JPS6027798Y2 - 内燃機関のシリンダヘツド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シリンダヘッドの弁間ブリッジ部の燃焼室側
を、弁座に設けたつば部で覆うようにしたことを特徴と
する内燃機関のシリンダヘッドに関するものである。

従来、内燃機関のシリンダヘッドの弁間ブリッジ部は、
シリンダヘッドに設けられた冷却水室からの冷却も不充
分なうえ、熱負荷が最も高く、いわゆる、弁間亀裂と称
する不具合が発生する場合が多い。

特に、高負荷を要求される内燃機関においては、この種
の不具合が極めて多く、その改善策が要望されている。

そこで本考案は、前記の要望にこたえるためになされた
ものであり、シリンダヘッドの吸排気弁間に生ずる弁間
亀裂の防止をはかることを目的としたものである。

即ち、本考案は複数の弁座を嵌設せる内燃機関のシリン
ダヘッドにおいて、それらの弁座の燃焼室側の外周にそ
れぞれつば部を形成すると共に、弁間ブリッジ部をはさ
んで相対する２個の弁座の各つば部を、その弁間ブリッ
ジ部上で所定長さ接触せしめることにより構成される。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

第１図及び第２図の本考案の実施例における副室式内燃
機関のシリンダヘッド２では、２個の吸排気ポート１Ａ
、ＩＢの燃焼室３側端部に図示されてない吸排気弁に接
当する弁座４Ａ、４Ｂをそれぞれ嵌設せしめている。

そこで、熱負荷が最も高い相対する２個の吸排気ポート
ＩＡ、ＩＢとの間の弁間ブリッジ部６の燃焼室３側を覆
うように、２個の弁座４Ａ、４Ｂの燃焼室３側の外周に
それぞれつば部５Ａ、５Ｂを形成し、更に、それらっは
部５Ａ、５Ｂが弁間ブリッジ部６上で所定長さＬだけ接
触するようにしている。

なお、第１図の７で示すのは、シリンダヘッド２に設け
られた冷却水室であり、第２図の８で示すのは副室口で
ある。

このように、弁座４Ａ、４Ｂに形成したつば部５Ａ、５
Ｂの一部で弁間ブリッジ部６を覆うことにより、弁間ブ
リッジ部６を燃焼室３側の燃焼火炎から遮断することが
でき、弁間ブリッジ部６の熱的負荷を低減せしめている
。

従って、本考案を適用することにより、シリンダヘッド
の吸排気弁間に生ずる弁間亀裂を防止することができ、
その弁間ブリッジ部の熱負荷の低減が達成できるという
効果がある。

その結果、弁間距離に寸法上の余裕が生じ、その分だけ
弁径の増大も期待できるので、内燃機関の性能の向上が
はかれる。

また、弁座の燃焼室側の外周につば部を形成して、弁座
外径につば部の幅が加えられているので、弁座外径自体
は、吸排気弁間距離及び吸排気ポート径に見合った適正
な寸法に設定することができ、またこのようにつば部を
形成したことにより、弁座外径に関係なく、弁間ブリッ
ジ部を覆うつば部の接触部分を形成することができる。

特に、本考案はシリンダヘッドの強度が問題となる高負
荷を要求される内燃機関に対してはその効果が著しい。

なお、本考案は内燃機関全般に対して有効に適用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例におけるシリンダヘッドの弁間
ブリッジ部の要部縦断面図、第２図は第１図のＩ−Ｉ線
方向の平面図である。 ＩＡ、ＩＢ・・・・・・吸排気ボート、２・・・・・・
シリンダヘッド、３・・・・・・燃焼室、４Ａ、４Ｂ・
・・・・・弁座、５Ａ、５Ｂ・・・・・・つば部、６・
・・・・・弁間ブリッジ部、Ｌ・・・・・・所定長さ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の弁座を嵌設せる内燃機関のシリンダヘッドにおい
   て、それらの弁座の燃焼室側の外周にそれぞれつば部を
   形成すると共に、弁間ブリッジ部をはさんで相対する２
   個の弁座の各つば部を、その弁間ブリッジ部上で所定長
   さ接触せしめてなる内燃機関のシリシダヘッド。