JPS6031191Y2 - スリツプリング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばビデオテープレコーダ （ＶＴＲ）の回転ドラムに配設される磁気ヘッドに対す
る信号の授受をする場合等において使用して好適なスリ
ップリング装置に関する。

ＶＴＲの回転ドラムには記録再生用の例えば２個の磁気
ヘッド、前置増幅器等が配設されている。

この回転ドラムは高速（３０回転／秒）で回転するため
、磁気ヘッドに対する信号の授受、前置増幅器への電源
の供給などは、例えばスリップリング装置が信号路に介
在されて行なわれている。

このスリップリング装置は、従来第１図に示す如く構成
されていた。

第１図において、１は例えば合成樹脂よりなる円柱状の
リング固定体を示す。

このリング固定体１には所定間隔をもって断面Ｖ字形状
で、例えば金・銀等の導電性の良い金属よりなるリング
、いわゆるスリップリング２ａ〜２ｆが設けられている
。

これらスリップリング２ａ〜２ｆには夫々リード線３ａ
〜３ｆが電気的に接続されている。

このリング固定体１の一端は固定板４に固着される。

この固定板４には開孔４ａが形成されており、図示せず
ともこの開孔４ａを利用してビス等で固定板４は回転ド
ラムに固定される。

そのとき、夫々のスリップリング２ａ〜２ｆに接続され
たリード線３ａ〜３ｆは所定位置に電気的に接続される
。

例えばリード線３ａ及び３ｂは回転ドラムに固定された
一方の磁気ヘッドの一方及び他方の端子に接続される。

リード線３ｃ及び３ｄは他方の磁気ヘッドの一方及び他
方の端子に接続される。

リード線３ｅ及び３ｆは前置増幅器の電源端子に接続さ
れる。

また、この第１図において、５は例えば合成樹脂よりな
るブラシホルダーを示すものである。

このブラシホルダー５にはバネ性を有し、その表面に例
えば金或いは銀がメッキされた金属線よりなるブラシ６
ａ〜６ｆが、所定間隔、即ちスリップリング装２ａ〜２
ｆ同士の間隔と同じ間隔をもって配設されている。

このブラシ６ａ〜６ｆには夫々リード線７ａ〜７ｆに接
続される。

このブラシホルダー５はＶＴＲの本体に固定される。

その場合、ブラシ６ａ〜６ｆがスリップリング２ａ〜２
ｆに所定の圧着力をもって当接され、電気的に確実に接
続される様になされる。

ここで、記録時、リード線７ａｔ７ｂ間及び７ｃ、７ｄ
間に夫々記録信号を供給すれば、夫々対応するブラシ及
びスリップリングを介して一方及び他方の磁気ヘッドに
記録信号が供給される。

また、再生時には、この逆の経路で一方及び他方の磁気
ヘッドで再生された信号が、リード線７ａ。

７ｂ間及び７ｃ、？ｄ間に得ることができる。

さらに、リード線７ｅ、？ｆ間に所定の電源を供給すれ
ば、対応するブラシ及びスリップリングを介して前置増
幅器に電源が供給される。

斯る第１図に示す如きスリップリング装置によれば、ス
リップリング２ａ〜２ｆが高速で回転するため、スリッ
プリング２ａ〜２ｆとブラシ６ａ〜６ｆとの圧着力を適
正な値に保たないと摩耗、ノイズ等の問題を生じること
から、ブラシホルダー５を取付ける際には特に入念な調
整を必要とする。

因みに、ブラシ６ａ〜６ｆの圧着力は１本当り略１本当
り略１ｇと小さな値であるが、これが２．５ｇになると
、その寿命が数分の１になってしまう。

したがって、このスリップリング装置の交換時には、ス
リップリング２ａ〜２ｆに対するブラシ６ａ〜６ｆの高
さ及び圧着力、特に圧着力の調整のため多大な時間と労
力を費やさなければならない欠点があった。

しかも、この第１図に示す如きスリップリング装置によ
れば、ブラシ６ａ〜６ｆを配設しているブラシホルダー
５はＶＴＲ本体に固定されているので、ブラシ６ａ〜６
ｆはスリップリング２ａ〜２ｆの動きは追随しない。

したがって、例えばスリップリング２ａ〜２ｆが何等か
の原因で振動した場合にはブラシ６ａ〜６ｆの圧着力の
変化を生ぜしめ、摩耗及びノイズに対して非常に不利と
なる不都合があった。

本考案は斯る点に鑑み、上述不都合を除去する様したも
のである。

以下第２図を参照にしながら本考案によるスリップリン
グ装置の一実施例について説明しよう。

この第２図において第１図と対応する部分には同一符号
を付腰その詳細説明は省略する。

この第２図において、スリップリング２ａ〜２ｆが固定
されているリング固定体１の一端は固定板４の中心上に
一体形成された円筒状突起４ｂの円筒内に挿入されて固
定される。

この円筒状突起４ｂの外周面上には軸受け８ａ及び８ｂ
を介して回転自在にブラシホルダー９が固定される。

このブラシホルダー９には、バネ性を持ち、その表面に
例えば金或いは銀がメッキされた金属線よりなるブラシ
１０ａｔ 〜１０ｆｔ及び１０ａ２〜１０ｆ２が所定間
隔、即ちスリップリング２ａ〜２ｆ同士の間隔と同間隔
で配設される。

この場合、ブラシ１０ａ１，１０ａ２ｖ １０ｂｌ？
１０ｂ２？ １０Ｃ１９１０Ｃ２ｖ１０ｄ１，１
０ｄ２９ １０ｅｓｑ １０ｅ２？及び１０ｆｌ。

１０ｆ２が夫々スリップリング２ａ、２ｂｔ ２ｃ。

２ｅ及び２ｆに両側から当設され、電気的に接続される
ようになされている。

この当接における高さ及び圧着力は夫々適正な値に選定
調整され、摩耗或いはノイズ等に良好となる様にされて
いる。

コノブラシ１０ａｓｖ １０ａ２，１０ｂ＋ｔ １
０ｔ）。

１０Ｃ１？ １０Ｃ２！ １０ｄｉｔ １０ｄ２
ｔ １０ｅｌ？ １０ｅ２．及び１０ｆ１． １０
ｆ２には夫々リード線７ａ〜７ｆが電気的に接続される
。

また、ブラシホルダー９には、このブラシホルダー９を
ＶＴＲ本体へ係止せしめるための突片１１が一体に形成
されている。

この突片１１は、ブラシホルダーと同材料、例えば合成
樹脂て形成されるも、極めて薄く造られ、柔軟性をもつ
よう形成されている。

この突片１１の先端にはフック１１ａが形成され、この
フックｌｌａが本体の所定部分に係止されることで、ブ
ラシホルダー９の回転が抑えられる。

このようなスリップリング装置は、その固定板４に形成
された開孔４ａを利用してビス等で回転ドラムに固定さ
れる。

そしてこの場合、従来のスリップリング装置と同様に、
スリップリング２ａ及び２ｂに接続されているリード線
３ａ及び３ｂは例えば一方の磁気ヘッドの一方及び他方
の端子に接続され、スリップリング２ｃ及び２ｄに接続
されているリード線３ｃ及び３ｄは例えば他方の磁気ヘ
ッドの一方及び他方の端子に接続され、スリップリング
２ｅ及び２ｆに接続されているリード線３ｅ及び３ｆは
例えば前置増幅器の電源端子に接続される。

斯る本例においても、記録時、リード線７ａ。

７ｂ間及び７ｃ＊７ｄ間に夫々記録信号を供給すれば、
夫々対応するブラシ及びスリップリングを介して一方及
び他方の磁気ヘッドに記録信号が供給される。

また、再生時にはこの逆の経路で一方及び他方の磁気ヘ
ッドで再生された信号がリード線７ａ、７ｂ間及び７ｃ
、？ｄ間に得られる。

さらに、リード線７ｅ、？ｆ間に所定の電源を供給すれ
ば、対応するブラシ及びスリップリングを介して前置増
幅器に電源が供給される。

以上述べた如く、本考案によるスリップリング装置によ
れば、上述した様に従来のものと同様に信号の授受を良
好に行ない得る。

しかも、斯る本考案によるスリップリング装置によれば
、スリップリング２ａ〜２ｆに対してブラシ１０ａ１〜
１０ｆ１及び１０ ａｚ〜１０ ｆ２が適正な高さ及び
圧着力となる様に予め調整されて当接され、一体となさ
れたものである。

したがって、その交換時においても、これらの高さ及び
圧着力を調整することは必要でなくなり、その交換が簡
単に行なえ、時間的にも労力的にも節約できる。

さらに、本考案によるスリップリング装置によれば、ブ
ラシ１０ａ１〜１０ｆ□とスリップリング２ａ〜２ｆが
一体となされており、しかも、ブラシホルダー９の回転
抑止用の突片１１は柔軟性を有し、単に回転抑止をする
ためのものであるから、ブラシ１０ａ１〜１０ｆ１及び
１０ａ２〜１０ｆ２はスリップリング２ａ〜２ｆの動き
に良好に追随する。

したがってスリップリング２ａ〜２ｆに対してブラシ１
０ａ□〜１０ｆ１及び１０ａ２〜１０ｆ２（７）高さ及
び圧着力は常に適正な一定値に保たれ、摩耗、ノイズに
対して非常に有利となる。

尚、本考案は上述実施例に限らず、本考案の要旨を逸脱
することなく、その他種々の構成を取り得ることは勿論
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスリップリング装置の例を示す斜視図、
第２図は本考案によるスリップリング装置の一実施例を
示す斜視図、第３図及び第４図は夫々第２図例の要部の
断面図である。 １はリング固定体、２ａ〜２ｆは夫々スリップリング、
９はブラシホルダー、１０ａｌｔ １０ａ２〜１０ｆ
ｌ？ １０ｆ２は夫々ブラシである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 信号が供給される又は信号を供給する一方の回路に接続
   されているスリップリングに対し、上記信号を供給する
   又は上記信号が供給される他方の回路に接続されている
   ブラシを所定位置関係となる様に、回転自在にかつ一体
   に設けたことを特徴とするスリップリング装置。