JPS6024216Y2 - 家具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、転倒防止構造を備えた家具に関する。

第１図に示すような、たとえば洗面台のごとき家具にお
いては、家具本体ａの前面に引出しす。

ｂを備えている。

特に上部の引出しｂに重量のあるものを収容した場合な
ど、これを手前側に引けは家具本体ａの重心も手前側に
移動する。

重心の移動が大きければ、家具本体ａの転倒の虞れもあ
る。

したがって引出しｂに収容するものには注意して選択し
なければならない。

転倒事故は引出しが原因ばかりでなく、収納室に出し入
れ自在な載置棚を備えた家具においても、重量のあるも
のを載置棚に載せたままこれを引出した場合なども転倒
の虞れがある。

また出し入れ自在な調理棚を備えた調理台のごとき家具
も、上記整理棚を引出し、調理の際強い力を入れたとき
など転倒の虞れがある。

しかるに従来においては、特に家具本体に転倒防止構造
が備えられてはおらず、もっばら使用者の注意に頼って
いるのが現状である。

本考案は上記事情に着目してなされたものであり、その
目的とするところは、ごく簡単な転倒防止構造を備える
ことにより、収納性および作業性の向上を図れる家具を
提供しようとするものである。

以下本考案の一実施例を第２図および第３図にもとすい
て説明する。

図中１は家具本体であり、この前面には図示しない扉体
が枢着され収納室２が設けられる。

収納室２と並んで複数段の引出しを備えたもので良い。

また家具本体１に出し入れ自在な載置棚もしくは調理棚
を有するものであっても良い。

家具本体１の底板１ａの奥方には透孔３が穿設される。

この透孔３は位置を揃えて少くとも２つ設ければ、より
大なる効果がみられる。

それぞれの透孔３に脚具４が挿入嵌合される。

脚具４は上端に円環状の鍔部５を設けた円筒状のガイド
部６からなり、ガイド部６の下端部は有底状となってい
る。

換言すれば、ガイド部６は断面略コ字状であり、この上
端縁に一体的に鍔部５が設けられることとなる。

そして、ガイド部６の底面には取付孔７が穿設される。

上記鍔部５は底板１ａに掛合し、かつガイド部６は底板
１ａから下方へ突出して家具本体１の台輪部１ｂ内に延
出する。

ガイド部６の長さは台輪部１ｂの高さとほぼ等しいかわ
ずかに短くなるように設定する必要がある。

脚具４の上端開口部からガイド部６内に固定具であると
ころの固定ねじ８が落し込まれ、かつガイド部６に挿入
した図示しなりドライバのごとき工具によって固定ねじ
８を家具本体１の据付面Ｓに螺挿する。

固定ねじ８の頭部がガイド部６の底面に掛合するところ
から、これは脚具４を介して家具本体１を被据付面Ｓに
固定することとなる。

脚具４の上端開口部は最後に化粧キャップ９で閉塞すれ
ば良い。

しかして、たとえ家具本体１の重心が手前側に移動する
ような付勢力があっても、底板１ａの奥方は脚具４と固
定ねじ８とて被据付面Ｓに強固に連結しているので、転
倒の虞れは全くない。

なお上記実施例において脚具４は、円環状の鍔部５と円
筒状のガイド部６とから構成したがこれに限定されるも
のではなく第４図Ａ、 Ｂに示すような形状であっても
良い。

すなわち第４図Ａに示すように略コ字状に折曲形成され
るガイド部６ａと、このガイド部６ａの上端部に一体に
折曲される鍔部５ａとからなる脚具４ａであっても良い
。

また第４図Ｂに示すように複数の片部からなるガイド部
６ｂと、このガイド部６ｂの上端部に一体に折曲される
鍔部５ｂとからなる脚具４ｂであっても良い。

いずれのガイド部６ａｔ６ｂも上記透孔３に挿入でき、
かつその長さは台輪部１ｂの高さとほぼ等しいかわずか
に低いことが必要である。

ガイド部６ａ、６ｂの底面に取付孔７ａ、７ｂを穿設す
ることまた鍔部５ａ、５ｂは底板１ａに掛合することは
勿論である。

以上説明したように本考案によれば、引出し等を備えた
家具本体の底板に透孔を穿設し、この透孔に脚具の断面
略コ字状のガイド部を嵌合して台輪部内に挿入し、上記
ガイド部の上端縁に一体的に設けられた鍔部は上記底板
に掛合し、固定具で上記ガイド部底面と家具本体の据付
面とを着脱自在に固定するようにしたから、ごく簡単な
構造でありながら、家具本体の転倒を確実に防止して収
納および作業に神経を使う必要がなく、収納性および作
業性の向上を図れ移動も簡単であるという実用上の効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の従来例を示す家具の斜視図、第２図は
本考案の一実施例を示す家具要部の分解斜視図、第３図
はその組立てた状態の縦断面図、第４図ＡおよびＢは本
考案の他の実施例を示す脚具の斜視図である。 １・・・・・・家具本体、１ａ・・・・・・底板、３・
・・・・・透孔、１ｂ・・・・・・台輪部、６・・・・
・・ガイド部、５・・・・・・鍔部、４・・・・・・脚
具、８・・・・・・固定具（固定ねじ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引き出し等を備えた家具本体と、この家具本体の底板に
   穿設される透孔と、この透孔に嵌合し家具本体の台輪部
   内へ挿入される断面略コ字状のガイド部およびこのガイ
   ド部の上端縁に一体的に設けられ上記底板に係合する鍔
   部を有する脚具と、この脚具のガイド部底面を上記家具
   本体の据付面に着脱自在に固定する固定具とを具備した
   ことを特徴とする家具。