駆体の調製について述る。
ポリジオ−がノシロキザ/は既に述べた活性末端基(た
とえば水酸基、アセテート基など)を有することが必要
である。
末端水酸基のポリジメチルシロキサンとメチルトリアセ
トキシシラ/から作った末端アセテート基のポリジメチ
ルシロキサンを例に説明する。
CH3 (置換反応)C1(3 ■ +CH3−8+(OH)2(OCOCH3)CI]3 嘔 OCH3 I43 5i−o−cocl(3+ 2cr−i3Coon房 C0CH。
この様な活性末端基を有する。f? +)ジオ−がノシ
ロキサンと既述の含珪素架橋剤とを、所望なら溶媒の存
在下に、反応させるが、この反応は水の存在下で起こり
、反応の進行の程度も水の存在量に依存するので、系内
の水の量が重要である。水の存在下でアセテート基は容
易に酢酸を放出して水\ 酸!となり(S I−OCOCH3+H20→Σ5i−
OH/ / + CH3CO0H)、生成した珪素水酸基(Si−O
H)はお互に脱水反応によりS i −0−S i結合
を形成しっぺ反応が進むと共に、ポリジメチルシロキサ
ンの末端アセテート基は3〜4官能性の含珪素架橋剤と
の縮合反応によって該活性末端の周囲に架橋を伴った5
i−0−8i構造を持つ縮合物ができる(下の図はメチ
ルトリアセトキシシラ/を架橋剤とした場合を示す)。
ll OOH0−COCH3 0CH3 (末端に生成する縮合物のモデル) この末端縮合物の構造は反応時の水分量によっで異なる
が、実験の結果、この反応に必要な水分の量は用いた含
珪素架橋剤1モルにつき00Iモルないし60モル、好
ましくは0.02モルないし3.0モル、更に好ましく
は0.03モルないし10モルの開にあることがよいこ
とがわかった。
水の量がこの範囲をはずれると前述のエマルジョンの安
定性は得られない。このシリコ−/前駆体の調製反応は
溶媒の存在下に行うのがよく溶媒としては既述のものが
用いられる。
第■段階の反応はポリウレタンを前述の溶媒に溶′かし
だ溶液中に上記方法で調製したシリコーン前駆体を加え
て反応させるが、第■段階の反応における水の量も又極
めて重要である。この第■段階の反応ではポリウレタン
の濃度を通常7.0重量%ないし30重量%とじ、これ
に前述のシリコーン前駆体を加えるのであるがポリウレ
タン溶液の水の含量を10 ppmないし500 pp
mの間に設定することが必要である。好ましい水分量は
50ppm〜400 lllPm 、更に好ましくは7
0 ppm〜3501)I)mである。ポリウレタン溶
液の水分がこの範囲より少ないと得られる系の粘度が急
に高くなシ、実用に供し得ない。又この範囲より水の量
が多いとケゞル化物質を反応系に生じ、このケゝル物質
が系から分離することがあり好ましくない。
この反応段階での水分を上記範囲内に規定すると得られ
るエマルジョ/は好適な粘度を有し、経時的に極めて安
定したものとなる。本段階のシリコ−ン前駆体の加え方
は種々の方法があるが窒素気流中攪拌下に滴下するのが
最もよい。
第■段階のエマルジョン生成反応は10〜1000Cの
範囲内で行うのがよく、更に好ましくは20〜50℃で
行うのがよい。温度が余力低いと架橋反応の進みがおそ
く、反応に不必要に時間を要して好ましくなく、余り温
度が高いと溶媒が還流して好ましくない。
反応時間は1時間ないし2週間の間で行われる。
更に好ましくは4時間以上10日以内である。
上記第■段階、第■段階において、操作は攪拌下に行う
が通常の攪拌器を用いてもよいし、又所望によっては高
剪断力のホモシナイブ−を用いてもよい。この第■、第
■段階における反応において、水の存在は極めて重要で
あって、水が存在すれば特公昭49−29350に示さ
れている様な珪素−窒素結合を持ったボリウレタ/−ポ
リジアルキルシロキサ/のブロック共重合体を生成せず
、全く別の反応が生じることに注意しなければならない
本発明においては、ポリジオーガノシロキサン分散粒子
は多量の溶媒をその内部に含蓄しており、そのためにボ
リオーガメシロキサン分子は溶媒和されて拡がっている
。この様な分散粒子の表面から架橋剤と水との反応が関
与して架橋反応が起こり、この粒子表面の架橋の際にポ
リウレタン分子を粒子表面に交絡して相互浸入網目を生
じ、これによシエマルジョンを安定化させると同時に抗
血栓性を著しく改善させる効果が得られるものと思われ
る。
このような条件下で重合体組成物エマルジョンの調製を
攪拌下に行うとこれまでの常識に反して、重合体組成物
は極めて安定なエマルジョンを形成し、しかも経時的に
微視的な観点からみても安定で長時間にわたってその性
状を変化しない。
安定なエマルジョンが得られる条件は本発明者らが詳細
な組織的研究を行って見出したものであり、まず第1段
階の反応で架橋剤が少量の水の存在で縮合してオリゴマ
ーとなり又この縮合オリゴマーが、反応に用いたポリジ
オーガノシロキサンの両末端に化学的に結合し、七ツマ
一単位の分子量の低い架橋剤が実質的に少なくなり、こ
れは反応生成系の溝相にとけ込む架橋剤の量が少なくな
ることを意味し、溝相(ポリウレタン連続相)における
局部的架橋が減少して、溝相におけるダル化、不均質化
が抑制されるのではないかと考えられる。更にミクロに
相分離して微細粒子となって分散した分散相の粒子表面
が適当に架橋し、ネットワーク架橋によって粒子の球表
面が安定化するとともに、架橋反応によって副生じた親
水性基(水酸基:架橋剤の加水分解によって生じる)が
界面活性剤的に働き、安定な微細粒子表面を形成すると
ともに海成分との親和性を増して安定化し、これに加え
て上述した粒子表面での架橋の際にポリウレタン分子を
ネットワークに交絡して相互浸入網目を生成し、これが
本発明のエマルジョンの驚異的な安定性と卓抜した抗血
栓性のもとであろうと考えられる。
本発明の架橋により安定化されたエマルジョ/組成物か
ら得られた表面は理由は不明であるが、単なる混合物を
塗布して得られる表面と較べて美事な光沢にとみ、極め
て高度の抗血栓性を有1〜、これを利用した血液接触器
具は人工心臓、血管内留置カテーテノへカニユーレ、血
管バイパスチューブ、体外血液循環回路、血液バッグ等
に極めて有効である。
本発明の方法でポリジオ−がノシロキサンとポリウレタ
ンの混合物系の組成物より皮膜を形成させ、この表面を
血液接触部とする血液接触医療器は抗血栓が優れている
ばかりでなく、該皮膜は強靭であると共に優れた弾性的
性質を有しているので、人工心臓や大動脈内バルーンボ
/プのように絶えず拍動するような血液接触部を形成す
るのに適している。
以下実施例により本発明を具体的に説明する0以下に示
す実施例は説明のだめのものであって決して本発明の特
許請求の範囲を限定するものではない。
参考例1,2 ポリプロぎレンゲリコール(平均分子量1,200)ト
メチレンビス(4−フェニルイソシアネート)を用いて
公知の方法で調製したポリエーテル系ボリウレタ/91
重量部と末端水酸基を有するポリジメチルシロキサン(
分子量45,000 ) 9重量部を水分8ppm以下
に捷で脱水したジオキサン/テトラヒドロフラン混合溶
剤(重量混合比1/2)に35°Cで、攪拌下に溶解混
合し、粘稠な溶液(重合体濃度13重量%)を調製した
(溶液1・)。この溶液は最終的に9.5 ppmの水
分を含有していた。溶液1を2等分し、一方の溶液に、
該ポリジメチルシロキサンに対して668重量%のメチ
ルトリアセトキシシランを加え、攪拌下に35°Cで1
2時間反応させた(溶液2)。
溶液1及び溶液2は調製直後不透明な粘稠な液体で、溶
液を光学顕微鏡で観察すると平均10μの粒子(ポリジ
メチルシロキサンが主成分)が分散したエマルジョン状
であった。
攪拌をやめ、溶液2を室温で放置すると時間とともに急
速に粒子が成長し、3日後粒子の平均径が50μをこえ
更に成長する傾向がみられ、更に長時間の放置で全体的
に透明化した。
溶液1は2日後2層に分離し、上層はポリジメチルシロ
キサン溶液層であった。溶液2は溶液1より多少安定で
あったが、6日、後には溶液1と同様に2層に分離しエ
マルジョンは完全に破壊され相分離したウレタン溶液相
とポリジメチルシロキサン溶液相の2層は共に透明とな
った。
実施例1 重合体組成は参考例1と全く同様であるが、本例では反
応系の水分の調整を行い、更に反応を本文で述べたよう
に3段階とした。第一段階のシリコーン前駆体の調製で
は末端水酸基のポリジメチルシロキサ79重量部とメチ
ルトリアセトキシシラン061重量部を加え、これを0
004重量部の水の存在下に(ジオキザ//テトラヒド
ロフラフー1/2中)4時間還流反応させてシリコーン
前駆体とした。シリコーン前駆体の濃度は16%である
。別に参考例1,2で用いたポリウレタンの14%溶液
(テトラヒドロフラン/ジオキサン=2/1.)を水分
145 ppmに調節し、これに前記調製したシリコー
ン前駆体を攪拌下に適下し、40°Cで攪拌混合し、更
に40°Cで攪拌下62時間反応させた。この反応組成
物は参考例1の反応直後の溶液2と外観上類似し、ポリ
ジメチルシロキサンの粒子は平均径6μであった。この
エマルションは極めて安定であり、不攪拌下に6ケ月間
後も安定なエマルジョン状態を保持し、顕微鏡下に観察
しても微視的に長期間安定で分散したポリジメチルシロ
キサン粒子の径も均一で平均6μを保持していた。
又、調製直後のエマルジョン組成物を長さ6cIrLの
キャピラリーに封じ、遠心分離(10,00ORP M
で30分間)に掛は安定性を調べた。エマルジョンは安
定で、ポリジメチルシロキサン粒子は凝集したが該粒子
の合体による粒径の肥大化は見られなかった。
一方、比較のため参考例1,2のエマルジョンも遠心分
離(10,00011,1)Mで10分間)に掛けたが
、いずれも分散粒子は会合して沈でんし透明溶液層との
二層に分離した。
実施例2 末端アセテート基を有するポリジメチルシロキサン(分
子量36.000 ) 26重量部、テトラメトキシシ
ラン2重量部、水0.03重量部をジオキサン/テトラ
ヒドロフラン混合溶媒(2/1 )中で70°Cで6時
間反応しシリコーン前駆体(濃度9%)をつくった。別
にポリエチレングリコール(平均分子量500)とトリ
レンジイソシアネートを用いて調製したポリウレタン7
4重量部を充分に脱水しだジオキサン/テトラヒドロフ
ラン(重量比1/3)に室温で、攪拌下に溶解させ、重
合体濃度9.0重量%の粘稠な溶液を調製しこれに水を
加えて水分12.OPI)mになるようにしだ。
この溶液に窒素気流中で、先に調製したシリコーン前駆
体を30分にわたって滴下し、36°Cで80時間攪拌
した。
本重合体組成物はやや不透明なエマルジョンを形成し、
ポリジメチルシロキサンを主成分とする粒子(平均径3
,5μ)が分散していた。このエマルジョ/は極めて安
定であって6ケ月後も顕微鏡下で微視的に観、察しても
全く変化しなかった。
又、このエマルションの安定性を実施例1のエマルジョ
ンと同じ条件で遠心分離に掛けたが、粒子の合体はなく
安定であった。
参考例3 分子量60,000のポリジメチルシロキサン1重量部
と分子量86,000のポリエーテル系ポリウレタン9
重量部をテトラヒドロフラン−ジオキサ/混合物(重量
比−2/1)に攪拌下に溶解した。ポリマー濃度が3重
量%までは系はやや不透明ではあるがほとんど均一とい
えた。系中の水分は6201)pmであった0ポリマー
濃度が4重量%をこえるとポリジメチルシロキサ/が分
離して微細な粒子となって分散した。攪拌下ではこの粒
子の平均径は56μであった。この系は不安定で攪拌を
中止すると分散したポリジメチルシロキサン粒子は会合
し7て大きくなり、分散粒子の大きさが不均一になった
。更にケゝル状物質が生成し、全体的に不均一となった
。更に一週間放置するとポリジメチルシロキサン溶液層
は上に集って3日後には二層に分離した。
実施例3 分子量60,000の両末端水酸基のポリジメチルシロ
キサン2重量部、メチルトリアセトキシシラン0.2重
量部、ジオキサン4重量部を無水状態で混合し、これを
110°C1還流下に6時間反応させた後、70℃に降
温して、0001重量部の水を含有するテトラヒドロン
ラン6重量部を加え、更に70℃で8時間反応させてシ
リコーン前駆体を調製した。
参考例2で用いたポリエーテルポリウレタン9重量部を
テトラヒドロンラン/ジオキサン(重量比2/1)83
重量部に溶解するが、溶解前に溶媒の水分を調整し混合
系の水分を120 pprnとした。これに、先に調製
したシリコーン前駆体を38°Cで窒素気流中に15分
にわたって滴下した。
ポリジメチルシロキサンは平均径45μの微細な粒子状
のものとなって分散していた。この溶液を更に35℃で
24時間攪拌を続けた。24時間後溶液の水分を調べる
と60 ppmに減少していた。
これはメチルトリアセトキシシランが反応して架橋剤と
して働いたことを示している。
このようにして得られた重合体エマルジョン組成物は極
めて安定で平均粒径は45μであった。
この組成物1d5ケ月の長期にわたって放置しても全く
変化なく微視的にみて安定なエマルジョンをなしていた
。又1.000Gの遠心力を加えてもエマルジョンはく
ずれず粒子の会合もみられなかっだ0 参考例4 実施例3においてポリウレタン溶液の水分を8ppln
に調整し全く同じ実験を行った。この例では生成した系
の粘度が極端に高くなり8600cpsにまで上昇し父
系の安定性は悪く1ケ月の放置で系の不均一が観察され
た。
参考例5 実施例3においてポリウレタン溶液の水分を60001
111)mにして、他は実施例3と全く同じにして実験
を行った。この場合生成した重合物エマルジョン組成物
は時間とともに細かいrル状物質を生じはじめ1ケ月後
とのrル状物質は系の上部に浮遊した。
実施例4 市販のポリウレタン(ニステン5714;グツドリンチ
社製)13重量部をテトラヒドロンラン/ジオキサン(
1/1.)にとかし16重量%の溶液とし水分をi s
 o ppmに調節した。
一方、両末端アセテート基の分子量約65,000のジ
メチルシロキサン3重量部、水0.0025重量部を濃
度が10重量%になるように上記の溶媒に溶解し、これ
に04重量部のメチルトリアセトキシシランを加え均一
な溶液とした0 この溶液を7000で10時間反応させてシリコーン前
駆体とした。このシリコーン前駆体を、先に調製したポ
リウレタン溶液に加え、攪拌下に24時間、46°で反
応させ、これにジオキサン/テトラヒドロフラン(1,
/1)を更に追加して重合体濃度が12重量%となるよ
うにし更に5時間35°で攪拌した。
このようにして生成したエマルジョ/は極めて安定でエ
マルジョン粒子の平均径は24μであった。
これらは6ケ月を経ても安定で全く変化しなかった。
これに反し、ポリウレタンの溶液の水分を10ppm未
満にまで脱水すると生成エマルジョンの粘度は異常に上
昇し、10,000 cpsをこえ、しかも不均質な物
質を生じ実用上問題があった。又ポリウレタン溶液の水
分を500 ppm以上にすると経時的にエマルジョン
粒子の不均一な会合による径の増大をみ粒子径は不均一
(20〜300μ)になった。
参考例6 数平均分子fd1380のポリテトラメチレングリコー
ル136部と4,4′−ジフェニルメタンジインシアネ
ート50部を窒素気流下70°Cで30分間攪拌しなが
ら反応させて末端インシアネートプレポリマーを合成し
た後、ジメチルホルムアミド(以下DMFと略記)70
0部を加えてプレポリマーを溶解した。この溶液を8℃
に冷却し、■。
2−プロピレンジアミン70部をDMF60.部に溶解
した溶液を1時間かけて滴量し、滴下終了後、室温で3
0分間攪拌し、次いでジプチルアミン1.3部をl)M
P5.0部に溶解した溶液を加え、30分間攪拌し、さ
らに無水酢酸10部をD M 1”5.0部に溶解した
溶液を加え、30分間攪拌して反応を停止した。重合体
濃度20%のセグメント化ポリウレタンウレアの粘稠な
溶液を得た。このポリマー溶液100部に、末端アセト
キシ基(有する1 2500センチトークスのポリジメ
チルシロキサン4.0部をテトラハイドロフランの30
m1に溶解したものを加え、よく攪拌した。
攪拌直属はエマルジョンを形成したようになっているが
、時間とともにポリジメチルシロキサンの粒子形は大き
くなり一日放置すると系全体が2層に分離して、上層が
ポリジメチルシロキサンの、下層がポリウレタンの溶液
となる。
この2層に分れだものを再び攪拌して一見エマルジョ/
の状態とし、これを直ちにガラス板上に流して、ゆるや
かな窒素気流下70°Cで4時間DMFを蒸発させた。
更に40°Cで真空下10時間乾燥して、厚さ100μ
フイルムを得た。このフィルムを顕微鏡にて観察したと
ころ、シリコーンポリマーがセグメント化ポリエーテル
ウレタンウレア中に、実質上15〜20μの平均粒径範
囲に分散していることがわかった。
実施例5 参考例]、 、 2 、3 、4 、5 、6と実施例
1,2゜3.4の各溶液をガラス板上に流延して厚さ1
00μのフィルムをつくった。参考例のものは流延前に
攪拌して充分混合し、つづいて脱泡して試料溶液とした
このフィルムを用いて抗血栓性の比較を行った。溶液−
いずれも調製後1週間のものを使用した。
〔抗血栓性の測定法〕
(1)今井庸二らの動力学的方法(J 、 Biome
d 。
Ma ter 、Res 、 、第6巻、165頁(1
972年)〕に従って凝血率を測定する。
3cIrL平方の厚さ100μのフィルムをすり合せ蓋
付ガラス製時計皿の凹面に密着させ、この上に37°C
の恒温条件下、犬のACD血0.25dをおき、0.1
 M塩化カルシウム水溶液0.025m1を加えて凝血
反応を開始させ12分経過後水を加えて反応を中止させ
て生じだ血餅をホルマリンで固定し、−昼夜室温で風乾
後秤量する。
同様の操作をガラス製時計皿のみの場合について行い、
この時生じだ血餅量を100として、これに対する相対
重量を以って抗血栓性の尺度(凝血率)とする。
(2)今井加二らの細胞培養テストにおける細胞初期付
着率測定法〔人工臓器、第9巻、260頁(1980年
)〕に従って細胞初期付着率を測定する。
Lab −Tekの細胞培養チェンバー/スライド(8
チエンバー)に9X9(1’171の厚さ100μのフ
ィルム試料を入れ、殺菌灯で3時間はど照射後、20%
の仔牛血清を含む細胞浮遊液(ヒト歯肉癌由来〕株化細
胞Ca、 9.22 )0.3m6を加え、378Cの
炭酸ガス培養器中で16〜18時間培養した。培養後、
リン酸緩衝液で軽く2回洗浄した後、0.5%クリスタ
ルバイオレツ)(CV)で3分間染色し、7分間水洗し
た。
1%のドデシル硫酸ナトリウムを3.5 ml含むビン
の中に染色したシートを入れ、CVを抽出した。分光光
度計により、59811mにおける吸光度を測定し、C
Vの濃度を定量した。CVの濃度と細胞数とは比例する
ことがわかっているので(Imai、Y、ot al、
 ’I”rano−Ajnor、 5oo−7H−ti
f、 Intern、 Organs、 25 (19
79):]C■の製置から次式により初期イ」着率をめ
た。
 00 なお、対照用試料としては細胞培養用プラスチックシー
ト(和光紬薬)を用いた。
抗血栓性は初期付着率が小さい程優れている。
(3)クーホワイト法に従い、凝固時間を測定する。参
考例及び実施例で調製した各溶液l mlを直径12朋
、長さ10c+++のすり合せ試験管に秤取し、ロータ
リーエバポレターに接続して減圧回転下、その内壁に均
一にコーティングしたも保ちながら5分間経過後から3
0秒経過毎にとのの試験管を45度傾斜させて凝固状況
を観察し、内の血液が全く流動しなくなる経過時間をも
って凝固時間とする。
以上の結果を第1表に示す。
実施例6 実施例2、実施例3と同じであるが用いた溶媒ノナトラ
ヒドロンラン/ジオキサンの比を変えて凝血率を測定し
た。その結果を第2表に示す。
第 2 表 実施例7 ザック型の人工心臓をジオクチルフタレート使用の軟質
のポリ塩化ビニルで作成した。この内面に実施例1,2
及び3,4.5で得た重合物エマルジョン組成物を塗布
し、山羊を用いた左心補助の実験を行ったところ、3ケ
月後該人工心臓の内部には血栓は全くみられなかった。
一方、参考例1,2.3おまひbの不均一な物質を人工
心臓の内面に塗布した同様の実験では、人工心臓の内面
の一部に血栓の生成が観察された。
特許出願人 日本ゼオン株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 水との反応により活性化する基隼奨≠=≠含珪
    素架橋剤と、前記活性化さ れた該架橋剤と反応する活性基を末端に有するポリジオ
    ーガノシロキサンとを縮合させるシリコーン前駆体を形
    成する段階、 (II) 朝揃兼准藷ポリウレタンをヰ木≠#欺環状エ
    ーテル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド
    、ジメチルスルホキシドから成る群から選択される少な
    くとも一種の溶媒に溶解しタン溶液中に溶媒を含有する
    微細粒子として分散させる段階、 (ト) 上記混合物を反応させて、エマルジョンの形成
    過程において該微細粒子の架橋を進行させる段階を経る
    ことを特徴とする経時的に安定な抗血栓性皮膜形成エマ
    ルゾヨ/の製造方法。
JP58143323A 1983-08-05 1983-08-05 経時的に安定な抗血栓性皮膜形成エマルジヨンの製造方法 Granted JPS6034453A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05293911A (ja) * 1992-02-19 1993-11-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ成形方法及びタイヤ成形装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05293911A (ja) * 1992-02-19 1993-11-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ成形方法及びタイヤ成形装置

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