JPS603342B2 - シリコーンコンタクトレンズの製造方法 - Google Patents

シリコーンコンタクトレンズの製造方法

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JPS603342B2
JPS603342B2 JP52150367A JP15036777A JPS603342B2 JP S603342 B2 JPS603342 B2 JP S603342B2 JP 52150367 A JP52150367 A JP 52150367A JP 15036777 A JP15036777 A JP 15036777A JP S603342 B2 JPS603342 B2 JP S603342B2
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sio
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稔 高見沢
聖 今井
豊 水谷
克治 三輪
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシリコーンコンタクトレンズの製造方法、特に
は酸素透過性、透明性および親水性にすぐれたシリコー
ンコンタクトレンズを得る方法に関するものである。
従来、コンタクトレンズとしては、ポリメチルメタアク
リレートを基材としたハード型と、ポリー2−ヒドロキ
シェチルメタアクリレートを基材としたソフト型の2種
類が実用化されているが、これらのコンタクトレンズは
酸素透過性に劣るので装着時には眼球表面の角膜組織に
対する酸素の供輪浩が不十分となり、このために長期間
連続して装着できないという大きな欠点を有する。
一方、酸素透過性を改良するものとしてコンタクトレン
ズの基材にシリコーン重合体組成物を使用する試みが提
案されている(椿公昭45一2473号公報、同47−
15216号公報、同47−総626号公報、特関昭5
1一131562号公報等参照)。しかしながら、これ
らのシリコーン重合体組成物を基材として作られるシリ
コーンコンタクトレンズは、柔軟性、酸素透過性、透明
性の点ではほぼ満足されるが、シリコーン本来の特性で
ある疎水性、溌水性を有するために眼球面に対する親和
性に劣り、角膜組織に刺激を与えひいては炎症が惹起さ
れるという欠点を有する。このためにシリコーン製コン
タクトレンズについては、その表面を親水性、吸水性に
する試みが種々提案されており、たとえば特公昭51一
27546号公報にはコンタクトレンズ膜となるシリコ
ーンの面に親水性化合物をイオン化放射線を用いてグラ
フト重合する方法が開示されている。
しかしながら、この方法によるときは親水性改良の目的
は達成されるけれども、一方において当初の酸素透過性
および透明性が阻害されるという欠点がもたらされる。
また、特関昭48一74580号公報、同50−746
76号公報および同51−42553号公報にはコンタ
クトレンズとなるシリコーンの面をガス放電ないし低温
ガスプラズマ処理することによってその面を親水性とす
る方法が開示されているが、このような方法にはその付
与された親水性を維持するためにその処理品を常に湿潤
状態に保持しなければならないという難点があるほか、
その親水性は熱水処理を行うと大中に低下してしまうと
いう欠点がある。本発明は、このような従来の欠点を除
去した。
シリコーンコンタクトレンズの製造方法を提供しようと
するもので、これは【ィ’分子鎖両末端がビニルジメチ
ルシリル基で封鎖された粘度500〜100000セン
チストークス(2500)のジメチルボリシロキサン8
0〜95重量部、‘o} (CH3)3Si○o.5単
位、(CH3)2(CH2:CH)Sj○侭単位および
Si02単位よりなり、かつ、(C比)3Si0。
.5/(CH3)2(C比=CH)Si○o.5=4〜
9(モル比)、〔(CH3)3SiOo.5十(CH3
)2(CH2ニCH)Si。〇.5〕/Si。2ニ0.
5〜1.5(モル比)であるシリコーン樹脂5〜2の重
量部、し一 前記(ィ}成分および【〇’成分中のビニ
ル基1個あたり、レナい素原子に直結した水素原子を2
〜5個与えるに十分な量の、1分子中にSi−日結合を
3個以上有するメチルハイドロジェンポリシロキサン、
および8 白金系触媒 からなるシリコーン組成物を成形硬化させ、ついでこれ
を水蒸気含有ふん図気中で低温放電処理することを特徴
とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法に使用される‘ィー成分としての分子鎖両
末端がビニルジメチルシリル基で封鎖されたジメチルポ
リシロキサンは、従来シリコーンゴムの主原料として当
業者によく知られているものであるが、本発明において
はこのものは500〜100000センチトークス(2
5q0)の粘度を有するものであることが必要とされる
これはこのものが500センチトークスよりも低粘度で
あるような低重合度のものであると、後記する{oー成
分およびし一成分と反応させても機械的強度にすぐれた
シリコーンゴムを得ることができず、他方このものが0
100000センチトークスを越える高重合度のもので
あると、機械的強度にすぐれたシリコーンゴムが得られ
るけれども、反面組成物全体の粘度が高くなるためにシ
リコーンコンタクトレンズ膜に成形する際の成形作業が
大変となり実用的でなくなることによるものである。‘
o’成分としての前記した各シロキサン単位から構成さ
れるシリコーン樹脂は、得られるシリコ−ンコンタクト
レンズに機械的強度と適当な柔軟性を付与するために使
用される成分であり、これはそれぞれのシロキサン単位
に相当するクロロシランまたはアルコキシシランを(C
H3)3Si○。.5/(C瓜)2(CH2=CH)S
i○。.5=4〜9(モル比)、かつ〔(CH3)3S
i。〇,5十(CH3)2(CH2ニCH)Si○o.
5〕/SiQ=0.5〜1.5(モル比)の範囲となる
割合で共加水分解・縮合することによって容易に得られ
る。各シロキサンのモル比が上記した範囲に限定される
のは、この範囲を逸脱したものでは前記した機械的強度
および柔軟性付与の目的を十分に達成することができな
くなることによるものである。{o}成分を配合使用す
ることにより、上託した効果を十分に発揮させるために
は{ィー成分の80〜95重量部に対し、‘p}成分を
5〜2の重量部の範囲とする必要がある。
これは‘o}成分の使用割合が該5重量部よりも少ない
と、この{。}成分配合による効果が小さく、一方2の
重量部よりも多いと最終的に得られるシリコーンコンタ
クトレンズが硬いものになり、コンタクトレンズとして
要求される柔軟性に劣るようになるからである。しす成
分としてのメチルハイドロジェンポリシロキサンは、こ
のものが前記した‘ィ’および【oー成分と架橋反応し
て硬化シリコーンゴムを与えるために必須の成分とされ
るもので、このような架橋剤としての機能を十分に発揮
するためには、これは1分子中にSi一日結合を3個以
上有することが必要とされ、また、高度のしかも持続性
にすぐれた親水性を得るためには(ィ}成分および‘ロ
ー成分中のビニル基1個あたりこのけし、素原子に直結
した水素原子を2〜5個与えるに十分な過剰の量で使用
することが必要とされる。
この上限が5個に限定されたのはこれを越えると得られ
るシリコーンコンタクトレンズが酸素透過性に極端に劣
るようになることによるものである。このような目的で
使用されるし一成分としては、従来、付加反応型のシリ
コーンゴム組成物に使用されているメチルハイドロジエ
ンポリシロキサン、すなわち、1分子中にけし、素原子
に直結した水素原子を3個以上有するものである限り、
その分子構造に制限はなく、したがって線状構造、分枝
鎖状構造、環状構造のいずれのものでもよい。
0成分としての白金触媒は、【ィー成分および‘。
}成分中のけし、素原子に直結したビニル基と、し一成
分中のけし・素原子に直結した水素原子との間の付加反
応を進行させるための触媒として使用されるもので、こ
れには塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白
金酸と各種オレフィンとのコンプレックスおよび各種白
金錆体が例示される。この0成分の使用量は通常【ィー
〜し一成分の合計量に対して白金量で0.1〜2瓜血と
すれば十分であるが所望の硬化速度に応じて適宜増減す
ればよい。本発明の方法、まず以上述べた【ィ’〜6成
分を均一に混合してシリコーン組成物となし、ついでこ
れをコンタクトレンズ膜を得るための従来公知の成形方
法により成形硬化(加熱硬化)させ、つぎにこれを水蒸
気含有ふん圏気中で低温放電処理するもので、これによ
りすぐれたシリコーンコンタクトレンズが得られるが、
この際の水蒸気ガスふん囲気としてはおおむね0.05
〜0.5側日勤屋度の減圧下における飽和水蒸気ふん囲
気とすればよい。
なお、水蒸気ふん圏気のほかにQ、NH3、有機酸、有
機アミンなどのガスふん圏気を使用することもできる。
また、放電処理の条件としては該水蒸気含有ふん園気の
もとで、放電管内圧0.05〜0.5肋HgおよびE/
P比=100〜1000(V/肌、肋Hg)(E:電界
の強さV/肌、P:管内圧柳Hg)になるように電圧調
整し、1〜10分間放電処理を行うことがよく、このE
/P比が100以下では十分な表面処理を行うことが困
難であるために親水性の付与が不十分となり、他方この
比が1000以上と大きかったりまた処理時間が長すぎ
ると、親水性の向上は十分に達成されるけれども同時に
材質の劣化によるにごりが見られ透明性が阻害されるよ
うになる。
本発明の方法においては、シリコーン組成物を構成する
{ィー〜N成分は、それに存在する全ピニル基数に対し
てけし、素原子結合水素原子数が2〜5倍となるように
配合されているので、これが8白金系触媒の存在下に成
形硬化された後においても該けし、素原子結合水素原子
が多量に残存しているが、このような分子構造中にSi
一日結合を有する硬化物を前記した条件で放電処理する
と、その表面にSi一〇H結合が多量に生成され、この
結果持統性にすぐれた高い親水性がもたらされるものと
考えられる。本発明の方法により得られるシリコーンコ
ンタクトレンズはさらにつぎのような利点を有する。
‘11 本発明の方法ではその使用するシリコーン組成
物が微粉末シリカを含んでいないので、得られるコンタ
クトレンズは微粉末シリカが含まれている場合に見られ
る光透過性の減少や成形品の表面が汚れ易いという問題
点を有しない。‘21 シリコーン組成物を構成する‘
ィー〜し一成分はそれらのけし、素原子に結合する有機
基がビニル基以外はすべてメチル基であるので、得られ
るコンタクトレンズは特に酸素透過性および透明性にす
ぐれている。つぎに、本発明方法の実施例をあげるが、
各例中において単に部とあるのはすべて重量部を示す。
また、以下の記載においてMeおよびViはそれぞれメ
チル基およびビニル基を表す。実施例 1 分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で封鎖された粘
度2000センチストークス(25qo)のジメチルポ
リシロキサン(ィ成分)92.5部、およびMe3Si
00.5:VIMeSi00.5:Si02=2.6:
0.4:3.0であるそれらシロキサン単位から構成さ
れたシリコーン樹脂(ロ成分)7.5部に、主鎖がジメ
チルシロキサン単位Lメチルハイドロジェンシロキサン
単位とから構成され、分子鎖末端がトリメチルシリル基
で封鎖された粘度40センチストークス(25℃)のメ
チルハイドロジエンポリシロキサン(ハ成分)を、‘ィ
}成分および‘ロー成分中の全ビニル基数に対してし一
成分中のけし、素原子に直結した水素原子数が2.5倍
の割合になるように配合し、さらに‘ィ’、‘ローおよ
びし一成分の合計量に対し塩化白金酸−アルコール鈴体
を白金量でIQ風となるように加えて均一に混合し、組
成物を得た。
この組成物をコンタクトレンズ製造用の型内に注入し、
100qoにて10分間加熱して硬化させた。
この硬化成形品を0.5肋Hgの水の希薄ガスが存在す
る放電管内に維持し、6000ボルト(ただし、電極間
距離25弧)の電圧下に4分間放電処理を行ったところ
、第1表に示すとおりの物性を有するシリコーンコンタ
クトレンズが得られた。なお、第1表中の比較例1は上
記放電処理を行う前の硬化成形品について、また比較例
2は上記本発明の実施例1においてジメチルポリシロキ
サン92.5部の代りに、ジフェニルシロキサン単位が
5モル%導入された、分子鎖両末端がピニルジメチルシ
リル基で封鎖されたメチルフェニルポリシロキサン(重
合度はイ成分とほぼ同様)を92.5部使用したほかは
同様の配合で組成物を作り、成形し(ただし、成形時の
加熱条件は130qo、20分とした。
100℃、10分では硬化が不完全である。
)、同様に放電処理して得たシリコーンコンタクトレン
ズについてのデータをそれぞれ示したものである。‐な
お、実施例1、比較例1および比較例2における成形品
(コンタクトレンズ)の保存はいずれも水中とした。
第1表注1:酸素透過係数のディメンジョン の・(STP)・抑 肌 Sec ・例g 注2:接触角の測定はあらかじめ水中に入れてあった成
形品(コンタクトレン ズ)を水中から取出し室温で30分 間放置乾燥後行った。
ただし、比較例1は表面未処理品である。
実施例 2 分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で封鎖された粘
度5000センチトークス(25℃)のジメチルポリシ
ロキサン(ィ成分)92部、およびMe3Si。
〇,5:Vime2Si。〇,5:SiQニ2.5:〇
,5:3,5である(モル比)それらシロキサン単位か
ら構成されたシリコーン樹脂(d成分)8部に、分子鎖
両末端がトリメチルシリル基で封鎖された粘度30セン
チストークス(25℃)のメチルハイド○ジエンポリシ
ロキサン(ハ成分)を、‘ィー成分および【〇ー成分中
の全ビニル基(Vi)数に対するし一成分中のけし、素
原子に直結した水素原子(H)数の比(H/Vj)が1
.ul.ふ2.03.0、5.0および7.0となる割
合で配合し、さらに‘ィ’、{o}およびし一成分の合
計量に対し、塩化白金酸−オレフィンコンプレックスを
白金量で1敗血となるように加えて均一に混合し、組成
物を得た。これらの各組成物をコンタクトレンズ製造用
の型内に注入し、100℃に1び分間加熱して硬化させ
た。
ただし、H/Vi比を1.0および7.0とした組成物
では該加熱硬化条件での硬化が不十分であったため13
0午0に20分間加熱して硬化させた。このようにして
加熱硬化させて得たそれぞれの硬化成形品を0.1肋H
gの水の希薄ガスが存在する放電管内に維持し、300
0ボルトの電圧下に5分間放電処理を行ったところ、第
2表に示すとおりの物性を有するシリコーンコンタクト
レンズが得られた。同表の結果から、H/Vi比が2.
0≦H/Vis5.0の範囲である組成物から得たシリ
コーンコンタクトレンズがすべての物性面ですぐれたも
のであることがわかる。
なお、同表中の注記は下記のとおりである。
注 1:前記注1と同様注 2:前記注2と同様 注 3:やや粘着感あり。
第 2表

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ)分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で封
    鎖された粘度500〜100000センチストークス(
    25℃)のジメチルホリシロキサン80〜95重量部、
    (ロ)(CH_3)_3SiO_0_._5単位、(C
    H_3)_2(CH_2=CH)SiO_0_._5単
    位およびSiO_2単位よりなり、かつ、(CH_3)
    _3SiO_0_._5/(CH_3)_2(CH_2
    =CH)SiO_0_._5=4〜9(モル比)、〔(
    CH_3)_3SiO_0_._5+(CH_3)_2
    (CH_2=CH)SiO_0_._5〕/SiO_2
    =0.5〜1.5(モル比)であるシリコーン樹脂5〜
    20重量部、(ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分中
    のビニル基1個あたり、けい素原子に直結した水素原子
    を2〜5個与えるに十分な量の、1分子中にSi−H結
    合を3個以上有するメチルハイドロジエンポリシロキサ
    ン、および(ニ)白金系触媒 からなるシリコーン組成物を成形硬化させ、ついでこれ
    を水蒸気含有ふん囲気中で低温放電処理することを特徴
    とするシリコーンコンタクトレンズの製造方法。
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