JPS6030287Y2 - 吊ビ−ム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は吊ビーム装置の改良に係わり、幾種類かの容器
を吊持する吊ビーム装置に関する。

例えば、原子力発電所で使用される使用済みの核燃料棒
を収容する容器は普通数種類の大きさのものが使用され
ている。

そして、この容器はクレーン作業により運搬されるが、
従来は専用的に使用していたため、各容器毎に吊ビーム
及び吊アームを準備しなければならなかった。

本考案はこの点に鑑みなされたものであって、ビーム本
体に対するアームの取付位置及びアーム先端に取付ける
ブツシュの径を変えることにより一つの吊ビームで数種
類の容器を吊持運搬するようになしたものである。

以下図示した実施例に沿って説明する。

１は吊ビーム本体で、吊具２によりクレーンに吊持され
る。

３はアームで、本体１に揺動自在に軸着される。

４はアーム３の軸着穴を示すがこの実施例では本体１の
両端部に夫々間隔、高さが異なる位置に３穴設けられて
いる。

５は本体１の下部に設けられたブラケット、６はブラケ
ット５の下面に着脱自在に取付けられる位置決め部材で
、この位置決め部材６は被吊上げ容器の種類に応じて高
さ寸法の異なるものが準備されている。

７はアーム開閉用のシリンダーであり、前記ブラケット
５に揺動自在に軸着されると共に、°そのロッド先端は
アーム３にピン着されている。

８はアーム３の先端に装着されるブツシュで、このブツ
シュは径の異なるものが準備されており、被吊上げ容器
のトラニオン軸径の大小に応じて使い分けされ、図示し
ていないがアーム３にネジ止めあるいは嵌着して固定さ
れるようになっている。

尚、図中９は被吊上げ容器、１０はアーム３の先部内側
に取付けられたサイドガイドである。

本考案の構成は以上の通りであって、次にその作用につ
いて説明する。

まず吊ビーム装置を床上に倒して、吊ビーム本体１の一
端からアーム枢着ピンを抜く。

シリンダー７を押引作動しく場合によっては挺操作を併
用して）、容器９の寸法に応じてアーム３の軸着穴４を
変更する。

次いでアーム枢着ピンを挿入する。

吊ビーム本体１の他端についても同様の操作を行なう。

以上の要領で吊ビーム本体１に対するアーム３の軸着位
置を変更した後、位置決め部材６も所定の寸法のものを
ブラケット５に取付ける。

そして、容器９のトラニオン軸径に応じた大きさのブツ
シュ８をアーム３の先端に固定する。

このようにして準備した吊ビーム装置を、シリンダー７
によりアーム３を開いて（第１図２点鎖線）、容器９上
に降下していくと、位置決め部材６が容器９の上面に接
する状態となるので、この位置においてシリンダー７に
よりアーム３を閉じれば、容器９のトラニオン軸の下に
ブツシュ８が位置することとなり、ここで吊ビーム装置
を若干上動させるとトラニオン軸とブツシュ８が係合す
る。

あとはクレーン作業により容器を吊り上げ運搬すること
となる。

さて、本考案ではアーム軸着穴を複数個設けると共に、
ブツシュ及び位置決め部材を着脱可能にしているので、
吊上げようとする容器の寸法が変った場合には、容器寸
法に対応して、アーム３の軸着位置及びブツシュと位置
決め部材の取付は替えを行うことにより対処できる。

また、本考案では吊ビーム本体１の両端に個別に設けら
れたシリンダー７を利用できるから、吊ビーム本体１に
対するアーム３の軸着位置変更時の位置合わせが容易か
つ安全に行なえると共に、容器吊上作業時のアーム開閉
操作がアーム軸着位置を変更しても全°く変わることな
く強力かつ確実に行なえる。

以上述べた通り本考案によれば、一つの吊ビーム装置に
より数種類の容器の吊上げが可能となり経済的な吊ビー
ム装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２，３図はトラニオン軸と
ブツシュの係合部を示す拡大図である。 １・・・・・・吊ビーム本体、３・・・・・・アーム、
４・・・・・・軸着穴、６・・・・・・位置決め部材、
８・・・・・・ブツシュ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吊ビーム本体の両端にそれぞれ複数個のアーム取付は穴
   と、該穴に軸着されビーム長手方向に開閉揺動されるア
   ームと、該アームと前記吊ビーム本体とに両端を揺動自
   在に軸着されたアーム開閉シリンダとを設けると共に、
   吊ビーム本体下面には高さ寸法の異なる位置決め部材を
   着脱可能に取付け、アーム先端には径の異なるブツシュ
   を着脱可能に取付けるように構成したことを特徴とする
   吊ビーム装置。