JPS6033460B2 - 焙炒混合カカオマスの調製方法 - Google Patents

焙炒混合カカオマスの調製方法

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JPS6033460B2
JPS6033460B2 JP54083448A JP8344879A JPS6033460B2 JP S6033460 B2 JPS6033460 B2 JP S6033460B2 JP 54083448 A JP54083448 A JP 54083448A JP 8344879 A JP8344879 A JP 8344879A JP S6033460 B2 JPS6033460 B2 JP S6033460B2
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cacao mass
cacao
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光寛 桜井
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は、チョコレートやココア製品の製造において最
近使用されるようになった生カカオマスを用いた煩妙混
合カカオマスの調製方法に関し、詳しくはカカオ脂(カ
カオバター)より通常はるかに安価な植物性油脂および
/または動物性油脂(以下、カカオ脂代用脂という。
)を用いてカカオ脂の一部または全部を置換した安価で
、かつ香味の点で在来の製法によるカカオ脂代用脂を使
用しない熔妙カカオマス(チョコレートリカー)と同等
またはそれ以上であり、色調についても同等に良好な熔
妙混合カカオマスの調製方法に関する。本発明による悟
妙混合カカオマスの調製方法は■生カカオマスのカカオ
脂の一部または全部をカカオ脂代用脂で置換した生混合
力カオマス(rawcompoundcacaomas
s)を加熱煩妙する方法、■前記■の方法においてカカ
オ脂代用脂と共に界面活性剤を添加する方法、■所定の
カカオ脂含量まで脱脂した脱脂生カカオマス、あるいは
脱脂性カカオマスに所定の油脂含量までカカオ脂代用脂
を添加した生混合力カオマスを加熱焔妙したのち調整量
のカカオ脂代用脂を添加する方法に大別することができ
る。また、これらの方法を具体的に実現するための態様
としては風ペースト状の生涯合力カオマスの精妙処理【
b}粉末状の生混合力カオマスまたは生カカオマスの鱈
妙処理と該処理に続くカカオ脂代用脂の添加、混合によ
るペースト化のいずれかが採用される。チョコレート生
地は通常、カカオマス、砂糖、カカオ脂、粉乳、乳脂、
植物性油脂、レシチン等の原料より製造されるが、これ
ら原料の配合比率はチョコレートの生地の種類および等
級によって様々である。
たとえばダークやセミスィートのチョコレート生地はカ
カオマスの含量を多くして苦味、渋味と色調を強調する
配合よりなり、ミルクチョコレート生地では粉乳等の乳
製品の配合量を増加する。また低等級のチョコレート生
地では高価格のカカオ脂の代りに主として植物性のパー
ム油、ャシ油、シア脂等を用いてカカオ脂に良く似た物
理化学的特性を持つように調製したカカオ脂より安価な
カカオ脂代用脂を使用する場合が多い。さらにアイスク
リーム被覆用チョコレ−ト生地のように底温で薄く、か
つ均一な被覆を可能とするように低温での流動性を確保
しなければならない場合には、上記した主として植物性
油脂よりなるカカオ脂代用脂を使用してチョコレート生
地中のカカオ脂舎量を下げる工夫がなされている。その
方法として、たとえばカカオ豆を樽妙後、シェル、(ジ
ャーム)を取り除いて得た精妙カカオニブを贋潰して得
られる熔妙カカオマスを搾油し、カカオ脂含有量8〜2
2%の椿砂脱脂カカオマスとし、これに低融点の主とし
て各種植物性油脂よりなるカカオ脂代用脂を添加混合す
る方法がとられている。カカオ脂は高価であり、かつ価
格変動がはげしいので、一般のチョコレート生地の調製
に際しても上記のようにチョコレート生地中のカカオ脂
比率を下げてカカオ脂より安価なカカオ脂代用脂を添加
して安価な焔妙混合力カオマスを得、・これを使用する
ことが行なわれている。
しかしながら、熔妙カカオマス中のカカオ脂を単にカカ
オ脂代用脂で置換するこれらの方法によると、悟妙時に
生成したチョコレートの香気成分が親油性であるためカ
カオ脂を搾油する際に、精妙カカオマスからカカオ脂中
に移行し、カカオ脂と共に分離、除去されてしまう。そ
のため、搾油により分離、除去されたカカオ脂に相当す
る量のカカオ脂代用脂を添加混合して得られる鯖妙混合
力力オマス(roastedCompo肌dCaCao
mass)は生カカオマスを絹妙処理する在来の製法に
より得られる焔妙カカオマスに比してチョコレート香気
が著しく弱いものとなる。第1表は、後記する実施例1
の方法で得た生カカオマスを在来の製法により損妙して
得られた煩妙カカオマスと、静止圧搾機により該焔妙カ
カオマス100部からカカオ脂46.4部を搾油してカ
カオ脂含量16%とした後に融点34℃の分別シア脂4
6.4部を添加混合して調製した賭妙混合力カオマスと
を官能試験およびガスクロマトグラフイートにかけてチ
ョコレート香気の強さを比較した結果を示したものであ
る。第1表試験方法 1 官能試験 2種のカカオマスをそれぞれ200ccのビーカーに各
150タ採取し、50こ0に保持しつ)専門家パネル3
0人により官能的に香気の強さを比較させる方法で実施
した。
まず、30人のパネルに上記2種のカカオマスについて
どちらがチョコレート香気が強いかと評価させ、どちら
か一方の試料が20人以上のパネルによって選択された
場合、両試料のチョコレート香気の強さに10%の危険
率で有意差を認めたこととし、改めて煩妙カカオマスの
チョコレート香気の強さを3.0とし、煤妙混合カカオ
マスの香気がそれよりや)強い場合には4.0、強い場
合には5.0、や)弱い場合には2.0、に弱い場合に
は1.0の各評価値を与えさせ、30人のパネルの評価
の平均値を示した。また、上記2試料間の選択において
一方の試料を選択するパネル人数が20人未満である場
合には、両試料にはチョコレート香気の強さに特に有意
差はなく、同程度と評価し、悟妙混合カカオマスの評価
値も3.0として表示することにした。2 ガスクロマ
トグラフイ一による試験 試料を冷却固化した後、JIS標準フルィ10メッシュ
通過20メッシュ不通過程度の細かいフレーク状にした
焔妙カカオマスおよび焔妙混合カカオマスを各5タ宛各
200ccの三角フラスコに投入し、9500の水50
の‘を添加しコルク千全で密閉した。
これらを80ooの恒温室内に30分放置した後、各フ
ラスコ中のヘッドスペースガス1Mを注射器により抜き
取り、このガスをガスクロマトグラフィ一にかけて各香
気成分のピークの面積の総計をガスクロ定量値の項に示
した。なお、ガスクロマトグラフイ一の分折条件は以下
のとおりである。機 種:GC−4CM(島津製作所)
ガス注入量:1の‘ 力ラムニ3の,?仇/仇ニ2 昇温条件:60℃から180℃に2℃/分の速度で昇温
させる。
カラム充填剤:PEG−20M,1の重量%Neopa
ck一1A,100〜120〆ツシユキヤリアーガス:
N2キャリアーガス流量:15泌/分 検出器:F.1.D. 第1表に示す如く、30人の専門家パネルによる官能試
験評価結果とヘッドスペースガスのガスクロ定量値とは
良く相関しており、生カカオマスを悟妙する在釆の通常
の製法による熔妙カカオマスに比し、糟妙混合力カオマ
スのチョコレート香気は著しく不足していることが確認
された。
このような欠点を補うには樽妙カカオマスより搾油し分
離、除去したカカオ脂から香気成分の物理化学的な方法
で回収し、これを焔妙混合カカオマスに添加する方法も
あるが、悟妙カカオマスからすべての香気成分を定量的
に回収することは技術的にも極めて困難であり、かつ装
置および回収操作に大なる費用を要する。
また別の方法として得られた焔妙混合カカオマスの配合
量を増加することによって香気成分の不足を補うことも
考えられらるが、この場合は同時に苦味、渋味の増加と
色調の変化がもたらされるため、極〈僅かの増量しか出
来ず、しかも配合量の増加は原料価格面から見ても得策
でない。本発明者らは上記した諸欠点を解消し、在来の
煩妙カカオマスと同等乃至それ以上のチョコレート香気
を保持し、色調も良好な樽妙混合力カオマスを調製すべ
く鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の方法よりなるものである。第1発明: 生カカオマスのカカオ脂含量を35%未満に調整したの
ち植物性油脂および/または動物性′由脂を添加して全
油脂舎量40%以上の生混合力カオマスを得、次いで該
生混合カカオマスの水分含量を1〜5%に調整し、燈拝
しつ)該水分含量の維持下に品温110〜15000に
て加熱精妙することを特徴とする煤妙漉合力カオマスの
調製方法。
第2発明: 生カカオマスのカカオ脂含量を35%未満に調整したの
ち植物性油脂および/または動物性油脂および界面活性
剤を添加して全油脂含量が35%以上40%未満の生混
合力カオマスを得、次いで該生混合カカオマスの水分舎
量を1〜5%に調整し、櫨拝しつ)該水分含量の維持下
に品温110〜150ooにて加熱悟妙することを特徴
とする悟妙混合力カオマスの調製方法。
第3発明: 生カカオマスをカカオ脂含量が20%以上35%未満と
なるように脱脂した脱脂生カカオマスあるいはカカオ脂
含量が20%未満に脱脂した脱脂生カカオマスに植物性
油脂および/または動物性油脂を加えて全油脂含量が2
0%以上35%未満となるように調整した生漉合力カオ
マスを解砕して粉末状とし、次いで該脱脂生カカオマス
あるいは生混合カカオマスの水分含量を1〜5%に調整
し、灘拝しつ)該水分含量の維持下に品温110〜15
000にて加熱焔妙した後、調整量の植物性油脂および
/または動物性油脂を添加することを特徴とする糟妙混
合力カオマスの調製方法。
以下、本発明を代表的な実施態様について詳細に説明す
る。
通常の発酵工程を経て乾燥された水分5〜8%の生カカ
オ豆から石、ゴミ、金属破片等の異物を除去したのち、
これを破砕し子葉部(ニブ)と種皮(シェル)とを風選
機にかけて分離し、子葉部をそのまままたは必要により
熱風等により品温を10000以下に保って乾燥し水分
を−部逸散させた後、ハンマーミル、ディスククラッシ
ャー等の粉砕機により粗砕してペースト状となし、これ
をさらにロールミル、ディスクミル、ボールミル等によ
りJIS標準節200〜400メッシュ通過程度の粒度
に磨砕して生カカオマスとする。
子葉部を上記粒度より粗い粒子に粉砕した生カカオマス
でも、後述の搾油、油出の処理操作は可能であるが、溶
剤抽出によるカカオ脂抽出やカカオ脂代用脂と脱脂生カ
カオマスとの混合に余計に時間がかかり、さらに粒子が
粗いと加熱婚妙時に粒子表面と内部とに温度差が生じ、
均一な加熱曙妙反応が困難となりチョコレート香気が十
分に発現いこくい。
しかも、チョコレート製品の舌触りに悪影響を及ぼさな
い通常の製法による焔妙カカオマスの粒度は上記程度で
あるので、これより粗い粒度の生カカオマスを配合使用
した場合にはチョコレート生地を再度磨砕する等の微粉
砕する処理工程が必要となり、操作的にも装置的にもよ
り煩雑となる。一方、上記粒度よりさらに細かい微粒子
に粉砕すると、粉砕時に粉砕機の摩耗による鉄分(チョ
コレートの色調を特に黒化する)や重金属の混入も多く
なり、また粒子の表面積の増大により粉砕カカオマス粒
子への油の付着量が多くなるために搾油が困難になる等
、最終製品の品質および処理操作上極めて不都合である
。続いてこの生カカオマスを連続圧搾機(エキスベラー
)や静止圧搾機(ゲージプレス)にて搾油し、カカオ脂
の一部を分離除去して全力カオ脂舎量8%〜35%未満
の脱脂生カカオマスを得る。必要な場合にはさらにこの
カカオ脂含量8%〜35%未満の脱脂生カカオマスをソ
ックスレー抽出器等の抽出装置を用いてn−へキサンま
たはエチルエーテル等の有機溶剤により、カカオ脂含量
が1%弱〜8%弱の所期の油分になるまで溶剤抽出を繰
り返した後、15000以下の熱風を吹きつけてnーヘ
キサンやエチルエーテル等の残留有機溶剤を樽散除去し
てカカオ脂舎量1%弱〜8%弱の脱脂生カカオマスを得
る。この様に搾油により得られるカカオ脂舎量8%〜3
5%未満の脱脂生カカオマスまさは搾油と溶剤抽出との
併用により得られるカカオ脂含量1%弱〜8%弱の脱脂
生カカオマスに動植物性油脂を原料としたカカオ館代用
脂を加えて生混合力カオマスとするが、この生涯合力カ
オマスは在来の製法により焔妙カカオニブを摩砕して得
られる通常の鱈妙カカオマスの場合と同様に全油脂含量
を50〜58%とした場合には、後記する加熱焔妙処理
時にチョコレート香気の発現反応に関与する還元糖を通
常生カカオ豆の品種により1.4〜2.0%程度、遊離
アミノ酸を330〜700雌%程度含有している。
上記の様に搾油、または搾油と溶剤抽出とによりカカオ
脂舎量1%弱〜35%未満に脱脂した脱脂生カカオマス
に動植物性油脂を原料としたカカオ.脂代用脂を添加混
合し全油脂含量を40%以上に調整してペースト状の生
混合カカオマスとする。全油脂含量が40%以上になる
様にカカオ脂代用脂を添加混合して調製した生混合カカ
オマスは後記する様な加熱焔妙時のチョコレートの香気
発現に好適な1.0〜5.0%の水分水準で十分に流動
性をもったペースト状となり、ポンプによる輪送が容易
で、且つ加熱婚妙時に均一に瀦拝することができ、従っ
て、均一な焔妙が実施できる。一方、全油脂含量を35
%以上40%未満程度とする場合には市販大豆レシチン
、レシチンYN(英国CadbuびBros.Ltd.
製)、アドムルW.0.L.(英国Food.Indu
striesLtd.製)、食用脂胞酸のモノグリセラ
ィド、食用脂胞酸のジグリセラィド、ソルビタン脂肪酸
ヱステル、ショ糖脂肪酸ェステル等のチョコレート生地
の粘度低下能を有する界面活性剤の少くとも一種を添加
することにより初めて十分に流動性を持った状態のペー
スト状の生混合カカオマスにすることができる。例えば
生混合カカオマスの油脂舎量が35%のものでは該生混
合カカオマスに対し、市販大豆レシチン(アセトン不溶
物62%程度)を0.8〜0.$重量%添加することに
より、上記した十分に流動性を持った状態のペーストと
することができる。しかしながら、食用脂肪酸のモノグ
リセラィドや食用脂肪酸のジグリセラィド、ソルビタン
脂肪酸ェステル、ショ糖脂肪酸ェステル等の他の界面活
性剤は大豆レシチンまたはレシチンYNに〈らべ粘度低
下力が著しく劣る点と混合カカオマス悟妙時の高温で粘
度低下力が失効してしまう場合があり、これらの単独使
用では不都合が生じることがあるので、これらはしシチ
ンまたは後記するレシチンYNと併用するのが好ましい
。市販の精製した大豆レシチンを用いての上記水準程度
の添加量ならば、最終製品の焔妙混合カカオマスのチョ
コレート香気を損うことはないが、0.9%を越え1%
以上の添加量になると、レシチン臭が感じられる様にな
るため多量の添加は好ましくない。そこで大豆レシチン
添加によるフレーバー低下の問題を解決するために英国
CadbmyBros.LW.により開発された合成粘
度低下剤レシチンYNの場合には、市販大豆レシチンの
6割程度の添加量で同等の粘度低下力を有するので、単
独使用の場合、油脂含量35%の生混合力カオマスに対
し0.5〜0.54%程度添加することによってペース
ト化することができる。また、このものはレシチン或い
は他の界面活性剤と併用してもペースト化に好適に使用
し得る。さらに、前記アドムルW.0.L.は市販大豆
レシチンの添加量の約半量を添加することにより、レシ
チンの粘度低下に対して相乗効果があり、さらにレシチ
ンの臭いを軽減する故にレシチンと好適に併用し得る界
面活性剤であり、レシチン単独使用の場合に〈らべ、レ
シチン添加量を減らすことが出来るので効果的に使用し
得る。一方、油分35%未満の生混合カカオマスの場合
には、ペースト化に要する界面活性剤の添加量が多量と
なり、結局界面活性剤を含めた油脂含量が35%程度に
なってしまう為、殆んど有利性はない。
次いで、必要により温度10000以下の減圧薄膜式蒸
発機(マイクロフィルムクッカ−)等による乾燥あるい
は水分添加混合を行なって、上記べ−スト状の混合生カ
カオマスの水分舎量を1〜5%、好ましくは1.5〜3
%になる様に調整した後に、加熱煤妙処理する。
この加熱精妙処理は処理中に生混合力カオマスが上記し
た1〜5%、好ましくは1.5〜3%の水分含量範囲を
維持する様に実施する。この加熱煩妙処理を行なう容器
としては内部壁面掻取装置を備えた密閉式の耐圧容器が
適している。水分含量1〜5%、好ましくは1.5〜3
%の生混合力カオマスを上記した密閉容器に送入し、そ
の周囲のジャケット部には3.5〜4k9/均程度の水
蒸気を導入して加熱し、生混合カカオマスの品温を11
0o○〜150q0に上昇させ30分〜1分間程度保持
することにより加熱燈妙処理する。次いで、直ちに容器
のジャケットに冷水を注入して品温を10000未満に
下げて悟妙処理を終了する。一方、内部壁面掻取装置を
備えた熱交換機も連続的な加熱軟吾妙処理に効果的に使
用出釆る。
これを使用する場合には熱効≠奥機の供給側を加熱部と
し、4〜6kg/の程度の水蒸気をジャケット部に通す
。また、排出側は冷却部とし、ジャケット部に冷却水を
循環させる。生混合カカオマスに熱効換機への供給はス
ネークポンプ、ギャポンプ等により行ない加熱部滞留時
間が30分〜1分程度、加熱部終端での品温が110〜
15000となる様に供給量を通整して行なう。加熱時
間は110℃で3び分程度以上になると、チョコレート
香気と共に過熔妙臭(所謂コゲ臭)が生成するが、15
0ooで1分程度以内ではチョコレート香気の十分な発
現が行なわれない。生混合力カオマスの水分含量を1〜
5%に調整し維持するのは、チョコレート香気の発現に
水分含量が大なる要因となっているためである。
すなわち5%を越える水分含量の場合には、香気成分の
発現は行なわれるが同時に芋臭または蒸栗臭が生成し、
チョコレート香気とは異質の香気となってしまう。逆に
水分含量が1%未満の場合には、チョコレート香気の発
現が著しく少ない。水分含量1.5〜3%程度の場合に
、チョコレート香気の発現は特に顕著である。したがっ
て、水分含量を上記範囲内に予め調整し、煩妙中絶持す
ることが好ましい。カカオマスの水分含量とチョコレー
ト香気発現の機作(メカニズム)との関係は明らかでな
いが従来チョコレート香気の発現機作として定説となっ
ているァミノカルボニル反応、ストレッカー分解が上記
した生混合カカオマスの水分含量によって分解または重
合反応の方向に向い、或いはその収量が変化してくる結
果、チョコレート香気の発現の程度が様々に変動するも
のと推側される。
本発明によりこの様に焔妙処理して得られる焔妙混合カ
カオマスは生カカオマスを焔妙処理した在来の製法によ
る焔妙処理カカオマスに比し、チョコレート香味は同等
乃至それ以上で、かつ色調も良好なものである。上記の
様に焔妙処理した煤妙演合力カオマスは必要な場合には
さらに減圧薄膜式蒸発機(マイクロフィルムクッカー)
による乾燥処理や100oo以下の熱風の吹き込み処理
により香味、色調を損なうことなく水分含量を減少させ
ることが出来る。
本発明によるチョコレート香気の発現の程度は後記する
如く生混合カカオマスに添加混合する動植物性のカカオ
脂代用脂の種類により著しく異なるので使用目的等を考
慮して適当に選択する必要がある。添加混合する動植物
性のカカオ脂代用脂は脱ガム、脱酸、脱色、脱臭、脱ロ
ウ(ウィンタリング)等の精製処理を行なったもので、
かつ戻り臭の発生が酸敗のないものが好ましい。未精製
の落花生油やゴマ油等の様に原料である油糧種子本来の
風味を残している油脂は添加混合した際にチョコレート
香気の発現と同時にこれ等油脂自体の香気を混在させる
ことになるので好ましくない。
また精製した油脂でも長期保存により過酸化物価、酸価
の著しい上昇が検出される酸敗油の使用は、勿論衛生面
から見て論外であるが、過酸化物価や酸価がイヒ学分析
で検出されずに官能検査によってのみ検出される、所謂
戻り臭が発生した劣化油脂を使用した場合にはチョコレ
ート香気と共に不快な刺激臭がもたらされ著しく香味を
損うことになるので好ましくない。さらにその理由は明
らかでないが、沃素価が1以下の脂肪酸組成として飽和
脂肪酸含量が著しく高い中鎖飽和脂肪酸トリグリセライ
ド(MCT)等の油脂を使用した場合にはチョコレート
香気の発現が弱いものとなるので単独の使用は避け、沃
素価が48〜56のパーム油や沃素価斑〜147のトウ
モロコシ(コーン)油等と併用するとチョコレート香気
の発現は効果的に行なわれる。
実験例 ガ−ナ産カカオ豆(アクラ)を用い、前記した方法によ
り生ニブを分離したのち静止圧搾機にて圧搾しカカオ脂
を16%含有する脱脂生カカオマスとし、これを粉砕室
内を5〜一5℃程度の低温としたハンマーミルにより粉
砕し、粉末状とし、次いでこのカカオ脂含有量16%の
脱脂生カカオマス10碇部1こ各種食用油脂86.7部
を添加混合し、生混合力カオマスを調製した。
この生混合カカオマスの水分含量は22%、還元糖量1
.9%、遊離アミノ酸量は600の9%であった。これ
を耐圧密閉式損梓ボールミル中に投入し品温を125℃
に上昇させ、この温度に8分間保持したのち直ちに保温
ジャケット中に冷却水を導入し100q0未満に冷却す
る方法で焔妙処理した煤妙混合カカオマスのチョコレー
ト香気の強さを前記した専門家パネル30人による官能
試験法により評価し、またこの煩妙処理した混合カカオ
マスの一部を使用して前記と同様の方法でヘッドスペー
ス法を用いてガスクロマト分析を行なった結果を第2表
に示す。対照試料としての悟妙カカオマスは前記した試
験で使用したものと同一のものを使用した。なお、生カ
カオマスの還元糖の定量はソモギー(Somo鋤i)法
にて実施した。また生カカオマスの遊離アミノ酸の定量
はBIO−RAD社製イオン交換樹脂AminexA−
4を使用し自動アミノ酸分析装置により実施した。第2
表 食用油脂の種類とそれを添加混合した 生浪合カカオマスの精妙によるチョコレート香気発現の
程度第2表に示す様に、オリーブ油、米糠油、綿実油、
トウモロコシ油、大豆油、パーム油、ヤシ油、分別シア
脂、ラード(牛脂)を生カカオマスに添加混合して悟妙
処理した混合カカオマスは対照としての生カカオマスを
在来の方法により熔妙処理した熔妙カカオマスに比し、
チョコレート香気の発見の程度が同等乃至それ以上であ
るという官能試験の評価を得た。
さらに、ヘッドスペース法によるガスクロ分析結果は官
能試験による評価と良い相関を示す結果が得られた。一
方、ナタネ油に水素添加し融点を上昇させたナタネ硬化
油(沃素価2)の試料No.7およびC6,C8,C,
oの飽和脂肪酸を主成分とする中鎖脂肪酸トリグリセラ
ィド(MCT)(沃素価=1)の試料No.12の場合
には、焔妙による生混合カカオマスのチョコレート香気
の発現の程度は通常の焔妙カカオマスに比して明らかに
劣る評価が得られた。また、官能的に戻り臭が検出され
たパーム水添硬化油を添加混合した試料No.8の場合
には、精妙混合カカオマスの香気はチョコレート香気と
はかけはなれた強い刺激臭をともなうものとなった。さ
らに未精製油の落花生油(試料No.2)、乳脂(試料
No.13)を添加混合した場合には、煩妙混合カカオ
マスのチョコレート香気に焔妙落花生の香味あるいはバ
ターフレーバーが混在するものとなった。食用油脂では
ないが、食用油脂に良く似た物理化学特性をもつカーボ
ワツクス4000(試料No.15)とシリコンオイル
(試料No.16)を添加混合した場合にはカーボワッ
クス4000ではチョコレート香気とはかけはなれた異
臭を発生し、シリコンオイルでは中鎖脂肪酸トリグリセ
ラィド(MTC)を添加混合して曙妙した焔妙混合力カ
オマス程度の僅かのチョコレート香気の発現しか見られ
なかった。その理由は明らかでないが、カーボワツクス
の場合にはカーボワックスの水酸基残基の水に対する親
和性が悟妙反応時の反応経路を変化させる方向に働くも
のと思われる。また、シリコンオイルはその化学構造上
炭素−炭素二重結合は存在しないので、低融点植物油に
ごく近い物理化学的性質をもつため、上記の様な結果に
なったものと推定される。前述した様にカカオ脂代用脂
だけを添加するときは全油分が40%程度以上、カカオ
脂代用脂と共にレシチンやレシチンYN等、粘度低下力
を有する界面活性剤を添加する場合には全油分が35%
以上40%未満になる様に添加混合すると、生渥合力カ
オマスは流動性をもったペースト状となり、焔妙時にポ
ンプによる密閉容器への供給、密閉容器中での掻取装置
による均一鷹梓および均一な煩妙処理が容易に可能とな
る。
全油脂舎量として通常の焔妙カカオマスの50〜57%
程度の水準になる様にカカオ脂代用脂を添何混合した生
混合力カオマスの場合でも同様に均一な煩妙処理をする
ことは容易に可能であるが、全油脂量が多くなる分だけ
焔妙処理量が多くなりかつ意図するチョコレート香気の
生成量は同程度であるので、エネルギーの浪費となるの
で好ましくない。
例えばアイスクリーム用のコーティングチョコレートで
は全油脂含量は少ない場合で55%、多い場合には70
%にも達するのであるが、この様なものに使用する焔妙
混合カカオマスを調製するには全油脂含量が55〜70
%程度の生混合力カオマスの縞妙処理するよりも、当初
全油脂量が35〜45%程度の生混合力カオマスを焔妙
処理し、ついでこれに調整量のカカオ脂代用脂を添加混
合して全油脂含量55〜70%程度の焔妙漉合力カオマ
スとする方が上記理由ではるかに有利である。一方、粉
末状の全油脂含量20%〜35%弱の混合生カカオマス
あるいは生カカオマスを煩妙処理し、次いで調整量のカ
カオ脂代用脂を添加混合し、所期の油分合量50%以上
のペースト状の樽妙混合カカオマスとすることも出来る
これには前記したJIS標準節200メッシュ〜400
メッシュ通過程度の粒度に粉砕した生カカオマスをカカ
オ脂含量20%以上35%未満程度に脱脂した脱脂生カ
カオマスを、あるいはカカオ脂含量を20%未満に脱脂
した脱脂生カカオマスに油分合量が20〜35%程度に
なる様にカカオ脂代用脂を添加混合した生混合カカオマ
スをハンマーミルを使用して冷却空気や液体窒素等の供
給により、粉砕時の品を−500〜5℃に保って解砕、
粉砕し、均一な粉末状の脱脂生カカオマスまたは生混合
カカオマスとする。これ等は全油脂舎量を20%にした
場合、或いは全油脂含量20%以上のものを20%に換
算した場合に「は、前記した還元糖を3.8〜2.2%
程度、遊離アミノ酸を530〜1330奴%程度含有し
ている。次いで、この粉末状の脱脂生カカオマスまたは
生混合カカオマスの水分含量を1.0〜5.0%、好ま
しくは1.5〜3.0%になる様に必要により真空乾燥
機が除湿空気の発生装置付の通風乾燥機等による乾燥ま
たは水分の添加混合を行なうことにより調整する。次に
、この粉末状の脱脂生カカオマスまたは生混合カカオマ
スの水分の過度の逸散を避けるために内壁面掻取装置付
の密閉式耐圧容器内に投入し、上記水分含量範囲を維持
しつ)容器ジャケット部に3.5〜4k9/仇の水蒸気
を送入して加熱し、品温を110〜150午0に上昇さ
せ、30分〜1分間程度保持して加熱精妙処理を行なう
。その後、直ちに容器ジャケット部に冷水を注入して品
温を100つ0未満に下げ、しかる後これに調整量のカ
カオ脂代用脂を添加混合し、油分量50%以上のペース
ト状の悟妙漉合力カオマスとする。この様にして得られ
る焔妙混合カカオマスは従来の焔妙処理カカオマスに比
しチョコレート香味および色調共に同等で良好なもので
ある。本発明での粉末状の生混合力カオマスまたは脱脂
生カカオマスの悟妙処理は上記全油脂含量20%以下で
も容易に実施出来るが、熔妙処理後、調整量の動植物性
油脂を添加混合し焔妙混合カカオマスとしたとき、チョ
コレート香気の発現の程度が油脂含量の低下程度に伴い
、生混合カカオマスを焔妙処理した対照試料である在来
の製法による焔妙カカオマスに比して減少してくること
が前記官能試験により実証された。
また、界面活性剤を添加した全油脂含量20%未満の生
混合力カオマスの場合もチョコレート香気の発現の程度
が低い。一方、この全油脂含量が35%以上40%未満
の場合には、樽妙処理時の鷹拝で流動混合性の良好な粉
末状態から次第に油脂を連続相とするペースト状になり
、しかもほとんど流動性を示さないペースト状となるた
め、均一魔梓および均一な焔妙処理は著しく困難となる
。それ故、この場合には前記した全油脂含量を40%と
したペースト状での生混合力カオマスにして加熱燈妙す
ることがすぐれている。また、上記の全油脂含量20〜
35%未満の粉末状生混合カカオマスを焔妙処理する際
に界面活性剤を添加すると、油脂によるカカオマス粒子
の濡れが進行し、粉体の凝拝流動性が低下してくるので
好ましくない。上記の如く本発明では従来のチョコレー
ト香気発現機作として説明されているチョコレートフレ
ーバー前駆物質(生カカオマスからの極性溶媒の抽出物
)と水との反応だけでなく、油脂の存在とその量が大き
な要因となっていることがわかる。
油脂の実際の作用機作は明らかではないが、定性的なチ
ョコレート香気の発現のみではなく定量的にも通常の生
カカオマスを悟妙処理した焔妙カカオマスと同等乃至そ
れ以上のチョコレート香気の発現が行なわれることは従
来発表されているチョコレート香気発現機作解明のため
の前駆物質のモデル系によって全く説明出来ないところ
である。以下、本発明を実施例について詳述する。実施
例 1 醗酵後、乾燥した水分5.8%、カカオ脂含有量55%
のガーナ産生カカオ豆を75〜85qCの熱風により1
時間乾燥し、次いで衝撃式破砕機で豆を破砕した後、風
選機にかけて子葉部(ニブ)を分離し、このニブをハン
マーミルにより粗砕し、次いでローラーミルにより20
0メッシュ通過程度の粒度迄磨潰し、ペースト状に生カ
カオマスを得る。
この生カカオマスを静止圧搾機にかけて生カカオマス1
.0$部からカカオ脂46.4部を分離除去し、カカオ
脂舎量16%の脱脂生カカオマスとし、これをハンマー
ミルを使用し、液体窒素供給によりその粉砕室内温度を
5〜一5℃にして粉砕し、粉末状の部分脱脂生カカオマ
スを得た。このカカオ脂舎量16%の粉末状脱脂生カカ
オマスの水分含量4.1%、還元糖量3.54%、遊離
アミノ酸量1119の9%であった。次に、このカカオ
脂含量16%の脱脂生カカオマス10碇部‘こ市販の精
製トウモロコシ油(融点一14℃、沃素価90)を86
.7部添加して二鞄ミキサー中で均一なべースト状にな
るまで燭拝した。該べ‐スト2k9を耐圧密閉式の鷹洋
ボールミル(内容量a、ボール容量41)中に投入し、
密閉したのち毎分200回転にてボールを婿拝しつ)ボ
ールミルのジャケット部に4kg/の程度の水蒸気を通
し、該ペースト品温を125oo迄上昇させ、しかるの
ち水蒸気の供聯合を調節しっ)125〜130qoに8
分間保持した。次いで、ジャケット部に直ちに冷却水を
導入し、該ペースト品温を70午Cまで下げたのち、ボ
ールミル中より該ペーストを取出して焔妙した混合カカ
オマスを得た。一方、対照試料としての悟妙カカオマス
は上記と同様の方法でロールミルにより微粉砕した生カ
カオマスを同様に耐圧密閉式の健梓ボールミル中に12
5〜130qoに8分間保持した後、直ちに冷却して品
温70ooに下げた後に、ボールミルより取出す方法で
製造した。
上記方法で製造した対照焔妙カカオマスと焔妙混合力カ
オマスとを、前記した2点識別法および採点法による官
能試験で比較したところ、チョコレート香気は賠妙混合
力カオマスの方がやや強く4.0の評価が得られ、かつ
ヘッドスペース法によるガスクロ分析によっても香気成
分量が対照より多い331×1ぴ山Vsecとなる結果
が得られた。
また、色調も対照としての焔妙カカオマスと同等に良好
なものであった。実施例 2 実施例1において調製した粉末状のカカオ脂含有量16
%の生カカオマス10峠都‘こ市販の精製パーム油(融
点38qo、沃素価48)を86.7部添加し、二鶴ミ
キサー中で均一なべースト状にする。
該ペーストを長さlm、内径7伽、内部掻取用燈浮羽根
付で内容量1.21の熱交換機に毎分210夕の速度で
連続的に供給し、8仇pmで蝿梓運転した。熱交換機ジ
ャケット部には135〜145q0に調溢した流動パラ
フィンを循環させた。熱交換機出口に於ける品温は12
8〜130ooであった。さらに熱交換機出口に直接内
蓬1.9伽で2川の冷却水を循環したパイプをを連続し
、70〜8000まで該ペーストを冷却した。この様に
して連続的に焔妙して得られた婚妙混合力カオマスは前
記した2点識別法および採点法を用いての官能試験によ
り実施例1に記載の方法で調製した対照精妙カカオマス
と比較したところ、チョコレート香気は対照よりもやや
強く4.0の評価結果が得られ、かつ盛色調もほぼ同等
に良好なものであった。
実施例 3 実施例1と同一の方法で調製した粉末状のカカオ脂含量
16%の生カカオマスを真空乾燥機(棚温度60qo)
により30分間乾燥し、水分舎量を2.8%にした。
このカカオマス10碇郡を二軸ミキサーに投入し、実施
例1で使用したトウモロコシ油10.3部を添加して縄
拝し油を均一に分散させた。次いで、該粉末カカオマス
1.0k9を内部掻取装置を備えた耐圧密閉容器に収容
し、密閉した後に9仇pmで掻取装置を運転しつ)容器
ジャケットに4k9/仇の水蒸気を通し品温が1200
0に達したのち、蒸気供給を調節しつ)12000に1
5分間保持した。しかる後、冷却水をジャケット部に注
入し品塩を70℃にしてから容器を開き焔妙混合カカオ
マスを取り出した。次いで、この粉末状の熔妙漉合力カ
オマス100部に上記トウモロコシ油ね.3部を添加し
、二軸ミキサーにて均一なべースト状にする。これを前
記した2点識別法および採点法を用いての官能試験によ
り実施例1に記載の方法で調製した対照焔妙カカオマス
と比較したところ、パネル30人中18人が煩妙混合カ
カオマスの方がチョコレート香気が強いと評価したが、
統計的に有意差は認められずチョコレートの香気は同程
度と評価された。また、色調もほぼ同等に良好なもので
あつた。実施例 4 実施例1と同一方法で調製した粉末状のカカオ脂含量1
6%の生カカオマスをソックスレー抽出装置を用いてエ
チルエーテル(特級)で1筋時間抽出を行ない、次いで
完全に溶剤臭のなくなるまで12000の熱風を繰り返
し吹きつけて溶剤を逸散させ、脱脂生カカオマスを得た
この脱脂生カカオマスはカカオ脂含量0.9%、水分含
量1.2%、還元糖量4.0%、遊離アミノ酸量121
0の9%であった。この脱脂生カカオマス10陪Bを二
鞠ミキサ−に投入し、市販の分別シア脂(融点3.4q
0、沃素価40.5)を12戊部添加して燈拝し、均一
なべ−スト状にした後、さらに水4部を添加し水が均一
に分散するまで燈拝した。しかる後、該ペーストを実施
例1と同様に耐圧密閉容器内に収容し品温130℃に5
分間保持した後、800のこ冷却して取出し焔妙混合カ
カオマスを得た。これを実施例1に記載の方法で調製し
た対照時妙カカオマスと前記した2点識別法および採点
法による官能試験により比較したところ、チョコレート
香気がやや強く3.7の評価結果が得られた。
また、色調も対照精妙カカオマスと同等に良好なもので
あった。実施例 5 実施例1と同一の水分含量5.8%、カカオ脂含量55
%の生カカオ豆を85〜990の熱風にて1時間乾燥し
、以下同様の方法にて微粉砕してペースト状生カカオマ
スを得た。
この生カカオマス10の郭から静止圧搾機にてカカオ脂
51.1部を分離除去し、カカオ脂含量8%の生カカオ
マスとし、それを実施例1と同機にハンマーミルを使用
して粉砕し粉末状のカカオマスを得た。
この粉末状のカカオ脂含量8%の生カカオマスは水分含
量1.0%、還元糖量2.5%、遊離アミノ酸量675
の9%であった。次に、この粉末状のカカオ脂含量8%
の生カカオマス10碇部を二軸ミキサーに供給し、実施
例4で使用した分別シア脂を104.4部添加混合し、
かつ水を2.1部加えて蝿拝し均一なべ−スト状態とし
、これを実施例1と同様に耐圧密閉式燈洋ボールミル中
に収容して125〜130qCに8分間保持した後に直
ちに70qoに冷却して焔妙混合力カオマスを得た。
これを実施例1に記載の方法で調製した対照焔妙カカオ
マスと前記した2点識別法および採点法による官能試験
により比較したところ、パネル30人中19人の賠妙混
合カカオマスの方がチョコレ−ト香気が強いと評価した
が、統計的有意差は認められず、チョコレート香気の強
さは同程度であった。
また、色調も対照悟妙カカオマスと同等に良好なもので
あった。実施例 6 実施例1と同一の方法にて調製した粉末状のカカオ脂含
量16%の生カカオマス100部に市販の低融点植物油
(融点−29午0、沃素価1)2疎部と実験例で用いた
精製トウモロコシ油66.7部を添加し、こ軸ミキサー
にて燈拝し均一なべ−ストにしたのち、実施例1と同様
に耐圧密閉式の櫨梓ボールミル中に125〜135qo
に8分間保持して加熱処理を行ない、悟妙混合力カオマ
スを調製した。
これを前記した2点識別法および採点法による官能試験
により実施例1に記載の方法で調製した通常の煩妙カカ
オマスと比較したところ、パネル30人中18人が煩妙
混合力カオマスのチョコレート香気が強いと評価したが
、統計的有意差は認められずチョコレート香気は同程度
であった。
また、色調も対照焔妙カカオマスと同等に良好なもので
あった。実施例 7 実施例5と同一の方法にて調製した粉末状のカカオ脂含
量8%の生カカオマス100部を二鞠ミキサーに投入し
、さらに水1部を添加し櫨拝して均一に分散させた。
次いで、この粉末状のカカオ脂含量8%の生カカオマス
lk9を内部掻取装置を備えた耐圧密閉容器に投入し、
実施例3と同一の焔妙処理を実施し悟妙カカオマスを調
製した。しかる後、カカオ脂含量8%の悟妙カカオマス
100部を二鞠ミキサーに投入し、実施例4において使
用した分別シア脂を104.4部添加し燈拝して均一な
べ−スト状態とし、焔妙混合力カオマスを得た。これを
実施例1に記載の方法で調製した対照婚妙カカオマスと
前記した2点識別法および採点法での官能試験により比
較したところ、チョコレート香気の発現がやや弱い2.
2の評価結果であった。また、色調も対照悟妙カカオマ
スと同等に良好なものであった。実施例 8 実施例1と同一の水分舎量5.8%、カカオ脂含量55
%の生カカオ豆を85〜9500の熱風にて1時間乾燥
し、以下同様の方法にて微粉砕してペースト状の生カカ
オマスを得た。
この生カカオマスを静止圧搾機にて生カカオマス10碇
邦からカカオ脂43.8部を分離除去し、カカオ脂含量
20%の生カカオマスとし、これを実施例1と同様にハ
ンマーミルを使用して粉砕し粉末状の脱脂生カカオマス
を得た。
この粉末状のカカオ脂舎量20%の脱脂生カカオマスは
水分舎量1.9%、還元糖量3.2%、遊離アミノ酸量
987の9%であつた。この粉末状のカカオ脂含量20
%の脱脂生カカオマスlk9を内部掻取装置を備えた耐
圧密閉容器に投入し、密閉した後に9仇pmで掻取装置
を運転しつ〉容器ジャケットに4k9/硫程度の水蒸気
を通し品温が12500に達したのち蒸気供給を調節し
つ)12500に2び分間保持した。
しかる後、冷却水をジャケット部に注入し、品温を70
00にしてから容器を開き内容物を取り出した。次に、
取り出した粉末状のカカオ脂舎量20%の脱脂層妙カカ
オマス10碇部を二軸ミキサーに投入し、実施例4で使
用した分別シア脂77.8部を添加して櫨拝し均一なべ
ースト状態とし、鱈妙混合カカオマスを得た。これを実
施例1に記載の方法で調製した対照試料としての精妙カ
カオマスと前記した2点識別法および採点法による官能
試験により比較したところ、パネル30人中12人が悟
妙混合力カオマスの方がチョコレート香気が強いと評価
したが、統計的に有意差は認められずチョコレートの香
気は同程度であった。また、色調もほぼ同等に良好なも
のであった。実施例 9 実施例1と同一の方法で調製した粉末状のカカオ脂含量
16%の脱脂生カカオマス(水分含量4.1%、還元糖
量3.54%、遊離アミノ酸量1119の9%)10礎
部と市販の精製ャシ油(沃素価7)3戊部、レシチン0
.6部およびアドムルW.0.L.(イギリス.Foo
dIndustries製)0.3部を二藤ミキサー中
で均一なべースト状になるまで凝拝し、油脂含量35.
7%の均一なべースト状の生混合カカオマスにした。
次に、この生混合カカオマスを実施例1と同様に耐圧密
閉式損梓ボールミル中に収容し、該ペーストの品温を1
25〜130o0に6分間保持した後、直ちに80oo
に冷却し、容器よりとり出した。次いで、この加熱悟妙
処理した該ペースト10$熱こ上記ャシ油を42.7部
加え、二軸ミキサー中で縄梓混合し、絹妙混合カカオマ
スを得た。これを実施例1の方法で調製した通常の悟妙
カカオマスと前記した官能試験方法により比較したとこ
ろ、チョコレート香気は上記万法で製造した樽妙混合カ
カオマスの方がやや強く3.8の評価を得た。
また、色調も通常の鱈妙カカオマスと同程度に良好なも
のであった。実施例 10 実施例1と同一の方法で調製した粉末状のカカオ脂含量
16%の脱脂生カカオマス(水分含量4.1%、還元糖
量3.54%、遊離アミノ酸量1119mg%)10の
部‘こ市販の精製ャシ油(沃素価7)3安部を加ス、二
軸ミキサー中で均一なべースト状になるまで鷹拝し、油
脂含量40%の生混合カカオマスとした。
次にこの生混合カカオマスを実施例1と同様に耐圧密閉
式欄梓ボールミル中に収容し、該ペーストの品温を12
5〜130℃に7分間保持した後、直ちに80qoに冷
却し、容器よりとり出した。次いで、この加熱煤妙処理
した該ペースト10碇部‘こ上記ャシ油を34.2部加
え二軸ミキサー中で凝梓混合し、煩妙混合力カオマスを
得た。上記方法で製造した鯖妙混合力カオマスと実施例
1の方法で調製した通常の焔妙カカオマスとを前記した
官能試験方法より比較したところ、チョコレート香気は
やや強く4.0の評価を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 生カカオマスのカカオ脂含量を35%未満に調整し
    たのち植物性油脂および/または動物性油脂を添加して
    全油脂含量40%以上の生混合カカオマスを得、次いで
    該生混合カカオマスの水分含量を1〜5%に調整し、撹
    拌しつつ該水分含量の維持下に品温110〜150℃に
    て加熱焙炒することを特徴とする焙炒混合カカオマスの
    調製方法。 2 生混合カカオマスの水分含量を1.5〜3%に調整
    する特許請求の範囲第1項記載の焙炒混合カカオマスの
    調製方法。 3 植物性油脂および/または動物性油脂がオリーブ油
    、米糠油、綿実油、トウモロコシ油、大豆油、パーム油
    、ヤシ油、シア脂およびラードよりなる群から選択され
    た少なくとも1種の油脂である特許請求の範囲第1項記
    載の焙炒混合カカオマスの調製方法。 4 生カカオマスのカカオ脂含量を35%未満に調整し
    たのち植物性油脂および/または動物性油脂および界面
    活性剤を添加して全油脂含量が35%以上40%未満の
    生混合カカオマスを得、次いで該生混合カカオマスの水
    分含量を1〜5%に調整し、撹拌しつつ該水分含量の維
    持下に品温110〜150℃にて加熱焙炒することを特
    徴とする焙炒混合カカオマスの調整方法。 5 生混合カカオマスの水分含量を1.5〜3%に調整
    する特許請求の範囲第4項記載の煤炒混合カカオマスの
    調製方法。 6 植物性油脂および/または動物性油脂がオリーブ油
    、米糠油、綿実油、トウモロコシ油、大豆油、パーム油
    、ヤシ油、シア脂およびラードよりなる群から選択され
    た少なくとも1種の油脂である特許請求の範囲第4項記
    載の焙炒混合カカオマスの調製方法。 7 界面活性剤が大豆レシチン、レシチンYN、アドム
    ルW.O.L.、食用脂胞酸のモノグリセライド、食用
    脂胞酸のシグリセライド、ソルビタン脂胞酸エステル、
    シヨ糖脂肪酸エステルおよびこれらの混合物のいずれか
    である特許請求の範囲第4項記載の焙炒混合カカオマス
    の調製方法。 8 生カカオマスをカカオ脂含量が20%以上35%未
    満となるように脱脂した脱脂生カカオマスあるいはカカ
    オ脂含量が20%未満に脱脂した脱脂生カカオマスに植
    物性油脂および/または動物性油脂を加えて全油脂含量
    が20%以上35%未満となるように調整した生混合カ
    カオマスを解砕して粉末状とし、次いで該脱脂生カカオ
    マスあるいは混合カカオマスの水分含量を1〜5%に調
    整し、撹拌しつつ該水分含量の維持下に品温110〜1
    50℃にて加熱焙炒した後、調整量の植物性油脂および
    /または動物性油脂を添加することを特徴とする焙炒混
    合カカオマスの調整方法。 9 脱脂生カカオマスあるいは生混合カカオマスの水分
    含量を1.5〜3%に調整する特許請求の範囲第8項記
    載の焙炒混合カカオマスの調製方法。 10 植物性油脂および/または動物性油脂がオリーブ
    油、米糠油、綿実油、トウモロコシ油、大豆油、パーム
    油、ヤシ油、シア脂およびラードよりなる群から選択さ
    れた少なくとも1種の油脂である特許請求の範囲第8項
    記載の焙炒混合カカオマスの調製方法。
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