JPS6030545Y2 - 継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ロックボールを具えた雌部材と、ロックボ
ールが係合する外周溝を形成した雄部材とからなり、雌
部材の外周に嵌合したスリーブを操作して雌部材と雄部
材とを着脱自在に連結する継手に関する。

従来この種の継手にあっては、流体流量を多くしようと
するとどうしても継手自身の径が大きくなり重量も重く
なってしまうため、特に流体流量を多く求めながらも継
手自身の小型、軽量を要求される場合に使用される継手
としては適さないものとなっている。

この考案は上記点に鑑み、流体流量の増大を図り且つ小
型化、軽量化を図り、更に連結、分離の操作性の向上を
図ることを目的とした継手を提供するものである。

この考案は上記目的を遠戚するために、ロックボールを
具えた雌部材と、ロックボールが係合する外周溝を形成
した雄部材とからなり、雌部材の外周に嵌合したスリー
ブを操作して雌部材と雄部材とを着脱自在に連結する継
手において、雌部材の本体筒部の先端部外周に軸方向に
移動自在に嵌合したスリーブの内面にロックボールを押
える口ツクボール押え部と該ロックボール押え部の両側
にロックボールの第１逃げ部と第２逃げ部とをそれぞれ
形成するとともに、前記本体筒部と前記スリーブとの間
に前記ロックボール押え部が常にロックボールを押える
位置に位置せしめるようにスリーブを付勢するスプリン
グを弾装し、更に雌部材の本体筒部とこの本体筒部に挿
入する雄部材の挿入筒部内で流体通路を形成するそれぞ
れの内部筒室には、内部に筒孔を形成して一端を開口し
た筒部とこの筒部の閉鎖側他端に形成した前記筒部より
大径で前記本体筒部及び挿入筒部のそれぞれの内部筒室
内に形成した係止段部と係合して該内部筒室を遮断する
係合部とからなりそして前記筒部には筒孔内外を連通ず
る孔を形成したバルブを、それぞれの筒部の開口端を連
結方向に向けて内蔵し、そしてそれぞれの内部筒室にバ
ルブを連結方向に付勢して保合部を係止段部に係合させ
るスプリングを弾装し、雌部材と雄部材との連結時にそ
れぞれのバルブの筒部の開口端が互いに当接して相対的
に後退しそれぞれバルブの筒部に形成した孔を介してそ
れぞれの筒孔と内部筒室とが連通ずるようにし、更にそ
れぞれの内部筒室内には連結時に後退するバルブに当接
してその後退を規制しバルブの筒部に形成した孔を介し
て筒孔と内部筒室との連通を維持するストッパーを設け
たことを特徴としている。

以下、この考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説
明する。

第１図は、継手の雌部材１を示し、雌部材１は、その一
側に通孔２を有腰またその他側には後述の雄部材の挿入
筒部を挿入するための筒室３を有する本体筒部４から構
成されている。

この本体筒部４の先端部２２には、周方向に適宜数のテ
ーパー小孔２３を形成し、それぞれのテーパー小孔２３
にはロックボール２４をその一部がテーパー小孔２３か
ら筒室３内に突出するように遊嵌している。

そして、この本体筒部４の先端部２２外周には、内面に
前記ロックボール２４を求心方向に押えるロックボール
押え部２７と、このロックボール押え部２７の軸方向両
側にロックボール２４が遠心方向に逃げるのを許容する
第１逃げ部２５及び第２逃げ部２６を形成したスリーブ
２８を軸方向に移動自在に嵌合している。

このスリーブ２８は、本体筒部４の外周の係止段部２９
とスリーブ２８の内周の係止段部３０との間に嵌合した
ワッシャー３１．３２を介して弾装したスプリング３３
により、内面に形成したロックボール押え部２７が常に
ロックボール２４を押える位置に位置するように付勢さ
れており、スリーブ２８をスプリング３３の弾発に抗し
左右いずれかに移動させることによって、内面に形成し
た第１逃げ部２５或は第２逃げ部２６によりロックボー
ル２４を逃しその押えを解除できるようになっている。

３５はスリーブ２８の内周に設けた係合リングで、スリ
ーブ２８が第１図において右方向へ移動するときワッシ
ャー３１と係合するようになっている。

更に、本体筒部４内で流体通路を形成する内部筒室６に
は、内部筒室６内に突出して形成された係止段部５に係
合して内部筒室６を遮断するバルブ１４を内蔵している
。

このバルブ１４は、内部に筒孔１２を形成して一端を開
口した筒部１３とこの筒部１３の閉鎖側他端に形成した
該筒部１３より大径で前記係止段部５に係合する係合部
１１とからなりそして筒部１３には筒孔１２内外を連通
ずる孔１５を形成した構成からなっており、このバルブ
１４は筒部１３の開口端１３ａを連結方向に向けて前記
本体筒部４の内部筒室６に内蔵している。

このバルブ１４は内部筒室６に弾装したスプリング１７
により連結方向に付勢されて係合部１１が係止段部５に
係合させられている。

そして、かかるバルブ１４をスプリング１７の弾発に抗
して分離方向へ移動させると、係合部１１が係止段部５
から離れ、係合部１１による本体筒部４の内部筒室６の
遮断が解放され、バルブ１４の筒部１３に形成した孔１
５を介して内部筒室６と筒孔１２とが連通ずるようにな
っている。

１６はバルブ１４の段部、１８は突出部である。

更に本体筒部４の内部筒室６内にはストッパー８を設け
ている。

このストッパー８は、その先端部８ａがバルブ１４の突
出部１８に当接し、バルブ１４の必要以上の分離方向へ
の移動即ち後退を規制する。

詳細は後述する。７はストッパー８の基部に形成された
フランジ部であり、このフランジ部７が内部筒室６の通
行２側の段部９に当接している。

１０はフランジ部７に形成した連通孔である。

１９はパツキン、２０はチューブ、パイプなどの接続管
２１を接続するアダプター、３４は本体筒部４に挿入さ
れた後述する雄部材の挿入筒部の外周をシールするシー
ル用Ｏリングである。

第２図は、継手の雄部材３６を示し、雄部材３６は前記
雌部材１の本体筒部４に挿入する挿入筒部３９とこの挿
入筒部３９の一端外周に形成したネジ部４０を螺合する
アダプター４１とから構成されている。

挿入筒部３９の外周には前記ロックボール２４が係合す
る外周溝６０が形成されている。

４４は接続孔、６１は係止段部である。また、挿入筒部
３９には、挿入側先端部に前記雌部材１のバルブ１４の
筒部１３を嵌合するガイド孔３７と、ガイド孔３７と連
通しガイド孔３７より大径の筒室３８を形成している。

また挿入筒部３９に螺合したアダプター４１に前記筒室
３８と同径の筒室４２を形成し、前記筒室３８と該筒室
４２及びガイド孔３７とにより流体通路を形成する内部
筒室４５を構成している。

この内部筒室４５内には、内部筒室４５内に形成した係
止段部５０と係合して内部筒室４５を遮断するバルブ５
４を内蔵している。

このバルブ５４は、前記雌部材１のバルブ１４と同様に
、内部に筒孔５２を形成して一端を開口した筒部５３と
この筒部５３の閉鎖側他端に形成した該筒部５３より大
径で前記係止段部５０に係合する係合部５１とからなり
そして筒部５３には筒孔５２内外を連通ずる孔５５を形
成した構成からなっており、このバルブ５４は筒部５３
の開口端５３ａを連結方向に向けて、そして筒部５３を
ガイド孔３７に嵌合した状態で内部筒室４５に内蔵して
いる。

このバルブ５４は内部筒室４５に弾装したスプリング５
７により連結方向に付勢されて係合部５１が係止段部５
０に係合させられている。

そして、かかるバルブ５４をスプリング５７の弾発に抗
して分離方向へ移動させると、係合部５１が係止段部５
０から離れ、係合部５１による挿入筒部３９の内部筒室
４５の遮断が解放され、バルブ５４の筒部５３に形成し
た孔５５を介して内部筒室４５と筒孔５２とが連通ずる
ようになっている。

５６はバルブ５４の段部、５８は突出部である。

更に前記内部筒室４５内にはストッパー４７を設けてい
る。

このストッパー４７は、その先端部４７ａがバルブ５４
の突出部５８に当接し、バルブ５４の必要以上の分離方
向への移動即ち後退を規制する。

４６はストッパー４７の基部に形成されたフランジ部で
あり、このフランジ部４６が内部筒室４５の段部４８に
当接している。

４９はフランジ部４６に形成した連通孔である。

そして、前記構成からなる雌部材１と該構成からなる雄
部材３６との連結時に、雌部材１の本体筒部４の内部筒
室６に内蔵したバルブ１４の開口端１３ａと雄部材３６
の挿入筒部３９の内部筒室４５に内蔵したバルブ５４の
開口端５３ａとが当接してそれぞれのスプリング１７．
５７の弾発に抗して互いに相対的に後退し、孔１５を介
して内部筒室６と筒孔１２とが、そして孔５５を介して
内部筒室４５と筒孔５２とが連通し、雌部材１と雄部材
３６との流体通路が連通ずるようになっている。

このとき、後退するバルブ１４．５４はそれぞれの内部
筒室６，４５内に設けたストッパー８．４７に当接して
必要以上の後退が規制され、所定の後退位置に位置され
て、雌部材１と雄部材３６の連結時にバルブ１４．５４
の筒部１３，５３に形成した孔１５．５５を介して筒孔
１２，５２と内部筒室６，４５との連通を維持するよう
になっている。

次に、上記実施例の雌部材１と雄部材３６とを連結する
場合について説明する。

先ずスリーブ２８をスプリング３３の弾発に抗して左或
は右いずれかの方向へ移動し、ロックボール２４を第１
逃げ部２５或は第２逃げ部２６のいずれかに位置させる
（第４図、第５図参照）。

この状態で雄部材３６の挿入筒部３９を雌部材１の本体
筒部４に挿入し、挿入筒部３９の外周に形成した外周溝
６０がロックボール２４と一致した時点でスリーブ２８
の移動を解放する。

するとスリーブ２８はスプリング３３の弾発により元の
位置に復帰しロックボール押え部２７がロックボール２
４を求心方向へ押圧する。

この結果、ロックボール２４が前記外周溝６０に係合し
その脱出が阻止されることにより、雌部材１と雄部材３
６とが連結される。

この連結時に、雌部材１の本体筒部４の内部筒室６に内
蔵したバルブ１４の開口端１３ａと雄部材３６の挿入筒
部３９の内部筒室６に内蔵したバルブ５４の開口端５３
ａとが当接してそれぞれのスプリング１７．５７の弾発
に抗して互いに相対的に後退し、孔１５を介して内部筒
室６と筒孔１２とが、そして孔５５を介して内部筒室４
５と筒孔５２とが連通し、雌部材１と雄部材３６との流
体通路が連通ずる（第３図参照）。

このように連結された雌部材１と雄部材３６とを分離す
る場合、スリーブ２８を左或は右方向に移動して第４図
或は第５図に示す状態にすることにより、ロックボール
押え部２７によるロックボール２４の押えを解放する。

この状態で雌部材１の本体筒部４から雄部材３６の挿入
筒部３９を引き抜くことにより、雌部材１と雄部材３６
とが分離される。

そしてこの分離と同時に、互いに当接してそれぞれスプ
リング１７．５７の弾発に抗して後退していた雌部材１
及び雄部材３６のバルブ１４，５４は相互の押圧から解
放されるのでスプリング１７．５７の弾発によりそれぞ
れ前進し、それぞれの流体通路を形成する内部筒室６，
４５を遮断する。

より詳細には、スリーブ２８を移動してロックボール２
４の押えを解放すると、ロックボール２４による雄部材
３６の挿入筒部３９のロックが解除され、上記スプリン
グ１７．５７の弾発によるバルブ１４．５４の相互の前
進動作が雄部材３６の後退、即ち雌部材１から雄部材３
６が分離する方向へ移動するといった動作を行なわせる
。

そして、このようにして連結・分離される継手のバルブ
１４．５４を内部に筒孔１２，５２を形成した構成とし
、バルブ１４．５４による流体通路の解放時に、流体を
前記筒孔１２，５２を通して移送するようにしたので、
バルブ１４．５４を小径にしても流体流量を多く求めら
れる。

この考案は以上の構成からなり作用を有するものであり
、この考案によれば、流体をバルブの内部に形成した筒
孔を通して移送するようにしたから、バルブを小径にし
て大量の流体の移送が可能となり、従ってその分だけバ
ルブ自体を従来のバルブに比して小径にすることができ
るので継手の小型化、軽量化を図ることができ、特に流
体流量を多く求めながらも継手自身の小型、軽量を要求
される場合に使用される継手として最適である。

更に、連結・分離にあっては、スリーブ操作といった簡
単な操作で行なうことができ、しかもスリーブは左右い
ずれの方向に移動させても連結・分離を行なうことがで
きるので、連結・分離の操作性の向上が図れ継手として
頗る便利なものであり、特に流体流量を多く求めしかも
継手自身の小型・軽量を求め更には操作の容易性をも求
める、例えば歯科医が使用するエアーグラインダーやウ
オターダスターなどの治療機を始めとする各種医療機器
に使用する継手として最適であるといった効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すものであり、第１図は
雌部材の縦断側面図、第２図は雄部材の縦断側面図、第
３図は雌部材と雄部材とを連結した状態を示す要部縦断
側面図、第４図、第５図はそれぞれロックボールをフリ
ーにした状態を示す雌部材の縦断側面図である。 １・・・・・・雌部材、４・・・・・・本体筒部、２４
・・・・・・ロックボール、２５・・・・・・第１逃げ
部、２６・・・・・・第２逃げ部、２７・・・・・・ロ
ックボール押え部、２８・・・・・・スリーブ、３３・
・・・・・スプリング、３６・・・・・・雄部材、３９
・・・・・・挿入筒部、６０・・・・・・外周溝、５，
５０・・・・・・係止段部、６，４５・・・・・・内部
筒室、８，４７・・・・・・ストッパー、１２．５２・
・・・・・ａ、１３，５３・・・・・・筒部、１３ａ、
５３ａ・・・・・・開口端、１４，５４・・・・・・パ
ル７’、１５．５５・・・・・・孔、１７，５７・・・
・・・スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロックボールを具えた雌部材と、ロックボールが係合す
   る外周溝を形成した雄部材とからなり、雌部材の外周に
   嵌合したスリーブを操作して雌部材と横部材とを着脱自
   在に連結する継手において、雌部材の本体筒部の先端部
   外周に軸方向に移動自在に嵌合したスリーブの内面にロ
   ックボールを押えるロックボール押え部と該ロックボー
   ル押え部の両側にロックボールの第１逃げ部と第２逃げ
   部とをそれぞれ形成するとともに、前記本体筒部と前記
   スリーブとの間に前記ロックボール押え部が常にロック
   ボールを押える位置に位置せしめるようにスリーブを付
   勢するスプリングを弾装し、更に雌部材の本体筒部とこ
   の本体筒部に挿入する雄部材の挿入筒部内で流体通路を
   形成するそれぞれの内部筒室には、内部に筒孔を形成し
   て一端を開口した筒部とこの筒部の閉鎖側他端に形成し
   た前記筒部より大径で前記本体筒部及び挿入筒部のそれ
   ぞれの内部筒室内に形成した系止段部と係合して該内部
   筒室を遮断する係合部とからなりそして前記筒部には筒
   孔内外を連通ずる孔を形成したバルブを、それぞれその
   筒部の開口端を連結方向に向けて内蔵し、そしてそれぞ
   れの内部筒室にバルブを連結方向に付勢して係合部を係
   止段部に係合させるスプリングを弾装腰雌部材と雄部材
   との連結時にそれぞれのバルブの筒部の開口端が互いに
   当接して相対的に後退しそれぞれバルブの筒部に形成し
   た孔を介してそれぞれの筒孔と内部筒室とが連通ずるよ
   うにし、更にそれぞれの内部筒室には連結時に後退する
   バルブに当接してその後退を規制しバルブの筒部に形成
   した孔を介して筒孔と内部筒室との連通を維持するスト
   ッパーを設けたことを特徴とする継手。