JPS6045357A - 血液接触医療器具の製造方法 - Google Patents

血液接触医療器具の製造方法

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JPS6045357A
JPS6045357A JP58153860A JP15386083A JPS6045357A JP S6045357 A JPS6045357 A JP S6045357A JP 58153860 A JP58153860 A JP 58153860A JP 15386083 A JP15386083 A JP 15386083A JP S6045357 A JPS6045357 A JP S6045357A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリウレタンと架橋含珪素重合体が相互侵入網
目構造を形成して成る著しく抗血栓性に優れた新規な抗
血栓材料で血液接触部が構成された血液接触医療器具及
びその製造方法に関するものである。
従来から、ポリジアルキルシロキサンーポリウL/Jン
系の抗血栓性物質としてはポリジアルキルシロキサン−
ポリウレタンブロック共重合体が知られており(特公昭
49−29350、特公昭55−8177)、前者では
ポリウレタンのブロックとポリジアルキルシロキサンの
ブロックが珪素−窒素結合によって結合しているブロッ
ク共重合体が提案されている。一方後者ではポリジメチ
ルシロキサン−ポリウレタンブロック共重合体で被覆さ
れた血液接触面が径0.1〜3μの粒子でほぼ均一に分
散したミクロ不均一構造を示す場合に抗血栓性が発現す
ることが主張され、このようなミクロ不均一構造をとる
ために高分子物質がブロック共重合体であることが好ま
しいことを述べている。
またポリジメチルシロキサンやポリウレタン単独重合体
よりも上記ブロック共重合体がはるかに優れた抗血栓性
を示すとしている。
従来公知のこれらの抗血栓材料はいずれもポリウレタン
重合体又はポリシロキサン重合体を出発物質としてつく
られたものである。すなわち、公知のブレンド(混合体
)による抗血栓材料では、その出発物質であるポリウレ
タンやポリシロキサンは夫々重合体として供せられてい
るし、一方共重合体の場合、ランダム共重合であっても
又ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体であって
も、共重合体を構成するブロック単位は夫々高分子量の
重合体である。
本発明者はポリウレタン−含珪素重合体系の抗血栓材料
を探究中、従来公知の技術とは全く異なった手法で画期
的な抗血栓材料の製造法を見い出し、本発明を完成した
不発明はポリウレタンと架橋含珪素重合体とが相互侵入
網目構造を形成する新しい抗血栓材料で血液接触部を構
成する血液接触医療器具およびその製造方法を提供する
ものであり、この材料の製造方法は公知の技術に与られ
ない新規なものであり又この方法によって製造された物
質は極めて優れた抗血栓を示すことを不発明者は見出し
た。
本発明者はポリウレタンと含珪素重合体の単なるブレン
ドではなく、この両型合体の間で相互侵入網目構造を形
成させ、両型合体が相互に交絡したミクロドメイン構造
を発現させることを着想し、ポリウレタンを溶媒に溶解
した溶液に、適当な方法によって架橋能を生じ架橋重合
体に転化しうる低分子の含珪素化合物を加えた溶液とし
、これを成膜することによって上記着想の具現化を試み
本発明に到達したものである。本発明に用いられる架橋
能を有する低分子の含珪素化合物(以下含珪素架橋剤と
称する)からの含珪素重合体としてはポリシロキサンが
最も好ましい0 本発明において使用される含珪素架橋剤としては、通常
シリコーン樹脂等の製造に用いられるいわゆる室温架橋
剤やシランカップリング剤を用いることが出来る。これ
らは低分子であって、上記ポリウレタンの溶媒に可溶で
あり、したがって前記含珪素架橋剤を含有するポリウレ
タン溶液は均一な透明溶液として得られる。この点にお
いて。
本発明者らがすでに提案した、ポリウレタン−ポリシロ
キサン混合系溶液組成物と大きく異なるところであり、
ポリウレタン−ポリシロキサン混合系は相互に溶解しな
いためにミクロの相分離を生じて、溶液組成物中におい
て月でリンロキ1′ンは(数組粒子として分散してエマ
ルジョンとなり、組成物の安定性に問題があることがわ
力1っている。これらは2成分がミクロに分散したエマ
ルジョンである。ために溶液は不透明に白濁しておr)
ポリウレタンとポリシロキサンのドメインも041〜5
0μにわたっているのが普通である。
これに反して本発明の浴* yjl成物では、含珪素架
橋剤は低分子であり、ポリウレタンと完全に相1’fJ
している。この系はポリウレタンの溶媒と含珪;Cり架
橋剤から成る混合溶媒系にd51Jウレタンカニ溶解し
ているものと考えることも出来−含珪素架佑Wllはポ
リウレタン分子と分子オーダーで混合している点に特苗
をイiしている0 本りち明では系の水分を能うかきr)脱水して無力(状
態とすることが好1しく、水によって活性イヒされる含
珪素架橋剤を用いた場合、含珪素イ褒榛斉11七i f
!j(水をて保1これているかぎり不活性状態に保7も
it、 +1’柔14的に極めて安定である。この溶液
を成膜すると溶媒が蒸発するにつれて、高沸点の含珪素
架橋剤は成膜内に残留し、溶媒の量が蒸発によって減少
し、これにつれて成膜内部で含珪素架橋剤が44」互に
凝集して独立したミクロのドメインを形成し、突気中の
水分を吸収して該架橋剤中の官能基が活性化して相互に
縮合反応を生じ、ついには該架橋剤は架橋したポリシロ
キサンにまで変化する。このようにして生成したポリシ
ロキーシーンはミクロのドメインをti’?成するとと
もに、当然そこにはポリウレタン分子を交絡して相互侵
入網目t1都造を形成する。
不発明の実施において、フィルム(薄膜)成形(キャス
ト、コーティング、ディップ等の方法による)する直前
に意図的に含珪索架イ!m剤を活性化するために水を加
えてもよい。このようにして生成したフィルムの表面は
後の実施例でも述べるようにおどろく程に簡閲の抗血栓
性を示す上、元来透明な均一溶液であるのでフィルム表
面は全く凸凹のないスムーズなものでるり、この点s”
: +)ウレタンとポリシロキサンの混合系より成膜し
たフイルムの表面が01〜50μの凸部や凹部を生じる
のと比べて極めて対照的であって、このスムーズな平滑
表面も又抗血栓に寄与していると思われる。
これらの含珪素架橋剤のうち、水によって活性化される
官能基を有するものが特に好ましい0これらの代7モ例
は:SiO二0OOR,:5i−OR(R:OH,。
0、 i(、、O,H7+、 C,H,などの炭化水素
)、 =s1−OX(X : OI!、 BT−などの
ハロゲン)、=s1−NR。
(R:上記と同じ)などがある。このような含珪素架橋
剤を用いたときに生成される架橋含珪素重合体はボリシ
ロキブン構造をとる0 これらの含珪素架橋剤は必ずしも1秤類のものを用いる
ことに限定されることはなく、2種類以上の混合物であ
ってよい。又、反応基の異なる2種以上の含T:+: 
累架橋剤を用いてもよい。すフエわち、架橋反応はたと
えば5i−OH同志の縮合反応によって61−0−5i
結合を生じさせてもよいし、異なる℃能基との間の反応
によって=F31−R−8iミ結合を生成させてよい(
R:炭化水素)。
たとえば =S 1−CH,+OH,=CH−81=:+/nt!
−’2([Z’F/I(F!l!i#) =si−CH
,−CI(、aH,−8,=・・・・・・・・・ (1
) 白金(触媒) ”、8 t、−H−H:!H,=OR−8 i’: −
−−−−う=S 1−0H2−CH7−8i= ・・・
・・・・・・(2)のような反応を触媒の存在において
おこさせてこの反応で架橋をおこさせてもよい。
たとえば、ヘキ丈メチルジシロキサンやジメチルシラン
とトリビニルメチルシランとの混合物をノく−オキサイ
ド触媒を用いて(1)の反応によって6次元架橋をおこ
させてもよいし、又トリビニルエトキン7ランとジエチ
ルシランとを白金触媒を用いて(2)の反応をおこさせ
て架橋してもよい。この場合珪素原子は炭素原子を介し
て結合して高分子化することになる。
本発明において重要な特徴は溶液組成物においては含珪
素架橋剤は低分子の不活性状態であり、成膜直前又は成
膜中に架橋官能基が活性化されて、架橋反応を生じつつ
、付加反応や縮合反応を生じて高分子化し含珪素高分子
化合物に変化し、これらが架橋生成に伴ってポリウレタ
ンと相互侵入網目構造を生じてポリウレタンと架橋含珪
素重合体とが夫々のミクロドメインを形成することにあ
る。
本発明の血液接触医療器具は少なくともその血液接触部
が上記したポリウレタンと架橋含珪素重合体とが相互侵
入網目構造を形成している抗血栓性側斜でtHg成され
ているものである。
本発明の血液接触医療器具は少なくともその血液接触部
が本発明の抗抽栓性材料で構成されておれはよく、該部
以外は他の材料で形成されていてもよい。本発明の抗血
栓材料は驚異的ともいえる抗血栓性を示すので、この材
料で血液接触部が構成された本発明の血液接触医療器具
としては人工石1減、入工腎誠回路や人工心肺回路のよ
うな血液回路、血管内留置カテーテル、カニユーレ、各
種血液バイパスチューブ、血液バッグなどあらゆる、r
fn′/IQ、’Jノ’<触医療器具が含まれる。
不発明の血液接触医療器具はその血液接触面にボリウ1
/クンと含珪素架橋剤が均一に溶テ;τした溶液を何ら
かの方法で接触させJ波膜を形成させて血液接触面を形
成させるが、接触の方法としては流延、ディッピング1
 コーティング、噴霧なと公知の方法を用いることがで
き、特に制限はない。
ぞ皮膜中の該架橋剤の架橋含珪素重合体への転化を充分
に行わせることによって血液接触面ができあがる。
本発明の血液接触医療器具の製造方法について詳細に説
明する。
不発明においては、ポリウレタンをまず溶媒に溶解する
。この場合溶媒を出来るだけ脱水しておくことが好寸し
い。溶媒としてはポリウレタンを溶解する溶媒であれば
どんな溶媒を用いてもよい。
この溶液に含珪素架橋剤を加える。こ!で含珪素架橋剤
とは珪素をその分子内に1ヶ以上宿し、適当な活性化手
法によって架橋能を生じるような官能基を有する化合物
を指し、具体的にはシリコーンゴムやシリコーン樹脂の
室温架橋剤、シランカップリング剤として知られている
公知の化合物が広く用いられる0 水によって活性化して架橋能を発揮し、d4リシロキサ
ン架橋体を形成する分子内に珪素原子1ケを有する含珪
素架橋剤の例としては一般式Ry S i R’ J−
n(式中Rはアルキル基、アリール基などの炭化水素残
基を、R′はアルコキシ基、アシルオキシ基、)・ロゲ
ン又はアミン残基を、nは0゜1を表わす)で表わされ
る化合物がある。
具体的な例としては、たとえばテトラアセトキ・ンンラ
ン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキ
シンラン、プロピルトリア−ヒトキンシラン、ブチルト
リアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシンラン、
メチルトリエトキシシラン、。
エチルトリエトキシシラン、テトラエトキンシラン、フ
ェニルトリエトキシシラン、ブロビルトリエトキンンラ
ン、ブチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリメトキンシラン、ブチルトリメトキシ
シランあるいはテトラクロロ7ラン、メチルトリクロロ
シラン、エチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシ
ラン。
ビニルトリアセトキンシラン、ビス−(N−メチルベン
ジルアミド)エトキシメチル7ラン、トリス−(ジメチ
ルアミノ)メチルシラン、トリス−(シクロヘキシルア
ミノ)メチルシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニル
トリエトキンシラン、γ−グリシドキシプロビルトリメ
トキシシラン、テトラプロポキンシラン、ンビニルジエ
トキシシランなどを代表例として挙けることができる。
又、珪素をその分子中に2ヶ含む含珪素架橋剤の代表例
としては、たとえば、テトラアセトキシジンロキサン、
1.3−ジメチルテトラアセトキシジシロキサン、1,
3−ジビニルテトラエトキシジシロキツーンのような一
般式 uTL、 R’ 5−n−81−0−8iR+ThR″
5−m(式中nlm−〇%1.2.6、 n+m=0.
1.2、乙 のいずれか、Rは架橋能のない炭化水素残
基、R’、 R″は適当な活性化手段で架橋能を示す基
を示す)で表わされる化合物が挙けられる。
珪素をその分子中に6ケ含む含珪素架橋剤の例としては
1.3.5− )リメトキシー1.1.3.5.5ペン
タメヂルトリシロキサン、1.1.3.5.5.5.−
ヘキサアセトキシ−15−メチルトリシロキサンなどを
洋げることが出来る。
これらの含珪素架橋剤としては公知の室温架橋型のシラ
ンカップリング剤が広く用いられ、たとえばPetra
rch System工nc、(ベトラーチシステムイ
ンコーボレイデツド)発行のカタログ5ilicon 
Compounds 、 RegiGter & Re
view◎ ◎1979や同社の5llcones 1981 に記
載されているすべての含珪素架橋剤を用いることが出来
る。
本発明で使用するポリウレタンは何ら限定されず、ポリ
エステル系ポリウレタンおよびポリエーテル系のポリウ
レタンであって良い。
ポリエステル系ポリウレタンは例えばエチレンクリコー
ル、ジエチレングリコール等のグリコール捷たはトリメ
チロールプロパン、グリセリン等の多価アルコールとア
ジピン酸、コハク酸等の多f111iカルボン酸との間
で末端水酸基のポリエステルを合成し、これとエチレン
ジイソシアネート、2、4− )リレンジイソンアネ−
1・、4.4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−1・
等のポリウレタンの製造に従来から使用されているイソ
シアネート基含有化合物とを反応させて両末端がインシ
アネート基であるプレポリマーとし、公知の鎖延長剤で
鎖延長して調製してもよい。
丑だ、ポリエーテル系ボリウレクンはたとえはポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール又はこれら
の共重合物テトラメチレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールあるいはアルキレンオキシドとグロビレ
ンクリコール、1,2.6−ヘキサンドリオール等の多
価アルコールとを反応させて得られるポリオールと前記
のイソシアネート基含有化合物とを反応させて末端イソ
シアネートのプレポリマーとし、これらを公知の鎖延長
剤で分子鎖を伸長させて調製してもよい。
尚5本発明に使用するポリウレタンを調製するに際し、
鎖延長剤としてジアミン、たとえばエチレンンアミン、
ジエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を用い
てボリウレクンウレアとじてもよい。又鎖延長剤として
はエチレングリコール、フランジオール等の公知のジオ
ールを用いてもよいことは勿論である。
本発明で使用する溶剤はポリウレタンを溶解する環状エ
ーテル類やジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドのような有機極性溶媒であり
、医療器への応用の観点から、塗布膜からの溶剤の除去
(蒸発、水洗など)が容易であることが必要であり、沸
点が低いことが望ましく、沸点は1600以下、更に好
ましくは沸点110C以下が望ましい。寸だ水洗除去の
容易さから水溶性の溶媒でおることが望ましい。
従って好ましい環状エーテル類としてはテトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどが挙けられる。
不発明においては溶剤はJl′h独であるいは混合して
使用することができる。優れた抗血栓性を与えかつ塗布
や脱溶剤が容易な点でテトラヒドロフランとジオキサン
の混合物を使用することが最も好ましい。ジオキサン/
テトラヒドロフランのMCfA比は1以下が好ましく、
より好1しくは1/1〜1/4、さらに好1しくは1/
15〜1/30である。1より太きいとポリウレタンの
溶解性が低下し、1/4より小さいとテトラヒドロフラ
ン(低沸点)の蒸発速度のコントロールがむつかしく、
好ましい表面をうる条件設定がむつかしくなる。
ジオキサン/テトラヒドロフラン混合比がこの範囲にあ
るときに抗血栓性がすぐれているのは、この@囲の溶媒
の、蒸発速度と表面形成が微妙に影響しているだめと思
われる。
またエーテル類に、本発明を実施するに際し程度の大き
い影響を及ぼさない範囲で少量の他の溶剤、例えばアル
コールやアセトン、ジメチルホルムアミドなどが含まれ
ることは差しつかえない。
ポリウレタンと含珪素架橋剤の混合比は大巾に変更可能
である。すなわち混合物中の含珪素架橋剤の量はボリウ
レクンioo!it部に対して01〜2DOv量部の範
囲で使用可能で好ましくは10・〜180重量部、より
好ましくは1.5〜160重量部、更に好ましくは2,
0〜150重量部、更に好ましくは20部〜120部で
ある。
含珪素架橋剤の量がポリウレタンi−o o正月1部に
対して01重量部未満ではポリウレタン単独の場合と比
べて有意 をみとめず又、含珪素架橋剤の量が200重
児部を超えるとフィルムの根域的性能が劣り好1しくな
い。
本発明で使用する含珪素架橋剤をd解したポリウレタン
溶液中のポリウレタン濃度は1〜50蓮量係が用いられ
、好ましくは6〜40重邦裂、より好ましくは5〜30
重量%、更に好ましくは8〜20重量%である。この範
囲よりポリウレタン濃度が低いときは粘度が低くすき゛
て成膜時に塗布回数の増加や形成フィルムの極薄などの
問題を生じ、又この範囲を超えると粘度が高すぎてフイ
ルノ、厚の調整が困難となる。
既に述べたとおり、公知の接触ブ5法により血液接触1
jilSは本発明の溶液で被覆され、溶媒を蒸発させる
ことによって被膜が形成される。溶媒を蒸発させる際の
温度は被膜に気泡が生じたり、血液接触部が被覆溶液に
よって溶解変形しない温度であれば特に制限は1よいが
、好ましくは室温〜6C1iCの範囲である。また成膜
中に含珪素架橋剤を活性化して架橋を進行させるために
は水分は不可欠であるが、水分補給が可能であれ1ば湿
度は0(たとえば窒素気流中)〜65係R,H,の範囲
が好ましい。水分の存在下に該架橋剤の架橋を進行させ
るには、形成された被膜表面に水をr@霧したり、血液
接触部を水に浸漬したりなどの水分補給を行なって、室
温〜100Cの範囲で通常1時間〜1ケ月の範囲で充分
に架橋を行わしめる。
このようにして血液接触部がポリウレタンと架橋含珪素
重合体が相互侵入網目構造を形成する抗血栓材料で構成
された血液接触医療器具が製造される。
本発明はボリウレク/溶液に前記の架橋能を有する自封
:素架橋剤を溶F1.この溶液を適当な方法によって成
膜して血液接触部を形成させ、成膜中に溶媒の蒸発に伴
って該架橋剤のミクロドメインを形成させるとともに架
橋反応を活性化して3次元の例月又は縮合反応を生起さ
せて架橋含珪素重合体とポリウレタンの相互侵入網目構
造を形成させることにその特徴を有するものである。
なお、本発明における相互侵入網目構造(IPNと称さ
れる)の形成は一般的な相互侵入網目構造形成法の一つ
である線状重合体(■)を架橋重合体(Tr)を形成す
る単量体に溶解して架橋重合体(IF)を生成せしめる
方法〔例えばIuNOYOLOPED工AOF POL
YMERSo工El(CE AND TEOHNOT、
OGY。
増補第1巻、288〜306頁(1976年、 Joh
nWiley & 5ons社刊〕参照〕に従ったもの
であり、線状のポリウレタンと架橋含珪素重合体とが相
互侵入網目構造を形成しているものである。
本発明による透明な、含珪素架橋剤を含有するポリウレ
タン溶液から成膜した表面は実に驚異的ともいえる抗血
栓性を示すだけでなく、該辣膜は強靭であると共に優れ
た弾性的性質を有しているので、人工心臓や大動脈内バ
ルーンポンプのように絶えず拍動するような血液接触部
を形成するのに適している。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
以下に示す実施例は説明のだめのものであって決して本
発明の特許請求の範囲を限定するものではない。
実施例1 ポリプロピレングリコール(平均分子@:2100)ト
メチレンビス(4−フェニルイソシア、1−))を用い
、連鎖拡張剤としてエチレンジアミンを用いて公知の方
法で調製したポリエーテル系ポリウレタン100N量 したジオキサン/テトラヒドロフラン混合溶剤(重量混
合比1/2)にろ5cで、攪拌下に溶解し、粘稠な溶液
(重合体濃度103員%)を調製した。この溶液は最終
的に9.5ppmの水分を含有していた。
この溶液に蒸留直後のメチル) IJアセキシシランを
ポリウレタンioo重量部に対し1、2、4、6、8、
12.14%20、30, 40, 50.60, 7
5。
80、100,120,140,160,180,20
0重町正金夫々加えて20種類の溶液をつくった。
これらの溶液を夫々1−fil、1−i21、・・曲j
 −(20)とする。
これらの溶液はいずれも無色透明であって、1ケ月の貯
蔵に対しても変化なく安定であった。
これらの溶液からガラス板に成膜したフィルムについて
言うと,溶液1 −fil, 1 −(21, 、1 
−(31から製膜したフィルムはほとんど無色透明であ
り、溶液1 −(41から成膜したフィルムは少し乳白
色を帯び、溶液中のメチルトリアセトキシシランの含量
が増加するにしたがって白化度は増加する。
これらの表面を走査型電顕で観察すると極めて平滑であ
った。
これらのフィルムを用いてリーホワイト試険(臨床検査
法提要,Vl 86、金井泉,金井正光編著金原出版)
を行い、血液の凝固時間を」11足した。
結果を第1表に示した。参考1でにガラス、シリコーン
処理(ポリジメチルシロキサンで被覆)ガラス、本実施
例のポリウレタンの結果も併記した。
供試フィルムはガラス製時計血を前記の各溶液でコーテ
ィングし、室温、65%RHの雰囲気中で10日以上放
置して充分メチルトリアセトキシシランの架橋を行わせ
たのち、試験に供した。
第 1 表 注)白化度(+の数は白化の程度を表わす)(+):す
こし白渇するが透明に近い + :すこし白化 +十: 白化度増大 +++:相当に白化 +十+十: 白化変更に大 +十ー1ー+十: かなル白化 平滑性 ◎走査W電顕でa察して極めて平滑 ○ 平滑(CL1μオーダーの凸凹少しあル)オ〉20
0は20口分以上 第1表に示すようにリーホワイト試験の結果、溶液1−
 (14)〜(20)を用いた場合血液は200分以上
にわたって凝固せず、従来の常識をこえた画期的性能を
有することがわかった。
実施例2 ポリエチレングリコール(平均分子11eoo)とトリ
レンジイソシアネートを用い、連鎖拡張剤としてブタン
ジオールを用いポリエーテルポリウレタンを調製した。
このポリエーテルポリウレタン100重量部を充分に脱
水したジオキサンテトラヒドロフラン(重量比1/3)
に室温で攪拌下に溶解させ重合体濃度90%の粘稠な溶
液とした。
この溶液にメチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシランを下記表に示すような割合で添加し、均一透
明の溶液を得た。実施例1と同様にガラス板上に流延し
て製膜したフィルム及び試験管に塗布してリーホワイト
試験を行った結果を第2表にまとめた。
実施例3 市販のポリエーテルポリウレタン(Bthicon社製
品 Blomer )の12重量%ジメチルアセトアミ
ド溶液を調製し、充分に脱水した。この溶液に芯留直後
のIT Fjしたテトラアセトキシシラン、テトラメト
キンシラン、テトラエトキシシランを第3表記載の分加
えて8種の溶液を得た。これらのM液から成膜したフィ
ルムを用いてリーホワイト試験を行った。結果を第3表
に併記する。
第3表 実施例1と同じポリウレタン溶液にトリアセトキシシシ
ンとテトラアセトキシシランを第4表記載の量(ポリウ
レタン100重量部当りの重量部)添加して6種の溶液
を得た。これらの溶液から成膜したフィルムを用いてリ
ーホワイト試験を行った。結果を第4表に併記した。
第4表 実施例5 第5表記載の実施例1〜4の溶液から成膜したフィルム
を用い今井Jiff二らの動力学的方法[J。
J31omed、 Mater、 Res、、第6巻、
165頁(1972年)〕に従って凝血率を測定した。
6偏平方の厚さ100μのフィルムをすり合せキ・)伺
ガジス製時計皿の凹面に密着させ、この上に67Cの恒
温条件下、犬のAOD血0.25 mlをおき、0.1
M塩化カルシウム水溶液0.025m1を加えて凝血反
応を開始させ12分経過後水を加えて反応を中止させて
生じた血餅をホルマリンで固定し、−昼夜室温で風乾後
秤量する。同様の操作をガラス製時計皿のみの場合につ
いて行い、この時生じた血餅量を100として、これに
対する相対重量を以って抗血栓性の尺度(凝血率)とす
る。
又、今井nK二らの細胞培養テストにおける細胞初期付
着率測定法〔人工臓器、第9巻、260頁(1980年
)〕に従って細胞初期付着率を測定した。
]、ab−TeKの細胞培養チェンバー/スライド(8
チエンバー)に9×9ωの厚さ100μのフィルム試別
を入れ、殺菌灯で6時間はど照射後、20%の仔牛血清
を含む細胞浮遊液(ヒト歯肉癌由来の株化細胞Oa・9
.22) 0.3iJを加え、37Cの炭酸ガス培養器
中で16〜18時間培巷した。培養後、リン酸緩衝液−
で軽く2回洗浄した後、0.5係クリスタルバイオレツ
)(eV) で3分間染色し、7分間水洗した。1%の
ドデシル硫酸ナトリウムを3.5 ml含むビンの中に
染色したシートを入れ、CVを抽出した。分光光度計に
より。
5j8nmにおける吸光度を測定し、CVの濃度を定量
した。C,Vの濃度と細胞数とは比例1′ることかわか
っているので〔工mai、 Y、 et al、 Tr
ano。
Amor、 19oo、 Artif、工ntern、
 Organs、 25 (1979)]CVの8度か
ら次式により初期イ」着率をめた。
抗血栓性は初期付着率が小さい程優れている。
第5表 実施例6 サック型の人工石IRk軟質ポリ塩化ビニルで作成した
。この軟質ポリ塩化ビニルは80重量%のジオクチルフ
タレートを含有した。この人工心臓のサック部の容量は
90m1である。
この内面の血液接触部に実施例1,2.6.4で得た溶
液を夫々塗布し、湿度65楚RH0)雰囲気中で2週間
以上放置して充分架橋を行わせ、夫々について山羊を用
いて左心補助を毎分1.01以下の低吐出量で行った。
すべての場合6週間の実験で全く血栓の生成は認められ
なかった。
一方参考のため市販の抗血栓材料であるカルテイオ丈ン
 1を塗布した同様のポンプを用いた実験では2−e/
分以上の吐出では血栓の生成をみなかったが、2.o−
01分以下の吐出量では1週間後に全般に亘ってほとん
ど血栓の発生はないもののサックの一部にわずかの血栓
の発生がみられることがあった。
実施例7 実施例2で調製したポリウレタンの溶液にトリヒニルエ
トキシシランとメチルシランとの等モル混合物をポリウ
レタン100重量部に対して40重量部加えて均一溶液
とし、これに塩化白金酸の5%インプロピルアルコール
溶液o、 o o i部加えこれをよく攪拌したのち試
験管に塗布した。
このフィルムの凝血率は22%、初期細胞付着率は24
ワ、リーホワイト試験では140分であったQ 特許出願人 日本ゼオン株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、 ポリウレタンと架橋含珪素重合体とが相互侵入網
    目構造を形成して成る抗血栓性材料で血液接触部を構成
    して成る血液接触医療器具。 2、 ポリウレタンを溶媒に溶解してなる溶液に含珪素
    架橋剤を加えて均一溶液となし、この溶液を用いて血液
    接触医療器具の少なくとも血液接触部に被膜を形成させ
    、該架橋剤を架橋含珪素重合体に転化させることを特徴
    とする血液接触医療器具の製造方法。
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JPS628760A (ja) * 1985-07-05 1987-01-16 東レ株式会社 コ−テイング方法

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