JPS6029260Y2 - 音声多重放送の制御信号の検出回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は音声多重放送の再生装置に係り、特にその制御
信号を確実に検出することができる音声多重放送の制御
信号の検出回路に関する。

近時、たとえばテレビ放送において、吹替外国番組の原
語や解説等の主チャンネルとは異なる異種プログラムの
音の番組を副チャンネルから放送する、所謂異種プロ放
送、およびステレオ音声の左右チャンネルを上記主チャ
ンネルおよび副チャンネルから放送する、所謂ステレオ
放送を行なうことが考えられている。

ところでこのような放送を行なる場合、主チャンネルの
伝送特性は副チャンネルのそれに比して優れているため
に異種プロ放送の場合は各チャンネルをそのまま使用す
ればよいが、ステレオ放送の場合は各チャンネルで左右
（Ｒ，Ｌ）信号の差（Ｌ−Ｒ）信号および和（Ｌ十Ｒ）
信号を伝送し、これをマトリクス回路によって合皮して
左右（ＲＩ Ｌ）信号を各別に取り出すようにしている
。

このために受信側で異種プロ放送とステレオ放送とを判
別して回路を切替えることができるように切替用の制御
信号を主・副チャンネルの信号と同時に送信するように
している。

第１図はこのような放送電波の周波数スペクトラムの一
例を示す図で主・副チャンネルをＦＭで放送するＦＭ−
ＦＭ方式を行なうものである。

そして主キャリアｆｏを最大周波数偏移上２５ｋＨｚで
周波数変調して主チャンネルの信号を伝送する。

またサブキャリアｆ９の中心周波数を水平同期周波数の
２倍の３１．５ｋＨｚに設定し、サブキャリアの最大周
波数偏移は±１ＯｋＨｚ、サブキャリアの振幅は主キャ
リヤｆＯをステレオ放送時は±２０ｋＨｚ、異種プロ放
送時は±１５ｋ Ｈｚ偏移するように選んでいる。

そして制御信号は水平同期信号の３５倍の５５．１２５
ｋＨｚの制御信号キャリアを異種プロの場合は９２２．
５Ｈｚステレオの場合は９８２．５Ｈｚで変調し、これ
を低レベルで音声信号に混合している。

したがって制御信号キャリアｆｃを検出する場合、５５
．１２５ｋ Ｈｚ戒成分増幅して周検波し、リードフィ
ルタで変調周波数を取り出す。

そして９２２．５Ｈｚ、 ９８２．５Ｈｚのいずれかの
成分が含まれている場合はスケルチを解除して副チャン
ネルの回路を動作させ、この成分が９８２．５Ｈｚの場
合はさらにマトリクス回路を動作させる。

従来制御信号を識別するためにリードフィルタを用いる
のはその周波数差はわずか６０Ｈｚであり、極めて高Ｑ
のリードフィルタを用いずに上記制御信号ｆｃの変調周
波数の差異を確実に検出することは不可能なためである
。

しかしながらこのようなものではリードフィルタを用い
るために機械的振動や衝撃に弱＜、シかも全ての部品に
電子的な素子を用いるという傾向にも逆行することにな
る。

本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので放送内容を
電子的に識別することができ、それによって機械的振動
や衝撃に対する特性が良好でしかも全ての部品に電子的
な素子を用いることができる音声多重放送の制御信号の
検出回路に関する。

以下本考案の一実施例を第２図に示すブロック図を参照
して詳細に説明する。

周波数３１．５ｋＨｚの副チャンネル信号で周波数変調
したサブキャリアｆ８を増幅器１で増幅し第１の整流器
２で整流した後、電圧比較器３の一方の入力へ与える。

一方周波数５５．１２５ｋ Ｈｚの制御信号で変調した
制御信号キャリアｆ。

を増幅器４で増幅し訓検波器５で心検波する。

そしてこの検波出力を第２整流器６で整流した後、電圧
比較器３の他方の入力へ与える。

このような樹皮であれば適宜な受信装置で受信した第１
図に示すような周波数スペクトラムの信号からサブキャ
リアｆｓおよび制御信号キャリアｆ、を得る。

そしてサブキャリアｆ８を増幅器１、制御信号ｆｃを増
幅器４へ与える。

上記サブキャリアｆｓの振幅は異種プロ放送では±１５
ｋＨ２１ステレオ放送では±２０ｋ Ｈｚそれぞれ偏移
するためにサブキャリア整流器の整流器２の直流出力レ
ベルＶｉは約２．５ｄＢの変化を生じる。

一方制御信号サブキャリアｆｃは異種プロの場合は９２
２．５Ｈｚ、ステレオの場合は９８２．５Ｈｚで変調し
ているがこれをＡＭ検波器５で検波し、整流器６で整流
すると出力直流■、は一定となる。

したがってこの直流出力Ｖ、を第３図に示すように電圧
比較器３のしきい値として設定する。

このようにすれば整流器２の出力Ｖｉが２．５ｄＢだけ
変化することによって上記電圧比較器３の比較出力ｖｏ
から、たとえばデジタル信号が得られる。

すなわち異種プロ放送ではサブキャリアｆ、の振幅は±
１５ｋＨｚで小さくそれによって整流器２の出力Ｖｉは
しきい値■８よりも低いので出力ＶＯは“Ｌ”、ステレ
オ放送のサブキャリアｆ８の振幅は±２０ｋ Ｈｚで大
きくそれによって整流器２の出力Ｖｉはしきい値Ｖ３よ
りも高いので出力■０は“Ｈ゛となる。

したがってこの出力ｖＯにより放送内容を識別でき、所
定の回路、たとえばマトリクス回路の切換えを行なうこ
とにより切替動作を電子的かつ瞬時に行なうことができ
る。

なお上記実施例ではモノーラル放送の場合、制御信号ｆ
ｃは消勢され異種プロ放送との識別が不可能になるがこ
のような場合は整流器６の出力によってモノーラル放送
と多重放送を区別するようにしてもよいし、この出力と
電圧比較器３の出力Ｖｏとを論理回路へ与え、モノーラ
ル放送、異種プロ放送、およびステレオ放送の識別を行
なうようにしてもよい。

なお本考案ではサブキャリアと制御信号キャリアとを比
較するようにしているので受信状況等によってサブキャ
リアｆｓのレベルが変動しても同時に制御信号キャリア
ｆｃも変動するために放送内容によるサブキャリアの整
流出力の変化を確実に検出することができる。

以上詳述したように本考案は放送内容に応じてサブキャ
リアを異なる最大周波数偏移で周波数変調した放送電波
を受信するものにおいて、上記サブキャリアの整流出力
と制御信号キャリアのＡＭ検波出力の一定レベルの整流
出力とを比較器で比較して放送内容を識別するようにし
たものである。

したがって簡単な樹皮で放送内容を瞬時かつ確実に識別
できる音声多重放送の制御信号の検出回路を提供できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は音声多重放送の周波数スペクトラムの一例を示
す図、第２図は本考案の一実施例を示すブロック図、第
３図は上記実施例の動作を説明する図である。 １．４・・・・・・増幅器、２，６・・・・・・整流器
、４・・・・・・電圧比較器、５・・・・・・心構波器
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主キャリアによって搬送される主チヤンネル信号とサブ
   キャリアによって搬送され放送内容に応じて異なる最大
   周波数偏移で周波数変調される副チャンネル信号および
   制御信号キャリアによって搬送される制御信号からなる
   放送電波を受信するものにおいて、副チャンネル信号で
   変調したザブキャリアを整流する第１の整流器と、制御
   信号によって変調された制御信号キャリアを個検波しこ
   の出力を整流する第２の整流器と、第１の整流器および
   第２の整流器の出力を比較して放送内容を識別する比較
   器とを具備することを特徴とする音声多重放送の制御信
   号の検出回路。