JPS6031754Y2 - パチンコ遊技機の入賞球装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はパチンコ遊技機の入賞球装置に関し、特に１
つの入賞球装置において第１の入賞領域と第２の入賞領
域の２つを設けて２種類の作動を行うような、新規なパ
チンコ遊技機の入賞球装置に関する。

周知のように、パチンコ遊技機においては、チューリッ
プと称されるヤクモノを初めとして各種の入賞球装置が
遊技盤上に配置され、パチンコ遊技機の興趣の向上を図
っている。

しかしながら、遊技者には物珍しさも手伝って新規な入
賞球装置を配設したパチンコ遊技機の方が人気があるた
め、各種新規な入賞球装置の開発が望まれる。

それゆえに、この考案は上述のような要望を充足するた
めに威されたもので、成る条件に基づいて玉受部を拡開
状態に開成駆動したときに２つの入賞領域が現われ、一
方の入賞領域への入賞玉に応じて玉受部を閉放しかつ他
方の入賞領域への入賞玉があっても玉受部を開成した状
態を持続するような、新規なパチンコ遊技機の入賞球装
置を提供することを目的とする。

以下に、図面を参照してこの考案の実施例について具体
的に説明する。

第１図はこの考案の一実施例のパチンコ遊技機の入賞球
装置の図解図であり、特にａはその正面図を示し、ｂは
その背面図を示し、Ｃはその縦断面図を示す。

まず、第１図ａを参照してこの実施例の入賞球装置１０
の正面構造を説明する。

筐体１１は、円盤状の前面板１１１と、該前面板１１１
の裏面に形威される円筒部１１２とを含む。

この前面板１１１には、前面下方に第１の入賞領域１２
が形威され、該第１の入賞領域１２を挾むやや上部位置
に円弧状の玉受部１３ａ、１３ｂが左右に回動自在に枢
支される。

この第１の入賞領域１２と玉受部１３ａ、１３ｂとで可
変入賞部材を構成する。

この玉受部１３ａ、１３ｂの枢支部前面には、カバー１
４が被せられる。

また、前面板１１１上の玉受部１３ａ、１３ｂを閉じた
状態における該玉受部１３ａ、１３ｂで囲まれる内側で
ありかつ第１の入賞領域１２より上部位置には、第２の
入賞領域の一例の入賞孔１５が穿設される。

この入賞孔１５とカバー１４の間には、飾りカバー１６
が形成される。

飾りカバー１６は、その上部に１個のパチンコ玉を受け
る玉受部を有しかつ該玉受部で落下するパチンコ玉を入
賞孔１５へ導きかつその下方の側面部分に落下するパチ
ンコ玉が当たると該玉を玉受部１３ａまたは１３ｂ側へ
導くものである。

この入賞孔１５の真上に位置する前面板１１の上端部に
は、１個のパチンコ玉の直径よりもやや大きな間隔を隔
ててガイド突起１７ａおよび１７ｂが形威される。

さらに、玉受部１３ａ。１３ｂを開いた状態における前
面板１１１の上部位置には、左右の斜め上方から飛入り
するパチンコ玉を入賞孔１５または第１の入賞領域１２
へ導くガイド突起１８ａ、１８ｂが形威される。

なお、前面板１１１と円筒部１１２と第１の入賞領域１
２と入賞孔１５と飾りカバー１６とガイド突起１７ａ、
１７ｂ、１８ａ、１８ｂの形成方法は、例えば射出成型
などにより一体的に形威される。

第２図はこの実施例の入賞球装置１０の背面から見た分
解斜視図である。

第３図は裏蓋をはずした状態を背面から見た斜視図であ
る。

第４図はこの実施例の入賞球装置の背面から見た斜視図
である。

次に、第２図を参照して、この実施例の入賞球装置を分
解した状態における各部品の詳細を説明する。

前記円弧状の玉受部１３ａ、１３ｂはその下方に円筒状
の円筒軸１３１，１３１’が形威される。

前記カバー１４の裏面には、円筒軸１３１．１３１’の
内径部分に嵌合する軸１４１，１４１′が形威される。

この軸１４１，１４１’は、その長さが円筒軸１３１，
１３１’よりもやや長く選ばれ、玉受部１３ａ、１３ｂ
の円筒軸１３１．１３１’に挿通される。

前記前面板１１１には、玉受部１３ａ、１３ｂの円筒軸
１３１，１３１’を挿通するための透孔１１３．１１３
’が穿設される。

また、前面板１１１の裏面には、入賞孔１５へ入賞した
パチンコ玉を円筒部１１２の横側へ導くための径路１１
４が形威されるとともに、その下方に円柱状突起１１５
が形威され、さらに裏板２５を螺着するための螺合孔１
１６，１１６’が形成される。

次に、前記玉受部１３ａ、１３ｂを開閉するための駆動
機構２０に含まれる部品の詳細を説明する。

レバー２１は、その一方端に前記玉受部１３ａの円筒軸
１３１に嵌合固着される円筒部２１１を形威し、円筒部
２１１よりもやや他方端よりの位置に係合突起２１２を
形威し、その他方端に係合ピン２１３を形成して戊る。

レバー２２は、前記玉受部１３ｂの円筒軸１３１′に嵌
合固着される嵌合部２２１を形威しかつその他方端に前
記レバー２１の係合突起２１２と係合する長孔２２２を
穿設して戒る。

ｒ７１字形状のレバー２３は、その短片の鍵部先端に前
記軸１４１′を挿通するための係合孔２３１を穿設し、
レバー２１の回動時に係合ピン２１３が当接する短片部
分２３２を円弧状に形威し、該短片部分２３２の上端に
ロック用突起部２３３を形威し、長片部２３４の先端に
玉載片２３５を形威し、ばね２４の係合用透孔２３６を
穿設して戊る。

裏板２５は、レバー２１の係合ピン２１３が遊嵌可能な
長孔２５１を穿設し、レバー２３の玉載片２３５に載せ
られた玉をパチンコ機の遊技盤裏面側へ放出する透孔２
５２を穿設し、その下方に前記カバー１４の軸１４１，
１４１’を軸支する透孔２５３，２５３’を穿設し、さ
らにねじ挿通孔２５４，２５４’を穿設して戒る。

遊技盤に形成された特賞孔へ入賞したパチンコ玉を誘導
するガイド部材２６は回動レバー２７支持用アーム２６
１の一方側端２６２を裏板２５に固着し、その他方端に
入賞玉を誘導する通路２６３を形成し、該通路２６３の
一部に切欠部２６４を形成し、アーム２６１の中央部に
突起軸２６５を形成して成る。

この突起軸２６５には、回動レバー２７の枢支孔２７１
が挿通されて該アーム２６１に回動レバー２７を揺動自
在に枢支する。

回動レバー２７の一方端には、玉載部２７２が形成され
、該玉載部２７２が誘導通路２６３の切欠部２６４に挿
入される。

回動レバー２７の他方端２７３は、前記長孔２５１部分
に対向し、その上部で前記係合ピン２１３と係合する。

次に、前述の各部品を組立てる場合を簡単に説明すると
、前記玉受部１３ａ、１３ｂの円筒軸１３１．１３１’
には、カバー１４の軸１４１，１４１′が挿通される。

この円筒軸１３１，１３１′が前面板１１１の透孔１１
３，１１３’に挿通され、該円筒軸１３１にレバー２１
の円筒軸２１１を挿通ずる。

レバー２１の係合突起２１２には、レバー２２の長孔２
２２が遊嵌される。

一方、玉受部１３ｂの円筒軸１３１′にはレバー２２の
嵌合部２２１が挿通されて接着剤等により偏着される。

そして、円筒軸１３１′に挿通された軸１４１′の先端
には、レバー２３の係合孔２３１が挿通される。

このレバー２３のの透孔２３６にはばね２４の一端が係
合され、該ばね２４の他端が円柱状突起１１５に係合さ
れる。

そして、回動レバー２７の他方端２７３の上側に係合ピ
ン２１３を係合させ、軸１４１，１４１’を透孔２５３
．２５３’に挿入して軸支するように、裏板２５を合せ
てねじで螺合孔１１６，１１６’に螺着することにより
、裏板２５を円筒部１１２の裏側に装着する。

このようにして構成されたこの実施例の入賞球装置が第
４図に示される。

第５図はこの考案の入賞球装置をパチンコ遊技機の遊技
盤に配設した状態を示す正面図である。

第６図はこの考案の入賞球装置をパチンコ機の遊技盤に
配設した場合におけるパチンコ機の裏面構造を示す図解
図である。

次に、第１図ないし第６図を参照して、この考案の具体
的な動作を説明する。

打込まれたパチンコ玉がパチンコ遊技機５０の遊技盤５
１上に形成された特賞領域５２へ入賞すると、該入賞玉
（すなわち特賞玉）は遊技盤５１の裏面側に導かれて、
径路６１を介して通路２６３へ導かれる。

該特賞玉が通路２６３を通過するとき回動レバー２７の
先端の玉載部２７２上に載り、玉の自重で該レバー２７
を反時計方向へ回動させる。

このとき、回動レバー２７の他方端２７３と係合してい
る係合ピン２１３が回動レバー２７の回動とともに上方
向へ押上げられる。

これによって、係合ピン２１３がレバー２３の円弧状部
２３２に当接しながらレバー２３を押圧する。

そして、係合ピン２１３が上部位置まで押上げられたと
き、係合ピン２１３とレバー２３の突起部２３３とが係
合し、該係合ピン２１３をロックする。

このとき、係合ピン２１３が上方向へ押上げられると、
レバー２１が円筒部２１１を中心として時計方向に回動
することにより、該円筒部２１１に嵌合固着されている
円筒軸１３１を回動させて、玉受部１３ａを外側に回動
させる。

これと同時に、係合突起２１２と遊嵌されているレバー
２２が反時計方向に回動されるため、該レバー２２に挿
通されて固着されている円筒軸１３１′を回動させ、そ
れによって玉受部１３ｂを外側へ回動させる。

このようにして、玉受部１３ａ、１３ｂが開成される。

玉受部１３ａ、１３ｂが外側に回動されて開成されると
、それまで玉受部１３ａ、１３ｂで覆われていた入賞孔
１５および第１の入賞領域１２ヘパチンコ玉が入賞可能
となる。

そして、遊技者によって打込まれたパチンコ玉がガイド
突起１７ａと１７ｂの間、またはガイド突起１７ａと１
８ａの間、もしくは１７ｂと１８ｂの間を通って落下し
て入賞孔１５へ落人する。

応じて、当該入賞玉は径路１１４を介して側方へ導かれ
、レバー２３の玉載片２３５上に載り、該レバー２３を
時計方向に回動させて、透孔２５２から放出される。

このレバー２３の回動により、係合ピン２１３と突起部
２３３との係合状態が解除されて、レバー２１が反時計
方向に回動し、それに応じて玉受部１３ａおよび１３ｂ
を内側へ回動させて閉成させる。

これによって、玉受部１３ａ、１３ｂが開いた状態で、
入賞孔１５へ１個の入賞玉があると、直ちに玉受部１３
ａおよび１３ｂを閉成する。

一方、遊技者によって打込まれたパチンコ玉がガイド突
起１７ａと１８ａの間、またはガイド突起１７ｂと１８
ｂとの間を通って玉受部１３ａまたは１３ｂへ至ると、
該パチンコ玉は玉受部１３ａおよび１３ｂで誘導されて
下方の第１の入賞領域１２へ導かれ、該入賞領域１２を
介して遊技盤裏面へ導かれる。

このとき、玉受部１３ａおよび１３ｂで誘導されたパチ
ンコ玉は、レバー２３を何ら回動しないため、第２の入
賞領域１２へ入賞したパチンコ玉によっては玉受部１３
ａおよび１３ｂを閉成しない。

したがって、玉受部１３ａおよび１３ｂで第１の入賞領
域１２へいくら多くのパチンコ玉が誘導されても、何ら
玉受部１３ａおよび１３ｂを閉成することなく、連続的
に開成された状態を持続する。

このように、ある特賞領域の入賞玉に応じて玉受部１３
ａおよび１３ｂを開成し、それによって打込玉が第１の
入賞領域および第２の入賞領域へ入賞可能となり、第１
の入賞領域へパチンコ玉が入賞する限りにおいては玉受
部１３ａ、１３ｂを何ら閉成せず、遊技者に多量の賞品
玉を獲得する機会が与えられる。

そして、運悪く第２の入賞領域１５へ入賞すると、直ち
に玉受部１３ａ、１３ｂが閉成され、以後入賞し易い状
態から入賞禁止状態へと変わる。

そして、以後打込玉がいくらガイド突起１７ａ、１７ｂ
、１８ａ、１８ｂのそれぞれの間を通過しても、玉受部
１３ａ、１３ｂの外側円弧部分で弾かれて第１の入賞領
域および第２の入賞領域への入賞する機会が与えられな
い。

なお、上述の説明では、第２の入賞領域１２を筐体１１
の前面板１１１に形成した場合について説明したが、そ
の他各種の変形例が考えられる。

たとえば、玉受部１３ａ、１３ｂの下方部分に、入賞孔
を何ら形成せず、単なる通過領域または下くらげと称さ
れる通過径路のみを形成しておき、その真下に位置する
遊技盤５１上にセーフ孔５３を形成し、該セーフ孔５３
を第１の入賞領域として使用すればよい。

このようにすれば、遊技者にとっては、玉受部１３ａ、
１３ｂで誘導されたパチンコ玉が該玉受部１３ａ、１３
ｂの下方を通過してセーフ孔５３へ入賞するのを目で確
かめることができ、遊技者の興趣を高めるのに役立つ利
点がある。

なお、上述の実施例では、玉受部を左右に開閉自在に設
け、左右に開成して拡開状態とするような可変入賞部材
の場合を説明したが、遊技盤へ板状部材を前面側へ開成
可能に構威し、該板状部材で囲まれる部分に第１の入賞
領域と第２の入賞領域を設けたものであってもよい。

以上のように、この考案によれば、通常状態では打込玉
が第１の入賞領域および第２の入賞領域へ入賞するのを
阻害され、特賞領域への通過玉に応じて玉受部を開成し
て入賞可能な状態を遊技者に与え、その状態において第
１の入賞領域へ入賞するパチンコ玉があれば玉受部を開
成した状態を持続するので多量の賞品玉を獲得する機会
が与えられ、第２の入賞領域へ入賞すると玉受部を閉成
して以後入賞不可能な状態とするように遊技でき、遊技
者の興趣を一層倍加できるような、新規な入賞球装置が
得られる。

なお、この考案の入賞球装置は、通常パチンコ遊技機の
遊技盤のほぼ中央部に配設されるので、天孔と称される
部分とは異なり、遊技者がねらって入賞させるのに比較
的困難な位置であるため、パチンコ玉の飛入りによる偶
然性を伴って入賞でき、そのため一旦玉受部が開成され
てから閉じられるまでの時間が周知のチューリップと称
されるヤクモノに比べて比較的長く、また第２の入賞領
域へ入賞しない限りにおいて玉受部が連続的に開成され
るので、遊技者に多量の賞品玉を付与する機会が与えら
れ、サービスの向上を図れる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の入賞球装置の正面と背面
と縦断面を示す図解図である。 第２図はこの考案の入賞球装置の背面から見た分解斜視
図を示す。 第３図は裏板をはずした状態を示す背面斜視図である。 第４図はこの考案の入賞球装置を組立てた状態における
背面斜視図である。 第５図はこの考案の入賞球装置を遊技盤面に配設したパ
チンコ機の正面図である。 第６図はこの考案を適用したパチンコ機の裏面パネルの
図解図である。 図において、１１は筐体、１２は第１の入賞領域、１３
ａ、１３ｂは玉受部、１４はカバー、１５は第２の入賞
領域（入賞孔）、１７ａ、１７ｂ、１８ａ、１８ｂはガ
イド突起、２０は開閉駆動機構、２１，２２．２３はレ
バー、２４はばね、２５は裏板、２６３は誘導通路、２
７は回動レバーを示す。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）パチンコ遊技機の遊技盤に配設される入賞球装置
   であって、 玉受部を拡開状態に開成自在に設け、玉受部の拡開状態
   において落下するパチンコ玉を受入れて第１の入賞領域
   へ導きかつ玉受部の閉成時において落下するパチンコ玉
   が第１の入賞領域へ入賞するのを阻害する可変入賞部材
   、 前記可変入賞部材の玉受部を閉放したとき囲まれる領域
   内における第１の入賞領域よりも上部位置の比較的小さ
   な領域に設けられ、かつ該玉受部が開成したときのみパ
   チンコ玉の入賞可能な第２の入賞領域、および 前記遊技盤上に形成された特賞領域を通過したパチンコ
   玉に応じて前記可変入賞部材の玉受部を拡開状態に開成
   駆動し、落下するパチンコ玉が玉受部で前記第１の入賞
   領域へ誘導されたときに玉受部の拡開状態を持続し、落
   下するパチンコ玉が前記第２の入賞領域へ入賞したとき
   玉受部を閉成駆動する開閉駆動機構を備えた、パチンコ
   遊技機の入賞球装置。
2. （２）前記第１の入賞領域は、前記玉受部で誘導された
   パチンコ玉を遊技盤裏面へ導くために、玉受部の回動基
   部の後方に穿設させた入賞孔である、実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のパチンコ遊技機の入賞球装置。
3. （３）前記第１の入賞球領域は、前記玉受部の回動基部
   で挾まれる部分の玉通過領域と、前記入賞球装置の配設
   された遊技盤面の該玉通過領域直下に形成されるセーフ
   孔とから成る、実用新案登録請求の範囲第１項記載のパ
   チンコ遊技機の入賞球装置。