JPS6034327Y2 - オイルフイルタのドレン装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はオイルフィルタのドレン装置の改良に関する。

内燃機関においてはオイルを浄化するためのオイルフィ
ルタが装備されている。

第１図は従来のオイルフィルタの底部構造を示し、フィ
ルタケース１底部に形成されたオイル導入通路２から導
入されたオイルはケース１内上部空間に環状に配設され
たフィルタエレメント３の外側空間から該エレメント３
を浸透して内側空間に至りオイル流出通路４を経て機関
内の潤滑要部へ供給されるようになっており、フィルタ
エレメント３を経由する際にスラッジ等オイル中に混入
する微粒子が取り除かれ浄化される。

かかるオイルフィルタにあっては定期的にフィルタエレ
メント３を交換する必要があるが、この場合フィルタケ
ース１内のオイルを予めドレンする必要がある。

従来のオイルフィルタでは図示の如くオイル導入通路２
の底壁に貫通して形威されたドレン孔５にドレンプラグ
６（又はドレンコック）が装着されており、ドレン時に
は該ドレンプラグ６を緩めドレン孔５から外部のオイル
受けにオイルをドレンしている。

しかし、かかる従来方式では手間がかかる上に手を汚し
易く又、フィルタエレメント３交換後ドレンプラグ６を
締め忘れる虞れがあり、この場合、運転再開時ドレン孔
５からオイルが吹き出し面倒な事態になる。

本考案はかかる従来の実情に鑑み為されたもので、オイ
ルフィルタのドレン孔をフィルタケース締結用のセンタ
ーロッドの弛緩、締結操作によって開閉する構成とし、
もって整備性の向上とフィルタエレメント変換後のドレ
ン孔の開は放しを防止して安全性の向上を図ったオイル
フィルタのドレン装置を提供するものである。

以下に本考案を図示した実施例に基づき詳細に説明する
。

一実施例を示す第２図において、フィルタケース１１の
底部には従来同様オイル導入通路１２及びオイル流出通
路１３を形威し、さらに、オイル導入通路１２の下方に
これと並列してドレン通路１４を形成する。

該ドレン通路１４は図示しないパイピングを介してオイ
ルパン内に連通させる。

さらに、前記オイル導入通路１２とドレン通路１４とを
画成する隔壁１５に該隔壁１５を貫通するドレン孔１６
を開設する。

一方、フィルタケース１１とその上端開口面を覆うヘッ
ドカバー１７とを締結するためのセンターロッド１８の
下端部を延設し、該下端部にロッド１８の下端面に開口
して軸方向に形威した軸孔１９及び該軸孔１９とロッド
１Ｂの外周面とを連通ずるように径方向に十字形を為し
て形威したラジアル孔２０で構成される弁孔２１を削設
する。

センターロッド１８の上端部にはエア抜き用の切り欠き
１８ａが形成される。

そして、前記センターロッド１８がその下部に設けたね
じ部１８ｂとフィルタケース１１に設けたねじ孔１１ａ
との螺合を介してフィルタケース１１とへラドカバ−１
７とを締結する位置にあるときは、ロッド１８の下端部
が前記ドレン孔１６を貫通し、ラジアル孔２０がドレン
孔１６によって閉塞されたオイル導入通路１２とドレン
通路１４とが連通を遮断されるように設定する。

次にフィルタエレメント２２の交換に先立ちフィルタケ
ース１１内のオイルをドレンする際には、センターロッ
ド１８をある程度緩めると前記ラジアル孔２０が上方に
移動してオイル導入通路１２に開口するので、オイルは
オイル導入通路１２からラジアル孔２０及び軸孔１９か
らなる弁孔２１を経てドレン通路１４に至り、図示しな
いパイピングを経てオイルパン内にすみやかにドレンさ
れるのである。

この後、センターロッド１８をさらに緩めてフィルタケ
ース１１から取り外し、ヘッドカバー１７をフィルタケ
ース１１から切り離した後、フィルタエレメント２２を
交換すればよい。

フィルタエレメント２２の交換後はへラドカバ−１７を
フィルタケース１１に接続した状態でセンターロッド１
８を再度締め込めばよく、かかるセンターロッド１８の
弛緩、締付作業のみで同時にドレン孔１６を開閉できる
から整備性が向上すると共にドレン孔１６の開は放しに
よる運転再開時のオイルの吹き出しを確実に防止できる
のである。

第３図〜第５図は夫々本考案の相異なる実施例を示す。

第３図のものはセンターロッド３１の下端部に弁孔を設
けず、ロッド３１の外周面がドレン孔３２から離れるこ
とによってドレン孔３２を開口させるようにしたもので
る。

この場合ロッド３１の下端部外周面に樹脂等のシール膜
をコーティングしてもよい（第２図の実施例にも有効で
ある）。

第４図のものは、センターロッド４１の下端面にシール
ラバー４２を固着し、ロッド４１の締結時はラバー４２
をドレン孔４３の頂部座面に弾性変形を伴なって密着さ
せることによりドレン孔４３を高いシール機能をもって
閉塞するようにしている。

第５図のものは、第４図のものとは逆に、ドレン孔５２
をフィルタケースに固着したラバーブツシュ５３で形威
し、ロッド５１の締結時は該ロッド５１の下端面をラバ
ー製のドレン孔５２開口面に密着させ、第４図のものと
同様高シール機能を有してドレン孔５２を閉塞するもの
である。

尚、以上の実施例では、ドレン孔とオイルパンとを結ぶ
ドレン通路を設けたから、従来の如くオイル受けにドレ
ンする場合に比ベオイルの飛散ヲ防止でき、手やドレン
孔周辺の部品を汚すこともないので整備性は大幅に向上
する。

但し、本考案は前記ドレン通路を設けずドレン孔からの
オイルをオイル受けにドレンさせるようにしたものも含
まれることは勿論である。

以上説明したように、本考案によれば、オイルフィルタ
のドレン孔をフィルタエレメントの交換時要求されるフ
ィルタケース締結用センターロッドの弛緩、締結操作に
よって開閉する構成としたから、整備性が大幅に向上し
、かつ従来のドレンプラグ、ドレンコックが不要となる
。

又、フィルタエレメント交換後のドレン孔の開は放しを
防止でき、運転再開後のオイルの吹き出しを未然に回避
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の内燃機関用オイルフィルタの底部構造を
示す断面図、第２図Ａは本考案の一実施例にかかるオイ
ルフィルタの断面図、同図Ｂは同図ＡのＸ部拡大断面図
、同図Ｃは同上オイルフィルタのドレン操作時における
Ｘ部拡大断面図、第３図〜第５図は本考案の相異なる実
施例を示す要部拡大断面図で、各図Ａは通常運転時の状
態を示し、各図Ｂはドレン操作時の状態を示す。 １１・・・・・・フィルタケース、１２・・・・・・オ
イル導入通路、１４・・・・・・ドレン通路、１５・・
・・・・隔壁、１６、３２．４３．５２・・・・・・ド
レンＬ１７・・・・・・へラドカバー、 １８゜ ３１゜ ４１゜ ５１・・・・・・センタ ーロッド、 ２１・・・・・・弁孔。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）フィルタケース内部に形威されたオイル通路壁に
   、フィルタケース締結用センターロッドの締結位置では
   該ロッドによって閉塞され、センターロッドの弛緩位置
   では開口してドレン空間に連通ずるドレン孔を開設した
   ことを特徴とするオイルフィルタのドレン装置。
2. （２）前記ドレン空間はオイル通路壁と並列してフィル
   タケース内部に形威されたオイルパンに連通するドレン
   通路である実用新案登録請求の範囲第１項記のオイルフ
   ィルタのドレン装置。