JP2853127B2 - 生物適合性水和重合体 - Google Patents

生物適合性水和重合体

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JP2853127B2
JP2853127B2 JP63095794A JP9579488A JP2853127B2 JP 2853127 B2 JP2853127 B2 JP 2853127B2 JP 63095794 A JP63095794 A JP 63095794A JP 9579488 A JP9579488 A JP 9579488A JP 2853127 B2 JP2853127 B2 JP 2853127B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は1986年11月18日付け、米国特許出願第932,08
0号、「生物適合性ポリウレタン水和重合体(Biocompat
ible Polyurethane Hydrated Polymers)」「J.A.ブラ
ーツ(Braatz)及びC.L.ケール(Kehr)]の一部継続で
ある。
本発明は被覆物、含浸体(impregnant)及びゲル状態
にある水和された合成重合体に関するものである。更に
詳細には、特定の架橋したポリウレタン重合体(なお、
本明細書では、「架橋」を「交叉結合」と称する場合が
ある)を実質的に酸化エチレン単位からなるイソシアネ
ートで末端がキャッピングされた(end-capped)高分子
量のプレポリマー(なお、本明細書では、「プレポリマ
ー」を「予備重合体」と称する場合がある)から生成さ
せ得る。
これらの親水性の重合体はその生物適合性(biocompa
tibility)及びこのものが非特異的蛋白質吸着に抵抗す
る独特の表面を示すことにより特徴づけられる。
多数のポリウレタン重合体が従来知られており、この
ものには発泡及び非発泡物質がある。非発泡物質の中
で、種々の予備重合体から調製された極めて少数のヒド
ロゲル重合体が製造され、そして広範囲の用途に用いら
れている。代表的には、ヒドロゲルは予備重合体が交叉
結合し、溶液をゲル化させる三次元高分子網目構造を生
成させる条件下で水溶液中にて親水性単量体を重合させ
ることにより生成される。ポリウレタンヒドロゲルは尿
素及びウレタン結合を生成させるイソシアネート末端キ
ヤツピングされた予備重合体の重合により生成させる。
従来開示されたポリウレタンヒドロゲルの代表的な例
には次のものが含まれる:米国特許第4,241,537号[ウ
ツド(Wood)]は鎖長が延長されたポリオールから製造
された親水性ポリウレタンゲル組成物からなる植物成長
媒質を開示し;50%までの酸化プロピレン単位を用いる
ランダム共重合が好ましく、従つて予備重合体は室温で
液体である。米国特許第3,939,123号[マシユーズ(Mat
thews)]に35%までのポリ(プロピレンオキシド)グ
リコールまたはポリ(ブチレンオキシ)グリコールを有
するポリ(エチレンオキシ)グリコールからなるイソシ
アネートで末端化された予備重合体の軽度に交叉結合さ
れたポリウレタン重合体が開示されている。マシユーズ
の予備重合体を製造する際に、ヒドロキシルに対するイ
ソシアネート基の比はヒドロキシル1当量当り約1.2〜
1.6当量である。ヒドロゲルを生成させる際に25〜40重
量%の固体含有量を用いる。米国特許第4,118,354号
[ハラダ(Harada)]に少なくとも2個の末端ヒドロキ
シ基を有するポリアルコールに任意に加えられた、複数
のアルキレンオキシドからなり、その50〜90重量%が酸
化エチレンであるポリイソシアネートとポリエーテルと
の反応生成物が開示されている。ハラダは予備重合体を
加熱または溶媒での希釈により液化させることを回避す
るために予備重合体が室温で液体またはペースト状であ
ることを必要としている。米国特許第4,381,332号[フ
ルマー(Fulmer)ら]に脂肪族ポリイソシアネートでキ
ヤツピングされたポリエーテルポリオールから製造され
る少なくとも3000の分子量を有する予備重合体から調製
される。不織布を生成させるためのポリウレタンゲル接
着体が開示され;50%までが酸化ブチレン及び酸化プロ
ピレンである。米国特許第3,719,050号[アサオ(Asa
o)]に末端イソシアネート基を有するポリウレタン予
備重合体を土中に注入する土壌安定化法が示され;その
際に予備重合体を水で希釈し得るか、または土壌中に存
在するか、土壌を通って流れる水と反応させ得る。
分子量及び予備重合体組成の多数の組合せが特許出願
されたことを知り得る。代表的には、従来のヒドロゲル
系は、ポリオール及び予備重合体は組成物を溶融させる
ことを回避するために室温で液体またはペースト状であ
ることを必要としていた。この必要のためにポリオール
及び予備重合体の組成が制限される。一般に、従来液体
ポリオール及び予備重合体を生成させるに十分な酸化プ
ロピレンまたは酸化ブチレン単位の共重合が示されてい
る。しかしながら、これらの単量体単位を含めることに
より予備重合体の親水性も減少する。加えて、この目的
を達成させるために低分子量予備重合体を用いている。
加えて、高分子ヒドロゲル及び水和された重合体組成
物(なお、本明細書では、水和重合体と称する場合があ
る)に対する生物適合性が増々望まれる特性であり、適
当な特性が得られた場合には健康管理の分野で多くの用
途が見い出されるであろう。しかしながら、多くの通常
のヒドロゲルは生物適合性を示さない。
最後に従来のヒドロゲルは、それが接触する溶液から
蛋白質を吸着する傾向がある。このことは蛋白質が偏在
する健康管理用途に高分子ヒドロゲルを用いる際に殊に
問題となる。その結果として重合体の吸蔵もしくは目詰
まり、混濁、汚染、近接する体組織に対する刺激、或い
は不可逆的吸着もしくは変性による組織または体液蛋白
質の損失が生じ得る。かかるヒドロゲルを血液流と接触
させて用いる場合、血栓形成、補体活性化またはカルシ
ウム沈澱が生じ得る。
本発明のポリウレタン重合体系は重合体に対する生医
学的用途の成長する分野に用いる際に殊に良好に適合さ
れた高度に望ましい特性を有する水和重合体を与える。
本発明の重合体は実質的にか、または全体的に酸化エチ
レン単位からなる高分子量イソシアネートで末端キヤツ
ピングされた予備重合体の水溶液から調製される。これ
らの水和重合体は水膨潤可能なヒドロゲルの代表的な形
態をとることができるか、または希釈条件下での単分子
または実質的に単分子層を含めて基体上での密もしくは
薄層被覆物または含浸体の形態をとり得る。本発明の被
覆物及び含浸体は考慮されたゲルまたはヒドロゲルであ
り、そして特記せぬ限りこれらの用語により含まれる。
ゲルまたはヒドロゲルなる用語は非発泡性の構造である
重合体を表わすことを意味する。
製造及び取扱いの容易さと広範囲の最終用途に許容さ
れる望ましい特性を併せ持つ水和重合体の群を与えるこ
とが本発明の重要な目的の1つである。これに関し、本
明細書に開示される新規な予備重合体は極めて高い比率
の酸化エチレン単位、及びこのものから調製されるポリ
オールからなるこれらの比較的高分子量の予備重合体
は、それらが製造されるポリオールが周囲温度でしばし
ば固体であるにもかかわらず、周囲温度において液状で
取扱い、そして貯蔵できる。このことは水和重合体の生
成を重大に促進し、並びに重合体の均一性を高める。
ポリ尿素−ウレタン予備重合体の群及びそれに関連す
る親水性であり、透明であり、そして生物に適合する水
和重合体を与えることが本発明の関連した目的である。
更に親水性であり、且つ蛋白質の非特異的吸着に顕著
な抵抗性を示す高分子表面を与えることが目的である。
生物適合性及び非特異的蛋白質吸着に対する抵抗性に
独特な特徴を持つ新規な親水性ポリウレタン予備重合体
の群及びそれに関連した交叉結合された水和重合体ゲル
が見い出された。水和重合体は高分子単量体単位(予備
重合体単位)から生成され、少なくともその75%は約70
00〜約30,000の分子量を有するオキシエチレンベースの
ジオールまたはポリオールであり、これらのジオールま
たはポリオールのヒドロキシル基の本質的にすべてがポ
リイソシアネートでキヤツピングされる。水または水溶
液中の予備重合体(イソシアネートでキヤツピングされ
たジオールまたはポリオール)の重合は溶液または組成
物の沈着した層をゲル化させるように作用する。本発明
に有用である予備重合体は選ばれたジオールまたはポリ
オールをポリオールの本質的に全部のヒドロキシル基が
ポリイソシアネートでキヤツピングされるように約1.8
〜約2.2のイソシアネート対ヒドロキシル比でポリイソ
シアネートと反応させることにより調製する。
本発明に用いられるジオール及びポリオールは主に
か、またはすべて酸化エチレン単量体単位からなるポリ
オキシアルキレンジオールまたはポリオールである。少
なくとも75%、好ましくは少なくとも90%、そして更に
好ましくは少なくとも95%の単位は酸化エチレンである
べきである。最も好ましくは実質的に全部か、または全
部の単位が酸化エチレンであるべきである。通常のウレ
タン重合体ヒドロゲル系はこれらのものが室温で液体ま
たはペースト状であることを確認するために代表的には
ポリオール及び誘導体予備重合体中にかなりの割合の酸
化プロピレンまたは酸化ブチレンを含める必要がある。
また、固体もしくは液晶ポリオール及びそれらから誘導
された予備重合体は、通常の系で使用するには、それら
の融点まで加熱する必要がある。これらの必要性は本発
明により回避される。100%の酸化エチレンジオールま
たはポリオール及び誘導体予備重合体でさえも適応し得
る。事実極めて高い酸化エチレン含有量(即ち、90また
は95%より大)が好ましく、100%酸化エチレンベース
のジオールまたはポリオール及び誘導体予備重合体が本
発明に最も好ましい。
本発明の予備重合体及び水和重合体を製造するために
高分子量酸化エチレンベースのジオール及びポリオール
を用いる。ポリイソシアネートでキヤツピングする前の
ジオールまたはポリオールの数平均分子量(本明細書で
は特記しないかぎり、「分子量」は数平均分子量を意味
する)は少なくとも約7000〜8000MW、好ましくは10,000
〜約30,000MWであるべきである。本発明の予備重合体及
び水和重合体に対する先駆体であるポリオールの調製に
おいてトリヒドロキシ化合物(トリオール)を用いるこ
とが好ましい。例えば、グリセリンは好適なトリオール
である。トリメチロール−プロパン(TMOP)、トリメチ
ロールエタン及びトリエタノールアミンが他の適当なト
リオールである。加えてテトラオール例えばペンタエリ
トリトールを本発明に用いるポリオールを調製するため
に使用し得る。トリオールまたはテトラオールベースの
ポリオールを下記の二官能性または多官能性イソシアネ
ート化合物でキヤツピングして予備重合体を生成させ
る。
また本発明の予備重合体に対する先駆体として適当な
分子量のジオールを使用し得る。適当な分子量のジオー
ルを下記の多官能性イソシアネートでキヤツピングして
予備重合体が生成させる。高分子量ポリエチレングリコ
ールが殊に有用である。この具体例において特に望まし
いものは式H(OCH2CH2)xOHのポリエチレングリコール
であり、ここにxはグリコールが少なくとも約7000、好
ましくは約10,000〜約30,000の平均分子量を有するよう
な平均数である。また、ジオールをジイソシアネートで
キヤツピングし、そして架橋剤と一緒に用いて本明細書
に記載される水和重合体を生成させ得る。この目的のた
めに有用な架橋剤には多官能性アミン及び多官能性イソ
シアネートが含まれる。他の具体例において、ジオール
をポリオールと混合し、そして生じた混合物をイソシア
ネートと反応させて本発明の予備重合体を生成させ得
る。
本発明の予備重合体は上記のジオールまたはポリオー
ルのヒドロキシル基をポリイソシアネートと反応させる
ことにより生成される。本明細書に用いる「ポリイソシ
アネート」は二官能性または多官能性イソシアネートの
使用を特記することにより示される以外はジイソシアネ
ート及びポリイソシアネートの両方を適当なものとして
表わす。イソシアネートで末端キヤツピングされた(即
ち、イソシアネート末端化された)予備重合体が生成さ
れる。ポリイソシアネートの選択は予備重合体に対する
先駆体(即ち、ポリオールまたはジオール)の選択、重
合体を製造する際に必要とされる取扱いまたは成形の程
度、及び水和し、交叉結合された高分子構造体の予期さ
れる最終用途の如き因子に依存する。
予備重合体に対する選ばれた先駆体は予備重合体構造
が水性予備重合体溶液をゲル化させるか、または交叉結
合された高分子被覆物を生成させるに十分な程度にこの
もの自体を交叉結合させなければならないために、ポリ
イソシアネートの選択に影響を及ぼす。予備重合体に対
する先駆体がポリオール(即ち、トリオールベースまた
はテトラオールベースの)である具体例において、二官
能性イソシアネートが好ましい。必要に応じて、多官能
性イソシアネート化合物もポリオールと共に使用し得
る。また適当なイソシアネートの混合物も考え得る。
予備重合体に対する先駆体としてジオールを用いる場
合、これらのものを多官能性イソシアネート化合物と反
応させて本発明の予備重合体を生成させ得る。この組合
せにより水和重合体の生成にかける交叉結合に十分な官
能基を有する予備重合体が生じる。予備重合体に対する
先駆体としてジオールを用いる他の具体例において、ジ
オールを二官能性イソシアネートでキヤツピングし得
る。これらの二官能性予備重合体から調製される水和重
合体において十分な交叉結合性を達成させるために、架
橋剤を一緒に用いることができる。好適な架橋剤はトリ
メチロールプロパン(「TMOP」)であるが、他のもの例
えばグリセロール、トリメチロールエタン、ペンタエリ
トリトール、トリエタノールアミン、多官能性アミン、
多官能性イソシアネートなども使用し得る。
上記のいずれの具体例においても芳香族、脂肪族また
は環式脂肪族ポリイソシアネートを使用し得る。脂肪族
ポリイソシアネートの使用により取扱い及び/または成
形の許容される度合が大きくなり、その理由は脂肪族イ
ソシアネートでキヤツピングされた予備重合体は代表的
には水和重合体の状態にゲル化するのに約20〜90分間必
要とするからである。これに対し、芳香族ポリイソシア
ネートでキヤツピングされた予備重合体は約30〜60秒間
でより迅速にゲル化する。加えて、脂肪族ポリイソシア
ネートは水和重合体を医療用に用いる場合、毒物学的に
考えて減少されているために好適である。しかしながら
また、予備重合体中で芳香族ポリイソシアネートを用い
て製造される水和重合体は有用であり、並びに殆んどの
工業的用途に適している。
適当な二及び多官能性イソシアネートの例には次のも
のがある:トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエ
ン−2,6−ジイソシアネート、トルエン−2,4及び2,6−
ジイソシアネートの商業的混合物、イソホロンジイソシ
アネート、エチレンジイソシアネート、エチリデンジイ
ソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
シクロヘキシレン−1、2−ジイソシアネート、シクロ
ヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、m−フエニレン
ジイソシアネート、3,3′−ジフエニル−4,4′−ジフエ
ニレンジイソシアネート、4,4′−ジフエニレンメタン
ジイソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,4′−ビフエニ
レンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、1,4−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,1
0−デカメチレンジイソシアネート、クメン−2,4−ジイ
ソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、メ
チレンジクロロヘキシルジイソシアネート、1,4−シク
ロヘキシレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート、p−フエニレンジイソシアネ
ート、4−メトキシ−1,3−フエニレンジイソシアネー
ト、4−クロロ−1,3−フエニレンジイソシアネート、
4−ブロモ−1,3−フエニレンジイソシアネート、4−
エトキシ−1,3−フエニレンジイソシアネート、2,4−ジ
メチル−1,3−フエニレンジイソシアネート、5,6−ジメ
チル−1,3−フエニレンジイソシアネート、2,4−ジイソ
シアナトジフエニルエーテル、4,4′−ジイソシアナト
ジフエニルエーテル、ベンジジンジイソシアネート、4,
6−ジメチル−1,3−フエニレンジイソシアネート、9,10
−アントラセンジイソシアネート、4,4′−ジイソシア
ナトジベンジル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシア
ナトジフエニルメタン、2,6−ジメチル−4,4′−ジイソ
シアナトジフエニル、2,4−ジイソシアナトスチルベ
ン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジイソシアナトジフエ
ニル、1,4−アントラセンジイソシアネート、2,5−フル
オレンジイソシアネート、1,8−ナフタレンジイソシア
ネート、2,6−ジイソシアナトベンズフラン、2,4,6−ト
ルエントリイソシアネート、p,p′,p″−トリフエニル
メタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
トの三官能性三量体(イソシアヌレート)、ヘキサメチ
レンジイソシアネートの三官能性ビユーレツト、ベキサ
メチレンジイソシアネートの三官能性三量体(イソシア
ヌレート)、高分子4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネート。
本発明の予備重合体を生成させるためのポリイソシア
ネートを用いる選択されたジオールまたはポリオールの
キヤツピングは化学量論量の反応体を用いて行われる。
イソシアネート対ヒドロキシル基の比は好ましくは約1.
8乃至約2.2間であるべきである。より高い比率を使用し
得るが、最終生成物中に単量体が過剰に存在する問題を
生じさせ得るために好ましくない。キヤツピング反応は
いずれかの通常の方法または工程であり得る。例えば、
反応は約20〜約150℃で、乾燥窒素下にて、約2時間〜
約14日間、好ましくは触媒を存在させずに行い得る。好
適な温度は約60〜70℃である。イソシアネート濃度が理
論値に達した場合に反応を停止させる。期間は用いるポ
リイソシアネート及び反応を行う温度の関数である。脂
肪族ポリイソシアネートを用いるより、芳香族ポリイソ
シアネートを用いる場合に重合は迅速に行われる。同様
に、反応は温度の上昇に伴って迅速になる。
予備重合体を製造する際に過剰のポリイソシアネート
を用いることを避けることが好ましい。好ましくは、ポ
リオールの完全な末端キヤツピングを確認するために2:
1のイソシアネート対ヒドロキシル基の比(例えばポリ
オールのヒドロキシル基1個当り1個のジイソシアネー
ト分子)を用いる。完全な末端キヤツピングは不適当な
鎖長延長を回避することにより予備重合体中での過度に
高い粘度を除去する。しかしながら、少し過剰のイソシ
アネート、即ち約10%までを使用し得る。
イソシアネート含有量が極めて低いことが本重合体の
特徴である。このことは高分子量のポリオールを用い、
そして遊離のイソシアネート単量体が存在しないように
末端キヤツピング反応においてイソシアネートの過剰量
を避けることにより達成される。予備重合体中のイソシ
アネート濃度は約7,000〜30,000MWのジオールまたはポ
リオールから生成される予備重合体に対して1g当り約0.
1〜約0.43ミリ当量であるべきである。
低いイソシアネート含有量が選択されているにもかか
わらず、本明細書に記載される重合体系は通常の系より
も大きい柔軟性を与える。予備重合体を調製し、そして
取扱う際に有機溶媒を存在させることによりジオールま
たはポリオールの完全末端キヤツピングに対する不十分
なイソシアネートの量を用いて生じる過剰の粘度に対し
て保護される。即ち、これにより化学量論量(2:1)以
下のイソシアネート単量体を使用し得る。不完全な末端
キヤツピングから生じる鎖長延長により予備重合体の取
扱いを困難にするか、または不可能にし得る粘度の増加
が代表的には生じる。これに対し、本発明の系は鎖長延
長によるか、または他のいずれかの原因からの増大され
た粘度により悪影響される傾向がなく、その理由は溶媒
が粘度を通常の予備重合体の取扱いに適する範囲内に保
持するからである。
予備重合体を調製するに用いる有機溶媒は反応体及び
水和重合体に望まれる最終用途に適合しなければならな
い。第一に、溶媒はジオールもしくはポリオール及び/
または予備重合体が好ましくは周囲温度で容易に溶解し
得るものでなければならない。予備重合体を製造するに
適する溶媒にはアセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジクロロメタン、アセトン及びメチルエチルケ
トン、またはその混合物が含まれる、アセトニトリルが
好ましい。
有機溶媒を用いる具体例において、ジオールまたはポ
リオールはそれ自体溶媒に溶解し、そして溶液状態のま
までポリイソシアネートと反応し、イソシアネートで末
端キヤツピングされた予備重合体を生成させる。この具
体例はジオールまたはポリオールが周囲温度で固体また
は結晶である場合、即ち実質的にか、またはもつぱら酸
化エチレン単位からなるジオールまたはポリオールに対
して、そして高分子量ジオールまたはポリオールに対し
て殊に好ましい。このように、結晶性ジオールまたはポ
リオールでさえもそのそれぞれの融点に加熱せずに容易
に取り扱い得る。予備重合体生成反応を昇温下で行って
も、ジオールまたはポリオールを液状に保持するために
有機溶媒を用いることにより良好な反応及び重合体生成
が確認される。
有機溶媒を用いる他の具体例において、イソシアネー
トで末端キヤツピングされた予備重合体を最初に製造
し、次に有機溶媒に溶解させる。この具体例はジオール
またはポリオールが周囲温度で既に液体またはペースト
状であり、そして予備重合体を製造するために溶解を必
要としない場合に有用である。例えば、低分子量のジオ
ールもしくはポリオールまたはより高い酸化プロピレン
もしくは酸化ブチレン含有量をこのように処理し得る。
予備重合体段階での溶媒の使用は不完全に末端キヤツピ
ングされたジオールまたはポリオールの鎖長延長により
増大された粘度が生じる場合に有利である。
加えて、本発明の水和重合体を製造する際に有機溶媒
が有用である。重合中に、溶媒が存在することにより系
が水和重合体生成を損なわずに過剰のイソシアネート
(化学量論量以上)の高濃度になることが許容される。
過剰のイソシアネート単量体及び水の反応により生成さ
れる二酸化炭素はフオーム生成を生じさせるように捕捉
されるよりはむしろ系の低い粘度のために単に泡立たせ
る。また予備重合体を製造する際に用いることが適当で
あるものとして上に示される溶媒もここに使用し得る。
加えて、メタノール、エタノール、2−プロパノール及
びジクロロメタンまたはその混合物も使用し得る。しか
しながら、メタノールを選ぶ場合、重合を防止するイソ
シアネート基の過剰の末端キヤツピングを避けるために
このものを直ちに(既ち、数分間から数時間以内に)除
去しなければならない。
予備重合体または水和重合体の製造に有機溶媒を用い
る場合、重合体の使用前にこのものを除去することが最
も普通である。溶媒は硬化前に予備重合体から除去する
か、または予備重合体を所望の被覆可能な基体上に沈着
させるか、もしくは被覆させるか、または所望の形状に
予備重合体を生成させる工程中に蒸発させ得る。また、
薄い高分子被覆物が望ましい場合、予備重合体を溶媒溶
液から基体上に直接吸着させ、その後全体の被覆された
基体を溶媒から除去し得る。溶媒の存在下で硬化を行う
殆んどの場合に、溶媒は硬化後に蒸発または水で洗浄す
るかのいずれかにより水和重合体から除去する。これら
の場合、水溶性である溶媒を用いることが必要である。
次に有機溶媒−予備重合体溶液は乳化液または分散液で
はない水和重合体が予備重合体水溶液として生じる水溶
液と相溶性である。
重合前の、好ましくは予備重合体の調製前のある時点
で酸化防止剤を加えることが望ましい。本発明の予備重
合体または水和重合体を製造するか、または使用する際
には酸化防止剤は必要とされない。しかしながら、重合
体またはその先駆体の酸化的分解を防止することによる
かかる添加により貯蔵及び取扱い特性が高められ得る。
適当な酸化防止剤には立体障害作用を示す置換基をもっ
たフエノール性化合物が含まれる。特殊な例にはIrgano
x(商標)[チバーガイギー社(Ciba-Geigy Corp)]及
びSantonox(商標)[モンサント化学社(Monsanto Che
mical Co.)]がある。酸化防止剤はポリオールまたは
予備重合体に対する先駆体に対する先駆体の重量をベー
スとして約0.01〜約1.0%、好ましくは約0.02〜約0.1%
の量で加え得る。
ゲル化または硬化は全ての利用しうるイソシアネート
基に対して化学量論的過剰量の水または水溶液の添加に
より達成される。予備重合体水溶液を調製するために好
ましくは水のみを用いるが、必要に応じて溶質または粒
子を存在させ得る。イソシアネート基と反応する溶質は
ヒドロゲルの重要な部分となる。かかる溶質には注意す
べきであり、その理由は高すぎる濃度により重合が妨害
される程度までに予備重合体の過剰の末端キヤツピング
が生じ得るからである。予備重合体−水溶液は重合及び
硬化を開始させる有機溶媒を用いるか、または用いずに
調製し得る。また、有機溶媒−予備重合体溶液を所望の
基体上に被覆し、次に水または水溶液と接触させて重合
及び硬化を行い得る。
予備重合体水溶液を製造する具体例では、予備重合体
対水の比は約1:1〜約1:20、好ましくは約1:5〜約1:15で
あるべきである。ゲル化時間は水溶液中の予備重合体の
割合が減少するに従つて増大する。溶液は完全に混合さ
れるまで撹拌するか、または混合すべきである。
予備重合体のイソシアネート基を水と接触させる際に
重合により尿素の生成が同時に生じ始める。触媒または
交叉結合剤は必要とされないが、これらは任意のもので
あり、そして必要に応じて使用し得る。適当な触媒には
有機スズ塩(例えばジラウリン酸ジブチルスズ)及び第
三級アミンが含まれる。適当な交叉結合剤には第一級及
び第二級ポリアミン並びに多官能性イソシアネートが含
まれる。
重合が始まると、ゲル化が生じる。ゲル化の前に、必
要に応じて予備重合体溶液を成形するか、注入するか、
または処理し得る。高度または精密な成形または処理が
必要とされる場合、予備重合体を製造する際に脂肪族ポ
リイソシアネートを使用すべきである。(この時点での
成形に代って、水和重合体をそれ自身所望の大きさまた
は形状に切断し得る。)ゲル化時点で、水和重合体に最
終の硬化生成物の物理的形状を与え、半固体の弾性マト
リツクスを生成させるが、未反応のイソシアネート基は
まだ存在する。ゲル化時間は約30秒間から約1時間の程
度である。ゲル化に際して、混合物はその流動性を失な
い、ゼリー状固体または半固体の塊となる。重合体はす
べての残留イソシアネート基の化学反応が完了するか、
または完了に近づくまで硬化を続ける。完全に反応する
には条件及び用いるポリイソシアネートに依存して数時
間か、数日間か、または数週間を必要とし得る。鎖長を
延長させずに末端キヤツピングを生じさせる連鎖停止剤
または失活剤を加えることにより硬化時間を短縮し得
る。最終の重合体生成物はポリ尿素−ポリウレタンであ
る。
水和重合体の形状を固体する際に、ゲル化のみが必要
とされる。しかしながら、完全に非特異的蛋白質結合に
抵抗する水和重合体を生成させるために完全か、または
実質的に完全な硬化が必要である。完全なイソシアネー
ト反応は重合体を水中でソーキング(soaking)し、残
留イソシアネート基の存在を減少させるか、または除去
することによるか、または上記のように連鎖停止剤を配
合することにより確認し得る。これにより水和重合体と
接触する蛋白質と結合し得る残留イソシアネートが除去
される。
ゲル化及び硬化時間は水和重合体が生成される水溶液
中に存在する予備重合体の濃度に部分的に依存して変わ
る。ゲル時間は高い予備重合体濃度に伴って減少する。
加えて、ゲル化時間は予備重合体を調製する際に用いる
ポリイソシアネートのタイプに依存する。芳香族ポリイ
ソシアネートで末端キヤツピングされた予備重合体は通
常1分間よりある程度短時間に反応して直ちにゲル化す
るが、硬化時間は長い。脂肪族ポリイソシアネートでキ
ヤツピングされた予備重合体は代表的には20〜90分間の
長いゲル化時間を有し、そして完全に硬化するためには
数時間までから数週間をとり得る。必要に応じて、水和
重合体を乾燥工程に付してもよい。
薄いフイルムまたは単分子もしくは実質的に単分子層
の状態の被覆物として本発明の重合体を調製する場合、
ゲル化及び硬化の相異は明らかではない。この具体例に
おいて、予備重合体−有機溶媒溶液を基体上に沈着さ
せ、そして過剰の有機溶媒を除去する。大気水分はゲル
被覆物または層の重合に十分なものであり得る。次に鎖
長延長及び基体表面上の重合体の交叉結合を促進させる
ために水を加える。この交叉結合には被覆物を安定化さ
せることが必要とされ、さもないと例えば高い水流速度
または高もしくは低pH値の如きある条件下で被覆物は洗
い流される。イソシアネート基の完全か、または実質的
に完全な反応を確認するために被覆物を約15分間〜約24
時間またはそれ以上の期間この水処理に付す。必要に応
じて、残留イソシアネート基の反応を確認するために被
覆物を連鎖停止剤例えばエタノールアミンで処理し得
る。
本明細書に記載される水和重合体の表面特性は独特で
あり、そして通常の重合体系に対して重大な利点を与え
る。殊に、本明細書の水和重合体は非特異的蛋白質吸着
に抵抗性がある。この特徴により望ましくない蛋白質吸
着に関する問題点、例えばくもりの生成、吸蔵などが避
けられる。結果として、本発明の水和重合体生成物及び
誘導体は蛋白質と接触し易い用途において長い有用寿命
を有する。更に、本発明の重合体は通常の重合体及びヒ
ドロゲルが蛋白質吸着により許容されないか、または望
ましくない用途に殊に有用である。
本発明の水和重合体の生物適合性は少なくとも部分的
に蛋白質吸着に対する重合体の抵抗能力に関連する。本
発明の有効性をいずれかの特殊な理論に限定するもので
はなく、これらの重合体の独特の性質は予備重合体及び
水和重合体の生成において主に、またはもつぱら酸化エ
チレンベースのジオールまたはポリオールの使用に関連
するものと考えられている。本発明の重合体を水性系と
接触させて用いる場合、重合体の酸化エチレン部分は水
分子を吸引し、そして複合する。従つて、生細胞または
組織に与えられる表面は主に水の層である。この水の保
護カーテンにより下層の合成高分子物質は蛋白質と相互
作用をしなくなる。生じるものは生理学的に許容され、
そして重合体を用いる環境から蛋白質を除去しないか、
または変性させない水和重合体である。
本発明の水和重合体を記載するために本明細書に用い
る生物適合性は蛋白質の吸着に対する抵抗性及び上記の
生理学的表面との相互作用の損失を表わす。加えて、本
発明の水和重合体は哺乳動物細胞に無毒であることが示
された。予備重合体の調製における脂肪族ポリイソシア
ネートの使用は脂肪族ポリイソシアネートの潜在的な分
解生成物が芳香族イソシアネートよりかなり発癌性が少
ないことが報告されているため水和重合体生成物の生物
適合性を更に高め得る。しかしながら、芳香族ポリイソ
シアネートを用いる場合、注意深い洗浄またはいずれか
の未反応イソシアネート及び関連するアミン含有副生物
を除去する他の方法は一般に水和重合体を生物適合性に
するに十分である。
処理された水和重合体は水に膨潤性であり、そして約
95〜99%の含水量になり得るまで膨潤し得る。約1:5の
予備重合体対水比で調製された重合体に対しては堆積膨
張は10倍になり得る。予備重合体の相対比が低下するこ
とにより堆積膨張は増加する。水に対して高濃度の予備
重合体を含む溶液から調製される水和重合体は膨張しに
くい固い高分子組成物を生成させる傾向がある。
本発明の水和重合体は共有結合で延長し、交叉結合
し、従つて生物細胞または組織を用いる際に重合体の適
合性が更に増大する生理学的条件下での水系に容易に可
溶性ではないか、または分解されない。水和重合体の物
理的完全性(integrity)は毒性及び汚染を除去した水
系で用いる場合に保持される。更に、これらの特性によ
り重合体の強さまたは完全性の損失を最小にして長期に
わたつて水系中で本発明の水和重合体を用いることが可
能になる。
次の実施例は説明のために示すものであり、本明細書
に記載する本発明を限定することを意味しない。本発明
の記載を通して次の略語を用いた。
A −オングストローム(複数) ℃ −セツ氏度 cm −センチメートル(複数) DMEM −ダブルベツコズ・モデイフアイド・イーグルス
・ミデイアム(Dulbecco′sModified Eagle′s Meium) DI −脱イオン化 F12 −F12細胞培養媒質 g −グラム(複数) Hg −水銀 IPDI −イソホロンジイソシアネート IU −国際単位(複数) M −モル濃度 m2 −平方メートル(複数) meq −ミリ当量(複数) mg −ミリグラム(複数) min −分(複数) ml −ミリリツトル(複数) mm −ミリメートル(複数) μm −マイクロメートル MW −分子量 ng −ナノグラム(複数) PBS −リン酸塩緩衝液 % −パーセント TM −商標 UV −紫外 V −容量 wt −重量 実施例1(予備重合体Aの製造) 本発明の予備重合体を製造するために用いるポリオー
ル、Pluracol V7(TM)(BASF)、エチレンオキシド(7
5%)及びプロピレンオキシド(25%)の7000MWトリオ
ール共重合体を脱イオン化し、そして乾燥した。この脱
イオン化工程に続いて、Pluracol V7 1687.46gをイソホ
ロンジイソシアネート(IPDI)165.0g及びSantonox R
(TM)[モンサント・ケミカル社(Monsanto Chemical
Co.)]0.93gと混合し、そして乾燥窒素下にて70℃で加
熱した。ジブチルアミンを加え、そして標準的な酸で逆
滴定することによりイソシアネート濃度を測定した。0.
47meq/g(0.39meq/g=理論値)に達するイソシアネート
濃度に対しては14日間を必要とした。予備重合体Aと称
する生じた予備重合体は室温で液体であつた。
実施例2(予備重合体Bの製造) 脱イオン化し、そして乾燥したTPEG10000(TM)[ユ
ニオン・カーバイド社(Union Carbide Corp.)]300.0
gをIPDI22.0g及びSantonox R 0.16gと混合することによ
り予備重合体を生成させた。TPEG10000は100%均質重合
体性エチレンオキシドから製造された10,000MWトリオー
ルである。イソシアネート値が0.36meq/g(理論値=0.2
8meq/g)に達するまで実施例1のように混合物を乾燥窒
素下にて70℃で加熱した。予備重合体Bと称するこの予
備重合体は室温に冷却した際に固体を生成させた。
実施例3(予備重合体Cの製造) 脱イオン化し、そして乾燥したTPEG20000(TM)(ユ
ニオン・カーバイド社)403.0gをIPDI14.78g及びSanton
ox R 0.21gと混合することにより予備重合体を生成させ
た。TPEG20000は100%均質高分子性エチレンオキシドか
ら調製した20,000MWトリオールである。固化を阻止する
ためにこの混合物にアセトニトリル515.0mlを加えた。
溶媒に対して補正された0.147meq/g(理論値=0.145meq
/g)イソシアネート含有量が達せられるまで生じた混合
物を実施例1のように11日間加熱した。予備重合体Cと
称する予備重合体は室温で液体であつた。
実施例4(予備重合体Dの製造) TPEPG10000(TM)(ユニオン・カーバイド社)293.0g
をIPDI23.92g及びSantonox R 0.16gを用いて実施例1の
通りに予備重合体を製造した。TPEPG10000は88%エチレ
ンオキシド及び12%プロピレンオキシド重合単量体から
調製される9000M)トリオールである。反応体をアセト
ニトリル293.0mlに溶解させ、そして実施例1の通りに
合成を行った。13日後にイソシアネート含有量は0.43me
q/g(理論値=0.31meq/g)であつた。この予備重合体を
予備重合体Dと称した。
実施例5(予備重合体Eの製造) BASF#46889(80%エチレンオキシド及び20%プロピ
レンオキシドからなる7000MWトリオール)572g、IPDI5
9.0g及びSantonox R 0.54gを用いて実施例1の通りに予
備重合体を製造した。反応体をアセトニトリル572.0ml
に溶解させ、そして実施例1の通りに合成を行った。14
日後にイソシアネート含有量は0.46meq/g(理論値=0.3
9meq/g)であつた。この予備重合体を予備重合体Eと称
した。
実施例6(予備重合体Fの製造) Pluracol V10(TM)(BASF)(75%エチレンオキシド
及び25%プロピレンオキシドからなる22.000MWジオー
ル)79.0g、トリメチロールプロパン024g及びIPDI2.94g
を混合することにより予備重合体を製造した。酸化防止
剤、Irganox1076(TM)[チバ−ガイギー社(Ciba-Geig
y Corp.)]を反応体の全重量の0.05%(0.041g)に加
え、そして粘度を減少させるためにアセトニトリル150.
0mlを加えた。実施例1の通りに合成を行った。8日後
にイソシアネート濃度は0.18meq/g(推定理論値約0.24m
eq/g)であつた。この予備重合体を予備重合体Fと称し
た。
実施例7(予備重合体Gの製造) 均質重合体ポリエチレングリコール(〜8000MW)0.03
1モル及びトリメチロールプロパン0.015モルの混合物を
60℃に加熱することによりこの予備重合体を製造した。
予熱した混合物を撹拌しながら約1時間にわたつてトル
エンジイソシアネート(80%トルエン−2,4−ジイソシ
アネート/20%トルエン−2,6−ジイソシアネート異性体
配合物)0.11モルに加えた。更に1時間撹拌後、イソシ
アネート濃度は0.39meq/g(理論値=0.40meq/g)の実質
的に一定値に達した。この予備重合体を予備重合体Gと
称し、そして次の理想的な平均組成を有していた: ここにTは (トルエンジイソシアネートウレタン反応部分)を表わ
し、そして はトリメチロールプロパン反応部分を表わす。予備重合
体G混合物の計算された平均組成は約656MWの三官能性
の各々のモル数に対して約2モルの約8350MWのイソシア
ネートキヤツピングされた直鎖重合体からなる。実際
に、予備重合体Gを水または他の水性液と混合し、そし
て重合する場合、このものが約17,000の有効分子量、ま
たは上図に示される3種の重量の合計を有するように反
応させた。
実施例8(予備重合体Hの製造) 均質重合体ポリエチレングリコール(〜8000MW)0.04
モル及びトリメチロールプロパン0.02モルの混合物を60
℃に加熱することによりこの予備重合体を製造した。予
熱した混合物を撹拌しながら約1時間にわたつてトルエ
ンジイソシアネート(80%トルエン−2,4−ジイソシア
ネート/20%トルエン−2,6−ジイソシアネート異性体配
合物)0.10モルに加えた。成分の濃度の相異により実施
例7で得られたものより予備重合体が生じた。更に1時
間撹拌後、イソシアネート濃度は実質的に0.20ミリ当量
/g(理論値=0.18ミリ当量/g)の一定値に達した。この
予備重合体を予備重合体Hと称し、そして次の理想的な
平均構造を有していた: ここにTは (トルエンジイソシアネートウレタン反応部分)を表わ
し、そして はトリメチロールプロパン反応部分を表わす。予備重合
体Hに対する計算された平均分子量は約17,000であつ
た。
実施例9(予備重合体Jの製造) IPDIの代りに等価モル量のトルエンジイソシアネート
(80%トルエン−2,4−ジイソシアネート/20%トルエン
−2,6−ジイソシアネート異性体配合物)を用いる以外
は実施例1の製造方法をくり返して行うことにより予備
重合体を製造した。約7時間加熱後、イソシアネート値
は0.43ミリ当量/g(理論値=0.40ミリ当量/g)に達し
た。室温で液体であるこの予備重合体を予備重合体Jと
称した。
実施例10(水和重合体Aの製造) 予備重合体A(実施例1参照)5gをすべての予備重合
体Aが溶液になるまで撹拌棒を用いて約2〜4分間水2
5.0gと十分に混合した。溶液を室温で1時間静置し、そ
の際にゲル化が生じ、次に水の蒸発を防止し、そしてす
べてのイソシアネート末端基が本質的に完全に化学反応
するために室温で一夜閉鎖容器中に保持した。水和重合
体Aと称する重合体をそのまま除去し、そして室温で閉
鎖容器中に湿潤貯蔵した。
実施例11(水和重合体Jの製造) 重量ベースで1部の予備重合体Jを5部の水と混合す
ることにより水和重合体ゲルを製造した。周囲温度で約
45.0秒以内にゲル化が生じた。周囲条件下で一夜放置す
ることによりゲルは硬化した。
実施例12(水和重合体被覆物A〜Eの製造) 上記実施例の予備重合体A〜Eを用いて水和重合体被
覆物を粒状シリカ(粒径=10.0μm;表面積=250m2/g)
上に生成させた。各々の予備重合体に対して次の方法を
用いた。
焼結ガラスフイルター上にシリカ5.0gを置き、そして
アセトニトリル溶液中の5.0%予備重合体50.0mlを真空
を用いてシリカ床を通して吸引した。溶液を回収し、そ
して溶媒が蒸発するまでシリカ床上にくり返して通し
た。残留溶媒を周囲温度で1時間真空下で除去した。被
覆された粒子を周囲温度で17時間水浴中に置き、交叉結
合及び重合を行わせ、次に50℃で17時間真空下で乾燥し
た。
これらの条件下にて水和した重合体A〜Eの各々に達
成された被覆の度合は熱分解分析により測定した。各々
の重合体に対し、被覆された粒子100.0mgを800℃で5時
間加熱の前及び後に秤量した。第I表は各々の試料に対
する水和重合体被覆物に帰因する重量%を示す。
実施例13(水和重合体被覆物の安定性) 本発明の水和重合体被覆物の安定性及び耐久性を同様
に得られた先駆体ポリオールの被覆物と比較した。溶媒
をシリカ、被覆物質及び溶媒の縣濁液から蒸発させるこ
とにより第II表に示す被覆物を得た。ここに用いたシリ
カは500オングストロームの細孔径及び20〜45ミクロン
の粒径を有していた。シリカ2.5g及びジクロロメタン中
の5%予備重合体またはポリオール25mlを混合すること
により縣濁液を生成させた。溶媒を周囲条件下で蒸発さ
せた。本実験の蒸発法を用いることにより、実施例12に
記載された被覆法に対する約6〜14%と比較して約25〜
30%の被覆重量が得られた。
被覆耐久性は調製に続いての被覆重量とここに記載さ
れるように洗浄に続いての被覆重量を比較することによ
り評価した。すべての被覆重量は実施例12の熱分析法に
より測定した。被覆した試料は0.05Mリン酸ナトリウム
(pH8.0)25.0mlで4回、次にイソプロパノール/水の6
0/40溶液中の0.1%トリフルオロ酢酸25.0mlで4回洗浄
した。第II表に示される結果は水の存在下で基体表面上
での交叉結合により得られた実質的に改善された被覆安
定性を示している。
実施例14(ゲル化時間) 種々の比率の水及び予備重合体Aを混合し、そして混
合物を更に撹拌せずに周囲温度で静置することにより予
備重合体対水比の関数としてのゲル生成の速度を検討し
た。第III表は肉眼での試験で測定されたゲル化に要す
る時間を示す。
実施例15(蛋白質結合に対する耐性) 非特異的な蛋白質の結合または吸着に抵抗する本発明
の水和重合体の能力を示すために、蛋白質が吸着する表
面を予備重合体で被覆し、次にこのものを重合した。大
量の蛋白質を結合する能力のために被覆する表面として
シリカを選んだ。シリカ(粒径=10.0μm、表面積=25
0.0m2/g)1gを焼結ガラスフイルターロート中に入れ
た。乾燥塩化メチレン中の予備重合体Aの5.0%溶液50m
lをすべての溶媒が蒸発するまで真空下でくり返して床
上に通した。被覆されたシリカを真空下にて25℃で16時
間乾燥し、次に水中にて25℃で一夜放置して重合させ
た。
蛋白質の結合の度合を測定するために、未被覆シリカ
(対照)1g及び水和重合体で被覆したシリカ1gを各々リ
ン酸塩で緩衝化した食塩水(0.05Mリン酸ナトリウム、p
H7.0、0.3M塩化ナトリウム)中の1.0mg/mlヘモグロビン
10.0mlと25℃で1時間混合した。対照及び被覆したシリ
カを過により捕集し、そして洗浄緩衝液50.0mlを各々
のシリカ試料に対して捕集するまでPBSで洗浄した。蛋
白質測定はBioRad染料結合分析法(BioRad Laboratorie
s)を用いて各々の洗浄溶液に対して行った。未被覆の
シリカ対照は加えた蛋白質10.0mgを全部結合することが
分った。本発明の水和した重合体で被覆したシリカに結
合した蛋白質はこの分析法の検出限界以下であつた。従
つて通常蛋白質を吸着する表面を本発明の重合体で被覆
することにより蛋白質の結合は>99%減少した。
実施例16(蛋白質結合に対する耐性) 予備重合体A〜Eから製造した水和重合体被覆物を蛋
白質結合に対する耐性に関して試験した。シリカ(粒径
20〜40μm;細孔径=500A)を各々の予備重合体で被覆
し、そして実施例12に記載の通りに重合させた。被覆し
たシリカに対する蛋白質結合をリン酸塩で緩衝化した食
塩水(0.01Mリン酸ナトリウム、pH7)10.0ml中のヘモグ
ロビン50.0mgを用いてシリカ0.2gを1時間培養すること
により測定した。次に重合体被覆されたシリカに結合す
るヘモグロビンの量を0.05Mホウ酸ナトリウム(pH7.0)
中の80%シヨ糖の存在下でBioRad染料結合試薬(BioRad
Laboratories)を用いて測定した。5分後、595nmでの
吸光度を測定し、そして未被覆のシリカ対照と比較し
た。第IV表に示される蛋白質拒否(rejection)は対照
の%として表わした。
実施例17(水和重合体の生物適合性) Dulbecco′s Modified Eagle′s Medium(DMEM)10部
(v/w)を予備重合体A(実施例1参照)1部と混合す
ることにより水和重合体の試験試料を調製した。完全に
混合した後、数種類の水溶液を10cmのポリスチレン製ペ
トリ皿に、全表面が被覆されないが、水たまりまたは水
滴が生じるように移した。この皿を周囲温度で30分間放
置した。重合が完了した後、各々の皿の表面の約20%を
水和重合体で被覆した。この皿を48時間UV照射を行って
殺菌した。
本実施例における生物適合性試験に用いた細胞は単一
層として増殖させたLCC-RK1系統[アメリカン・タイプ
・カルチヤー・コレクシヨン(American Type Culture
Collection)から得られたブタ腎上皮細胞系統]であつ
た。会合(confluency)時に、これらの細胞は増殖を止
め、そして分化し始めた。この細胞系統による分化の品
質証明(hallmark)は水及びイオンの菌伝播性の(vect
orial)移動の結果としての細胞下の液体ポケツトの堆
積により生じる細胞のドーム(dome)またはもり上った
群列(grouping)の生成である。
上記のペトリ皿に1.0%の牛胎児血清並びにペニシリ
ン(100IU/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)及
びアンホテリシンB(250ng/ml)を含む培地(3:1のDME
M:F12細胞培地の溶液)の縣濁液中のコンフルエント(c
onfluent)免疫で接種した。この皿を37℃で培養した。
24時間後、細胞の単一層がポリスチレン表面上に広がっ
た。細胞は水和重合体に付着しなかつたが、細胞は重合
体に近接したポリカチレン表面上に見られた。37℃で1
週間培養後、水和重合体の表面は細胞が付着しないまま
であつた。ポリスチレン表面上で成長する細胞は対照細
胞(水和重合体なし)におけるものと同様に見え、そし
てドーム生成を示した。従つて水和重合体を含む培養液
中には毒性の物質及び/または細胞分化の阻害剤が存在
しないことが結論づけられた。
本発明の原理、好適な具体例及び操作の方式を本明細
書に記載した。本明細書で保護する本発明は特定の開示
形態に限定されるものではなく、その理由はこれらのも
のが限定するためではなく、説明のためのものであるか
らである。本発明の精神から逸脱せずに本分野に精通せ
る者により変更及び変法を行い得る。
本発明の主たる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.少なくともその75%が約7000〜約30,000の分子量を有
するオキシエチレンベースのジオールまたはポリオール
である予備重合体単位から誘導される親水性の、生物適
合性の水和重合体ゲルであつて、該ジオールまたはポリ
オールの実質的にすべてのヒドロキシル基がポリイソシ
アネートでキヤツピングされており、該水和重合体が透
明性及び非特異的な蛋白質の吸着に抵抗する表面によつ
て特徴づけられる水和重合体。
2.該予備重合体単位の少なくとも90%がポリイソシアネ
ートでキヤツピングされたオキシエチレンベースのジオ
ールまたはポリオールである上記1に記載の水和重合体
ゲル。
3.該予備重合体単位の少なくとも95%がポリイソシアネ
ートでキヤツピングされたオキシエチレンベースのジオ
ールまたはポリオールである上記1に記載の水和重合体
ゲル。
4.該予備重合体単位の実質的に全部がポリイソシアネー
トでキヤツピングされたオキシエチレンベースのジオー
ルまたはポリオールである上記1に記載の水和重合体ゲ
ル。
5.該予備重合体単位の全部がポリイソシアネートでキヤ
ツピングされたオキシエチレンベースのジオールまたは
ポリオールである上記1に記載の水和重合体ゲル。
6.ポリイソシアネートでキヤツピングする前の該ジオー
ルまたはポリオールの分子量が少なくとも10,000である
上記1に記載の水和重合体ゲル。
7.ポリイソシアネートでキヤツピングする前の該ジオー
ルまたはポリオールの分子量が約10,000〜約20,000であ
る上記1に記載の水和重合体ゲル。
8.該予備重合体の少なくとも90%がポリイソシアネート
でキヤツピングする前に少なくとも10,000の分子量を有
するポリイソシアネートでキヤツピングされたオキシエ
チレンベースのジオールまたはポリオールである上記1
に記載の水和重合体ゲル。
9.該予備重合体の少なくとも95%がポリイソシアネート
でキヤツピングする前に少なくとも10,000の分子量を有
するポリイソシアネートでキヤツピングされたオキシエ
チレンベースのジオールまたはポリオールである上記1
に記載の水和重合体ゲル。
10.該ジオールまたはポリオールが脂肪族または環式脂
肪族ポリイソシアネートでキヤツピングされている上記
9に記載の水和重合体ゲル。
11.該予備重合体の100%がポリイソシアネートでキヤツ
ピングする前に少なくとも10,000の分子量を有するポリ
イソシアネートでキヤツピングされたオキシエチレンベ
ースのジオールまたはポリオールである上記1に記載の
水和重合体ゲル。
12.該ジオールまたはポリオールが脂肪族または環式脂
肪族ポリイソシアネートでキヤツピングされている上記
1に記載の水和重合体ゲル。
13.該ポリイソシアネートがイソホロンジイソシアネー
トである上記12に記載の水和重合体ゲル。
14.ジオールまたはポリオールがイソシアネート対ヒド
ロキシル基の比が約1.8乃至約2.2間になるようにポリイ
ソシアネートでキヤツピングされている上記1に記載の
水和重合体ゲル。
15.予備重合体単位中のイソシアネート濃度が1g当り約
0.1〜約0.43ミリ当量である上記1に記載の水和重合体
ゲル。
16.酸化防止剤を含有してなる上記1に記載の水和重合
体ゲル。
17.水及び予備重合体を約1:1〜約1:20の予備重合体対水
の比で一緒に反応させることにより製造される交叉結合
された、親水性の、生物適合性の、水和重合体であつ
て、該予備重合体が (a)少なくともその75%が約7000〜約30,000の分子量
を有するオキシエチレンベースのジオールまたはポリオ
ールであるジオールまたはポリオールから選ばれ、そし
て (b)該ジオールまたはポリオールを、該ジオールまた
はポリオールの実質的に全部のヒドロキシル基がポリイ
ソシアネートでキヤツピングされるように、約1.8〜約
2.2のイソシアネート対ヒドロキシル比でポリイソシア
ネートと反応させることにより製造される、 水和重合体ゲル。
18.工程(a)で選ばれるジオールまたはポリオールの
少なくとも90%がオキシエチレンベースである上記17に
記載の水和重合体。
19.該ジオールまたはポリオールの分子量が少なくとも1
0,000である特許請求の範囲第17項記載の水和重合体ゲ
ル。
20.工程(a)の該ジオールまたはポリオールがアセト
ニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタ
ン、アセトン及びメチルエチルケトンまたはその混合物
から選ばれる有機溶媒に溶解される上記19に記載の水和
重合体ゲル。
21.工程(a)で選ばれるジオールまたはポリオールの
少なくとも95%がオキシエチレンベースである上記17に
記載の水和重合体ゲル。
22.該予備重合体が、水と反応させる前に、アセトニト
リル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエ
チルケトン、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、ジクロロメタン、またはその混合物から選ばれる有
機溶媒に溶解される上記21に記載の水和重合体ゲル。
23.被覆物の形態にあり、そして予備重合体−有機溶媒
溶液を被覆可能な基体上に沈着させ、過剰の有機溶媒を
除去し、次に基体表面上での交叉結合を促進するために
予備重合体を水と反応させることにより製造される上記
22に記載の水和重合体ゲル。
24.酸化防止剤を含有する上記17に記載の水和重合体ゲ
ル。
25.該比が約1:5〜約1:15間にある、上記17に記載の水和
重合体ゲル。
26.被覆可能な基体上で被覆物の形態にある上記17に記
載の水和重合体ゲル。
27.水及び該予備重合体を一緒に混合し、生じた溶液の
ゲル化前に該溶液を被覆可能な基体上に被覆し、そして
蒸発により過剰の水を除去することにより生成される上
記26に記載の水和重合体ゲル。
28.被覆可能な基体上の単分子または実質的に単分子層
である上記17に記載の水和重合体ゲル。
29.透明性及び非特異的蛋白質吸着に対する抵抗性に特
徴がある親水性の、生物適合性の重合体を製造するため
の予備重合体であつて、該予備重合体が約7000〜約30,0
00の分子量を有するオキシエチレンベースのジオールま
たはポリオールからなり、該ジオールまたはポリオール
の実質的に全部のヒドロキシル基はポリイソシアネート
でキヤツピングされており、そして該予備重合体が重合
の際に約1:1〜約1:20の予備重合体対水の比で水をゲル
化させる能力を有する予備重合体。
30.該ジオールまたはポリオールの分子量がポリイソシ
アネートでキヤツピングする前に少なくとも10,000であ
る上記29に記載の予備重合体。
31.該ジオールまたはポリオールがトリヒドロキシ化合
物である上記29に記載の予備重合体。
32.イソシアネート濃度が1g当り約0.1〜約0.43ミリ当量
である上記29に記載の予備重合体。
33.酸化防止剤を含有する上記29に記載の予備重合体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−76994(JP,A) 特開 昭48−47600(JP,A) 特開 昭48−7998(JP,A) 特開 昭51−142036(JP,A) 特開 平1−249820(JP,A) 特開 昭49−26399(JP,A) 特開 昭47−36616(JP,A) 特開 昭60−6718(JP,A) 特開 昭55−120621(JP,A) 特開 昭51−13890(JP,A) 米国特許4381332(US,A) 米国特許4209605(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 75/00 - 75/16 C08G 18/00 - 18/87 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレポリマー対水の重量比が1:1〜1:20に
    おいて、水とプレポリマーを一緒に反応させることによ
    り製造された、親水性で生物適合性の水和された架橋重
    合体ゲル組成物であって、該プレポリマーが、 (a)少なくともその75%が7000〜30,000の数平均分子
    量を有するオキシエチレンベースのジオールまたはポリ
    オールを選び、そして (b)該ジオールまたはポリオールの水酸基がポリイソ
    シアネートでキャッピングされ、そして得られるプレポ
    リマーがプレポリマー1g当り0.1〜0.47ミリ当量のイソ
    シアネート濃度を有するように、水酸基に対してイソシ
    アネート基を1.8〜2.2の比において、前記ジオールまた
    はポリオールとポリイソシアネートを反応させる、こと
    により製造されたことを特徴とする水和された重合体ゲ
    ル組成物。
  2. 【請求項2】該プレポリマー単位の少なくとも90%がポ
    リイソシアネートでキャッピングされたオキシエチレン
    ベースのジオールまたはポリオールである特許請求の範
    囲第1項記載の水和された重合体ゲル組成物。
  3. 【請求項3】ポリイソシアネートでキャッピングする前
    の該ジオールまたはポリオールの分子量が少なくとも1
    0,000である特許請求の範囲第1または2項記載の水和
    された重合体ゲル組成物。
  4. 【請求項4】酸化防止剤を含有してなる特許請求の範囲
    第1〜3項のいずれかに記載の水和された重合体ゲル組
    成物。
  5. 【請求項5】該プレポリマーが、水と反応させる前に、
    アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
    ホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセト
    ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、2
    −プロパノール、ジクロロメタン、またはその混合物か
    ら選ばれる有機溶媒に溶解される特許請求の範囲第1〜
    4項のいずれかに記載の水和された重合体ゲル組成物。
  6. 【請求項6】被覆物の形態にあり、そしてプレポリマー
    と有機溶媒の溶液を被覆可能な基体上に沈着させ、過剰
    の有機溶媒を除去し、次に基体表面上での架橋を促進す
    るように該プレポリマーを水と反応させることにより製
    造される特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の
    水和された重合体ゲル組成物。
  7. 【請求項7】該プレポリマー対水の重量比が1:5〜1:15
    の間にある特許請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載
    の水和された重合体ゲル組成物。
  8. 【請求項8】水及び該プレポリマーを一緒に混合し、得
    られた溶液のゲル化前に該溶液を被覆可能な基体上に被
    覆し、そして蒸発により過剰の水を除去することにより
    生成させる特許請求の範囲第1〜7項のいずれかに記載
    の水和された重合体ゲル組成物。
  9. 【請求項9】該基体がペトリ皿である特許請求の範囲第
    6または8項記載の水和された重合体ゲル組成物。
  10. 【請求項10】該基体がシリカ粒子である特許請求の範
    囲第6または8項記載の水和された重合体ゲル組成物。
  11. 【請求項11】式 (式中、mは36〜144の整数であり、そして nは12〜48の整数である) で示されるプレポリマー。
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