JPS602855Y2 - 額縁裏面に止着する吊紐等の吊止具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は熱可塑性樹脂よりなる額縁用吊紐等の吊止具
に関するものである。

一般に額縁は、額縁裏面に止着した吊紐の吊止具に紐等
を挿通係着しこれを壁面に固定した吊金具に吊架するよ
うになっている。

この吊止具はネジ孔を設けた止着部とその上部に吊紐等
を挿通ずる置部とからなる本体と止ネジとからなりこれ
を額縁の附属具として組としてユーザーに販売していた
。

そのためユーザーは、これら組となっている吊止具は長
さ２０ｒｒａｎ前後、巾約１ｏＭｎ程度の小物の金属片
又は樹脂片で加工されているため取付に際し掴み操作や
止ネジのドライバーによる止着が面倒で、特に止ネジを
紛失する場合が多く実際は止ネジを額縁に打ちつけて止
着していた。

又紐等を挿通ずる置部の輪状内周が角状に縁取りされて
いるため挿通した紐等が額の動揺によって擦り切れる欠
点もあった。

この考案は上述の難点を解消しユーザーが取扱い易いよ
うに改良した吊止具を提供することにある。

以下本願考案の適切な実施例を図示説明する。

第１図は本願考案の一実施態様で第４図は他の実施例で
あるが本願構造の要旨を充足する範囲内で適宜設計変更
した形状構造として実施することがあることはいう迄も
ない。

図中１は吊止具本体で熱可塑性樹脂にて加工された平板
小片で長さ約１８ｒｍ、巾１−１肉厚約２鴫の構造体で
ある。

２は止着部、８は置部で４は止着部と置部との連設部で
ある。

止着部２には止ネジ６のネジ孔５を設けこれに止ネジを
係着しネジ頭部を止着部と一体に被覆状に埋設了するの
で吊止具は本体１と止ネジ６により略コ状に形成される
。

置部３はリング状に形成し空間を吊紐等の挿通部８にす
る。

その形状は三角状、円形、楕円状等吊紐１１を挿通し易
い様適宜形状でよい。

モして挿通部のリング内周縁は第３図に示すように楕円
の円滑に縁取り９され挿通した吊紐が縁角で擦り減らな
いようにする。

連設部４は止着部と置部を連設し肉薄の折曲可撓状に形
成し取付の際の置部を折曲げて紐の挿通操作を容易にす
る。

上述の如くコ状に形成された本願吊止具は取付に際して
は額縁本体１０を第５図の如く上部枠、又は両側枠に止
ネジを打ちつけて固定しこれに吊紐を挿通係着して壁面
の吊金具に掛着装架するものである。

止ネジは打ちつけても短寸であるので容易に本体に埋入
し、かつネジ部よりなるので釘と異なり抜は落ちるおそ
れはない。

尚止ネジ６は額縁に取付後振動及び荷重等により抜は落
ちる場合を考慮し第６図、第７図の如く止ネジに代えて
頭部１２ａと軸１２ｂをＴ状に形成し軸部１２ｂにはリ
ング状のテーパ突起１２Ｃを設けた止付具１２を打込め
ばリング突起１２ｃの喰い込み作用により取付後接は落
ちるおそれが殆んどなくなり尚有効である。

本願構造及びその使用方法は上述の通りであるので吊止
具として従来のこの種附属具に比し以下の特徴利点を備
えている。

先づ本願吊止具の形状は従来の平板な肉薄片と異なり本
体１と止ネジ６を一体に］状に形成したので額縁の取付
に際し卓上面等に置いた場合小片であっても極めて掴み
易いという利点がある。

又止ネジは本体に固定されているので、従来の様に止ネ
ジと本体を組として別々になっている場合に比し紛失し
たり、その都度止ネジを本体の止着小孔に挿通する手間
や煩わしさがなく使い易くなった。

次に止ネジは頭部が樹脂体で被覆埋設されているので取
付後の発錆による腐蝕を防止し、外観体栽もよく商品価
値を向上させる効果がある。

取付けに際しては、即時性を好むユーザーの好み合わせ
てドライバー使用による面倒な作業を必要とせず、ネジ
６又は止付具１２頭部を埋設した本体の樹脂止着部２の
上面を叩打すれば、ネジ又は止付具の頭部は樹脂止着部
２内で樹脂体より剥離し遊動状になる。

従って本体は額縁に固着したネジ又は止付具を中心とし
て自在に回動し、取付によって吊紐の引張作用で縁方向
に変向するので本体の置部やネジ又は吊止具にか）る荷
重を緩和する効果がある。

次に吊紐の挿通部８の内周縁は縁取り９が楕円状に縁取
りされ円滑であるので、額の動揺によって吊紐と縁角の
接触によって吊紐が擦り切れ額の落下する事故を防止す
る作用を果し従来の鋭角状の縁取構造に比し構造的にす
ぐれている。

更に連設部４は折曲可撓に形成されているので置部３を
自在に折曲げ吊紐の挿通係着を容易にする効果があり取
付操作上利便である。

以上本願考案は本体と止ネジを一体とした新規な額縁の
吊止具として面倒な止ネジのドライバー操作等を避ける
ユーザーの実際の取扱操作や好みに合致する形状構造と
したもので取扱い易く、構造的にもネジ部分の防蝕、外
観体栽、本体の連設部による折曲可撓性、吊紐挿通部の
円滑形成による紐の摩滅防止等の細心の考慮を加えた附
属具として実益の高い製品である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願考案の一実施例を示す吊止具の平面図、第
２図は第１図の側断面図、第３図は第１図のＡ−Ａ断面
図、第４図は他の実施例図、第５図は本願考案の使用例
を示す図面である。 第６図は止付具１２の使用例を示す側断面図、第７図は
止付具１２の拡大断面図を示す。 図中１は本体、２は止着部、３は置部、４は連設部、６
は止ネジ、７は埋設被覆部、８は吊紐挿通部、９は挿通
部の縁取部を夫夫示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 折曲可撓状の止着部と置部とよりなる額縁に止着する吊
   紐等の吊止具において、止着部の止着孔に係着した止ネ
   ジの頭部を止着部と一体に融着固定状に埋設し、取付の
   際叩打によって前記止ネジの頭部に被着した樹脂体が剥
   離し、吊止具本体と止ネジが枢動自在になると共に吊紐
   等を挿通ずる置部の内周額を円滑に縁取りした合成樹脂
   体よりなる額縁裏面に止着する吊紐等の吊止具。