JPS6026108Y2 - コークス炉炉上掃除装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、コークス炉炉上の掃除装置に係るものであ
る。

更に詳しくは真空吸引によってコークス炉上を掃除する
装置に関するものである。

コークス炉上は、石炭装入時に落ちこぼれる石炭粉、装
入口シール材の残留物、塵埃等により活況され、そのま
ま放置すれば作業環境を悪化させるばかりでなく飛散し
て二次公害を引き起す恐れもあるので、常時清掃を行う
必要がある。

さて、コークス炉上掃除装置の１つとして、コークス炉
面と一定間隔を保って両端を車輪で支持された吸引ノズ
ルによりコークス炉上面を舐めるように移動して石炭粉
、その他の塵埃（以下塵埃という）を捕捉する真空吸引
方式のものが知られ炉上表面の塵埃を清掃し一応の効果
を挙げているが、しかし乍ら装炭車軌条架台直下には、
掃除機の構造上、吸引ノズルが近接することができない
。

従ってそこでは風雨により吹き寄せられた塵埃の集積量
が著しいにもかかわらず、この吸引を行うことができず
、炉上掃除の隘路となっていた。

本考案は、このような課題を解決するため、その改善を
種々検討した結果完成したたもので、装炭車上を横行す
る台車に、コークス炉面と近接対向するように釣支され
た吸引ノズルによりコークス炉面上の塵埃を吸引するコ
ークス炉上掃除装置において、装炭車の車輪支持水平枠
の下方側部に圧空噴射ノズルを設け、炉上掃除中、上記
吸引ノズルが装炭車軌条に近づいてくると、これを装炭
車架台上に設けられたリミットスイッチにより検出して
、一定時間上記装炭車軌条の基部に向けて上記圧空噴射
ノズルから圧空を噴射し、そこに集積する塵埃を一旦吹
き飛ばして、吸引ノズルで吸引するようにしたことを特
徴とするコークス炉炉上掃除装置である。

以下本考案をその一実施例を示す図面に基いて説明する
。

第１図は本装置における側面拡大略図、第２図は装炭車
に塔載された台車に釣支されている炉上掃除装置の吸引
ノズル両端に設けられた車輪が４面より離れて宙に浮い
て掃除動作する前の状態を示す正面図、第３〜６図は上
記車輪が４面に接地して吸引ノズルが掃除動作を開始し
てから、ワンサイクルの掃除動作を終る迄の掃除機の動
きをそれぞれ示す図である。

図中１２．１２ａは、両端に車輪１，１ａが設けられて
先端の吸引口２が、コークス炉面３と一定の間隔に維持
された吸引ノズルでコークス炉のコークス押出側とコー
クス排出側に一基づつ設けられ、装炭車上を装炭車の走
行方向と直角に横行する台車４に油圧装置５およびリン
ク機構６により、上下作動する可撓性の吸引管１５と支
持枠１６を介して釣支されており装炭車が走行する時は
車輪１，１ａが宙に浮いてコークス炉上面３と離れ、軌
条７および炉上面３と接触しないようになっている。

装炭車車輪支持水平枠８の下方側部には複数個の圧空噴
射ノズル１３を枝設した圧空本管９が装炭車の軌条に副
って固設されており、ここから圧空が４面にむけて垂直
に噴射されるように構成されている。

尚、図示しないが上記圧空本管は、装炭車車輪支持水平
枠８の内側に設けてもよい。

又、装炭車上に敷設されている上記台車４の横行軌条１
０に副ってコークス炉の押出側にリミットスイッチＬＳ
１．Ｌｓ２．ＬＳ３が、排出側ニＬＳ５、 ＬＳ６．
ＬＳ７が、又、中央にはＬＳ４が設けられており、これ
らと台車４の両端に取り付けられている蹴り金具１１．
ｌｌａとが接することにより装炭車上に設けられる制御
装置（図示せず）からの指令により台車４の発進および
停止、吸引ノズル１２，１２ａの場降、圧空噴ノズル１
３からの圧空噴射および停止等の動作が行われるように
なっている。

以下本装置の作動について説明すると、装炭車が走行を
停止して炭化室への石炭装入を完了した状態では、台車
４は第２図に示すように装炭車の右端に位置して停止し
、台車４の蹴り金具１１がリミットスイッチＬＳ Ｉに
、蹴り金具１１ａがリミットスイッチＬＳ４にそれぞれ
接しており、これに釣支されている炉上掃除機の吸引ノ
ズル１２．１２ａは、コークス炉上面３と離れて宙に浮
いた状態となっている（第２図）。

次に、装炭車上に操作スイッチ（図示せず）を入れると
制御装置（図示せず）により、装炭車上の吸引ブロワ−
（図示せず）は、稼動し始め台車４に釣支されている吸
引ノズル１２は下降腰その車輪１がコークス炉上面３に
接し、タイマーにより一定時間経過後、台車４は左へ横
行し、これに伴って吸引ノズル１２も左へ移動腰コーク
ス炉上掃除の操作を行なう。

即ち、吸引ノズル１２により吸引された塵埃は吸引管１
５を経て塵埃タンク１６へ捕集される。

台車４の横行により、台車４に取付けられた蹴ると金具
１１がリミットスイッチＬＳ２を蹴り、台車４は移動を
停止し、同時に装炭車上の圧空タンク（図示せず）から
圧空本管９に到る圧空供給配管の電磁弁１４が励磁され
開となってタイマーにより一定時間、圧空本管９へ圧空
が送られ圧空噴射ノズル１３から、装炭車の走行軌条７
の基部に向って一定圧で噴射され堆積塵埃が吹き飛ばさ
れる（第３図）。

次にタイマーにより圧空供給配管の電磁弁１４が閉とな
り、前記圧空の噴射が終ると油圧装置５およびリンク機
構６により、吸引ノズル１２が揚昇し、車輪１はコーク
ス炉面上を離れ、タイマーにより一定時間経過後、台車
４は更に左側に走行軌条７を跨ぐ格好で横行し、これに
より蹴り金具１１がリミットスイッチＬＳ３を蹴って、
吸引ノズル１２は再び下降し、その車輪１がコークス炉
上面３に接すると共に、タイマーにより一定時間経過後
、台車４は左側へ横行し、この間吸引ノズル１２はコー
クス炉上面３の掃除を行なう（第４図）。

台車４が左側に横行した結果、蹴り金具１１がリミット
スイッチＬＳ４を蹴ると、台車４は直ちに横行を停止し
、次のコークス炉上の掃除作業指令を持つ。

以上の様な吸引ノズル１２の作動に対して、これと対称
に台車４に釣支されている吸引ノズル１２ａもコークス
炉上面３の他の片側即ちコークス排出側の掃除動作も行
うのである。

即ち、吸引ノズル１２が第３図〜４図において左側へ向
ってコークス炉上面３の片側即ち、コークス排出側を掃
除しつつ移動する間、吸引ノズル１２ａはコークス炉上
面３を離れ台車４に釣支されたままで左側に移動し台車
４の他の蹴り金具１１ａとリミットスイッチＬＳ７とが
接する（即ち台車４の蹴り金具１１がリミットスイッチ
ＬＳ４と接する）とその移動が一旦停止し、油圧装置５
及びリンク機構６の作動により、吸引ノズル１２は揚昇
し、コークス炉上面３と離れ宙に浮いた状態となってい
る。

次に、制御装置（図示せず）からの作動信号により、吸
引ノズル１２ａが降下して車輪１ａがコークス炉口３上
に接地し、台車４が図面右側へ向って作動を始め（第５
図参照）、台車４の蹴り金具１１がリミットスイッチＬ
Ｓ２．ＬＳ３．Ｌｓ４を蹴ることによって、吸引ノズル
１２が左側に移動しつつ、作動するのと同一の対称作動
をし、蹴り金具１１ａがリミットスイッチＬＳ５．ＬＳ
５を蹴り、コークス炉上面３を掃除し乍ら右側へ移動す
る。

又、この間、吸引ノズル１２はコークス炉上面３を離れ
、台車４に釣支されたままで右側に移動する。

かくして、蹴り金具１１ａがリミットスイッチＬＳ４と
接した時、即ち前記蹴り金具１１がリミットスイッチＬ
Ｓ１と接した時、台車４は停止する。

このように吸引ノズル１２及び１２ａの両吸引ノズルの
作動によりコークス炉上面３のコークス排出側、及び、
押出側の両面が、まんべんなく掃除されるものである。

尚、上記説明では、圧空本管を車輪支持水平枠８の外側
に設けた場合について述べたが、内側にも同様の圧空噴
射ノズルを設けて作動するように構成すると、より十分
な効果が期待できることは勿論のことである。

本考案は以上述べたように、真空吸引式のコークス炉炉
上掃除装置において、コークス炉面で最も多く集積する
軌条基部廻りの塵埃を台車の移動による掃除作業中に、
自動的に圧空噴射ノズルから圧空を噴射して塵埃を吸引
し、コークス炉上清掃の効果を挙げることができるもの
であり、作業環境の改善上有用な考案といえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本装置における側面略図、及び吸引ノズルの拡
大図、第２図は炉上掃除装置の作動前状態を示す正面略
図、第３〜６図は上記装置が作動開始から終了するそれ
ぞれの状態を示す正面略図である。 １．１ａ・・・・・・車輪、２・・・・・・吸引口、３
・・・・・・コークス炉上面、４・・・・・・台車、５
・・・・・・油圧装置、６・・・・・・リンク機構、７
・・・・・・軌条、８・・・・・・装炭車車輪支持水平
枠、９・・・・・・圧空本管、１０・・・・・・横行軌
条、１１、ｌｌａ・・・・・・蹴り金具、１２，１２ａ
・・・・・・吸引ノズル、１３・・・・・・圧空噴射ノ
ズル、１４・・・・・・電磁弁、１５・・・・・・吸引
管、１６・・・・・・支持枠、１７・・・・・・塵埃タ
ンク、ＬＳｌ、 ＬＳ２．ＬＳ３．ＬＳ５．ＬＳ６、Ｌ
Ｓ７・・・リミットスイッチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 装炭車上に搭載され装炭車の走行方向に対して直角
   に横行する台車に、コークス炉面と近接対向するよう釣
   支された吸引ノズルを有し、この吸引ノズルによりコー
   クス炉面上の塵埃を吸引するコークス炉上掃除装置にお
   いて、装炭車の車輪支持水平枠の下方側部に圧空噴射ノ
   ズルを固設し、掃除中、上記吸引ノズルが装炭車軌条に
   近づいてくると、これを装炭車架台上に設けられたリミ
   ットスイッチにより検出腰一定時間上記装炭車軌条の基
   部に向けて圧空を上記圧空噴射ノズルから噴射するよう
   にしたことを特徴とするコークス炉炉上掃除装置。 ２ 対称位置に設けられる２基の吸引ノズルにより、一
   方はコークス炉面上の押出側の塵埃を、他の一方は排出
   側の塵埃を吸引するようにした実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のコークス炉炉上掃除装置。 ３ 圧空噴射ノズルが、装炭車軌条に副う車輪支持水平
   枠下方の外側部及び／又は内側部に固設されている実用
   新案登録請求の範囲第１項記載のコークス炉炉上掃除装
   置。