JP3707946B2 - コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ - Google Patents

コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ Download PDF

Info

Publication number
JP3707946B2
JP3707946B2 JP03345199A JP3345199A JP3707946B2 JP 3707946 B2 JP3707946 B2 JP 3707946B2 JP 03345199 A JP03345199 A JP 03345199A JP 3345199 A JP3345199 A JP 3345199A JP 3707946 B2 JP3707946 B2 JP 3707946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature measuring
cleaner
furnace
measuring duct
cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03345199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000230176A (ja
Inventor
雅一 阪口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Coke and Chemicals Co Ltd filed Critical Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority to JP03345199A priority Critical patent/JP3707946B2/ja
Publication of JP2000230176A publication Critical patent/JP2000230176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3707946B2 publication Critical patent/JP3707946B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークス炉炉上(F) の測温ダクト(D) 周りに堆積する石炭粉、余剰シール材、塵埃などを確実に除去できるコークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
〈炉上クリーナ、掃除しにくい場所〉
コークス炉の炉上(F) に堆積している石炭粉や余剰シール材などの汚れは、コークス炉装炭車(C) に搭載している炉上クリーナと称される炉上掃除用のクリーナにより除去され、炉上の美化と粉塵飛散の防止が図られる。
【0003】
しかしながら、現状では炉上クリーナでは掃除しにくい場所がいくつかある。そのような場所の例は、次に述べる測温ダクト(D) 周りと、後に述べる軌条脇と、後に述べる上昇管周りである。
【0004】
〈測温ダクト周りの掃除〉
測温ダクト(D) は、後述の図4に付記のように、そして図5に斜視図を示してあるように、コークス炉炉上(F) のほぼ中央部に炉団方向に設置されている燃焼室内の温度を測定する熱電対を炉上作業者が踏んで損傷しないよう保護するための脚付きのダクトであるが、そのダクト(D) の脚元付近ないし脚元内側の炉上(F) には、こぼれ落ちた石炭粉、余剰シール材、塵埃などが多く堆積している。この測温ダクト(D) 周りの堆積物は、従来の炉上クリーナでは清掃が困難であるため、炉上作業者が定期的に清掃しているのが実状である。
【0005】
〈軌条脇の掃除〉
測温ダクト(D) 周りを掃除するためのクリーナにかかるものではないが、従来の炉上クリーナに装炭車(C) の軌条(R) 脇をも掃除する機能を持たせるべく、以下に示すように炉上クリーナに圧空噴射機構を装備するようにしたものが提案されている。
【0006】
(1)実公昭60−26108号公報(実開昭56−126466号公報)には、装炭車上に搭載され装炭車の走行方向に対して直角に横行する台車に、コークス炉面と近接対向するように釣支された吸引ノズルを有し、この吸引ノズルよりコークス炉面上の塵埃を吸引するコークス炉上掃除装置(つまり従来の炉上クリーナ)において、装炭車の車輪支持水平枠の下方側部に圧空噴射ノズルを固設し、掃除中、上記吸引ノズルが装炭車軌条に近づいてくると、これを装炭車架台上に設けられたリミットスイッチにより検出し、一定時間上記装炭車基部に向けて圧空を上記圧空噴射ノズルから噴射するようにしたコークス炉炉上掃除装置が示されている。
【0007】
(2)実開昭56−146745号公報には、コークス炉装炭車上に装炭車軌条と直交する軌条を配設して台車を走行自在に載置し、該台車上に除塵機と排風機を積載し、除塵機、排風機と吸引管、可撓管を介して連結した吸引ノズルを有する炉上クリーナ(つまり従来の炉上クリーナ)において、排風機の吸気側に外気取入弁、排気側に排気弁を設け、吸引ノズルの両側面に圧縮空気噴出ノズルを配設して排風機の排気側と二股噴出管、可撓管を介して連結し、装炭車軌条近傍で外気取入弁を開放し、排気弁を閉止して圧縮空気噴出ノズルより空気を噴出せしめるようにしたコークス炉炉上クリーナが示されている。
【0008】
(3)実開昭59−76541号公報には、コークス炉装炭車上に装炭車軌条と直交する軌条を配設して台車を走行自在に載置すると共に、この台車上に除塵機と排風機とを積載し、これら除塵機、排風機に連結した吸引管の先端に吸引ノズルを設けてなるコークス炉の炉上クリーニング装置(つまり従来の炉上クリーナ)において、コークス炉上または装炭車に配管されているエア配管に開閉弁を介して気吹管を接続し、この気吹管の先端に前記吸引ノズルの近傍に配置される気吹ノズルを設けるようにしたコークス炉の炉上クリーニング装置が示されている。
【0009】
〈上昇管の間の掃除〉
測温ダクト(D) 周りを掃除するためのクリーナにかかるものではないが、コークス炉の上昇管の間を掃除するように工夫したクリーナについては、次のような提案がなされている。
【0010】
(4)実開昭61−16351号公報には、除塵機、排風機に接続する吸引ノズルが装炭車軌条と直角に移動自在の炉上クリーナにおいて、上昇管側吸引ノズルの両端部に炭化室の心心距離で傾動自在に吸引管を突設して先端に端部用吸引ノズルを配設したコークス炉炉上クリーナが示されている。
【0011】
(5)実開昭62−70151号公報には、コークス炉装炭車の錠炭フードの昇降レバーの昇降に連動して、上昇管の間の炉上に吸引フードを進退せしめるリンク機構を、装炭車に設けると共に上記吸引フードを可撓管を介して装炭車に搭載した除塵機に連結したコークス炉の上昇管部炉上クリーナが示されている。
【0012】
(6)特開平3−59090号公報には、コークス炉装入車に搭載または牽引して操作され、炭化室の各装入口間を含む側の炉頂面に残された石炭粉塵を、吸引ノズルの作動により吸引除去して清掃する炉頂清掃装置において、前記吸引ノズルに連動して作動され、所定圧力の圧縮エアを吹き出すエア吹かしノズルを設け、このエア吹かしノズルによって、
前記炉頂面の端部付近に突出した上昇管の周辺部に残されている石炭粉塵を、前記各装入口間を含む側に吹き寄せ得るようにしたコークス炉の炉頂清掃装置が示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の炉上クリーナにより炉上(F) の測温ダクト(D) 周りをも掃除しようとするときには、駆動装置を用いて炉上クリーナを定位置から測温ダクト(D) 周りに移動させ、任意の時間炉上(F) と吸引口とを密着させて吸引を行った後、定位置に戻さなければならないが、測温ダクト(D) が炉上(F) に突出して障害物となっているので堆積物の除去は測温ダクト(D) 周りでは到底充分にはできないこと、炉上クリーナは他の領域の清掃を行わなければならないので吸引時間が制限されること、密閉吸引のみでは測温ダクト(D) の脚元内側の堆積物の除去ができないことなどの問題点がある。
【0014】
上述の(1)〜(3)あるいは(4)〜(6)のような工夫を加えた炉上クリーナも、
もともと掃除対象個所が相違しているので、測温ダクト(D) 周りを掃除する目的には利用できない。
【0015】
本発明は、このような背景下において、装炭車(C) に炉上クリーナとは別に搭載するクリーナであって、炉上(F) の測温ダクト(D) 周りに堆積、固着した石炭粉、余剰シール材、塵埃などの堆積物を、炉上クリーナによる掃除可能域にまで確実に吹き飛ばすことのできるコークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナを提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のコークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナは、
(イ)コークス炉炉上(F) に敷設の装炭車軌条(R) 上を炉団方向に走行する装炭車(C) に搭載され、コークス炉炉上(F) の測温ダクト(D) 設置部周りの掃除を行うための測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) であること、
(ロ)該測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) は、装炭車軌条 (R) の敷設方向とは直交する方向に走行するように装炭車 (C) に搭載されている吸引ノズル付き炉上クリーナとは別の位置に別の装置として、装炭車 (C) に搭載されたものであること、
(ハ)該測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) の搭載位置は装炭車 (C) の中央付近の測温ダクト (D) に沿う位置であり、該測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) 自体は装炭車 (C) 上を走行するものではないこと、
(ニ)そして、該測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、
(ニ−1)吹き出しノズル(2) を備えかつ水平姿勢にある吹き出し配管(3) を上下方向に昇降させる第1手段(4) と、その吹き出し配管(3) を左右方向(炉団方向)に揺動する第2手段(5) とを備えており、
(ニ−2)もって、吹き出し配管(3) の昇降および揺動を行いながら吹き出しノズル(2) からの測温ダクト(D) 設置部周りへのエア吹き付けを行いうるようにしてあること
を特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0018】
周知のように、コークス炉の炉上(F) には装炭車軌条(R) が敷設され、その軌条(R) 上を炉団方向に装炭車(C) が走行している。装炭車(C) は、炭槽から石炭を受けて運び、シュート口(E) から炭化室に石炭を装入するための作業車である。そしてこの装炭車(C) には、炉上クリーナ用の軌条が上記装炭車軌条(R) とは直交する方向に設置してあり、その軌条上を炉上クリーナが走行する。炉上クリーナは、除塵機および排風機を設けた台車から、吸引ノズルを下方に向けて延ばすように配置した構造を有する。装炭時には炉上クリーナが装炭車(C) 上の定位置から移動して再び定位置に戻るようにプログラムしてあり、
その移動の間に、炉上クリーナの台車下方に設けてある吸引ノズルが降下して吸引口が炉上(F) に密着し、炉上の掃除が行われる。
【0019】
本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、装炭車(C) に、上記従来の炉上クリーナとは別の位置に別の装置として搭載するものである。図4は、コークス炉炉上(F) の軌条(R) 上を走行する装炭車(C) に対する測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) の位置関係の一例を模式的に示した説明図である。図4には、測温ダクト(D) の位置も示してある。
【0020】
なお、上に述べた炉上クリーナは、装炭車(C) の一隅(図4の左上)を定位置として、
図4の左右方向に走行する。(M) は装炭車(C) の運転室であるが、装炭車(C) は通常は無人で運転される。(H) は装炭車(C) に搭載のホッパー、(E) は装炭車(C) に設けたシュート口である。(R) は装炭車(C) の軌条である。
【0021】
さて、本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、コークス炉炉上(F) の軌条(R) 上を走行する装炭車(C) に搭載される。装炭車(C) 上の搭載位置は、上記の図4に示したように、測温ダクト(D) に沿う部位である。念のため述べると、この測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) 自体は、装炭車 (C) 上を走行するものではない。
【0022】
後述の図1〜3のように、本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、吹き出しノズル(2) を備えかつ水平姿勢にある吹き出し配管(3) を上下方向に昇降させる第1手段(4) と、その吹き出し配管(3) を左右方向(炉団方向)に揺動する第2手段(5) とを備えている。
【0023】
第1手段(4) は、昇降用の流体圧シリンダ(油圧式、水圧式または空圧式のシリンダ、
殊に空気圧シリンダ)とすることが実際的である。第2手段(5) は、左右揺動用の流体圧シリンダ(油圧式、水圧式または空圧式のシリンダ、殊に空気圧シリンダ)と、その動きを吹き出し配管(3) に伝える関連部材で構成することが好ましい。ただし、第1手段(4) および第2手段(5) の少なくとも一方は、流体圧シリンダと同様に諸部材を昇降または揺動しうる手段であれば、モータ、カム、ワイヤ移動機構、ソレノイドなどを用いたものであってもよい。
【0024】
吹き出し配管(3) は適当な長さのパイプからなり、その下側には所定数の吹き出しノズル(2) が設置される。測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、軌条(R) 上を走行する装炭車(C) の特定位置に搭載され、吹き出し配管(3) はその長さ方向が炉団方向(軌条(R) と平行)になるように水平に設置される。
【0025】
本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) のより具体的な構成は、第1手段(4) として昇降用の流体圧シリンダ(同じ(4) の符号を用いる)を用い、第2手段(5) として左右揺動用の流体圧シリンダ(同じ(5) の符号を用いる)と関連部材とを用いた場合を例にとると、次の如くである。
【0026】
まず、装炭車(C) の機枠に、適当な治具や連絡部材を介して昇降用の流体圧シリンダ(4) を垂下設置する。そしてその昇降用の流体圧シリンダ(4) に、吹き出し配管(3) と左右揺動用の流体圧シリンダ(5) とを支承する。この場合、昇降用の流体圧シリンダ(4) による吹き出し配管(3) および左右揺動用の流体圧シリンダ(5) の円滑な昇降を可能にするため、たとえば、昇降用の流体圧シリンダ(4) の下端側にフレーム(6) を設けると共に、そのフレーム(6) の両サイドにガイドフレーム(6a), (6a)を固設し、そのガイドフレーム(6a), (6a)が、装炭車(C) の機枠に垂直方向に設置したガイドレール(7), (7)に沿って円滑に昇降移動できるようにする。そして、たとえば、フレーム(6) の手前側のやや下方に左右揺動用の流体圧シリンダ(5) を取り付け、流体圧シリンダ(5) のピストンの動きが、リンク(8) を介して、フレーム(6) の奥側やや下方に水平姿勢に配置した吹き出し配管(3) に伝わってこれを左右方向に揺動するようにするのである。
【0027】
昇降用の流体圧シリンダ(4) は、吹き出し配管(3) および左右揺動用の流体圧シリンダ(5) の重量を支えてそれらを昇降させるが、このときの昇降を円滑にかつできるだけ小エネルギーで行うことができるようにするため、これらの部材(3), (5)に見合う重量のカウンタウエイト(9), (9)をワイヤ(10)を介して設けることが好ましい。
【0028】
上記吹き出し配管(3) にはエアホース(11), (11)を連絡し、圧空を供給することができるようにする。
【0029】
そして吹き出し配管(3) の下面側には、所定の間隔で吹き出しノズル(2) を設置する。吹き出し配管(3) に設ける吹き出しノズル(2) の数は、たとえば8〜20個(好ましくは10〜16個)とすることが多い。吹き出しノズル(2) は、その吹き出し角度を調節できるようにすることが望ましい。
【0030】
吹き出しノズル(2) の吹き出し角度は、中心角度で、水平方向に対して20〜70°、
殊に30〜70°とすることが多い。この場合、吹き出しノズル(2) が上方位置にあるときと下方位置にあるときとで、吹き出し角度が自動変更されるようにすることもできる。
【0031】
本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、このような構造を有するので、吹き出し配管(3) の昇降および揺動を行いながら吹き出しノズル(2) からの測温ダクト(D) 設置部周りの炉上(F) へのエア吹き付けを行うことができる。このときには、吹き出し配管(3) を、所定の時間プログラムに従って、上の定位置と下の定位置との間を交互に昇降させると共に、左右揺動を行い、また必要に応じて、吹き出しノズル(2) の角度を変更したりエアの吹き出し速度や量を変化させたりして、付着している堆積物に対するエアの角度、向き、距離、速度を変動させるようにする。
【0032】
なお、測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) の適当個所、特に昇降用の流体圧シリンダ(4) の横で吹き出し配管(3) の上方の個所には、装炭口からの熱や炎から装置を防ぐために、防熱カバー(12)を設けることが好ましい。
【0033】
〈作用〉
上述のように、本発明においては、吹き出しノズル(2) を備えた吹き出し配管(3) を上下方向に昇降させる第1手段(4) と、その吹き出し配管(3) を左右方向(炉団方向)に揺動する第2手段(5) とを備えているので、吹き出し配管(3) の昇降および揺動を行いながら吹き出しノズル(2) からの測温ダクト(D) 設置部周りへのエア吹き付けを行うことができる。
【0034】
そしてこのように上下昇降および左右揺動を行いながらエアの吹き付けを行うことにより、測温ダクト(D) 周り、つまりダクト(D) の脚元付近ないし脚元内側の炉上(F) に堆積、固着した石炭粉、余剰シール材、塵埃などの堆積物が剥がされて、炉上クリーナによる掃除可能域にまで確実に吹き飛ばされる。この吹き飛ばし効果は顕著であり、単に一定の高さや方向からエアを吹き付ける場合に比し、比較にならないほどすぐれた掃除効果が奏される。加えて、本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、従来の炉上クリーナとは別の位置に別の装置として装炭車(C) に搭載され、測温ダクト(D) 周りの掃除用に特化されたものであるので(測温ダクト(D) の位置は決まっている)、常時清掃することができる。また測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は装炭車(C) の中央部付近に位置しているため、吹き飛ばされた塵埃等が過度に遠くにまで飛散されることがない。
【0035】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
【0036】
実施例
図1は本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) の一例を示した正面図(軌条(R) 方向とは直角方向から見た図)である。図2は図1の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) の側面図(軌条(R) 方向から見た図)である。図3は図1の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) のA−A矢視図である。
【0037】
測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、コークス炉炉上(F) の軌条(R) 上を走行する装炭車(C) に搭載されている。装炭車(C) への搭載位置は、図4に示したように、装炭車(C) の中央付近の個所である。
【0038】
第1手段(4) は昇降用の空気圧シリンダからなり、第2手段(5) は左右揺動用の空気圧シリンダと関連部材とからなる。
【0039】
この昇降用の空気圧シリンダ(4) は、装炭車(C) の機枠に連絡部材を介して垂下設置してある。昇降用の流体圧シリンダ(4) の下端側にはフレーム(6) を設け、そのフレーム(6) の両サイドにはM字に近い形にガイドフレーム(6a), (6a)を固設してある。ガイドフレーム(6a), (6a)は、装炭車(C) の機枠に垂直方向に設置したガイドレール(7), (7)に沿って円滑に昇降移動できるようになっている。
【0040】
フレーム(6) の手前側のやや下方には左右揺動用の流体圧シリンダ(5) を取り付けてあり、流体圧シリンダ(5) のピストンの動きが、図3のようにリンク(8) を介して、フレーム(6) の奥側やや下方に水平姿勢に配置した吹き出し配管(3) に伝わってこれを左右方向に揺動するようにしてある。左→右、右→左への揺動時間は、たとえば各4秒に設定される。
【0041】
吹き出し配管(3) からは、一定間隔で吹き出しノズル(2) を計12個設けてあり、斜め下側(図2に付記のように中心角度で水平方向に対して60°)に向けてエアを吹き出すようにしてある。なお吹き出しノズル(2) の角度は、水平方向に対して30〜70°に調整可能にされている。また吹き出し配管(3) にはエアホース(11), (11)が連絡され、図示せざる炉上クリーナの排気ブロワを利用して(専用のコンプレッサを用いてもよいが、排気ブロワを利用する方が装置コスト上有利である)、圧空を供給することができるようにしてある。
【0042】
昇降用の空気圧シリンダ(4) がエア不足により降下し、吹き出し配管(3) などが障害物等に接触して故障するのを防止するため、吹き出しノズル(2) 付きの吹き出し配管(3) 、左右揺動用の流体圧シリンダ(5) 、フレーム(6) 、ガイドフレーム(6a), (6a)などを釣るように、カウンタウエイト(9), (9)とワイヤ(10)とを設けてある。
【0043】
左右揺動用の流体圧シリンダ(5) による吹き出し配管(3) の左右揺動ピッチは、この実施例では120mmピッチとなるようにしてある。また吹き出し配管(3) の吹き出しノズル(2) の炉上(F) からの高さは、配管径中心からの距離で、230mmと530mmの2水準になるように設定してある。
【0044】
昇降用の空気圧シリンダ(4) および左右揺動用の流体圧シリンダ(5) を作動させると、
吹き出し配管(3) が上下昇降および左右揺動しながら、吹き出しノズル(2) からエアが吹き出し、測温ダクト(D) の上面やそのダクト(D) の脚元付近や脚元内側の炉上(F) に堆積、固着した石炭粉、余剰シール材、塵埃などの堆積物が容易に剥がされ、炉上クリーナによる掃除可能域にまで確実に吹き飛ばされる。吹き飛ばされた石炭粉、余剰シール材、塵埃などは、後に炉上クリーナにより吸引され、清掃が図られる。
【0045】
この測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) を用いて測温ダクト(D) 周りを掃除したときには、ほぼ完全な掃除が達成できた。一方、炉上クリーナのみを用いたときには、この個所の掃除が全くできなかった。
【0046】
【発明の効果】
作用の項で述べたように、本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) を用いて吹き出し配管(3) を上下昇降および左右揺動させながらエアの吹き付けを行うと、測温ダクト(D) 周り、つまりダクト(D) の脚元付近ないし脚元内側の炉上(F) に堆積、固着した石炭粉、余剰シール材、塵埃などの堆積物が圧力変動により剥がされ、炉上クリーナによる掃除可能域にまで確実に吹き飛ばされる。この吹き飛ばし効果は顕著であり、単に一定の高さや方向からエアを吹き付ける場合に比し、比較にならないほどすぐれた掃除効果が奏される。
【0047】
加えて、本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、従来の炉上クリーナとは別に装炭車(C) に搭載され、測温ダクト(D) 周りの掃除用に特化されたものであるので、常時清掃することができる。
【0048】
また測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は装炭車(C) の中央部付近に位置しているため、吹き飛ばされた塵埃等が過度に遠くにまで飛散されることがない。
【0049】
よって、本発明によれば、従来懸案となっていた測温ダクト(D) 周りの掃除の難しさを根本的に解決することができる。なお、炉上(F) に脚付きのダクトを設けたような場合においても、この測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) を用いて掃除を行うことができる。
【0050】
また、吹き出しノズル(2) からのエアの吹き出しのために炉上クリーナの排気ブロワを利用することができるので、新たにコンプレッサを取り付けることは必須ではない。
【0051】
そして本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、無人で操作されるものである上、装置の構造および機構も比較的シンプルであり、装置コスト、メンテナンスの点でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) の一例を示した正面図(軌条(R) 方向とは
直角方向から見た図)である。
【図2】 図1の軌条脇掃除用クリーナ(1) の側面図(軌条(R) 方向から見た図)である。
【図3】 図1の軌条脇掃除用クリーナ(1) のA−A矢視図である。
【図4】 コークス炉炉上(F) の軌条(R) 上を走行する装炭車(C) に対する測温ダクト周り掃除用
クリーナ(1) の位置関係の一例を模式的に示した説明図である。
【図5】 測温ダクト(D) の斜視図である。
【符号の説明】
(F) …(コークス炉の)炉上、
(R) …(装炭車)軌条、
(C) …装炭車、
(M) …運転室、
(H) …ホッパー、
(E) …シュート口、
(D) …測温ダクト、
(1) …測温ダクト周り掃除用クリーナ、
(2) …吹き出しノズル、
(3) …吹き出し配管、
(4) …第1手段、昇降用の流体圧シリンダ、
(5) …第2手段、左右揺動用の流体圧シリンダ、
(6) …フレーム、
(6a)…ガイドフレーム、
(7) …ガイドレール、
(8) …リンク、
(9) …カウンタウエイト、
(10)…ワイヤ、
(11)…エアホース、
(12)…防熱カバー

Claims (3)

  1. (イ)コークス炉炉上(F) に敷設の装炭車軌条(R) 上を炉団方向に走行する装炭車(C) に搭載され、コークス炉炉上(F) の測温ダクト(D) 設置部周りの掃除を行うための測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) であること、
    (ロ)該測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) は、装炭車軌条 (R) の敷設方向とは直交する方向に走行するように装炭車 (C) に搭載されている吸引ノズル付き炉上クリーナとは別の位置に別の装置として、装炭車 (C) に搭載されたものであること、
    (ハ)該測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) の搭載位置は装炭車 (C) の中央付近の測温ダクト (D) に沿う位置であり、該測温ダクト周り掃除用クリーナ (1) 自体は装炭車 (C) 上を走行するものではないこと、
    (ニ)そして、該測温ダクト周り掃除用クリーナ(1) は、
    (ニ−1)吹き出しノズル(2) を備えかつ水平姿勢にある吹き出し配管(3) を上下方向に昇降させる第1手段(4) と、その吹き出し配管(3) を左右方向(炉団方向)に揺動する第2手段(5) とを備えており、
    (ニ−2)もって、吹き出し配管(3) の昇降および揺動を行いながら吹き出しノズル(2) からの測温ダクト(D) 設置部周りへのエア吹き付けを行いうるようにしてあること
    を特徴とするコークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ。
  2. 第1手段(4) が昇降用の流体圧シリンダ、第2手段(5) が左右揺動用の流体圧シリンダである請求項1記載の測温ダクト周り掃除用クリーナ。
  3. 吹き出しノズル(2) の吹き出し角度を調整可能にしてある請求項1記載の測温ダクト周り掃除用クリーナ。
JP03345199A 1999-02-10 1999-02-10 コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ Expired - Fee Related JP3707946B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03345199A JP3707946B2 (ja) 1999-02-10 1999-02-10 コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03345199A JP3707946B2 (ja) 1999-02-10 1999-02-10 コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000230176A JP2000230176A (ja) 2000-08-22
JP3707946B2 true JP3707946B2 (ja) 2005-10-19

Family

ID=12386910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03345199A Expired - Fee Related JP3707946B2 (ja) 1999-02-10 1999-02-10 コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3707946B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101077269B1 (ko) 2009-03-23 2011-10-27 주식회사 포스코 코크스 오븐 도어 부착 이물질 제거장치
KR101138184B1 (ko) * 2009-05-22 2012-04-24 주식회사 포스코 코크스 오븐의 누적탄 제거 장치
DE102013100128A1 (de) * 2013-01-08 2014-07-10 Thyssenkrupp Uhde Gmbh Vorrichtung zum Reinigen eines Fülllochrahmens
CN108117875B (zh) * 2016-11-29 2020-01-31 宝山钢铁股份有限公司 一种焦炉加煤口堵塞的检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000230176A (ja) 2000-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10850313B2 (en) Tunnel cleaning device
JPH0214954B2 (ja)
HU203798B (en) Machine driveable on track and method for cleaning the permanent way of track
JP4704075B2 (ja) 粉体塗装ブース装置
JP3707946B2 (ja) コークス炉炉上の測温ダクト周り掃除用クリーナ
KR102212251B1 (ko) 노면 청소차의 청소장치
US3933595A (en) Oven door fume collection system
US4114864A (en) Device for removal of smoke gases, dust and the like
JP3978290B2 (ja) コークス炉炉上の軌条脇掃除用クリーナ
CN109702183A (zh) 一种钢水包倒包吹包工位除尘装置
JP4115235B2 (ja) コークス炉の窯口集塵装置
JP4783559B2 (ja) 炉蓋掃除装置
CN113664013B (zh) 砂箱烟气捕集处理方法
JP4122885B2 (ja) コークス炉炉上クリーナ装置
KR100555947B1 (ko) 이동식 차체하부 자동 기취장치
JP3987654B2 (ja) コークス炉炉上の上昇管基部周り掃除用クリーナ
KR940006702Y1 (ko) 장입차 주행레일(rail) 하부 낙탄처리장치
JP2937052B2 (ja) コークワーフからの発塵防止方法および装置
JP4070278B2 (ja) 上昇管口から飛散するソフトカーボン回収装置
JPS5910111Y2 (ja) コ−クス炉炉上クリ−ナ−
JPS6026108Y2 (ja) コークス炉炉上掃除装置
CN215754861U (zh) 提升装置及烟料输送设备
CN211938361U (zh) 一种移动式烟尘捕集设备
CN215438441U (zh) 提升装置及烟料输送设备
JP6371700B2 (ja) ダスト飛散防止体並びにこれを具えたダスト捕集体クリーナ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080812

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130812

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130812

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees