JPS6026679Y2 - 家具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、転倒防止構造を備えた、たとえば調理台など
の家具に関する。

たとえば第１図に示すような家具である調理台において
は、本体ａの上部に引出しｂが設けられ、小物などを収
容できるようになっている。

この引出しｂの下部には開き戸Ｃを備えた図示しない収
容室が設けられる。

ところで、収容室の収容重量と比較して引出しｂの収容
重量が重い場合など、引出しｂを引出すと、本体ａが手
前側に傾く虞れがある。

また図示しないが、引出しｂを引出してから蓋をし、こ
の上で調理仕事をする場合もある。

このときも、力が入れば本体ａが手前側に倒れる虞れが
ある。

さらにまた調理台によって収容室にスライド自在なビン
立てを設けたものもあり、このビン立てを引出した場合
にも同様な結果になることが多い。

従来においては、この転倒防止手段として、本体ａの被
据付面に予め金具を固定し、この金具を覆って本体ａを
据付け、しかる後本体ａと金具とを固定具を介して固定
していた。

ところが、この本体と金具との位置合せが難しく、本体
を室の壁面に密着させるつもりでも、上記金具に対して
位置を合せると、本体と壁面との間に隙間が生じること
もある。

本考案は上記事情に着目してなされたものであり、その
目的とするところは、家具本体に座ぐり孔を有する転倒
防止枠を設け、本体底板の透孔を介して上記座ぐり孔に
固定具を挿入することにより固定具を介して家具本体を
被据付面に固定でき、いかなる状態によっても転倒を確
実に防止し得る家具を提供しようとするものである。

以下本考案の一実施例を第２図以下にもとづいて説明す
る。

図中１は、家具であるところのたとえば調理台の家具本
体である。

家具本体１の上面には天板２が設けられ、必要な調理を
行えるようになっている。

家具本体１の上部には引出し３が設けられる。

この引出し３を引出して蓋を載せ、調理を行うようにし
ても良い。

引出し３の下方前面には開閉扉４が枢着され、底板５上
に収容室６を形成する。

底板５の下部には台輪部７が設けられる。

この台輪部７内の背面側、すなわち本体１の底部奥方で
底板５の下面側には転倒防止枠８が幅方向に亘って固着
される。

これは接着剤を用いても、木ねじを使っても良く、要は
確実に底板５に固着することが必要である。

第２１図および第４図に示すように転倒防止枠８に対向
する底板５の部位には透孔９・・・が穿設される。

これら透孔９・・・に対向する転倒防止枠８の部位には
、透孔９と連通ずるように小径部と大径部とからなる座
ぐり孔１０・・・が穿設される。

しかして、家具本体１の据付けにあたっては、これを被
据付室の床面１１に載せ、その背面を壁面１２に密着す
ると良い。

位置が定まったら開閉扉４を開放して、固定具であると
ころの固定ねじ１３を透孔９を介して座ぐり孔１０に挿
入し、ドライバなどの工具を用いて固定ねじ１３を床面
１１に螺挿する。

固定ねじ１３の頭部は座ぐり孔１０の大径部と小径部と
の境目である段部に掛合し、転倒防止枠８の固定を為す
。

したがって、家具本体１は転倒防止枠８を介して固定ね
じ１３により床面１１に確実に固定されることになる。

ついで透孔９を化粧キャップ１４にて閉塞すれば、収容
室６に収容する物に気を使う必要がなくなる。

またこのように構成することにより、重い引出し３を引
出したり、この状態で力を入れるようなことがあっても
、家具本体１が手前側に倒れることはなく安心して調理
仕事を行える。

なお上記実施例においては家具として調理台を適用した
が、これに限定するものではなく他の形状の家具に用い
ても良い。

以上説明したように本考案によれば、所望位置に据付は
可能な完成された家具本体において、この底板奥方に転
倒防止枠を固着し、この転倒防止枠を固定具を介して被
据付面に固定するようにしたから、ごく簡単な構造で家
具本体の転倒を確実に防止でき使い勝手が向上するとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の従来例を示す家具であるところ調理台
の斜視図、第２図は本考案の一実施例を示す家具である
ところの調理台の斜視図、第３図はその底部から見た斜
視図、第４図はその要部の縦断面図である。 １・・・・・・家具本体、５・・・・・・底板、７・・
・・・・台輪部、８・・・・・・転倒防止枠、９・・・
・・・透孔、１０・・・・・・座ぐり孔、１１・・・・
・・（被据付室の）床面、１３・・・・・・固定具（固
定ねじ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に天板、前面に引出しおよび開閉扉、底板上に収納
   室等を備えるとともに台輪部上に一体的に設けられた所
   望位置に据付可能な家具本体と、この家具本体の上記底
   板奥方に穿設される透孔と、この透孔と連通ずる大径部
   および小径部とからなる座ぐり孔を有し底板下面に固着
   される転倒防止枠と、上記透孔を介して転倒防止枠の座
   ぐり孔に挿入されその頭部が大径部と小径部との境目で
   ある段部に掛合することにより転倒防止枠を介して被据
   付面に固定する固定家具とを具備したことを特徴とする
   家具。