JPS6028528Y2 - エアポンプ付き小型手動噴霧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、エアポンプ付き小型手動噴霧器に係る。

一般によく知られている噴霧器に、液体を収容した容器
内へエアポンプにより圧搾空気を供給して、液体を加圧
し、該加圧液体を、バルブを介して噴霧ヘッドへ送り、
噴霧ヘッドにおいて、スピン溝を通過させて高速回転を
与えつつノズルから噴出させることにより、噴霧を得る
ものがあり、園芸用等に広く用いられている。

この種の噴霧器は、通常、液体がリットル単位で収容で
きる大型のものであり、エアポンプが強力で、手動であ
っても液体へかなりの圧力を与えることができ、従って
、噴霧ヘッドにおける液体の回転と噴出とを強大にでき
、噴霧粒子を微細なものにできる。

しかしながら、これど同じ原理によって、バンドバック
等に入れて携帯する香水用等のエアポンプ付き小型手動
噴霧器を構成した場合、エアポンプその他に多大な制約
を受けることとなって、液圧を想うように高くできず、
粒子の微細な良好な噴霧を得ることは側底できない。

そこで、本案は、液圧が低くとも良好な噴霧が得られる
ようにし、小型化を可能にし、また、操作容易なエアポ
ンプを付設しようとするものである。

以下、図示の実施例について説明する。

第１図は、その一例であり、図において、１は、液体容
器、２は、該液体容器に着脱自在に螺着したエアポンプ
３付き噴霧装置である。

液体容器１は、胴部１ａが円筒状の広口容器であり、口
頚部１ｂの外周に螺条１ｃを有している。

噴霧装置２は、液体容器１の口頭部１ｂにキャップ状の
基体２１ａを螺合し、該基体には、頂壁２１ｂの内面に
バッキング２１ｃを付設し、周壁２１ｄの内周に口頚部
１ｂの螺条１ｃと螺合する螺条２１ｅを設け、また、基
体の頂壁２１ｂ中央を上方へ膨出して背の高い内筒２１
ｆを起立し、該内筒の頂壁２１ｇ中央に透孔２１ｈを穿
設し、頂壁２１ｇの内面から透孔２１ｈに連通させて小
シリンダ２２ａを係合垂設し、該小シリンダには、下端
に内向きフランジ２２ｂを形成し、下部側面に小透孔２
２ｃを穿設し、上端内縁に段部２２ｄを形成し、該段部
上にゴム板、軟質合成樹脂板等の弾性材から成る鍔状弁
体２３ａを嵌め、該鍔状弁体は、その段部と内筒頂壁２
１ｇとで挾持し、内径を該頂壁の透孔２１ｈ及び小シリ
ンダ２２ａの内周よりやや小径に形成している。

而して、その内筒頂壁２１ｇの透孔２１ｈ及び鍔状弁体
２３ａに、ステム２４ａを挿通し、該ステムの下端部２
４ｂを筒状に形成すると共に、小シリンダ２２ａ内にわ
ずかな空隙をもたせて上下可動に挿入し、且つ、下端部
２４ｂ内に小筒２５ａを嵌合垂設して一体化し、該小筒
を小シリンダ下端の内向きフランジ２２ｂの内周に摺動
自在に挿通させ、該小筒の下端に液体容器内の下部にま
で延びるパイプ２６ａを嵌合垂設している。

更に、ステム２４ａには、中途部外周に上記鍔状弁体２
３ａの内周が嵌る凹１１２４ｃを周設し、また、ステム
頂面からステム内を経て凹溝２４ｃ内に開通し、該凹溝
を介して再びステム内に入り、上記小筒２５ａへと連通
ずる液体通路２４ｄと、ステム頂面からステム内を経て
凹溝２４ｃ内に開通しく凹溝において液体通路と１８０
度位置を異にする）、該凹溝を介して小シリンダ２２ａ
内に連通ずるエア通路２４ｅとを設け、これらの通路２
４ｄ、２４ｅを凹溝２４ｃにおいて鍔状弁体２３ａで閉
塞し、これを以て吐出弁Ａ、 Ｂを構成し、小シリンダ
２２ａ内に圧縮スプリング２７ａを内装してステムを上
方へと弾発すると共に、吐出弁Ａ、 Ｂを常閉態勢に保
ち、ステムの上端部に液体通路２４ｄ及びエア通路２４
ｅと連通する噴霧ヘッド２８ａを嵌着し、該噴霧ヘッド
には、従来と同様に、スピン１２８ｂとノズル２８ｃと
を設けている。

エアポンプ３は、上記内筒２１ｆの同軸外側において、
上記基体２１ａの頂壁２１ｂから背の低い外筒３１ａを
起立して、該外筒と内筒２１ｆとでドーナツ状のシリン
ダ３１ｂを構成し、外筒３１ａの外縁に凹凸条から成る
係合部３１ｃを周設し、外筒３１ａの上方にキャップ状
の回転筒３２ａを配すると共に、該回転筒の下端内縁に
係合部３２ｂを設けて上記保合部３１ｃと回転自在に係
合し、該回転筒の頂壁３２ｃを上記内筒頂壁２１ｇと面
一にして、その中央部に内筒２１ｆが遊挿される透孔３
２ｄを設け、回転筒３２ａ内にこれの回転に伴い作動す
るポンプ本体３０を設けている。

該ポンプ本体３０は、上記回転筒３２ａの頂壁３２ｃか
ら案内筒３２ｅを垂設し、該案内筒３２ｅの外側に筒状
の昇降体３３ａを内装すると共に、該昇降体と案内筒と
の間に上下摺動自在に係合する縦突条３２ｆ、３２ｆと
縦凹溝３３ｂ、３３ｂとを設け、また、昇降体３３ａの
外周面に三角波状の無端案内Ｒ３３ｃを設けると共に、
上記外筒３１ａ内上部のところどころにボール３４ａを
回転自在に装備して、該ボールをその案内溝３３ｃに係
合し、昇降体３３ａの下端に上記シリンダ３１ｂ内で上
下摺動するゴム、軟質合成樹脂等から戒るリング状のピ
ストン３５ａを設けている。

更に、昇降体３３ａの下端には、上記案内筒３２ｅ内へ
と通じる弁孔３３ｄ、３３ｄを設けると共に、該弁孔を
上記ピストン３５ａに形成した弁体３６ａ＊ ３６ａで
閉塞し、また、上記基体２１ａの頂壁２１ｂの適所に弁
孔３７ａを穿設すると共に、該弁孔を上記バッキング２
１ｃと兼用の弁体３８ａで閉塞−それぞれ逆止弁Ｃ，Ｄ
を構成している。

如上の構成であるから、液体容器１に液体を収容し、エ
アポンプ３の回転筒３２ａを右または左に回転すると、
昇降体３３ａも一緒に回転し、ボール３４ａと無端案内
溝３３ｃとの係合に基づいて昇降体３３ａ及びピストン
３５ａが昇降動し、逆止弁Ｃ，Ｄが交互に働いて、エア
ポンプ３が作動し、液体容器１内へと圧搾空気が供給さ
れる。

これによって、液体容器１内では、内圧が上昇し、上層
に圧搾空気が、下層に加圧液体が収容されていることに
なる。

この状態において、噴霧装置２の噴霧ヘッド２８ａを押
下げると、ステム２４ａが圧縮スプリング２７ａに抗し
て下降し、吐出弁Ａ、 Ｂの鍔状弁体２３ａが変形して
、該吐出弁Ａ、、Ｂが開となり、液体容器１内の加圧液
体が、内圧によってパイプ２６ａ１小筒２５ａ１ステム
の液体通路２４ｄを経て噴霧ヘッド２８ａ内に流入し、
また、液体容器１内の空気も、内圧によって小シリンダ
２２ａの小透孔２２Ｃ１小シリンダ２２ａ１ステムのエ
ア通路２４ｅを経て噴霧ヘッド２Ｂａ内に流入腰該噴霧
ヘッド内でその液体と空気とが混合され、これがスピン
溝２８ｂで高速回転されつつノズル２８ｃから噴出され
、噴霧される。

このように、スピン溝２８ｂに至る前の液体に空気が混
合されると、噴霧粒子の微細化が得られる。

以上は、正立姿勢の場合であるが、倒立姿勢でもよく、
この場合、液体と空気とで流路が切換わる。

なお、小シリンダ２２ａとステム２４ａの下端部２４ｂ
との間に空隙をなくして、摺動面の一方乃至双方に縦溝
を形成してもよい。

第２図は、他の例であり、第１図のものと実質的には同
じであるが、形状において、基体２１ａから起立する外
筒３ｉａをシリンダ３１ｂに利用せず、これの直ぐ内側
に専用のシリンダ３１ａ′を起立し、ピストン３５ａを
有する昇降体３３ａを、そのシリンダ３１ａ′に合わせ
て上と下で交互に連なる三角筒に形成している。

本案によれば、小型で簡潔なエアポンプ３を付設でき、
全体としても小型に構成でき、該エアポンプ３は、上部
に装備でき、しかも、上部で回転筒３２ａを回転するの
であるから操作が極めて容易であり、また、噴霧ヘッド
２８ａに加圧液体と圧搾空気とが供給され、混合されて
、これがスピン１２８ｂで高速回転されつつノズルから
噴出されるので、加圧液体の圧力が比較的小さくとも、
噴霧粒子が微細化され、小型でも良好な噴霧が得られら
る。

そして、正倒立両用とすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、一例の縦断側面図、
第２図は、他の例の縦断側面図である。 １・・・・・・液体容器、２・・・・・・噴霧装置、３
・・・・・・エアポンプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器１の口頚部１ｂに噴霧装置２を着脱自在に装着
   し、該噴霧装置にエアポンプ３を付設し、噴霧装置２は
   、液体容器１の口頭部１ｂに着脱自在に装着の基体２１
   ａからステム２４ａを押込み自在に突出させ、該ステム
   にスピン溝２８ｂ及びノズル２８ｃを形成した噴霧ヘッ
   ド２８ａを装着し、ステム２４ａには液体容器内の加圧
   液体と圧搾空気とを噴霧ヘッド２８ａへと流通させる液
   体通路２４ｄとエア通路２４ｅとを設けると共に、これ
   らの通路の途中に常閉で且つステム２４ａの押込みによ
   り開となる吐出弁Ａ、 Ｂを設けて構成し、また、エア
   ポンプ３は、噴霧装置２の上記基体２１ａに回転筒３２
   ａを回転自在に装着すると共に、該回転筒内でこれの回
   転に伴って作動して液体容器１内へ圧搾空気を送るポン
   プ本体３０を内装して構成したことを特徴とするエアポ
   ンプ付き小型手動噴霧器。