JPS6034144Y2 - 磁気ヘツド位置決め装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気ヘッド位置決め装置に係り、特にサーボデ
ィスクを不用とした装置に係る。

従来の磁気ヘッド位置決め装置においては、データ用デ
ィスクの外に位置決め専用のディスク（サーボディスク
）を１〜２面設け、このサーボディスク上に書込まれて
いるサーボ情報をサーボヘッドにより読出して磁気ヘッ
ドの位置決めを行っていた。

さてこのようなデータ用ディスクとサーボ用ディスクを
有する装置においては、リード／ライトすべきディスク
とサーボディスクとの位置が相当距離、離れてしまう場
合があり、データ用ディスク位置とサーボディスク位置
での温度に差を生じ、各ディスクの伸縮度が異なってく
る。

このため、サーボディスク上のサーボ情報に基いて位置
決めした場合、リード／ライトヘッドは正しくトラック
の中央に位置決めされないことがある。

又、このように２種類のデータ及びサーボディスクを有
する磁気装置では、サーボディスクを設けている分だけ
装置が大きくなり、換言すれば同じ大きさでサーボディ
スクを持たない装置に比らべ記憶容量が低下する。

本考案はかかる従来装置の欠点を除去することを目的と
するもので、この目的はサーボディスクを不用とするこ
とにより遠戚される。

以下、本考案を図面に従って詳細に説明する。

第１図は、本考案に係る磁気ヘッド位置決め装置の実施
例であり、３１は磁気ディスク装置のディスク部で多数
のデータ用磁気ディスク３２が積み重ねられている。

３３はリード／ライトヘッド、３５はたとえばムービン
グ・ボイス・コイルモータ（ＭＶＣ） ３６により駆動
され、磁気ヘッド３３を所定位置に位置決めするキャリ
ッジ、３７はデータ用磁気ディスク３１より読出した信
号のうち特定の周波数成分のみを通過させるバンドパス
・フィルタ、３８はバンドパス・フィルタの出力を積分
する積分回路、３４は積分器３８の出力が最大になった
か否かを検出するピーク検出手段、３９は現在の磁気ヘ
ッド位置を記憶する現在トラック位置カウンタ、４０は
目標トラック位置を記憶する目標トラック位置カウンタ
、４１は目標トラック位置と現在トラック位置との差分
を発生する比較器、４２は比較器の差分出力に比例した
アナログ電圧を発生するＤＡコンバータ、４３はセレク
タで比較器４１の出力に応じて後述の速度信号ａ１位置
信号すのうちいずれをアナログ加減算器４５に入力する
か決定するもの、４３はパワーアップ、４６は磁気ヘッ
ドのトラック方向速度を検出する速度検出器、４７は速
度信号帰還回路、４８は積分器出力を受は位置信号を発
生する位置帰還回路である。

次に動作を説明する。

初期時、目標トラック位置が４０にセットされており、
一方、現在トラック位置が３９に記憶せられている。

従って、これらの差分に応じたアナログ信号がＤＡコン
バータより発生し、該信号はパワーアンプ４３を介して
ＭＶＣを駆動し、磁気ヘッド３３を目標トラック方向に
移動させる。

さて、当初、セレクタ４４は速度信号すのみをアナログ
加算器４５の減算端子に入力するように動作しているか
ら、目標トラック位置と現在トラック位置との偏差を表
わす偏差信号Ｃと速度信号すとの差に応じて、ムービン
グ・コイル・モータＭＶＣは周知のバング・バング制御
の下に磁気ヘッド３３を目標トラック方向に移動せしめ
る。

ところで、磁気ヘッド（リード／ライトヘッド）３３よ
り読出しされたリードデータはバンドパスフィルタ３７
を通過した後、積分回路３８に入力せられる。

この結果、積分回路３８より第２図ａに示す如くトラッ
クの中央で最大振幅となる波形出力かえられ、この信号
を周知のピーク検出回路に入力すれば第２図すの波形信
号が出力される。

従って、ピーク検出回路の出力パルスの立上りにより現
在位置トラックカウンタの内容を進行方向に応じて加減
算することにより現在トラック位置カウンタ３９は常に
磁気ヘッドの現在トラック位置を記憶していることにな
る。

以後、同様なバング・バング制御が継続し、比較器４１
の差出力がたとえば１になったときセレクタ回路４４は
位置信号をのみアナログ加減算器４５に与え位置は通常
の位置制御に移行し、アナログ加減算器４５の出力が零
になったとき磁気ヘッドの位置決めは終了する。

このとき、磁気ヘッドはトラックの中央（最大読取信号
発生位置）に正しく到達している。

従って、ピーク検出器３４からはピーク検出信号が発生
し、目標トラックと現在トラックの差も零となる。

尚、本考案では、位置制御時、磁気ヘッドより換言すれ
ば積分回路より最大振幅信号が発生したとき、その最大
値とＤＡコンバータ出力が等しくなるようにしである。

この結果、磁気ヘッドより最大の振幅信号が出力できる
位置に該磁気ヘッドを停止せしめることができる。

又、バンドパス・フィルタの中心周波数としてはディス
クより再生されるデータ信号のうちで最も高い周波数を
えらぶことが好ましい。

というのは高周波であるほど、振幅変化の大きい信号を
出力でき、従って位置決め精度を向上することができる
からである。

又、周波数が高い程クロストークが非常に少くなり位置
決め精度を高くすることができる。

以上、本考案によればサーボディスクを使用していない
ため記憶容量を増大させることができ、又リードデータ
を使用して位置決め制御すること並びにバンドパス・フ
ィルタを使用していること等により位置決め精度を著し
く向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例、第２図は第１図の積分器及び
ピーク検出手段の出力信号である。 ３２・・・・・・ディスク、３３・・・・・・磁気ヘッ
ド、３４・・・・・ゼーク検出手段、３７・・・・・・
バンドパス・フィルタ、３８・・・・・・積分器、３９
・・・・・・現在位置トラックカウンタ、４０・・・・
・・目標位置トラックカウンタ、４１・・・・・・比較
器、３６・・・・・・ＭＶＣ（ムービング・コイルモー
タ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気ヘッドを記録トラック上に位置決めする位置決め装
   置において、データ面から再生した信号のうち特定の周
   波数成分を通過させるバンドパスフィルタと、該バンド
   パスフィルタの出力を積分する積分回路と、該積分回路
   出力が最大になったかどうかを検出する検出手段と、該
   最大になった回数を計数する手段とを備え、目標トラッ
   ク、前記計数手段の計数値及び積分回路出力が最大にな
   ったかどうかということに基いて前記磁気ヘッドを駆動
   し、所定のトラック上に位置決めすることを特徴とする
   磁気ヘッド位置決め装置。