JPS6028467A

JPS6028467A - 無毒性船底用塗料

Info

Publication number: JPS6028467A
Application number: JP13521683A
Authority: JP
Inventors: Tetsuhiko Inoue; 井上　鐵彦
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1983-07-26
Filing date: 1983-07-26
Publication date: 1985-02-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、無毒性船底用塗料に関する。

従来、船底用塗料は、水系、溶剤系をとわす、液状塗料
の中に酸化銅、すす系の薬物などを混入して船底に塗布
し、その毒性をもって、フジッボ、カキなどの付着から
船底をまもる、というものであった。しかるにその毒性
が問題となり、近年、水性系樹脂を使用した塗料で、船
が航海中に塗膜が微量ずつ海中に播け、以てフジッボ、
カキなどの付着から船底をまもる、というものも開発さ
れた。しかし、この種の塗料も薬物を全く混入しないわ
けではなく、それら薬物か海中に溶けてゆくことに対す
る危険に関しては、安全性を保証するものはない。

本発明の目的は、上記のような従来の船底用塗料の問題
点を解決するにある。即ち、船底用塗料を製造するにあ
たり、いっさいの毒物、薬物を使用することな（、それ
らに代って、鶏卵など鳥の卵白を乾燥させて粉末状にし
たものを塗料の中に混入かくはんするため、混入した塗
料が毒性をもつことは全くない、極めて安全で、かつ、
フジッボ、カキなどの船底への付着を抑制する、丁ぐれ
た機能を有する無毒性船底塗料を提供１−るにある。

本発明は、鶏卵など鳥の卵白を乾燥させて粉末状にした
ものを、重量比で１％程゛度以上液状塗料の中に混入か
くはんした無毒性船底用塗料を提供する。

以下、その実験例にもとづき説明する。

〔実験１〕機能の確認 ■使用した塗料：水性アクリル塗料、溶剤系塩ビ塗料、
溶剤系エポキシ塗料、二液型工ボキシ塗料、水性ウレタ
ン塗料、溶剤系ウレタン塗料、二液型ウレタン塗料、フ
タル賊塗料、シリコン系塗料。色は白。

■上記塗料を実験に使用した理由二卵白の粉末が、フジ
ッボ、カキなどの付着から船底なまもることができる原
因は、不明である。

従って、容易に入手の可能な汎用性塗料各種を実験の対
象とし、実験の蓄積によってその事実を証明する他はな
い。さまざまの塗料についてその経過を見るべく下記の
実験を行った。

■実験の方法二宮城県塩釜市並ひに広島県広島市の養カ
キ業者に依頼し、実収試料を海中に保持して、１平径経
過を見る。

■実験試料の詳細二上記各種塗料に、卵白の粉末を、０
％、１％、５チ混入かくはんし、これを５０Ｘ　２０　
ｃｍ　（厚さ２咽）の鉄板に塗布する。

■使用した卵白の粉末：製造元　キューピータマゴ株式
会社　製品名乾燥卵白Ｎタイプ。

■所見：（１）卵白の粉末の混入比Ｏ％の場合、（゛ずれの試料
にもフジッボ、カキの付着が認められた。

（２）卵白の粉末の混入比１％の場合、水性アクリル塗
料、水性ウレタン塗料を塗布した試料にはフジッボ、カ
キの付着が認められた。

（３）　卵白の粉末の混入比１チの場合、溶剤系塩ビ塗
料、溶剤系ウレタン塗料、二液散ウレタン塗料、フタル
敵塗料を塗布した試料には、わずかながらカキの付着が
紹められた。

（４）卵白の粉末の混入比１％の場合、溶剤系エポキシ
塗料、二液型エポキシ塗ａ、シリコン系塗料を塗布した
試料には、はとんどフジッボ、カキが付着して（・な（
・。

（５）　卵白の粉末の混入比５％の場合、水性アクリル
塗料、水性ウレタン塗料を塗布した試料にはフジッボ、
カキの付着が認められた。のみならず、塗膜に、原因不
明の劣化が認められた。

（６）　卵白の粉末の混入比５％の場合、溶剤系塩ビ塗
料、溶剤系エポキク塗料、二液型エポキシ４相、浴剤型
ウレタン並相、二液型ウレタン塗料、フタル版塗料、シ
リコン系塗料を塗布した試料には、はとんど、フジッボ
、カキが付着していない。

これらと卵白の粉末をまった（混入しない各種塗料とを
比較すると、フジッボ、カキの付着の程度は歴然とした
差異が目視で確認された。

以上より、卵白の粉末を１量比で１％程度以上混入か（はんした液状塗料は、フジッボ、カキ
などの船底への付着を防止する、すぐれた機能を廟する
ものと認められる。

〔実験２．〕混入された塗料の俊賀の確認■使用した塗
料：製造元　日本ペイント株式会社　製品名ニューボデ
ラック（フタル龍塗料）。色は白。

■上記塗料を実験に使用した理由：（１）　従来より船底塗料に使用されている。

（２）　卵白の粉末を混入することにより、フジッボ、
カキの付着を抑制することができる。

■使用した卵白の粉末：実験１に同じ。

■卵白の粉末の混入比＝５嚢 ■実験の科目および方法：（１）　耐候性試験：サンシャイン・ウエヤーメーメー
ターにより５００時間。

（２）耐塩水性試験：　５　％　ＮａＣ１３５土２℃５
００時間。

（３）塩水噴霧試験：５土１％ＮａＣ１３５±２℃１　
ｈ／ｃｒＡのノズル圧、１５サイクル　３６（２）ｊ山
。

（４）　亜硫酸ガス試験：槽内温度４０±３℃、Ｓｏｚ
　：　２ｔ／１３００　ａｉｒ　、　Ｈ２０：　２ｚ／
Ｌ３ｏｏ　ａｉｒ。

８時間暴露、１６時間放置、１０サイクツし。

（５）硫化＊素ガス試験：硫化水素濃度３ｐｐｍ温度４
０℃、暴露時間２４０時間。

以上テストの結果、卵白の粉末を５％混入したフタル酸
塗料は、卵白の粉末を混入しないフタル酸塗料に比し、
その物性の劣化、変質は認められなかった。

〔実験３．〕実施テスト ■実施の具体例（１）　実施した船名　瑞鵬丸（２万トン、鉄造船、茨
城県那珂湊港ン（２）塗布した部分および面積　船底１−０■所見：１
年経過後、該実験塗料を塗布した部分は、他の部分に比
し、著しく、フジッボ、カキなどの付着が少なかった。

以上、実験１．〜３．より、鶏卵など鳥の９１Ｊ白を乾
燥させて粉末状にしたものを重量比で１チ程度以上液状
塗料の中に混入すると、フジッボ、カキなどの船底への
付着を防止するすぐれた機能を発揮することが確認され
た。

かつ、卵白の粉末は、菓子などをつくる際にふんだんに
使用され、人間には全く無害無毒で、かつ１年以上の常
温保存をしても何ら変質しないことは周知である。すな
わちこれを塗料中に混入しても、塗料がそのために毒性
をもつものではない。

本発明の効果を記せば、船底用塗料を製造するにあたり
、いっさいの粉物、薬物を使用することなく、それらに
代って、鶏卵など鳥の卵白を乾燥させて粉末状にしたも
のを塗料の中に混入かくはんするため、混入した塗料が
毒性をもつことは全くない。極めて安全でかつ、フジッ
ボ、カキなどの船底への付着を抑制する、すぐれた機能
を有する無毒性船底塗料を提供することである。

Claims

【特許請求の範囲】

鶏卵など烏の卵白を乾燥させて粉末状にしたものを重量
比で１％程度以上液状塗料の中に混入かくはんした無毒
性船底用塗料。