JPS6028370B2 - 変圧器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は分割輸送に適する変圧器に関する。

５０雌Ｖ以上の薄々高圧送電では、変圧器の単位容量が
大形化し、内陸に設置される変電所、発電所では相間の
気中距離の確保の困難さと同時に輸送寸法、重量の制約
から一般に単相器で構成されている。

一方、これら超々高圧変電所等の用地の確保の難しさか
ら輸送条件はますます悪くなる傾向にあり、また変圧器
の据付面積の縮小化の要求も強くなっている。これら超
々高圧変圧器では絶縁信頼性を特に重視することから変
圧器中身は工場試験で検証した状態を保つたまま組立輸
送し、裾付現地で再組立てすることが望ましい。

しかし、上記のように輸送条件が悪く、単相器３台でバ
ンクを構成できない場合は、その分割方法に工夫をこら
して複数台のユニットに分割された単位工夫をこらして
複数台のユニットに分割された単位毎に組立輸送を行し
、、現地で単相器として油中ダクト等により細合せる方
法がとられている。その分割構成の一例を第１図に示し
ている。

第１図において、１１ａ，１１ｂは単相五脚鉄心の一つ
の主脚に巻いた一次巻線の線路端側巻線、１２は五脚鉄
心の残り一つの主脚に巻いた一次巻線の中性点側巻線で
、線路端側巻線１１ａ，１１ｂは線路端子Ｌ，に並列に
接続され、中性点側巻線１２は並列接続の線路端側巻線
１１ａ，１１ｂに直列に接続されている。２は五脚鉄心
の各主脚に巻かれ二次端子Ｌ２に並列に接続された二次
巻線、３は一次巻線の中性点側巻線１２を巻いた鉄心の
主脚に巻いた三次巻線である。

この巻線配置では、三次巻線３を五脚鉄心の各主脚に分
割して巻いたものに比し、三次巻線３に対する絶縁構成
は一つの主脚のみに考慮すればよく、三次巻線３を巻い
ていない一次巻線の線路端側巻線１１ａ，１１ｂの外径
を小さくすることができる。

又１脚当りに巻かれる三次巻線の容量が一つの脚に巻い
た場合は３倍となるが、その増加による半径方向寸法の
増大に対し、超々高圧変圧器では絶縁寸法短縮の方が効
果があり、大容量器まで同一輸送限界寸法内で輸送する
ことが可能である。しかし、超々高圧変圧器では、その
力率調整、系統安定度向上のため、系統にＩＪァクトル
、コンデンサなどの調相設備を設けることが多く、この
場合これらのＩＪアク・トル、コンデンサは三次巻線に
接続されることが多い。

このような場合、三次巻線の容量としては、一次、二次
容量の３０〜３３％程度要求されるのが普通である。こ
のような場合に第１図に示す巻線配置で、仮に一次巻線
の線路端側巻線１１ａ，１１ｂおよび中性点側巻線１２
および二次巻線２を各脚ともき容量づつ巻いたとすると
、三次巻線３のある脚は各巻線の容量がほぼ等しくなる
。

一方、超々高圧変圧器例えば１１００／５５０／６狐Ｖ
器では、結線として単巻結線が採用されるが、この場合
、一次、二次巻線の自己容量は通過容量の季となり、上
記の場合二次分路巻線容量は、三次巻線容量の約享とな
り、所定の負荷をとることができない。したがってこの
場合分路巻線容量を三次容量に合わせて約２倍にする必
要があり、輸送限界でまとめることが困難となり、さら
に分割単位をふやす必要がある。本発明の目的は、超々
高圧変圧器をより小さなユニットに分割して組立輸送す
るのに通した経済的でコンパクトな変圧器を提供するに
ある。

以下、本発明を第２図に示す一実施例について説明する
。第２図において第１図と同一符号は同一部分を示すも
のであるからその説明を省略する。第２図において、そ
れぞれの分割単位変圧器Ａ，Ｂは、第１図と同様に一次
巻線の線路端側巻線１１ａ，１１ｂおよび中性点側巻線
１２、二次巻線２および三次巻線３を五脚鉄心に巻装し
て構成され、両分割単位変圧器Ａ，８の各巻線は図示の
ように並列接続されている。さらに本発明においては、
両分割単位変圧器Ａ，Ｂの他に、上記分割単位変圧器Ａ
，Ｂの三次容量を補足する一次巻線ＩＣ及び二次巻線２
Ｃを有する三次主負荷用単位変圧器Ｃを備え、その二次
巻線２Ｃを両分割単位変圧器Ａ，Ｂの三次巻線３，３の
端子Ｌ，Ｔ３ｏに接続し、その一次巻線ＩＣは両単位変
圧器Ａ，Ｂの二次巻線２，２，２の端子Ｔ２．Ｌｏに接
続されている。両分割単位変圧器Ａ，Ｂの構成は、単相
五脚鉄心の１主脚にのみ三次巻線３を巻き、二次巻線２
は各主脚並列に、−一次巻線は線路端側巻線１１ａ，１
１ｂとそれに直列に接続された二次端子Ｌに鞍がる中性
点側巻線１２とに二分し、中性点側巻線１２は三次巻線
３と同一脚に巻き、線路端側巻線１１ａ，１１ｂは他２
脚に並列に巻かれてある。

三次巻線３の容量は外部短絡時の短絡電流による電磁機
械力に十分に耐え、また冷却条件および輸送条件を勘案
して決定する。

特に単巻変圧器は三巻線同時負荷条件を考えると三次容
量によって分路巻線容量にも影響を与え、例えば第３図
に示す二等辺三角形負荷ＰＰ，Ｐｓ，ＰＴをとった場合
の分路巻線電流ｌｃは、ＩＣｉ小３‐ＩＰ）２十馬 ここでＩＰ，ｌｓは一次二次電流 ＶＰ，Ｖｓは一次二次電圧 ＰＰ，Ｐｓ，Ｐ’は一次二次三次負荷 で表わされることから、三次巻線容量を大きくとること
は単に三次巻線３の寸法増大をもたらすだけでなく、二
次巻線２の寸法増加をもきたし、輸送限界による制限が
きびしいときには、大きな制約条件となる。

なおこの場合三次巻線３の容量としては、同一脚の二次
巻線２の容量を下回る値とすることはいうまでもない。
このように両分割単位変圧器Ａ，Ｂに一部三次巻線を設
ける効果としては、超々高圧変圧器における一次または
二次巻線にタップが要求されるが、このタップ巻線を設
ける場合、輸送限界の問題からタップ巻線を単相側胸付
鉄心の側脚に巻くか、または別置直列変圧器として設け
るのが一般であり、このタップ巻線の励磁用巻線として
三次巻線を利用することが最も安価となる。

両分割単位変圧器Ａ，Ｂが有する三次容量では、不足す
る分が三次主負荷用単位変圧器Ｃで受け持つことになる
が、この三次主負荷用単位変圧器を主変圧器単位から分
割することは二次、三次巻線を輸送限界のためさらに分
割する方法にくらべ構造的に簡単で安価となるメリット
をあげることができる。なお三次主負荷用単位変圧器Ｃ
は両分割単位変圧器Ａ，Ｂに共通な単相器として構成す
ることもできるし、三次容量と輸送限界によっては三相
器として構成することも可能である。図面に示す各実施
例では、三次主負荷用単位変圧器Ｃを両分割単位変圧器
Ａ，Ｂと近接して配直し、ダクトなどで接続して一体と
することを想定しているが、三次主負荷用単位変圧器Ｃ
を三相調相設備置場所に合わせて両分割単位変圧器Ａ，
Ｂと離して配置し、ケーブルまたは架線により接続する
ことにより分割によって大形化する変圧器の設置スペー
スを分散させて変電所敷地の有効利用をはかることもで
きる。

さらに第２図においては両分割単位変圧器Ａ，Ｂを単相
三巻線の範囲で任意の分割方法、任意の鉄Ｍ叢造、巻線
配置に適用しうると同時に結線も単巻のみならず三巻線
についてもあてはまることになる。以上のように本発明
の変圧器によれば、一次、二次および三次容量を複数台
の単相器で構成し、この単相器の三次容量を補足するた
めの三次主負荷用単位変圧器との組み合せによって構成
したことにより、分割単位および巻線結線の選定を経済
的に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の変圧器の結線図、第２図は本発明の変圧
器の一実施例を示す結線図、第３図は同三巻線負荷を示
すベクトル図である。 Ａ，Ｂ・・・・・・分割単位変圧器、Ｃ・・・・・・三
次主負荷用単位変圧器、１１・・・・・・一次巻線の線
路端側巻線、１２・・・・・・一次巻線の中性点側巻線
、２・・・・・・次巻線、３・・・・・・三次巻線。 第１図 第３図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一次巻線、二次巻線および三次巻線を有する単相器
   で構成した分割単位変圧器と、この分割単位変圧器の三
   次容量を補足する一次巻線及び二次巻線を有する三次主
   負荷用単位変圧器とを設け、前記各分割単位変圧器の各
   巻線を並列に接続し、前記三次主負荷用単位変圧器の一
   次巻線を前記分割単位変圧器の二次巻線に、また同単位
   変圧器の二次巻線を三次巻線にそれぞれ並列に接続して
   成ることを特徴とする変圧器。